〜さ・た行〜

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あのころの未来 星新一の預言

著・最相葉月

最相葉月が読み解く星新一が見ていた人間の未来

いや、面白かったです。
学生時代、星新一にはまっていた時期もあって読んでいたんですが、何も気にせず読んでたな〜って。
星さんは自分の作品を愛していて、自分の作品が古くならないようにと手を入れていたと聞いています。
そんな作品を、そして何より今と未来を愛していた星さんの作品をまた読みたくなりました。
最相葉月の解釈も頷きながら読みました。

四国はどこまで入れ替え可能か

著・佐藤雅彦

”ネットのおやつ”の改題。

ほのぼのながらも頭の転換も出来たりして、なかなかの一冊。
陽だまりの中での〜んびり読みたい本です。

ツチケンモモコラーゲン

共著・さくらももこ 土屋賢二

漫画家・さくらももこと哲学者・土屋賢二が語りつくす人生のあれこれ。

あれだけのメガヒット・エッセイストの本を読んだことが無かった。
今回は土屋先生に興味があって手に取った本でした。
そして思ったのはrakuが思っていたよりもさくらさんはCOOL(格好いいとかではなく、そのまま冷たいと訳してね)
なお人だと思ったこと。
なんか悟ってる感じすらしますね。
そして思った、なんでこの人のエッセイは売れるんだろうか・・・・。
れと、土屋先生にとってこの本の内容はプラスなんでしょうか(笑)

もものかんづめ
さるのこしかけ
まる子だった
あのころ
さくらえび

著・さくらももこ

さくらももこの爆笑子供時代から現在の子育て、そしてヒロシの話までたっぷり入ったエッセイ満載

で、とりあえずエッセイを手当たり次第に読んでみる事にしました。
結婚前から離婚後、子育てにあのヒロシの現在、そして友蔵の真実まで。
子供時代の話はさすがに”ちびまるこちゃん”を見ている様で面白かったです。
そして今現在のさくらさんは独特の世界観を持ってますね。
まるで世捨て人のようだ(そこまで言ったら言い過ぎか?)
TVで見ているあのまるこがどうなったのか?なんだか近所のおばさん感覚で読んでしまいますね。
決して好きなジャンルのエッセイではないのですが不思議な魅力があると思いますね。
この中では”さくらえび”が一番好きでした。

やさぐれぱんだ

著・山賊

ネット人気マンガサイトの書籍化

ここもrakuのお気に入りサイトです。
ネットで発表されているものに手を入れたらて居るものもあり、なんか良い感じです。
”桃太郎”とか最高ですっ。

やさぐれぱんだ ふたたび

著・山賊

人気ネット漫画の書籍化第2段

いやぁ、好きです!
サイトも良いですけど、紙になるとなったで良い感じですね!
なんか山賊さんがどんどん想像の中で格好よくなっていってます。
実物、見たくないっすね(笑)
のんびりできるお勧めの1冊です。

やさぐれぱんださん

著・山賊

人気ネット漫画の書籍化第3段

やっぱ好きです!
すでに文庫化されていますが、もとのサイズの本も装丁が良くて好きです。
実写化もされました。
パンダの声優としての生瀬さん、素敵です(笑)
メモ帳やぬいぐるみまで商品化の嵐ですが、残念ながら福岡では今現在置いてるところはありません。
買うのになぁ〜
金太郎ネタが好きです。

貴船菊の白

著・柴田よしき

<幸せの方角・あらすじ>作家の沙羅草原は昔の編集者・川立と京都の吉田神社の節分祭の雑踏の中、再会した。
久しぶりに酒を酌み交わしながら、話は川立の別れた妻・恭子の話になった。
川立と同業の編集者だった恭子もまた草原は仕事を共にしたことがあり顔見知りであった。
そんな話の中、草原もまた自分の奥に封印していた話をするのであった。

短編7話入ってます。
ちゃんと一冊柴田さん読むのは初めてでした。
うわ、良いかも。
こういう丁寧に書かれた短編のミステリってすごく好きです。
お勧めします!

生協の白石さん

共著・白石昌則・東京農工大学の学生の皆さん

あのベストセラー、学生と生協の白石さんの作り出した1冊!

売れすぎていてなかなか手が出なかった一冊でしたが、いやこれは売れるね!
だって面白いもん!!
本当、心がほっこりしますよ。
学生側はそんなに考えてなくて、冗談だったりいたずらだったりで書いてるものも多いと思うんですよ、
でも、あの白石さんの答えの誠実で面白い答えがあって、
じゃぁ、これならどうだ?って質問を投げて・・・。
あぁ、白石さんが居る学校に私も通いたかった!!

    

キマイラの新しい城  New Castle Chimaira

著・殊能将之

あらすじ・石動の元に舞い込んできた依頼はまた奇妙なものだった。
750年前の殺人事件の犯人を探り当てて欲しいとのものだった。
欧州の古城・シーメル城を移築して作られたテーマパークの社長が、その古城の領主の霊に取り憑かれたというのだ。
そしてその領主・エドガー・ランペールは密室で殺されたという。
もちろん、現場状況も容疑者も社長の頭の中にだけ・・・
嘘とも本当ともつかないこの事件を追う石動の前に現実の殺人事件までもが起こってしまう。

石動シリーズ5作目
途中までとにかく読みすすまなかったですね・・・。
後からはどんどんページをめくっていけました。
なんでしょう、このシリーズは私の中であたりはずれが大きいです。
”闘うベストテン”で3位!だったので途中で投げ出していたこの本をようやく読了させたのですが
そこまで良いか?判断がつきませんでした。。。。

鏡の中は日曜日

著・殊能将之

あらすじ・名探偵・石動戯作は奇妙な以来を受けていた。
14年前の事件を再調査して欲しいとの事だった。
すでに犯人も捕まっている事件だったので乗気がしない石動だったが、あることがきっかけで依頼を受けることにしたのだ。
その14年前の事件を解決したのは名探偵・水城優臣だというのだ。
小説の中だけの名探偵だと思っていた水城が実は実在する人物だったというだけでも驚きだったが、その事件を
再調査するということはその本人に会えるかもしれない!と期待したのだ。
鎌倉に立つ梵貝荘で起こった事件を再調査する石動。
交差していく【過去】と【現在】・・・・。
そして最後に待ち受けているのは、名探偵・石動の死だった・・・・・・・・・・・・・・

名探偵・石動戯作シリーズ3作目。
もう、もう、もう、めっちゃ面白かった!!
いやぁね、楽はあんまりこの石動さんは好みの探偵さんではないので、”名探偵最後の事件”という謳い文句で読み始めたのですが、
(作家さんはめっちゃ好きなんですけどね〜)これが面白い!!!!
大ヒット、わ〜やっぱり殊能さんはすごいっすよ!
アルツハイマー病を患った身内をもつ家族の扱い方がものすごく上手い!(ちょっとネタバレチックですが・・・)
オススメです!これは前作とか繋がりが無いのでこれからすぐ読めますよ!

