01 02(日) 孫の名前 |
とも【友・朋・伴・侶】 (「共」と同源で、なかまを成すものの意) @常に親しく交わるなかま。また、志を同じくする人。友人。ともだち。万四「ひとりや飲まむ―なしにして」。「月を閑居の―とする」 Aなかまうち。同じ集団に属する者。ともがら。万二○「大伴の氏と名に負へる大夫(マスラオ)の―」 B同行の者。道づれ。伊勢「―とする人一人二人して行きけり」 |
ゆう【優】イウ @やさしいこと。しとやかなこと。みやびやかなこと。毎月抄「いかに恐ろしき物なれども歌に詠みつれば―に聞きなさる」。「―美」「―雅」 Aすぐれていること。まさっていること。また、成績の段階の一。竹取「かぐや姫のかたち―におはすなり」。源帚木「取る方なく口惜しき際と、―なりとおぼゆばかりすぐれたるとは」。「―秀」「―勝」「―勢」「―・良・可」 ⇔劣。 Bてあついこと。「―遇」「―待」 Cのんびりしているさま。余裕のあるさま。また、はきはきしないさま。「―遊」「―柔不断」 D巧妙なこと。上手なこと。源若菜下「―になりにける御琴の音かな」 E役者。わざおぎ。「俳―」「女―」 →優に ゆう‐に【優に】イウ‥ 《副》じゅうぶんに余裕のあるさま。たっぷり。「―十万を超える観衆」 |
すず【鈴】 @主として金属製で球形の鳴物。内部は空洞で、下方に細長い孔を設け、内に銅の珠などを入れ、振り動かして鳴らすもの。〈和名抄一四〉。「猫に―をつける」 A「かぐらすず」の略。 → 鈴を転がすよう → 鈴を張ったよう すず【錫・スズ】 @(tin) 金属元素の一。元素記号 Sn 原子番号五○。原子量一一八・七。銀白色で金属光沢をもち、延性・展性に富み、錆(サビ)を生ぜず、大気中で強く熱すれば酸化されるが、常温では光沢を失わない。主要な鉱石は錫石。錫箔として包装に用い、また、鉄板の表面にめっきしてブリキを製造し、また、チューブなどにする。合金に、はんだ・活字金・青銅などがある。 A錫で製した、徳利に似た口の細い酒器。伎、仏の原「―を口へ寄せ、づつと飲み」 すず【篶・篠】 @細い竹。小竹。すずだけ。新古今秋「―吹く風を身にしめて」 A細いたけのこ。すずのこ。著聞一八「この―は鞍馬の福にて候ぞ」 すず【珠洲】 石川県、能登半島北東部の市。もと海上交通の要地。農林業が主で、能登杜氏の出身地。人口二万三千。 ず‐つ【豆子】ヅ‥ (唐音) 木椀で、猪口(チヨコ)と壺との中間のもの。ずす。 ずつ ヅツ 《助詞》(副助詞) @分量を表す語について一定量の事物を割り当てる意を表す。あて。源橋姫「けさ、ころもなどすべて一くだりのほど―ある限りの大徳達に賜ふ」。大鏡道長「行事二人に五十人―わかたせ給ひて」。「全員千円―払う」 A一定量の事物についてその分量だけを繰り返し行う意を表す。源帚木「これは二の町の心やすきなるべし、片端―見るに」。「少し―読む」 ず・す【図す】ヅ‥ 《他サ変》図に描く。図で示す。去来抄「たとへば花を―・するに」 ず・す【誦す】 《他サ変》声を出して読む。ずうず。ずんず。源御法「定まりたる念仏をばさるものにて、法華経など―・せさせ給ふ」 ず‐ず【数珠】 →じゅず じゅ‐ず【数珠】 (ジュジュ・ズズとも) 仏・菩薩を礼拝する時に手にかけ、或いはもみ、または念仏・念誦の回数を数えるためにつまぐる用具。