11 18(日) 「諦観」と「無常観」 |
「諦観」 諦観の諦は印度の原語「サットヤ」で真理、明理ということです。 観はミルということですから諦観というのは「アキラカニ真理ヲミル」ということです。 大宇宙の真理である因果の道理をアキラカニミヨと教えているのですから、無限の進歩発展向上努力をうながすものです。 一切は、物事の因果関係をアキラカニミテ今日まで進歩発展してきたものです。 仏教は決して無気力なアキラメ主義ではなく、反対に、とても意欲的な向上努力主義であります。 「無常観」― 臨終の覚悟やいかに?― 「願わくは深く無常を念じて、徒に後悔を貽すこと勿れ」(親鸞聖人 『教行信証行巻』) 「菩提心(本当の幸せを求める心)とは、無常を観ずる心、すなわち是れその一なり」(道元 『学道用心集』) 「宗教家が死を語らないのは自分で自分の首を絞めるようなもの。宗教家は真剣に取り組むべき」 「時間のない末期患者が求めているのは『癒し』ではなく『完全な救い』」 「人は棺を覆うて名定まる」というのは立身出世主義の儒教の教うるところです。 仏教では名前のことは問題にしませんが、臨終に於ける精神の安定感を喧しく教えています。 他の宗教よりも特に無常観が強いのは、この為です。 死に対して如何なる安定感を持つべきかは人類共通の悩みですが、近代人はそこに不安と絶望を見出すのみです。 試みに有名近代人の臨終の様子を調べてみましても、明るいものは殆ど見あたりません。 自然主義文学の闘将だった田山花袋氏が60歳で死んでゆく時、詩人島崎藤村が臨終の覚悟を尋ねた時、 「独りで往くのかと思うと淋しい」と弱い声で答えています。 夏目漱石氏は大正5年12月9日、胃かいようで50歳で死にましたが、最後に「ああ苦しい。今死ん では困る」と、つぶやいたのは有名な話です。 「金色夜叉」の尾崎紅葉氏も、明治36年10月胃ガンで死にました。病院長から胃ガンと宣告された 時の、彼の「断腸の記」は悲痛な記録です。彼の華やかな文学も死の淵に臨んだ時には微塵の明るさも ありません。 徹底した無神論者だった筈の正宗白鳥氏は、臨終に「アーメン」と言って周囲の人々を驚かせました。 熱心なクリスチャンだった国木田独歩氏は、「祈れません」と泣きながら死んで逝きました。 平林たい子さんは、「一生懸命生きますから、何とか生かして下さい」と、最後に主治医に頼んで死ん でいます。 唯物論者であった故大森義太郎氏は「もし自分がガンになったらハッキリ告げてほしい」と、頼んで医 者に胃ガンを宣告されました。 「まァいいさ。とつぶやいたものの帰宅して考えたら実にイヤな気がした。心の隅の何処かで、まだガ ンでない場合を考えている。ガンだとしても奇跡的に進行が止まる場合も考えている。この考えにつか まって死に面して平気なような顔をしているだけの話さ」 と、親友の向坂逸郎氏に手紙を送っています。 「お母さんへ。山の死を美しいとするのは一種の感傷でした。生還すればもう山をやめて心配はかけま せん」 「再び母へ。ありきたりのことだが先に行くのを許して下さい。お父さん、心配かけて申し訳ありませ ん」 これは冬山で遭難したある大学生の遺書です。 いじめの重圧で命を絶っていく子供たちは、一人の例外もなく 「お父さん、お母さん、ごめんなさい」の言葉を残しています。 人間死に直面すれば演技する余裕も、意地も我慢もなく本音を吐くものです。 現代人の多くは死に方の話を避けますが、避けられるものではありません。 人生の悲劇は、おそかれ早かれ死なねばならないところにあります。 この死への不安があればこそ、真っ正面から死と取り組まねばならないのです。 無常の本義を理解して、無常観を身につけていることが肝要なことであります。 「照見五蘊皆空」― 臨終の覚悟やいかに?― 迷いもなく 迷いがなくなるということもありません それは「空」の心をもつ人は 迷いがあっても 迷いがないときとおなじ心でいられるからです こうしてついに 老いもなく 死もなく 老いと死がなくなるということもないという心に至るのです 老いと死が実際にあっても それを恐れることがないのです …… 「生きて死ぬ智慧」18〜19頁より …… |
11 20(火) 「有朋自遠方来 不亦楽乎」 |
11 21(水) 「故事成語で見る中国史」 |
12 03(月) 成長の原則が失われていく |
12 05(水) (OECD)学力調査 |
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