樒/榁

著・殊能将之

<樒>あらすじ・水城と鮎井は”紅蓮荘事件”で知り合った高見綾子に誘われて彼女の実家でもある
神奈川県の山間の温泉郷にある高見旅館に宿を取った。
ゆっくりと休暇を楽しむ予定の2人だったが遭遇したのは密室殺人事件だった・・・。
<榁>あらすじ・石動は古くからの友人・次郎が婿養子に入った高見旅館に宿を取った。
しかしそこにはすっかり商売上手の女将になった綾子と十六年前に起こった密室殺人事件を髣髴とさせる
密室事件だった・・・・・

あのですね、普通の密室モノでしたよ
面白いというかなんと言うかですね・・・・・・(;^^)
とにかく楽としては石動さんシリーズより、水城シリーズを読みたいなっと思ったぐらいで(笑)
一応”鏡の中は日曜日”を読んでから入ったほうがいいのかな〜って思いました。

子どもの王様

著・殊能将之

あらすじ・ショウタの親友トモヤは学校にはほとんど行かず、本ばかりを読んでいる。
そして途方もない作り話をするのだが、そのなかでショウタが少し怖い話があるのだ。
この団地の外側には何もないという話・・・
そして”子どもの王様”の話・・・
無精ひげを生やしていて茶髪でよれよれの服を着た男。
子供をさらって奴隷にして、言うことを聞かないと蹴ったり殴ったりすると言う。
ショウタは信じてはいなかったが、ちょっとだけ怖かった。
しかし、それが現実になったのだ。
ショウタは小学校に行く途中に”子どもの王様”を見つけてしまった!

講談社の”、ミステリーランド”という子供向けの本。
3ヶ月に一度、3冊出るらしい。
この作家陣が豪華!!
全部揃えたい!!でも1冊2000円は高い・・・
とりあえず、好きな作家さんだけを買うことに決定!
今回は殊能さん(でも、島田さんも小野さんも欲しい〜〜〜〜〜)
いまどきの子供の生活、でも、子ども自身はこんなにまだあったかいのだろうか?
子供向け?大人向けな気はするが、結構これぐらいのが子供にもいいのかな〜
面白かったですよ、うん(^^)
ショウタくんが高校生ぐらいになってノベルスで活躍してくれると嬉しいわ(笑)

壜の中の手記 The Oxoxoco Bottle and Other Stories

著・ジェラルド・カーシュ

●豚の島の女王
通称・豚の島で発見された奇妙な白骨死体と添えられた手記で明らかになった事件とは・・・・
●黄金の川
酒場で知り合ったピルグリムという胡散臭い男の話は・・・
●ねじくれた骨
強盗殺人を犯して終身刑になった男がひょんなことからジャングルの食人族の男を助けたことで・・・
●骨のない人間
南米からの船で同乗した精神が触れた男の話は・・・・
●壜の中の手記
使い途のわからないオショショコの壜を好事家たちと触っていると底から紙が出てきて・・・・
●ブライトンの怪物
ブライトンの海から突然現れた体中に刺青を入れた怪物は人間の様な形こそしていたが・・・・
●破滅の種子
口の上手い古物商のジスカ氏が扱った不思議な指輪、それは”破滅の種子”と言い・・・
●カームジンと『ハムレット』の台本
カームジンが古くからの友人のためにあることをした・・・
●刺繍針
亡くなった老女の頭部から刺繍針が発見される。その家には年端も行かぬ少女しかいなかったのだが・・・
●時計収集家の王
時計収集家として名を馳せたニコラス国王に仕えた時計職人の話とは・・・
●狂える花
研究に没頭するあまり途を踏み間違えた植物学者の狂気の実験とは・・・
●死こそわが同志
愛するものを手に入れられなかった男はありとあらゆる武器を売りさばくのだが・・・

去年からずっと気にはなっていたのですが、なかなかハードと翻訳物ということで渋っていました。
でも、ごめんなさい!すっげ〜〜〜〜〜面白かったです!!
1940年代から1960年代ぐらいに書かれた文章なのですが、超面白い!
オチとかを考えずにこの先どうなるのかな?ワクワクっという感じで読みました。
短編はちょっと・・・とか翻訳物は苦手〜という私のような方にもオススメします!!

廃墟の歌声 Voices in the Dust of Annan and Other Stories

著・ジェラルド・カーシュ

●廃墟の歌声
アンナンの古代遺跡を訪れた男が見たものとは・・・
●乞食の石
乞食たちが休憩の場所として使っていた大きな石を掘り起こそうとする軍人が・・・・
●無学のシモンの書簡
無学だが、信仰心の厚いシモンがヨハネへと充てた書簡には不思議な出来事が記されていた・・・・
●一匙の偶然
昔の仲間・ジーノに纏わる話から浮かび上がった真実とは・・・・
●盤上の悪魔
ボロボロのブストのアパートメントに訪れた男は何者かに追われていた・・・
●ミス・トリヴァーのおもてなし
車が故障して途方に暮れた男を招きいれた老婦人。その日はハローウィンで、次から次へと仮装した子供たちが訪れて・・・
●飲酒の弊害
医師はある双子の不思議な症例を話し始めた・・・
●カームジンの銀行強盗
カームジンが昔仲間と起した完璧な銀行強盗の話とは・・・
●カームジンの宝石泥棒
カームジンが昔、企んだ宝石泥棒の完璧な仕事の話をし始めた・・・
●カームジンとあの世を信じない男
カームジンが知り合ったあの世を信じない男の正体とは・・・
●重ね着した名画
贋作の天才を使った鮮やかなカームジンの詐欺の手口とは・・・
●魚のお告げ
変わり者の博士が話してくれた喋る魚とそして不思議な地下世界について・・・
●クックー伍長の身の上話
体にありとあらゆる瑕を持った男が話してくれた壮絶な過去とは・・・

ジェラルド・カーシュ短編集2冊目です。
切れ味としては一冊目の「壜の中の手記」の方が良いと思いますが、
それでもなかなか楽しめる1冊です。
ほかに絶版ながらも2冊短編集があるようなので探してみようかな〜
昌文社さんからまた出るかな?

エルの終わらない夏

著・関田涙

あらすじ・母を亡くした17歳の荏瑠は突然あらわれた伯父と名乗る桂に引き取られることになった。
共に住むことになった館は17年前に身元不明の女性が殺害され、事件直後に荏瑠の父・成が失踪した曰くつきの場所だった。
荏瑠の不思議な友達・ウラニアと、地元で仲良くなった少年・誠の3人は過去の事件を追い始める。
そこで見えてくる真相とは。

いや、なんというか期待せず読んだんですよ。
・・・面白かったですね。
本格!っていうのを読みたい人からは外れますが、私はとても面白く読みました。
既存のヴィッキー・シリーズよりもこっちが好きです。

蜜の森の凍える女神

著・関田涙

あらすじ・推理小説の魔女兼探偵の名前を仇名にもつ女子高生・ヴィッキーと彼女の弟・誠、
ヴィッキーの同級生・吉乃は週末を父親の友人の別荘で過ごすことになっていた。
そこへ急な吹雪で大学のサッカー同好会のメンバーたちが避難してきた。
吹雪で外に出れず退屈な時間を紛らわせるために、大学生の高口がヴィッキーに推理ゲームを持ちかける。
その挑戦を受けるヴィッキーだったが、そのゲームは本物の殺人へ転化していく・・・・

