いえ、この場合「きょうだい」の書き間違い?でなくて。
そしてロス受け+兄弟=リアロスという公式でもなくて。(それも美味しいですが)
サガロスの場合、兄兄コンビとなるわけですが、カノロスだと弟兄コンビ。
サガはロスに対してちょっと強引な攻め方もしそうに思いますが、カノンとロスのコンビだともっとなんかこう、プラトニックな感じwというのは管理人の勝手な印象です。
なんというか、サガよりカノンの方が「じっくり系忍耐」が長けている気が。
サガは一時的にかかる強いストレスに対しては相当忍耐強いですが、こういうなかなか意のままにならないものをじれったく待っていなければならない状態、というのは全く堪え性が無さそうです。
結局日常の中では常に自分の良いようにしていたいというのがサガの信条であり、その為ならばどんな嫌な場合での善顔も厭わないような。(何その言い方;)
カノンは管理人脳内では日陰者設定の為なのか、表だって現れないよう息を潜める事が当たり前になってるような印象です。
結局13年でもジーッと機を窺っていられるのだからすごい忍耐です。
ロスを攻めるにもサガのように性急に迫ったりしないで(え!そんな設定?!)気の置けないお友達と思って油断させとく期間がえらく長そうです。
更に、ロスの方が年下になる訳ですが、ばりばりの弟オーラでさりげなくちゅうとかしても「あははっ」と単なるじゃれ合いで済ませられるようなそんな攻め方。
最後に全て奪ったとしてもその延長として何故か許せてしまうまで、じっくりじっくりやるのです。
神をも誑かした男には、誰相手だろうといつの間にか誑かされてしまうのですw実は赤ん坊アテナも、秘かに誑かされていたに違いない!
そんなおとーとカノンにバンザーイ!
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ねむの木の下で (カノ×ロス)
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聖域の外れの、海を望める一角は、ちょっとした草原が拡がっている。
丈の低い八千草の茂る柔らかい草の原には、所々にネムノキが自生して、柔らかな木陰を作っていた。
強い日差しの下、桃色の柔らかい花をたくさん付けたその木の下は、昼寝をするのにこれほど丁度よい所はない。
だから、カノンはこの時間、きっとそこにいるだろうと踏んだサガは、
12宮を降りてそこに向かっていた。
たまには二人、のどかな木陰でゆっくりと午後を過ごすのも悪くない。
…と、アイオリアも同じ道をずっと歩いている事に、程なく気が付いた。声をかけると、
「兄さんに少し用があって」
「場所に心当たりが?」
「…まあ」
という会話を交わしたアイオリアと、何処かで別れると思いながら歩いているのだが、一向にその時は訪れず。
…アイオリア、もしかしてと思うのだが…
…サガ、自分もあまり良い予感がしない…
そんな互いの心の声が聞こえたか聞こえなかったのか。
草原に生えた一番大きなねむの木陰で、カノンの腹をマクラにして眠るロス兄貴。
二人ともすごく気持ちよさそうに。
しかもご丁寧に、その左手の甲にはカノンの左手が重ねられている。
柔らかいポンポンのような桃色の花が二人の上にふわふわと舞い落ちて、そんな二人に彩りを添えて…
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
やっぱり…しかし、その仲睦まじそうな様には呆れてしまう。
「…ん」
気配を感じたのか、カノンがぴくりと動き、その動きでロスもぼんやりと目を開く。
「…兄さん」
「…ん、リア?何か用?」
むくりと身体を起こして、あふ、とアクビ。
カノンはカノンでようやく「腹の」荷が降りたとばかりに、うーんと伸びをしている。
「ふぅ、カノンの腹、柔らかくて気持ちいいからつい寝ちったよ」
そんなロスに、
「カノンは筋肉の質が良いからな」
とすこぶる真顔でサガが答える。
「何、二人して。珍しいな」
寝転がったまま、サガの方に首だけ向けて、カノンも眠そうに応えた。
「否、たいした用ではない…」
「別に、オレもたいした用事じゃないけど」
「ふぅん…」
カノンが半分寝たような曖昧な息を吐いて、再び目を閉じる。
けれど、ロスに重ねたてのひらは、一度も離される事はなかった。
「…そろそろ戻るか、アイオリア」
「…あ、ああ」
「帰っちゃうの?二人もココで寝てけばいいのに。かなり気持ちいいぞ。カノンの腹もふにふにだし」
ロスの誘いに二人が同時に「いや、いい」と言ったのは言うまでもない。
二人が去ってしまってから、カノンは重ねていた手を引き寄せて、そっと唇を押し当てたのだった。
「…アイオリア。
東洋ではこの木を「合歓」とはよく言ったものだ」
帰る道すがら、サガが傍らのネムノキを見上げてポツリとそう言ったが、アイオリアは少し首を傾げただけだった。
※合歓(ねむ)=合歓(ごうかん)。[1]喜びを共にする事。[2]同衾すること。
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ネムノキは、日が落ちると眠るように葉っぱを閉じるので、眠る木=ネムノキといいます。しおれる時にもやはり葉を閉じます。
管理人子供の頃はよくネムノキの下で遊んだのですが、葉っぱをとっては「ねむれー ねむれー♪」と子守歌を歌って「寝かしつけて」ました。ただしおれてるだけなんですが…なにぶん子供だった故本気で「寝ている!」と思っておりましたよ;
ちなみに、午後4時ぐらいから葉を閉じ始めるのですが、それでも木ごとゆすっては「ねむれ〜♪」と…
ねむの花はかわいくて大好きですw
そんな可愛い花の写真はウィキペディアでどーぞ。
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http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%88%E6%AD%93ただこのネムノキの写真、葉っぱがやたらとスカスカだ;
本当はもっと、気持ちのよい木陰を拡げてくれるのです。