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http://premium.asahi.com/column/editorial/ <asahi.com:朝日新聞 社説 - アサヒ・コム プレミアム > 最新14本 自動車危機―21世紀型へ構造転換を(2008/11/09) 世界の自動車産業が大変なことになっている。相次いで発表された中間決算や四半期決算は軒並み大赤字や大幅減益で、まさに火だるま状態。減産や工場閉鎖も広がってきた…… 出先機関改革―この一歩から壁を壊せ(2008/11/09) 「住民に身近な行政は地方自治体に移す。霞が関の抵抗があるかも知れないが、私は決断する」 こんな勇ましい言葉で政府の出先機関の統廃合に意欲を見せていた麻…… 自衛隊―隊員教育の総点検を急げ(2008/11/08) 航空自衛隊の田母神(たもがみ)俊雄幕僚長が政府見解に反し、日本の侵略戦争を肯定する内容の論文を投稿して更迭された事件をめぐって、新たな事実が次々と明らかにな…… 三洋の子会社化―エコの時代へ攻めの再編(2008/11/08) パナソニックが三洋電機を子会社化することを発表した。国内の大手電機メーカー同士の本格再編は戦後初めてだ。日本経済が直面している苦境を乗り切る挑戦といえるだろ…… オバマ時代―日本外交も刷新のときだ(2008/11/07) 「どなたが大統領になられようと、50年以上の長きにわたり培ってきた関係を維持していく」。米国の次期大統領にオバマ氏が当選したことについて、麻生首相はこう感想…… 防衛次官の罪―組織再生の道はなお遠し(2008/11/07) 「防衛省の天皇」と呼ばれた守屋武昌・前防衛事務次官に懲役2年6カ月の実刑判決が言い渡された。 次官時代の約4年間で接待ゴルフを120回。現金も含めて約…… オバマ氏当選―米国刷新への熱い期待(2008/11/06) 米国を変えたい。刷新したい。 米国民のこうした思いが、一気に噴き出したような選挙だった。 民主党のバラク・オバマ氏が、史上初めてアフリカ系(黒人…… 地域再生―まずは肩寄せ合い自立を(2008/11/05) 高齢化と過疎化で町や村はますます住みづらくなり、人口減に拍車がかかるばかり。そんな状況になんとか歯止めをかけようという「定住自立圏構想」が来年度から具体化す…… 社会保障改革―首相の肉づけを聞きたい(2008/11/05) 福田前首相の肝いりで始まった社会保障国民会議が、最終報告をまとめた。年金、医療、介護と少子化対策の充実・強化のため、2015年には消費税に換算して少なくとも…… 保険証取り上げ―払えぬ人に適切な減免を(2008/11/04) 保険証1枚で誰もが安心して医療を受けられる「国民皆保険の国」はどこへ行ったのか、と言いたくなる。 市町村の国民健康保険で、世帯主が保険料を1年を超えて…… 若者と大麻―興味本位の代償の大きさ(2008/11/04) きっと初めは興味本位だったのだろう。不良っぽく見えてスリルがある。そんな気持ちもあったかもしれない。 だが、許されることではない。 大麻を売買し…… 温暖化と森林―保全で得する仕組みを(2008/11/03) 世界の森林面積は陸地の3割を占めている。木々が織りなす緑は生物の宝庫であるだけでなく、二酸化炭素(CO2)を吸収して地球の温暖化を防ぐ役割も果たす。この恵み…… 入試「裏基準」―課題校の悲鳴が聞こえる(2008/11/02) 正規の選考試験では合格点に達していたが、服装や態度などに問題があるから不合格にしていた――。 神奈川のある県立高校の入学試験をめぐって、こんな事実が発…… 空幕長更迭―ぞっとする自衛官の暴走(2008/11/02) こんなゆがんだ考えの持ち主が、こともあろうに自衛隊組織のトップにいたとは。驚き、あきれ、そして心胆が寒くなるような事件である。 田母神(たもがみ)俊雄…… |