どうでしょうか・・・
メフィスト賞受賞作です。
犯人当てという挑戦状というか、ジャッジを最後に求めているのですが、
このジャッジ、ホームズなどにもみられますよね〜
探偵は警察じゃないんだ、的な発言。
「殺人は何があってもいけない行為なのだ!」と意固地に押し通す探偵よりも、そっちの方が好意がもてたりします。
いや、もちろん殺人は何があってもいけない行為だというのには変わらないのですがね・・・
内容的には・・・次回作に期待ってところです。

七人の迷える騎士

著・関田涙

あらすじ・ヴィッキーと誠が通う風夏学園に文化祭の季節が巡ってきた。
文化祭の花・ミスコンでは去年出席しなかったヴィッキーのリベンジが囁かれていた。
去年の文化祭、その時ヴィッキーは演劇部部室で起こった謎に立ち向かっていた。
密室、子猫の死体、奇怪な暗号、白雪姫の人形・・・・。
いとも簡単にヴィッキーは暗号と密室の謎を解いてしまうのだが、
その暗号には1年後の文化祭で何かが起こると宣言してあったのだ。
そして今年の文化祭、宣言通りに次々と発見される死体。
他殺なのか、自殺なのか?
一体犯人は・・・・・!?

ヴィッキー・シリーズ第2弾。
前回と同じ、読者に挑戦状ってやつです。
伏線やヒントも充分だと思います。
理解のある校風だと言うことを頭に入れればばっちりです。
動機は・・・ですが、帯に書いてあるとおり”理由なき犯行”と言うことなので。
どっちに転んでも(詳しくはいえませんが)可でしょうね。
で、お前は解けたのか?という質問にはあえてノーコメントで(笑)
まぁ、こんなに簡単に殺されては悲しいかな・・・っと。

刹那の魔女の冒険

著・関田涙

あらすじ・ヴィッキーが待ち望んでいたヴィッキー・シリーズの第3弾
「千二百年時計のなぞ」がいよいよ発売に!
誠を連れてサイン会へ行くヴィッキーを待ち受けていたものは・・・
雪の別荘での死体移動の謎!
奇妙な時計塔の中の密室で殺人犯が消えた謎!
学園祭のお化け屋敷の中で起きた殺人事件!
現実と虚構が交差して導き出される最後のトリックは・・・。

ヴィッキー・シリーズ第3弾。
あらすじは結構書くのが難しかったのでほとんど本の裏に書いてあるのを丸写し(に近いですね)
感想一言目は・・・・なんじゃこりゃ?
この本は2通り読み方があって、一つはそのまま順番どおりに読む。
二つ目は作者の指示通りに読む。
かなり脳内シェイクって感じです。
この本1冊で完結(前の2作もなし)だったら納得できるんですよね。
面白い考えだなぁ〜とも思うんですよ。
でも、前の2作が本格物っぽいだけに「・・・・?」って感じがしちゃう。
これでヴィッキーシリーズ完結!って言っちゃうなら「・・そうなんだ〜」とか思うけど
関田さんのHPを見る限りでは飽くまでも完結編ではないようですし。
どのような形で第4弾が出るのか、楽しみですね。

秘密屋 赤・白

著・清流院流水

あらすじ・主人公が都市伝説を調べていくうちに自分が巻き込まれていく・・・

これはあらすじを書くと面白くないかなぁって思ったので・・・。
都市伝説(赤本)の方は「こういう話、あったな〜」と思いながら読みました。
清涼院さんの本って本当に厚い本しか知らなかったし(読んだことはなかったしね)、なんか印象が違った〜。
それにしてもこの装丁、格好良いよ〜♪

本当は知らない 薬屋探偵妖綺談

著・高里椎奈

あらすじ・4つの惨殺事件と入院患者が11人も消失した病院、奇妙なメールを受け取ってからネット上から消えた8人
刑事・高遠と座木とシャドウ(エリカと道長)が追いかける犯人とは同一なのか?
傍観を決め込む秋の考えとは?
リベザルが過去に負った心の傷もあきらかに!!

薬屋探偵妖綺談シリーズ7作目!!
わ、結構続いてますねぇ〜
いつも妖怪が出てくる割には人間が犯人と言うケースだったのに、今回はちょっと違った味付けでしたね
前の作品を読んだ方がよりわかりやすいと言うか、楽しめる作品だったと思います。
人間関係がってだけですから、事件自体にはそう関係は無いのですが…
だんだん人間関係の輪が広がってるなぁ〜
面白かったです。面白かったですが、なんか、なんか…なんて言えばいいのかわからないけど…
次回に期待って感じです、楽的には。

蒼い鳥 花霞に泳ぐ 薬屋探偵妖綺談

著・高里椎奈

あらすじ・秋がまだ火冬と名乗っていた頃・・・・。
座木は初めて通う事になった高校のことで頭がいっぱいだった。
うまく人間に溶け込むことが出来るか?そしてそれ以上に新しい世界への期待も膨らんでいた。
火冬の所に薬を頼みに来た仲間・リドルはその代金を学校に通う座木の代わにの火冬の仕事を手伝う
という労働奉仕で払うことになった。
そんな火冬に2つの以来が舞い込む。
家を貸して欲しいと謎の男からの脅迫に怯える女子高生・桐子
そして、死体を片付けてほしいと言う男子学生・・・・・・。
火冬は男子学生の方の依頼を座木に回し、桐子の方をリドルに任せたのだが・・・・

わぁ〜お、もうこのシリーズ8作目ですね〜〜!!
成長が遅い座木がまだ見目高校生とは一体どれぐらい前のことなんだろう??
同級生のコトハ君との友情はまだ続いているのだろうか?
とか余計なことを考えつつ、楽しく読ませていただきました(^^)
薬屋三人衆のリベザルの来る前の話ですので、当然ながら二人衆ですね。
最初の頃はなんだかヅカっぽいな〜(美形が多いので)と思って読んでたのですが、
最近は話で読ませるなっと生意気なことを言ってみたりしてます(;;^^)
お勧めです!

双樹に赤 鴉の暗 薬屋探偵妖綺談

著・高里椎奈

あらすじ・小さい万引きをしては警察に引っ張られ、なじみの刑事の温情で会社には秘密にしてもらっていた唐沢は
会社でもうだつの上がらない売り上げゼロ行進の社員だった。
唐沢は女子社員の何でも望みを叶えてくれるという占いの館があるという話を立ち聞きする。
そんな都合の良いものはないと分かっていつつも、ある日それに合致する建物を見つける。
端正な顔立ちをした少女を追ううちに唐沢はそのドアを開けていた・・・。
そこで待っていたものは?そしてそれから唐沢に何が起こったのか・・・・・。

薬屋探偵妖綺談シリーズ9弾!
なんか早いなぁ〜〜〜
秋たちの話がサイド・ストーリーで今回は高遠と唐沢の話が二本柱って感じでしたね。
なんか、高遠さんってばかっちょよいですねぇ〜
妖怪と人間の関係が浮き彫りになった話でしたね。
今まではどっちかというと人間世界のどろどろ〜っていうのが目に付いてたのが、今回は
良い意味と悪い意味の共存できる妖怪っていう感じがしました。
それにしても最後の、最後の終わり方はちょっと格好よかったですね。
人生の最後にそういうこと、言えるといいなって・・・・・・(;^^)
ちょっと感傷に浸りすぎ!?
面白かったです!