小さい珠を数多く糸に貫いて作り、中間に別に大珠がある。これを母珠といい、その他の珠を子珠という。母珠より房を垂れる。珠の数は一○八個で、百八煩悩を除くためといわれる。また、宗派によって五四・二七・三六・一八個のものなどもある。珠数。念珠(ネンジユ)。 →【数珠掛け子】 →【数珠掛鳩】 →【数珠玉】 →【数珠繋ぎ】 →【数珠藻】 すず‐いし【錫石】 酸化錫から成る鉱物。正方晶系で、短柱状または錐形。縦に条線がある。金剛ないし脂肪光沢を有し、無色・黄褐色・暗褐色を呈する。花崗岩または石英脈の中に産する。錫の原料鉱石。しゃくせき。 すす‐いろ【煤色】 煤の色。淡黒色。 すす‐おさめ【煤納め】‥ヲサメ 歳末のすすはき。 すす‐おとこ【煤男】‥ヲトコ 暮の煤払いの日に用いる、竹竿の先に藁を結わえたもの。使用後、戸外に立てておく習俗がある。地方により、煤梵天・煤さ竹・煤掃男・掃男などと呼ぶ。 すず‐おり【草冠に沮】‥ホリ →すずほり 塩漬の菜。すずおり。〈新撰字鏡七〉 すず‐か【鈴鹿】 @雌鹿の異称。 →すがる。 A昔、皇室にあった和琴(ワゴン)の名器の名。 すずか【鈴鹿】 三重県北部の市。伊勢の国府・国分寺があった。自動車レース場の鈴鹿サーキットがある。人口一七万四千。 →【鈴鹿峠】‥タウゲ →【鈴鹿関】 すず‐がえる【鈴蛙】‥ガヘル カエルの一種。水辺に多く、小形で、体長四センチメートルほど。体の背面は青または褐色、黒い疣(イボ)が多い。腹面は赤く、黒色斑点が散在して美しい。朝鮮の済州島などに産する。 すず‐かけ【篠懸・鈴掛】 @修験者(シユゲンジヤ)が衣の上に着る麻の衣。深山の篠(スズ)の露を防ぐためのものという。すずかけごろも。 A能楽で、山伏の扮装に付属する結袈裟(ユイゲサ)のこと。 B〔植〕スズカケノキに同じ。 図篠懸1 →【篠懸衣】 →【篠懸の木】 すずかけ‐ごろも【篠懸衣】 篠懸に同じ。 すずかけ‐の‐き【篠懸の木】 スズカケノキ科の落葉高木。普通、属の学名プラタナスで呼ばれる。高さ約一○メートル。小アジア原産。庭園樹として栽培。葉は大きく、カエデに似、五〜七裂、葉柄の基部に小さい托葉がある。春、葉のつけ根に淡黄緑色の花を頭状に開き、晩秋、長い柄の先に球形の堅果を下垂するのでこの名がある。材は器具用。街路樹には本種とアメリカスズカケノキとの雑種モミジバスズカケが多く使われる。「篠懸の花」は季・春。 ずずかけ‐ばと【数珠掛鳩】 (ズズはジュズの直音化) シラコバトの異称。 すず‐かぜ【涼風】 夏の末に吹く、秋を感じさせる涼しい風。りょうふう。季・夏。「―やほのみか月の羽黒山」(芭蕉) すずか‐とうげ【鈴鹿峠】‥タウゲ 三重県鈴鹿郡と滋賀県甲賀郡の境、鈴鹿山脈の峠。海抜三五七メートル。古来、箱根と共に東海道の難所。 すずがね‐の【鈴が音の】 《枕》駅鈴(エキレイ)を振り鳴らすことから「はゆまうまや(早馬駅)」にかかる。 すずか‐の‐せき【鈴鹿関】 三関の一。七○一年(大宝一)開設。三重県鈴鹿郡関町付近に比定される。東国への交通の要衝。七八九年(延暦八)廃止。 すず‐がも【鈴鴨】 カモの一種。中形で、雄は頭から胸にかけ緑色光沢のある黒色、他はほぼ灰色で美しい。雌はほぼ褐色で嘴(クチバシ)の根本は白色。