@ オバマ時代―日本外交も刷新のときだ 2008年11月7日(金) 「どなたが大統領になられようと、50年以上の長きにわたり培ってきた関係を維持していく」。米国の次期大統領にオバマ氏が当選したことについて、麻生首相はこう感想を述べた。 これは、のんきすぎないだろうか。祖父の吉田茂元首相の時代から日米関係は外交の基軸だったのは事実だし、それを保ちたいと思うのは当然だが、「ブッシュ後」の米国が、そして世界が大きく変わろうとしているという鋭敏な時代認識が感じられない。 選挙中、オバマ氏が発したメッセージを思い出してみよう。 突出した軍事力を背景とした単独行動主義の誤り。他国を単純に敵か味方かに分けてしまう二元論的な外交の浅薄さ。対話や国際協調、多国間外交の重要性……。 さらには、小泉元首相以来、安倍、福田、麻生の歴代首相の政権が支持してきたイラク戦争への反対を主張していたのではなかったか。 冷戦後、そして9.11テロを経た世界が米国の一極支配と呼ばれる様相だったのは確かだ。その中で日本の歴代政権は日米同盟の重要さを強調し、米国に寄り添うことが日本の国益にかなうと言ってきた。「日米関係が良ければ良いほど、アジア諸国との関係もうまくいく」と語った小泉氏の発言はその象徴である。 だが、その米国の次期大統領が一極支配型の外交からの脱却を語る。イラク戦争とテロとの戦い、押し寄せる経済の危機を思えば、そうせざるを得ない世界の現実があるということだ。 日本政府にとっては、ハシゴをはずされた感があるに違いない。あれほど無理を重ねて自衛隊をイラクに派遣したのに、この戦争には反対だったと米国の指導者に言われてしまうのだ。 開戦の大義が失われたことや戦争の誤算が判明した時にイラク攻撃への支持表明を修正していればまだしも、こだわり続けたつけが回ってきた。 むろん、米国との関係が日本外交の基軸であることは今後も変わらない。だが、とにかく米国の戦略に付き従うことが自動的に国益にかなうと言い張れた時代は過ぎ去ろうとしている。 いや、米国自身が自らの再生と世界の立て直しのために、同盟国や友好国の力の発揮を必要とする時代がやってくる。アフガニスタンやイラクの再建から核拡散の抑止、温暖化への対策まで、各国ができることで力を合わせる。そうしたイメージだろうか。 米国と協調しつつ、日本も独自の主張と行動を組み立てていかなければ国際的な発言力を確保できない。その意味ではオバマ時代の世界には、日本の外交力を発揮する絶好の機会が開けていると見るべきだ。この50年と同じ日米ではなく、新しい日米協力を築く気概を日本の政治に求めたい。 A 自衛隊―隊員教育の総点検を急げ 2008年11月8日(土) 航空自衛隊の田母神(たもがみ)俊雄幕僚長が政府見解に反し、日本の侵略戦争を肯定する内容の論文を投稿して更迭された事件をめぐって、新たな事実が次々と明らかになっている。 懸賞論文に応募したのは田母神氏だけではなく、応募者235人のうち、94人が航空自衛官だった。この中の63人が、かつて田母神氏が司令をつとめた小松基地所属の自衛官だった。 航空自衛隊の中枢である航空幕僚監部が、全国の隊員に応募を呼びかけていたことも防衛省の調査でわかった。懸賞論文の課題は「真の近現代史観」である。教育の一環として奨励したというが、戦前の日本の歩みを美化する方向の歴史観を、組織をあげて論じようとしたと見られても仕方あるまい。 懸賞論文を主催した企業の代表は「小松基地金沢友の会」の会長で、田母神氏の知人でもあった。第6航空団の応募が突出している背景には、そうした人間関係が浮かんでくる。 小松基地の第6航空団では、事前の論文指導までしていた。田母神氏は問題論文で、日本の植民地支配や侵略戦争への反省を表明した政府見解を非難した。似たような趣旨で書くよう指導していたのだろうか。 航空自衛隊だけではない。海上自衛隊では隊員や幹部向けの「精神教育参考資料」に「わが国民は賤民(せんみん)意識のとりこ」という表現があったことも明らかになり、防衛相が陳謝した。 田母神氏は、将官への登竜門といわれる統合幕僚学校の校長もつとめていた。全国の自衛隊でいま、どんな教育が行われているのか、早急に総点検する必要がある。 論文応募が明らかになった直後、辞職を求めた浜田防衛相に対し、田母神氏が拒否していたことも判明した。 そもそも自衛隊は、大日本帝国の日本軍が果たした役割への反省を踏まえ、平和憲法に基づく民主主義国家の独立と平和の守り手として発足した。精強でなければならないが、意識において旧軍の負の遺産とは明確に断ち切られている必要がある。 自衛官ならなおのこと、歴史認識などバランスのとれた教養と正確な知識、民主主義社会における文民統制のあり方などがきちんと教育されなければならない。組織の外と触れ合い、平衡感覚を磨くことも大切だ。 災害救援や平和維持活動への参加などもあって、自衛隊に対する国民の信頼は着実に高まってきた。過去の反省に立ち、全く新しい組織として生まれ変わったという自衛官の意識と実績が、それを支えてきたのだ。今回の空幕長論文の事件は、そうした努力と国民の信頼を大きく揺さぶっている。 自衛隊に対する最高の指揮監督権を持つ麻生首相はもっと危機感をもって、信頼回復の先頭に立つべきだ。 |