蝉の羽  薬屋探偵妖綺談

著・高里椎奈

あらすじ・薬屋を訪れた依頼人・和久井が持ってきた不思議な依頼・・・・
ダムで水没するはずだった村に住み着いた人々
誰にも干渉されず、心地よい空気が支配している村。
しかし、和久井は植物に取り付かれたような不可解な遺体を見てしまう。
時々、村人が消えていく以外はとても良い村だと言う。
妖怪の仕業と言う和久井の言葉を聞いてその村・庵治川村に向かうことにした秋。
しかし、いざ庵治川村に入ろうとしたとき、不思議な現象が起こっていた。
庵治川村の人間以外、その村に入れないと言うのだ。
秋たちを待ち受けているのは妖怪なのか?それとも人間の業なのか?

薬屋探偵妖綺談シリーズなんと10作目!
段々薬屋シリーズって面白くなっていると思う!
何だろう、妖怪も絡んでいるんだけどやっぱり最後は人間の業かな?って。
これからも続くようなので嬉しい限り!
(森さんのは両方とも10作で終わってしまったからね〜)
ドルチェよりも薬屋贔屓なので頑張って続けてくださいね!高里さん!!
それにしても、総和さんにもっとスポットを!(爆)
今回も出番なし・・・・

ユルユルカ  薬屋探偵妖綺談

著・高里椎奈

あらすじ・刑事・高遠が通勤途中に目撃した子供の交通事故。
転送先の病院で起こった謎の事件。
内密に動く高遠だったが、係わった少年がまた自殺未遂を・・・・
現場で高遠が見た不審な黒いコートに黒い帽子の人物。
在り来たりな服装なのに高遠の目には何かが違って写っていた。
そして、もう一度その人物を見かけることになる。
深山木秋の薬局の前で・・・・・

薬屋探偵妖綺談シリーズ11作目!
タイトルの”ユルユルカ”の意味はrakuにはわかりませんでした(;;)
人間界の話と妖怪界の話が最後に結びつくのだけれど、面白かったですね。
本当、どんどんこのシリーズは面白くなっていきますね。

雪下に咲いた日輪と 薬屋探偵妖綺談

著・高里椎奈

あらすじ・深山木薬店の扉を開けた少女の依頼は幽霊が出る別荘を父親が買おうとしているのだが、
安全かどうか確かめて欲しいということだった。
しかも、その幽霊を彼女自身が見ているのだ。
リベザルの強い押しもあって渋々OKを出す秋だったが、彼女の名前を聞いて嫌な予感が・・・
高遠砂波、高遠刑事の腹違いの妹だった・・・・。
別荘のお披露目会に参加することになった秋とリベザルだったが、
殺人事件が起こってしまい・・・・・・

シリーズ第12弾
今まで彼ら以外の妖怪も多少出てきた気がしますが、なんだか今までとは違う感じ。
そう言えば、総和さん久しくお見かけしてませんがお元気でしょうか・・・(遠い目)
初期の飛んだ設定のキャラがなりを潜めたのはミステリにそぐわなくなってきたからなのでしょうか?
これもまた面白いですが、ちょっとさびしい気もしますね
     

深山木薬店説話集 薬屋探偵妖綺談

著・高里椎奈

作品関連年表付きでどの短編がどの話に接しているか書かれています。
<深山木薬店・あらすじ>リベザルはジュースの懸賞の宇宙旅行に見事当選した。
パスポートを秋に用意してもらって渡米、そこで友人でもある総和と再会する。
総和も同じ懸賞に当たっていたのだ。
早速、宇宙旅行のための訓練を受けるのだが・・・

薬屋探偵短編集。
最近はすっかりご無沙汰な初期メンバーも多く出ていて懐かしいです。
最後の<改・深山木薬店>は新しい何かを期待させると共に、何やら寂しい気持ちもします。

海紡ぐ螺旋 空の回廊 薬屋探偵妖綺談

著・高里椎奈

あらすじ・座木は顔も見たことのない義父で薬屋の出資者・垣谷青伊の葬儀に出るために店を後に。
しかし、垣谷が他殺であり、遺産を友人の北瀬とハル、座木に遺していた事から事件に巻き込まれることに。
そのとき北瀬から聞いた60年前の女子高生失踪事件。
そのころリベザルは秋の指示で剴の所に薬草を取りに行くのだが、?李と共に誘拐されてしまう。
時間と場所を別にしたこの3つの事件が示す接点とは?

薬屋探偵シリーズ第一部完結。
・・・続きあるのか?ちゃんと続きお願いしますよ、高里先生。
秋と座木とリベザルの3人組みだから好きだったのに、これが変わるようだったら・・・・

それでも君が  dolce・vista

著・高里椎奈

あらすじ・この世界に生れ落ちたばかりの少年は少女・リラに見付けられた。
そして名前をキンカンと命名された。
家にはヴィオラ、ピアニカ、双子のシンとバルがいた。
キンカンはまだ喋れず、言葉を伝えるすべを知らなかった。
そんなキンカンを優しく見守る家の者達、しかし、ロールコールの街のものは違った。
言葉を発せず何を考えているかわからないキンカンを恐れていた。
そして無残にも引き裂かれた死体が発見される・・・・。
世界中で31人しかいない”小さくて大きな密室”
街の者の疑いの目は一斉にキンカンへと注がれた!
キンカンは真実を見ることが出来るのか?そして語ることが出来るのか?

おぉ〜、ふぁんたじ〜やぁねぇ〜。
薬屋探偵妖綺談シリーズのように人物につける慣用句が少ない分、抵抗を感じる人少ないかも(笑)
でも、好き嫌いは大きく分かれる作品だと言うことは変わりませんが・・・・
楽は面白く読ませていただきました。
高里さんの言葉や会話のセンスって好きです。
帯を外すと「01」って出てくるんですけど、これはシリーズものに発展するのでしょうか?
これはこれでいい感じでまとまってるのですが・・・・。

お伽話のように  dolce・vista

著・高里椎奈

<幻日、残照・あらすじ>金に困っているわけではなかったが、高校生・金田寛治はバイトの鬼だった。
修理屋、それが彼の仕事だった。
至急という事で向かった骨董店で見せられたピーターパンの磁器人形。
身体が二つに割れていたが、修理可能と寛治は見た。
修理道具を持ってきて再び訪ねることを約束して帰る途中の道で少女が何やら探し物をしていた。
思わず寛治は声をかけてしまう・・・。

ドルチェ・ヴィスタ2冊目、今回は連作短編3作。
キンカンはがんばっておるね〜〜(^^)
嫌いじゃないですよ、このシリーズ。
3話とも好き。
でもさ、3話目の「非常識的リアリズム」のラスト部分、もう少し説明欲しい〜〜
大まかにはわかる気がするんだけどさ・・・。
どっちにしても、オススメですよぉ〜〜〜

左手をつないで  dolve・vista

著・高里椎奈

<時の階・あらすじ>寛治はクラスメートの三瓶の家で膨大な量の仕事をしていた。
そこに現れた三瓶の祖父・孝太郎。
会う度に寛治は孝太郎の息子になったり、学友になったりしていた。
すれ違いの交流に暖かいものを感じた寛治は壊れた孝太郎の時計を直すのだが・・・