東部シベリア・カムチャツカなどで繁殖し、秋、わが国に渡来する海鴨。雌を俗に鼻白羽白(ハナジロハジロ)という。 すずがもり【鈴ヶ森】 @江戸時代、東海道筋、品川の南、刑場があった地。今の東京都品川区南大井二丁目付近。 A歌舞伎脚本の一。白井権八と幡随院長兵衛との鈴ヶ森出会いを主題とするもの。浄瑠璃「驪山(メグロ)比翼塚」の中の巻から歌舞伎に移されて、鶴屋南北作の「霊験曾我籬(カミガキ)」で完成。 すすき【薄・芒】 @むらがって生える草の総称。万七「妹等がりわが行く道のしの―」 Aイネ科の多年草。土手・荒地などにしばしば大群落を作る。毎年、宿根から新芽を生じ、高さ二メートルに達する。葉は線状でとがる。秋、茎頭に大きい花穂をつけ十数枝を中軸から出し、黄褐色を呈する。小穂の下部に白毛があり絹糸状をなす。「尾花」と称し、秋の七草の一。茎葉は屋根を葺くのに用いる。シマススキなど、観賞用の園芸品種もある。袖振草。季・秋。万一○「さ男鹿の入野の―初尾花」 図すすき2 →薄・芒の穂にも怯(オ)ず →【薄の丸】 すすぎ【濯ぎ】 @すすぐこと。「―が足りない」 A足を洗うための水または湯。「―を持って来い」 →【濯ぎ洗濯】 すずき (関西地方で) 立木を心木として藁を積み重ねたもの。すすき。すすし。すす。すすみ。 すずき【鱸】 スズキ科の海産の硬骨魚。全長約一メートル。いわゆるスズキ型の美しい体形を持つ。背びれは二基。口は大きい。背部は暗青色で、幼時には黒褐色の小点がある。日本・中国の沿岸に産し、春夏の候には淡水にもさかのぼる。夏から初秋に美味。出世魚の一で、幼魚をセイゴ、少し成長したものをフッコといい、釣魚として珍重。普通、同属のヒラスズキと混称される。季・秋。万二「―釣る泉郎(アマ)とか見らむ旅行く我を」 図すずき すずき【鈴木】 姓氏の一。 すずき‐あきら【鈴木朖】 江戸後期の国学者。号は離屋(ハナレヤ)。名古屋の人。本居宣長に学ぶ。明倫堂教授。「言語(ゲンギヨ)四種論」「雅語音声考」「希雅」「活語断続譜」などの国語学上の業績で知られる。(17641837) すずき‐うめたろう【鈴木梅太郎】‥ラウ 農芸化学者。静岡県生れ。東大教授。一九一○年(明治四三)世界にさきがけてビタミンBの抽出に成功、オリザニンと命名。著「植物生理化学」「ビタミン」「ホルモン」など。文化勲章。(18741943) すずき‐かんたろう【鈴木貫太郎】‥クワン‥ラウ 海軍大将。和泉(大阪府)生れ。連合艦隊司令長官・軍令部長・侍従長・枢密顧問官。二‐二六事件で重傷。太平洋戦争末期、いわゆる終戦内閣の首相。(18671948) すずき‐きいつ【鈴木其一】 江戸後期の画家。名は元長。別号、(口偏に會の字)々(カイカイ)・菁々(セイセイ)・必庵・為三堂など。酒井抱一に学び、江戸における琳派の再興につとめた。(17961858) すずき‐きさぶろう【鈴木喜三郎】‥ラウ 司法官・政治家。武州大師河原村(川崎市)生れ。検事総長。のち政友会に入り、総裁となる。法相・内相を歴任、社会運動を弾圧。(18671940) すずき‐しげたね【鈴木重胤】 江戸末期の国学者。号は橿屋(カシノヤ)。淡路の人。平田篤胤・大国隆正の門人。著「延喜式祝詞講義」「日本書紀伝」など。