http://www.an.wakwak.com/~fujita
E-mail fujita@an.wakwak.com

TOPブログ(2005年以降の内容は全てこちら!)

ウィ ークリー八方台

 (このコーナーは藤田よしおをはじめプラスワンのメンバーが日々の出来事や感想をエッセイ風にまとめたものを毎週、テーマを変えて連載します。)

  「音響式信号機の増設を」 (2003-8-5)  
 

新潟日報 「私の視点」投稿原稿

「音響式信号機の増設を」
藤田芳雄(55才・長岡市喜多町962−4・市会議員・鍼灸師)

 先日の日曜の朝、私はいつものように盲導犬のオパールと共に散歩に出た。20分ほどかけて信濃川の堤防まで行き、帰りもゆったりした広い歩道を気分よく帰ってきた。4車線の国道と、このところ交通量が激増している市道との交差点に差し掛かった。いつものようにオパールがキチンと止まって横断歩道に来たことを教え、私の「OK」の指示を待った。私は耳をすませ車の流れる方向で、渡ろうとしている手前の信号が青であることを確認し、いつものように右手を上げて横断を始めた。その時、後方から左折をしてきた軽自動車に、盲導犬と共にはねられ、私たちは道の真ん中で倒れ、ハーネスはバラバラになってしまった。オパールと歩きはじめて5年、初めての事故である。車は青から黄に変わったところで交差点に進入し、バイクの動きに気をとられ私たちの存在には全く気がつかなかったという。
 盲導犬は信号機のある事は教えても、色までは認識しない。視覚障害者のユーザー自身が他の歩行者や車の流れなど、周囲の音を聞き分けながら、手前の信号の色を推測で判断する。これは盲導犬ユーザーに限らず、すべての視覚障害者にも共通して言える事だ。
 今回の事故は、車の不注意がそもそもの原因と言えるが、この場合、時間的流れからすれば歩行者用信号は青の点滅か、あるいは既に赤になっていたかも知れない。しかしそれは視覚障害者にとって知る術も無く、この信号が変わるわずかな時間帯が、視覚に障害があるものにとっては魔の時間帯なのである。
 交通弱者と言われる障害者にとって、自らの安全は自らが守るしかないとも言える。
 その意味でも音響式信号機の存在は大きな意味をもつ。
 調べてみたら本年3月末現在で長岡市では383基の信号機のうち51基、つまり13.3%が音響式となっている。全体のおよそ1割強である。裏返して言えば視覚障害者は10基のうち、9基の信号機で危険と背中合わせで横断していることになる。
 更にこの危険性は交通量の激しい交差点よりも、交通の途切れることが多く、音による情報の少ない住宅街の信号機に多いようだ。
 日常生活においても、とかく騒音に対して敏感な昨今だが、音が周囲に拡散しにくい機器の開発や、周辺住民の理解を得る啓発活動も望まれる。
 あれ以来、事故現場に近づくと盲導犬が尻込みするようになった。障害をもつ人が安心して外出できる環境を作る事は、自立支援の第一歩でもある。視覚障害者が安心・安全に外出できるよう音響式信号機の増設が強く望まれるところである。

 
 

□今までの「ウィークリー八方台」へ

「交通事故」 (2003-7-15)

「言葉」 (2003-5-22)

「夢あふれる街づくり」 (2003-3-5)

「講演会」 (2003-2-1)

「映画『折り梅』と音声アシスト(副音声)」 (2003-1-22)

「アピールこそ美徳」 (2003-1-13)

「障害者が自立できる街に」 (2002-12-19)

「君と歩けば Part2」 (2002-11-16)

「アイデンティティーとコミットメント」 (2002-10-26)

「お彼岸」 (2002-10-01)

「動物愛護って、何?!」 (2002-09-24)

「失業と過労」 (2002-09-04)

「僕が魚になった日」 (2002-09-01)

「学校週5日制と家庭・学校・地域」 (2002-08-24)

「仕事唄」 (2002-08-14)

「平和の森コンサート」 (2002-07-30)

「手作りスポット」 (2002-07-16)

「草」 (2002-07-14)

「「君と歩けば」  Part T 日本一の盲導犬」 (2002-07-09)

「キックオフ!!」 (2002-06-30)

 

△前のページへ戻る