ドルチェ・ヴィスタシリーズ、完結編
3冊で合わせて10作の物語が織り成す残酷で暖かな物語。
えっと、はっきり言ってわかんなかったです。
それぞれとっても面白いです。
なんとなく概要はわかるんですけど、やっぱり最初から読み直さないと。
でも、登場人物たちの新しいスタートからまた新しい物語が派生しそうです。

鬼神伝 鬼の巻

著・高田崇史

あらすじ・その日は本当に散々だった。
京都の中学校に転校してきたばかりの天童純はその日、朝から親とけんかをして、
鞄に入れたはずの宿題を忘れて居残りをさせられ、帰り道にはいじめっ子たちから追い回され・・・
やっとの思いにで逃げ込んだ先は「不仁王寺」という古ぼけた寺だった。
そこの密教僧・源雲に連れられ天童純がやってきたのは平安の都だった・・・
純の生まれたときからある胸の不思議な形の痣こそ、封印されたオロチを解き放ち、鬼を退治するべく
選ばれた者の証だと言う。
いきなりそんなことを言われた純は戸惑うばかりで・・・・。

高田さんが「QED」シリーズでもよく仰ってる鬼のはなし。
それがもっとわかりやすい形になったですね。
話としてもかなり面白いです。
これなら子供も安心して読ませられますね。
ただ、「どうして?なんで?」という質問攻めには遭うかもしれませんが・・・。
全ての答えは4月刊行予定の「神の巻」を待つしかないのでしょうが。
あぁ〜、楽しみ!早く読みたい!!

鬼神伝 神の巻

著・高田崇史

あらすじ・一度は現代に戻った純だったが、再び篁により平安の都へと引き戻される。
鬼たちと貴族の戦いはまだ続いており、貴族側に付いている帝釈天の好敵手である阿修羅王が参戦したことにより、
鬼たちが一歩優勢を誇っているところだった。
篁は今は別々に闘っている鬼たちと阿修羅王たちとが手を組めば貴族側を打ち負かすことが出来ると踏んでいた。
そこで素戔鳴尊の子孫である純に阿修羅王を説得させるために呼び戻したのだ。
純は阿修羅王と逢うことは出来たが、答えは別々に闘おうとのことだった。
手を組むことは出来なかったが、何かを掴んだ純はオロチと共に闘いへと身を投じていくが、
気になることも確かにあった。
純たちの動きが相手側に知れている気配がするのだ・・・・・。

前回の「鬼の巻」の続きです。
良く出来てますね〜。面白いです!
どうして鬼が悪者なのか?
子供にも読んで欲しいけど、読んだら混乱するかしら?

月に酔  麿の酩酊事件簿

著・高田祟史

<診察券を忘れずに・あらすじ>由緒正しい勧修寺家の跡取り息子・文麿は七生とともに入院を強いられていた。
担当の女医・早苗に心を動かされた文麿だったが、またしても事件へと巻き込まれてしまう。
早苗の患者だった北川真璃子が殺されたのだ。
落ち込む早苗を慰めるように文麿と七生は3人で食事に出かけるのだが・・・

麿シリーズ2作目です。
連作短編で4話入ってます。
最初もそうだったんですが、なかなかテンポを掴めなくて時間がかかりましたね。
多分、私だけかな?(笑)
途中からはトントンと読み進みました。
次が楽しみですね。

花に舞  麿の酩酊事件簿

著・高田祟史

<ショパンの調べに・あらすじ>由緒正しい勧修寺家の跡取り息子・文麿は頭を悩ませていた。
31歳で独身の彼は唯一の肉親の祖母から口が酸っぱくなるほど嫁探しを命じられていた。
彼ももちろんそれを望んでいたが、勧修寺家には奇妙な家訓があるのだ。
一、見合い厳禁、二、手助け無用、三、独力発掘、四、自力本願、五・・・・と続く。
おまけに妻になる女性にも八十六ヶ条(!)の規約がある。
頭を抱えたまま文麿は祖母の小言から逃げるよう街に出かけた。
彼は出かけた先で楽器店が行っているピアノ教室にひょんなことから入学してしまう。
が、そこの教師とは美しい女性だったのだ・・・。

これもシリーズになるようです。
原作が漫画!(知らなかった〜)
まだ漫画の方は未読なのですが、探してみようかな?と思っています。
連作短編で4作入ってます。
すっごく読みやすい。
でもパターンが同じなのでたまに読むぐらいがいいかも。
やっぱりQED贔屓のrakuなのでした。

試験に出るパズル 千葉千波の事件日記

著・高田崇史

あらすじ・浪人中の”僕”(個人的な理由により名前は秘す)と友達・饗庭慎之介と
スラリ・サラリ・パサリ(スラリと背が高く、サラリとした髪をパサリと掻き上げる仕草が憎いほど似合うジャニーズ系)の
従弟・千葉千波の3人が難解なパズルと共に日常に起きた小さな事件を追っていく連作短編集

まぁ〜、この千葉千波ってば小憎たらしい(笑)
自分に自信があるやつってそうなのかしら?と思うぐらい
でも、推理しすぎてから回りして結局裏で”僕”が活躍してる(?)ところが可愛いというか・・・(^^)
まぁ、楽は千波くんが出すパズルなんって解けなかったけど、確かにこれは試験に出そうだ。
頭の体操としてやるのも面白いかもね
面白かったけど、これは好き嫌いの分かれる本だと思うなぁ〜

試験に敗けない密室 千葉千波の事件日記 夏休み編

著・高田崇史

あらすじ・浪人中の”僕”と友達・饗庭慎之介とスラリ・サラリ・パサリの従弟・千葉千波の3人は
目的地とは全然違う場所へと降り立っていた。
電車ももう最終は無くなっており、タクシーすら捕まらないと言う辺鄙な片田舎。
唯一あるという旅館”清滝”に一泊宿をとることにする。
あるのは気味の悪い名所ばかり・・・・。
翌日発つ予定が大雨により電車はおろか電話すら繋がらないという状況に陥ってしまう。
そんな中、不思議な美女と事件が起こる・・・

密室モノですね〜。
当初、密室本にはこれだったようですが、個人的好みから言ってQEDシリーズがなってよかったなぁ〜と。
でもさすがに短編ではなくまとまった枚数読むと面白いですね〜。
密室に次ぐ密室・・・・。
でも、ちょっと大掛かり過ぎ?金持ちのやることは分かりませんがね・・・(;^^)

試験に出ないパズル 千葉千波の事件日記

著・高田崇史

あらすじ・浪人中の”僕”と友達・饗庭慎之介とスラリ・サラリ・パサリの従弟・千葉千波の3人が
柴又や八丁堀図書館、千波君の学園祭にと訪れては様々な事件に遭遇していく。
難解なパズルと共に日常に起きた小さな事件を追っていく連作短編集

このシリーズ3冊目
くぅ〜〜、いつか”ぴぃくん”に千波くんを追い越してもらいたいっ!!!
個人的にrakuの頭は”ぴぃくん”寄りなので、是非是非応援したいぞっ(笑)