(18121863) すずき‐しゅんざん【鈴木春山】 江戸末期の蘭医・兵学者。三河田原藩医。儒を朝川善庵・塩谷宕陰(シオノヤトウイン)に、和蘭兵書を高野長英に学んだ。渡辺崋山と親交があった。著「三兵活法」「海上攻守略説」など。(18011846) すずき‐しょうさん【鈴木正三】‥シヤウ‥ 江戸前期の仮名草子作者。名は重光・正三(シヨウゾウ)・昌三・聖三。三河の人。もと幕臣、のち出家して正三(シヨウサン)と称し、武士道精神を加味した一流の禅をとなえ、二王禅と名付けた。作「盲安杖」「二人比丘尼」「驢鞍橋(ロアンキヨウ)」「破吉利支丹」など。(15791655) すずき‐しょうてん【鈴木商店】‥シヤウ‥ 昭和初年の金融恐慌激化の因をなした大政商。砂糖・樟脳の取引から出発して、金子直吉の統率下に事業を拡張、特に第一次大戦で莫大な利益を得、傘下に五十余社を擁する財閥にのし上がったが、一九二○年(大正九)の恐慌で打撃を受け、二七年(昭和二)台湾銀行から取引を停止され、破産。 すすぎ‐せんたく【濯ぎ洗濯】 洗濯をすること。 すすぎ‐そろ・う【濯ぎ汰ふ】‥ソロフ 《他下二》えりぬく。えりすぐる。選抜する。盛衰記二○「家の子も郎等も―・へたる者の」 すすきだ【薄田】 姓氏の一。 すずき‐だいせつ【鈴木大拙】 仏教学者・思想家。石川県の人。学習院・大谷大学教授。禅の研究者として知られ、アメリカで活躍。著「禅思想史研究」のほか英文の著作も多い。文化勲章。(18701966) すすきだ‐きゅうきん【薄田泣菫】‥キフ‥ 詩人。本名、淳介。岡山県生れ。象徴派詩人として、明治文学史上、島崎藤村・土井晩翠につぎ、薄田泣菫・蒲原有明時代を作る。詩集「暮笛集」「ゆく春」「二十五絃」「白羊宮」など。(18771945) →作品:『白羊宮』 すすきだ‐けんじ【薄田研二】 新劇俳優。本名、高山徳右衛門。福岡県生れ。新築地劇団・東京芸術座などに参加。(18981972) すずき‐ちょうきち【鈴木長吉】‥チヤウ‥ 鋳金家。武蔵石井村(埼玉県坂戸市)生れ。帝室技芸員。代表作「鷲置物」。(18481919) すずき‐とらお【鈴木虎雄】‥ヲ 中国文学者・漢詩人。新潟県生れ。号、豹軒。京大教授。中国古典詩の研究で先駆的な業績をあげた。著「支那詩論史」「国訳杜少陵詩集」など。文化勲章。(18781963) ○薄の穂にも怯(オ)ず 心が落ち着かず、わずかな事にもおじけ恐れるさま。 すすき‐の‐まる【薄の丸】 紋所の名。薄を輪(ワ)として穂と葉を内側に描いたもの。 すずき‐はるのぶ【鈴木春信】 江戸中期の浮世絵師。江戸の人。絵暦(エゴヨミ)の制作を契機に多色刷木版画の技術を開発、錦絵(ニシキエ)を完成。見立ての趣向をきかせた抒情的な美人画に独自の境地を開いた。(1725?1770) すずき‐ぶんじ【鈴木文治】‥ヂ 労働運動家。宮城県生れ。東大卒業後、友愛会(のち日本労働総同盟)を創立、労働組合運動に尽力。社会民衆党代議士。(18851946) すずきぼうちょう【鱸庖丁】‥バウチヤウ 狂言の一。伯父に鯉をおくる約束をした甥が、鯉は獺(ウソ)が食ったといってだます。伯父はその仕返しに、甥に鱸を馳走するといって料理の話を長々とした末、鱸は北条(「庖丁」の音通、虚言の意)が食ったという。 