パズル自由自在  千葉千波の事件日記

著・高田崇史

<似ているポニーテイル・あらすじ>”僕”の妹はとにかくいとこの千波君が大好きだ。
その妹がピアノの発表会で連弾をすることになった。
そこで是非、千波君にも見に来てほしいと思っていたが、千波君のフルートの発表会も同じ日だというのだ。
残念だったが、せめて千波君のリハーサル風景を見に”僕”、妹、友人の慎之介は会場に足を運んだ。
そこで起こったのは千波君のフルート紛失という事件だった・・・

シリーズ4冊目。連作短編集6作
完璧なようで抜けている千波君。
やっぱりいつか”ぴぃくん”が彼を追い越す日を夢見ています。
名前も相変わらず疑問だけれど、・・・・な感じなんだな、ってことがわかりました。
(主人公”僕”の名前は秘されていて、手がかりは”ぴぃくん”というあだ名)。
相変わらず、パズルは難しいです。
頭がちがちなので解けません(;;)

QED〜Ventus〜 熊野の残照

著・高田崇史

あらすじ・薬剤師会の薬学旅行の行き先は熊野だった。
熊野出身でありながら自らの過去を隠しながら生活してきた神山禮子は今回が初参加の薬学旅行だった。
唯一の知り合い、棚旗奈々には不思議な男が付いていた。
桑原祟、仏頂面で陰気な男だった。
彼は様々な知識を持っているようだったが、熊野に実際生活していた禮子はその知識を侮っていた。
半信半疑で聞く新説ともいえる数々の話は禮子を次第に困惑させ、
仕舞には禮子自身が抱えていた謎へと切り込んでいった・・・。

シリーズ10作目。
観光シリーズですね。
世界遺産に登録された熊野古道ですが、いやはやいろんな逸話があるものです。
タタル自身は一切禮子の謎は耳にしていないのですが、観光しながら謎をとく。
何やら不思議なワールドですね、こうなると。
面白いですが、vetusシリーズよりもノーマル・パターンの方がrakuは好きです。

QED 式の密室

著・高田崇史

あらすじ・タタルと熊つ崎の出会いは大学1年の学食での出来事だった。
学食で珈琲をすすりながら清明本を読んでいたタタルと同じ趣向を持った弓削和哉、和哉と不思議な縁を持った熊つ崎の3人が集まってしまった。
和哉と熊つ崎の不思議な縁とは昭和31年にまで遡った。
和哉の祖父である清隆が密室で殺されたのだ。
その事件を担当したのが、熊つ崎の祖父・岩築虎蔵だったのだ。
清隆の死体を見る限りは他殺と思われたが部屋から出てきたものはいないという清隆の妻の証言により、他殺から自殺へと
一応の結末を見た事件だったのだが、和哉は密かに犯人と目している男がいた。
しかも、その密室を唯一通過できるもの、人には見えない”式神”を使った殺人だと言ったのだ。
清隆の死は本当に他殺なのか?犯人は本当に”式神”なのか?

久々のQEDシリーズです。
頁数の関係上、事件を解いていくのではなく、過去の事件を語る形式ですね。
いつもより険しいシーンがないせいか、タタルが奈々を見る目が優しい気がする。
流行の陰陽師モノなので妙に言葉がわかる(あぁ、聞いた事ある!という程度ですが)ので気分は奈々(;^^)ですね。
妙に冷静に読めたですね〜。
いつもなら情報量に押されて、あぁ、これはなんだったっけ?とか考えながら進むから時間がかかるんですよ(笑)
読みやすかったし、わかりやすかったしなかなかオススメです。
でも、いつものに慣れているともう少し濃いのがやっぱり恋しいですなぁ〜

QED 竹取伝説

著・高田崇史

あらすじ・薬剤師の奈々はいつものメンバー(タタルこと桑原祟と熊つ崎こと小松崎良平)といつものカクテル・バーで新年会をしていた。
さっき、母校の卒業生・弓削和哉に絡んだ密室殺人事件の話が終わったところだった。
いろんなことに憤りを感じていた奈々にタタルは”鬼”の話を始める。
「私たちは、皆、鬼の子孫なのだ」
タタルと奈々が”鬼”の話に夢中になっていると熊つ崎が口を挟んできた。
奥多摩の鷹群山で起こっている”魔のカーヴ”の事件の話だった。
カーブでハンドルを切り損ねて亡くなった青年が死の直前に「竹が光った」と言い残したというのだ。
他にも死に際に同じようなことを言って亡くなった人々もいたと言うのだ。
見晴らしもよいそのカーヴでなぜ事故が多発するのか?竹が光るとは一体??
タタルはこの謎を解くことが出来るのか?

久々のQEDシリーズです。
相変わらず、この情報量すごいですね!
断然、千波くんよりこっちが好きです(笑)
いつも思うんだけど、最後に事件を解決するときにタタルが奈々・熊つ崎以外の人たちに事件を説明するとき
(ようするに、警察、事件関係者たちに)いつもどおりに「これが何の関係があるの?」って話からするところ。
あれはすごいよね・・・・。
何言ってるかわかんね〜よ、状態から説得と言うか、納得させていくところ。
すごいです・・・・・。

QED 龍馬暗殺

著・高田祟史

あらすじ・奈々は高知へ学術大会への出席のために訪れていた。
龍馬ファンの妹・沙織と共に半ば観光目的の旅だった。
高知の出身の大学時代の友人・美鳥と久しぶりに会うというイベントもあった。
奈々の知らない間にそのイベントにタタルも参加することになっていたらしい。
しかし、いくら待っても待ち合わせ場所に現れないタタルをほっておいて美鳥の実家へと向かったが、
そこには平然とした顔のタタルが待っていた。
高知の山奥の美鳥の実家のある村はなんだか変な空気が流れていた。
龍馬暗殺の謎の話に盛り上がる沙織とタタルだったが、突然の嵐により道を断たれ、村は孤立していまう。
そこで起こった殺人事件・・・。
タタルたちは事件を見抜くことが出来るのか?
そして、龍馬暗殺に隠された謎とは・・・・

やはりこのシリーズが一番面白いですな!
今やすっかりrakuの中では龍馬暗殺の謎は・・・・が首謀者だ!と信じ込んでしまうほどです。
かなり小難しいところは流し読みしてしまうので頭に残らないのが問題ですが・・・・(笑)
今の時代に・・・とどうしても考えがちになりますが、人知れずそういうものが生きているのかもしれませんね・・・
と、わけが判らない感想ですが、これは読んでからのお楽しみと言うことで・・・

QED 〜ventus〜 鎌倉の闇

著・高田崇史

あらすじ・奈々は出版社で働く妹・沙織に付き合ってタタルを含めた3人で奈々の地元でもある鎌倉を訪れることになった。
そしていつものようにタタルの口からは現在の鎌倉からは想像もつかない鎌倉の闇が姿を見せる。
それにリンクするように起こった事件もまた、タタルの口から真実の糸口が・・・・

作者いわく、これは醤油ラーメンでいつもの”QED"と比べるとライトなんだそうです。
そうですね、だれでも知っている鎌倉時代という題材も読み進めやすかったです。
これを読むと鎌倉に行ってみたくなります!