すずき‐みえきち【鈴木三重吉】‥ミヘ‥ 作家。広島県生れ。東大英文科出身で夏目漱石門下。「千鳥」により文壇に出た。ほかに「小鳥の巣」「桑の実」など、抒情的傾向が強い。のち童話作家として活動、雑誌「赤い鳥」を創刊して児童文学に貢献。(18821936) すずき‐もさぶろう【鈴木茂三郎】‥ラウ 政治家。愛知県生れ。早大卒。労農派の理論家。第二次大戦後、日本社会党結成に参加。党内左派の中心となり、一九五一〜六○年党委員長。(18931970) すずき‐もんど【鈴木主水】 江戸後期の武士。また、歌舞伎脚本の三世桜田治助作「隅田川対高賀紋(スミダガワツイノカガモン)」などの通称。幕末、俗謡で流行した江戸内藤新宿の宿場女郎白糸と主水との情話を鏡山の筋と合せて脚色したもの。 すす・く【煤く】 《自下二》→すすける(下一) すす・ぐ【濯ぐ・洒ぐ・滌ぐ・漱ぐ】 《他五》(古くは清音) @水で洗い清める。万一六「机の島の小螺(シタダミ)を…早川に洗ひ―・き」。源橋姫「所せき人の御移香にて、えも―・ぎ捨てぬぞあまりなるや」。「洗濯物を―・ぐ」 A口をゆすぐ。うがいする。〈霊異記中訓釈〉。日葡「クチヲススグ」 Bけがれをきよめる。源槿「よろづに罪かろげなりし御有様ながら、この一つ事にてぞこの世のにごりを―・ぎ給はざらむ」。日葡「ミミヲススイダ」 C(「雪ぐ」とも書く) 汚名を除き払う。源夕霧「かの一夜ばかりの御文を、とらへ所にかこちて、えしも―・ぎ果て給はじと頼もしかりけり」。「恥を―・ぐ」 すず‐くしろ【鈴釧】 銅の腕輪の周縁に鈴をつけたもの。古墳時代後期の遺物。 すず‐ぐち【鈴口】 @大名の屋敷などで、表と奥との境に赤い組緒のついた鈴を掛け、鈴をひき鳴らして事を通ずる所。→鈴の間。 A亀頭の異称。 すず‐くら【篶倉】 篠竹(スズタケ)で葺いた倉。散木「―にふるきほしひぞつきもせぬ」 ずず‐ぐり【数珠繰り】 ミミズ・蛙などをいくつも糸に通した餌(数珠子ズズゴ)を用いて、鯰(ナマズ)・鰻・川蟹などを釣る漁法。数珠子釣。すずぶし。千つなぎ。 すずくれ‐ぐさ【涼暮草】 松の異称。 すずくれ‐づき【涼暮月】 陰暦六月の異称。 すすけ【煤け】 すすけること。煤けて黒くなること。「―紙」 すす・ける【煤ける】 《自下一》→すす・く(下二) @煤に染みて黒くなる。宇津保蔵開下「火桶の―・けたるに火わづかにおこしたるに」 A古ぼけて煤色になる。汚れて黒くなる。源末摘花「白き衣のいひしらず―・けたるに」 すず‐こ 筋子(スジコ)に同じ。 ずず‐ご【数珠子】 @ジュズダマの別称。 A数珠繰りに用いる餌の称。 すす‐ごもり【煤籠り】 煤はきの時、病人・老人などが別室に移りこもること。季・冬 すずこん‐しき【錫婚式】 (tin wedding) 結婚一○年記念祝賀の式。 すず‐さいこ【鈴柴胡】 〔植〕(姿がミシマサイコに、つぼみが鈴に似ているからいう) ガガイモ科イケマ属の多年草。アジアの温帯に広く分布し、わが国の山野にも自生する。高さ数十センチメートル。葉は対生し披針(ヒシン)状線形。夏、葉腋に花序を出し、淡黄緑色の小花を多数つける。ヒメカガミ。 すすし 「すずき」に同じ。山陰地方でいう。 すずし【生絹】 生糸(キイト)の織物で、練っていないもの。軽く薄くて紗(シヤ)に似る。源空蝉「―なるひとへ」。日葡「ススシ」 ⇔練絹(ネリギヌ) すず‐し【錫師】 錫で茶壺・鉢などの器具を造る人。 すずし・い【涼しい】 《形》→すず・し(シク) @ほどよく冷やかである。暑苦しくなくすがすがしい。ひんやりして気持よい。季・夏。万一○「秋風は―・しくなりぬ」。源若紫「すこし―・しき水の流れ」。「―・い風が吹く」 A物のさまがさわやかである。すっきりしている。澄んで清い。源常夏「秋の夜の月影―・しき程」。源蓬生「遣水かき払ひ、前栽のもとだちも―・しうしなしなどして」。日葡「スズシュウ(立派に礼儀正しく)マウス」。一代男二「目のうち―・しく、おもくさ繁く見えて、どこともなうこのもし」 B心がさわやかである。煩いがない。さっぱりしている。源若菜下「身を捨てむも惜しかるまじき齢どもになりにたるを、やうやう―・しく思ひ侍り」 Cいさぎよい。太平記二五「事の〓(オギロ)、実に思ひ切つたる体かなと、先づ―・しくぞ見えたりける」 D厳としたさまである。きっぱりしている。恨之介「いづれも―・しく申されけるは、さも頼もしく聞えけり」 E潔白である。無関係である。浄、淀鯉「恐らく―・しい此の新七に無い難つけて暇出させ」 →〇涼しい顔 →〇涼しき方(カタ) →〇涼しき道 ○涼しい顔 自分は無関係と言わんばかりの、そ知らぬ顔。 すすし‐きお・う【すすし競ふ】‥キホフ 〓自四〓(一説に、ススはススム(進)のススと同根) せり合って競う。万九「血沼壮士(チヌオトコ)菟原壮士(ウナイオトコ)の廬屋(フセヤ)たく―・ひ相結婚(ヨバ)ひしける時は」 ○涼しき方(カタ) 極楽浄土。源総角「いかなる所におはしますらむ。さりとも―にぞと思ひやり奉るを」 ○涼しき道 極楽に行く道。清浄道。極楽。源椎本「―にもおもむき給ひぬべきを」。日葡「スズシキミチ。ゴクラク」 すず・む【涼む】 《自五》暑さをしのぐために、からだを涼しい空気に当てる。季・夏 すず‐むし【鈴虫】 @バッタ目(直翅類)コオロギ科の昆虫。体はひらたく、卵形で、体長約二センチメートル。全体暗褐色。触角は細くて非常に長い。雄は翅(ハネ)を擦り合せて「りいんりいん」と美しく鳴き、飼育もされる。草むらに多く、東京以南に分布。季・秋 A平安時代、松虫のこと。源鈴虫「声々聞えたる中に、―の振り出でたる程はなやかにをかし」 図すずむし1 →松虫 B源氏物語の巻名。 →【鈴虫草】‥サウ →【鈴虫結び】 すずむし‐そう【鈴虫草】‥サウ @ラン科の多年草。亜高山の林下に自生。葉は広卵形、二葉を互生。葉柄には翼があって、茎を抱く。夏、淡紫色の不整斉花を総状花序に配列する。スズムシラン。 Aキツネノマゴ科の多年草。茎は方形で紫色。高さ三○センチメートル内外。全株に短毛を密生。葉は卵形。夏・秋に淡紫色筒状の花を開く。花は朝開いて午後には散る。西日本の山地に生ずる。 絵スズムシソウ すずむし‐むすび【鈴虫結び】 紐の結び方の一。輪を三つ重ねて上を結び、鈴虫の形に模したもの。 以下ずうっと140項目続いている。 |
01 04(火) 涼羽がやってきた |