QED 鬼の城伝説

著・高田崇史

あらすじ・奈々は妹の沙織と小松崎とタタルの4人で岡山に行くこととなった。
きっかけは新聞記者の小松崎の下へと送られてきた岡山在住の2人の女性の手紙だった。
その中には奇妙な事件が書かれていた。
釜が鳴ると家の当主が殺されるという言い伝えのある家で釜が鳴った・・・
そして密室の蔵には首を切断された当主が発見されたという。
取材ついでの旅行のはずが、新たな事件が起こってしまい・・・

QEDシリーズ。やっぱり面白いですね(^^)
出かけると事件にぶち当たる、というか事件有きで出かけてますからね、この人たち。
よく考えると記者である小松崎は仕方ないとしても、興味本位の沙織とか・・・・ねぇ
まぁ、そういうお約束は考えてはいけないのでしょうが
どちらにしても、面白い!!!ということは代わりませんですよ。

QED 神器封殺

著・高田崇史

あらすじ・薬学旅行で熊野まで行った崇と奈々は和歌山まで足を伸ばすことにしたのだが、
たまたま一緒だった薬剤師・神山禮子もまた共に滞在を伸ばすこととなった。
その旅行先で偶然に起こった殺人事件を調べるために小松崎と沙織も合流することとなった。
事件の関係者が禮子の知り合いということがわかり、ますます事件へ巻き込まれていく。
「毒草師」と名乗る奇妙な男と崇が語る歴史の謎と事件の謎。
崇が見せた双方の真実とは?

前作の「熊野の残照」と対というか、続きというか。
よりこっちの方が謎物ですね。
タタルと奈々のこのイライラはS&Mシリーズの犀川、萌絵に匹敵するものがありますね。
面白かったですよ〜。

QED 〜Ventus〜 御霊将門

著・高田祟史

あらすじ・棚旗姉妹のお花見は崇の参加により日本三大怨霊として祭られる平将門の名所巡りへと・・・
別に起こる薬剤師・神山禮子に迫る危機。
”繋馬”の家紋が示唆する真実とは?

シリーズ12作目。
これまた観光シリーズです。
なんだか最初のパワーを感じることが少なくなってきている気が・・・
読み込みの足りなさなのかな?

脳のからくり

著・竹内薫/茂木健一郎

脳をわかりやすく、やさしく解説した脳の”超”入門書!

告白しよう、私にはこれでも今ひとつわからなかった・・・
何だろう、その章を読んだときは「ほほぅ」と思うんだけど、次の章と繋がらないというか、
繋がったコネクタがまた外れてリセットされちゃうって言うか。。。。
でも、読んでるときは面白かったです。
きっと一度読んでだめだから、じゃなくて何度も読むことで繋がっていくんだろうなぁ〜

幻少女

著・高橋克彦

<神社の教室・あらすじ>新任の教師は以前、その学校の生徒だった言う。
自分が担任する生徒たちに最初に話したのはその教室が出来る前にあった神社の話・・・
そして自分が生徒だったころにあった神隠しの話・・・

短編27話入ってます。
少ない枚数で怖がらせる、もってこいの本ですね。
”きゃっ”という速攻性のやつというよりも、読み終わってしばらくしていやぁ〜な感じがする本。
おすすめです。

ドールズ  闇から招く声

著・高橋克彦

あらすじ・盛岡で模様されている輸入物産フェアと一緒に巡回公演されているお化け屋敷に恒一郎と怜は入った。
中身は対したものはなかったのだが、一つだけぞっとするほど精巧な生首があった。
それは作り物ではなく、本物の生首だった・・・・。
警察が押し寄せる中、恒一郎は怜を騒ぎに巻き込ませまいと帰路を急ごうとするが、
駐車場のトイレの中でまた面妖なものを見つけてしまった。
それは当に干乾びている人間の手首だった。
「どうるず」ではまた恒一郎の義兄であり、怜の父親である真治が一騒動を起していた。
さほど親しくない友人に苛めに遭っている子供のことを相談され、盛岡へ来るように進めたというのだ。
頼ってきたらどうする?との周りの問いにそれほど面倒は見切れないとあっさりという真治。
無責任な態度に周りは辟易とするのだが、そういった騒動とは別に恐ろしい事件がすでに回り始めていた・・・・

やっぱり超面白い!!!
これ映像化とかされないかな?(これは映画化希望)
凄惨な場面が多すぎるからちょっと難しいかなぁ〜・・・・・
犯人はね、わかりやすいんとちゃうかな?
息の詰まるような先の見えない攻防が面白かったですね。
本当、目吉センセーは稀代の名キャラクターですわぁ〜
はよ、次読みたいっ

ドールズ  闇から覗く顔

著・高橋克彦

<紙の蜻蛉・あらすじ>仙台で創作折り紙の展覧会を開いていた折り紙作家・華村研は辟易としていた。
生徒・山内嘉子が展覧会のために骨をおってくれたのはありがたかったが、押し付けがましい態度にはうんざりしていた。
嘉子から逃れるために事務室へ入ったがそこで華村が見たものは圧倒的な折り紙だった。
丁寧で細かい仕事がされた蜻蛉。
見つけた嘉子から乞われて同じものを折った華村だったがその出来は納得行くものではなかった。
そして、華村はその蜻蛉を折った主を探し始めた・・・・

ドールズ2作目。
連作短編4話入ってます。
短編ってなんかあっさりしてるというイメージが強いんですが、これは短編でも濃いです。
すっごく楽しめました!
やはり1冊目「ドールズ」から読んでくださいませ(^^)

ドールズ

著・高橋克彦

あらすじ・季節外れの大雪の中、7歳の少女・怜がひき逃げに遭った。
怜は命は取り留めたものの、言葉を失っていた。
怜が元気な頃から母親に預けっぱなし、入院している今となっては一向に言葉を発せず、
怯える娘を友人の医師・戸崎にまかせっきりにする父親・真司の姿は義弟・恒一郎には投げやりな姿にしか写らなかった。
一方、怜は深夜になると奇妙な行動を取り始め・・・・

面白いっ!!!
これドラマ化とかされないかな?(しかも、連ドラ希望)
映像にすると難しいかな??
何者かが入り込んでしまった怜とそれを取り巻く父親、伯父、医師などなどの人間関係も面白いですね。
連作なので楽しみですっ

偶人館の殺人

著・高橋克彦

あらすじ・からくり展のポスター製作を依頼するために広告代理店スタッフの佐和子は国際的デザイナー・矢的遥の元を訪ねていた。
ハーフと聞いていた佐和子は日本的な顔立ちをした矢的に驚いたが、それよりも驚いたのはことわざだった。
ことわざ辞典を幼少期から手にしていた矢的の口からは初めて聞くことわざばかりが流れ出ていた。
好奇心旺盛は矢的はからくりと聞いて、仕事を引き受けてくれた。
その矢的と共にからくり人形について調べていくうちにからくりマニアである不動産業を営む・加島のコレクションを
見せてもらうことになった。
複製が主であるものの、数々のコレクションは素晴らしかった。
その中で文字を書くからくり人形を見つけるがそこには”べんきちはゆるさないぞ”という紙が・・・
必要以上に怒りを表す加島に奇妙な感じを受ける矢的だった。
今までは単に悪戯という域だったが、ついには死者が出て・・・・