女性天皇前提に永世皇族制廃止も…皇室典範改正を検討 政府が女性天皇の容認を前提に、皇族の子孫すべてを皇族とする現行の「永世皇族制」を廃止し、女性皇族に婿養子を認めるなど、皇室の基本法「皇室典範」の全面改正を検討していることが明らかになった。 典範の改正は、皇位継承者の確保が目的だが、皇族の範囲が拡大し過ぎる恐れがあり、その範囲を歴代の天皇から四世(代)までに限ったり、皇位継承を皇族の長子に限定したりするなど、一定の歯止めをかける具体的な3案を想定している。今月から始まる小泉首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」では、この3案をたたき台に皇位継承範囲の論議が進むとみられる。 関係者によると、政府が女性天皇を前提に検討している3つの案は、〈1〉「世数(せすう)限定案」〈2〉「長子限定案」〈3〉「直宮家(じきみやけ)永世皇族案」。昨年半ばから政府内部で極秘裏に検討されてきた。 「世数限定案」は、皇位継承者の範囲を歴代の天皇から四世に限るもので、今の天皇家の場合、例えば皇太子さま(一世)、愛子さま(二世)、愛子さまの子(三世)、愛子さまの孫(四世)まで、男女を問わず継承資格が付与される。秋篠宮家の場合は、眞子(まこ)さまと佳子(かこ)さまの孫(四世)までで、その子は持たない。 一方、「長子限定案」は、天皇の子、孫の「親王(しんのう)」「内親王(ないしんのう)」すべてに皇位継承資格を与えたうえ、ひ孫以下の「王(おう)」「女王(じょおう)」は長子だけに継承権を与える案。例えば、秋篠宮家の場合は、天皇陛下の孫の眞子さまと佳子さまは皇位継承資格を持ち、それぞれ第一子だけが資格を持つ。三笠宮寛仁親王家や高円宮家のお子さまは大正天皇のひ孫の女王であり、長女の彬子(あきこ)さま、承子(つぐこ)さまの2人だけに継承資格が付与される。 さらに、「直宮家永世皇族案」は、典範改正時の天皇の子(直宮)の子孫に継承資格を与え、世数は限定しないという案。今の天皇家の場合は、結婚して皇籍を離脱する紀宮さまをのぞき、皇太子ご一家、秋篠宮ご一家の子孫に限って皇位が継承されていくことになる。 現行の皇室典範は、皇位継承者を「男系男子」に限り、皇族の子孫すべてを皇族とする「永世皇族制」を採用している。その一方で、天皇や皇族は養子が許されず、女性皇族は結婚により皇籍を離れなければならない。 明らかになった政府3案は、女性天皇を前提とした上で、皇位継承者を確保するために女性皇族が婿養子をとって世襲の新宮家を創立し、その夫も皇族として加えることに道を開こうとするものだ。しかし、この制度では、皇族の範囲が大幅に拡大して財政負担が過大となり、国民感情とも相いれなくなる恐れがある。このため、永世皇族制を廃止し、皇位継承資格者も限定する制度設計が必要になったという。 ただ3案は、皇位継承順位については、第一子を優先するか、男子を優先するかについては触れておらず、この点は有識者会議に判断を委ねるとみられる。 ◆親王、内親王=歴代の天皇の子、天皇の息子の子(孫)のことで、男を親王、女を内親王という。三世以下の子孫は男は王、女は女王と呼ばれる。皇室典範6条に規定される。天皇陛下の孫の愛子さま、秋篠宮眞子さま、佳子さまは「内親王」、大正天皇のひ孫の三笠宮彬子さま、瑶子(ようこ)さま、高円宮承子(つぐこ)さま、典子(のりこ)さま、絢子(あやこ)さまは「女王」。 (読売新聞) - 1月4日3時7分更新 |