初高橋克彦さんですね。
何本かドラマ化されたものは見たことあるのですが・・・(ゆきどまり、幽霊屋敷など)
時代物は苦手なので現代物にチャレンジ。
とてもテンポが良く、読みやすかったですよ。
ことわざを使う探偵というのは面白かったですね。
まぁ、rakuが知っていることわざはありませんでしたが・・・(;^^)
この”矢的探偵シリーズ”は他にも出ているのかな?
話し振りによると外国ですでに数件解決しているとか。
続きが出るといいのになぁ〜

匣の中の失楽

著・竹本健治

あらすじ・ミステリ好きが集まったそのファミリー。
メンバーの中心人物・曳沼が姿を晦ましたことから少しずつ空気が変わっていく。
片城成(ナイルズ)が実名小説を書き始めるのだが、現実の世界と小説の世界が奇妙な一致を見せ始め・・・
そして屍が現れる。
仲間内で繰り返される答えの出ない討論、そしてその果てに見える匣の中身とは・・・・

乾さんの「匣の中」を読むために久しぶりに再読しました。
最初に読んだときのようにやはりこの作品はすごいです。
現実と小説の世界がぐるぐると巡り、頭の中は混乱をきたし、まるで登場人物たちが右往左往するように
頭の中で私も右往左往していました。
・・・・面白いです

狂い咲く薔薇を君に 牧場智久の雑役

著・竹本健治

<騒がしい密室・あらすじ>校内放送で女生徒・成美にイニシャル入りの傘を持ち出され、名指しで訴えられた一年生の海人。
なんのことが全く見に覚えの無い海人は科学部の先輩・如月と憧れの先輩・類子と共に放送室に駆けつけるのだが、
そこにあったのは成美の死体だった。
すっかり疑いの眼で見られてしまった海人。
海人は疑いを晴らすことが出来るのか?

短編3話入ってます。
竹本さんで学園物というのが以外な気もしたのですが、面白かったですよ。
流れたという漫画化の話も復活するといいなぁ〜と。
絵にするとインパクトがある話です。
東海さんの「刻Y卵」も気になる作品だったので、読んでみようかな?と思いました。

闇のなかの赤い馬

著・竹本健治

あらすじ・聖ミレイユ学園で起こった神の怒りとしか思えない悲劇。
校庭を横切ろうとしたウォーレン神父が突然の落雷に遭って焼死してしまったのだ。
暗く沈む学園の中、次なる悲劇が起こる。
ベルイマン神父が密室のサンルーフで無残な焼死体として発見されたのだ。
燃料を掛けた後もなく、鍵は神父自ら掛けたと思われるサンルーフでの発見。
人体自然発火かと言われる中、フクスケは事件だと言い張る。
気弱なタマキをワトソンにフクスケは真実へと近づけるのか?
一方、ワトソンと勝手に命名されたタマキは夢のなかに出てくる狂った赤い馬の悪夢でそれどころじゃないのに・・・

ミステリーランドです。
う〜む、フリガナも振ってあるけれどこれって本当子供向けじゃないな(笑)
中高生ぐらいならよいのかな?
でも、このフリガナの振り方は小学生向けか?
raku的にはもう少し突っ込んで書いて欲しいと思ったりして。

狂い壁 狂い窓

著・竹本健司

あらすじ・樹影荘と名づけられた不思議な間取りの古びた洋館。
6組の入居者たちを襲う怪事件。
トイレの血文字、廊下の血痕、中庭で発見された白骨・・・。
入居者たちの過去と洋館の記憶とが共鳴していく・・・

ずいぶん昔に一度読んでいたはずですが、忘れていたので再新書化されたので読んでみました。
以前は牧場シリーズも読んでいなかったのでちょっとちんぷんかんぷんだったのですが、
今はそうか〜という面白さも分かりました。
本当、怪しくて好きな作品の一つです。

フォア・フィーズの素数

著・竹本建治

<震えて眠れ・あらすじ>隙間恐怖症の男と妻の話。
<銀の砂時計が止まるまで・あらすじ>誰もいない世界に住む少年の下にやってきた一人の女。
ネコという女が去る恐怖、それは自らがこの星からネコと共に脱出する希望へと変わるのだが・・・。

短編13話入ってます。
世界が大きくて(宇宙とかね、怪談ぽいやつとか)あまりリアリティがなくて(殺人にリアリティがあるのか?)、
つかみにくい感じがありましたが、概面白かったです。

スロウハイツの神様(上・下)

著・辻村深月

あらすじ・猟奇的なファンが起こした事件により筆を折った人気作家チヨダ・コーキ。
しかし、彼を救ったのもまた一人のファンだった。
悲劇の事件から10年、脚本家・赤羽環とその友人たちとコーキは共同生活をスタートさせる。
それは幸せな時間だったのだが、コーキのファンという莉々亜の出現により不穏な空気が流れ始める。
そして最後に明かされる真実は・・・

辻村さん初読みでした。
面白かったです!
私、この話好きですね。ミステリとは違う分野だとは思います。
でも、だからといって辻村さんのほかの本も読むかといわれると・・・。
この”スロウハイツ”のファンになった!という感じです。
出来過ぎでちょっと・・・と思われる方もいると思います。

砂糖は殺意の右側に 天才・龍之介がゆく!

著・柄刀一

<エデンは月の裏側に>あらすじ・光章は初めて会った従弟・天知龍之介としばらくの間一緒に住むことになった。
龍之介の祖父・徳次郎は博士号を4つも持つ素晴らしい研究者だったが、企業などに従事することなく小笠原諸島でのんびりと
龍之介と二人で学究三昧をしていたのだが、つい先日亡くなってしまったのだ。
しかし、徳次郎は前もってのちの龍之介の身を託す相手と約束を交わしていたということでこの都会に龍之介はやってきたのだ。
だが、その相手・川畑保はもう8年前に研究所を去っていた。
とりあえず、私と龍之介は川畑の消息を知るためにその研究所を尋ねたのだが、そこで思いがけない事件と遭遇してしまう。
雨が降っている中、揉み合う二人の男。そして一人が背中からまっさかさまに転落。
駆け寄った龍之介たちの目の間にある死体の背中には矢が刺さっていたのだ・・・・・・・

天才・龍之介シリーズ!連作短編集
作者のあとがきから行くとシリーズものになるみたいです。
光章と龍之介と一美(光章の彼女?)の3人のコンビネーションがなかなか良い感じです(^^)
龍之介がどのように変化していくのか(このままかな〜って気もするんだけど)興味ありです。
博識のある龍之介だからこそ、の推理も読み応えあり!

殺意は幽霊館から 天才・龍之介がゆく!

著・柄刀一

あらすじ・光章は従弟・天知龍之介といろんな事件に揉まれながら生活をしていたが、やっと後見人・中畑保を見つけることが出来た。
おかげで祖父・徳次郎の莫大な遺産を相続することが出来た龍之介は、ほんのお礼にと光章と一美を温泉旅行へと招待してくれた。
そこは間欠泉が有名だったが、地元ではもう一つ有名なものがあった。
それは幽霊館・・・・。
夜、ライトアップされた間欠泉を観に行こうと出た3人はその館で幽霊を目撃してしまう。
そしてそれを確かめるべく館に足を踏み入れた3人だったが・・・・・・。

天才・龍之介シリーズ!第3段
これも中篇ぐらいの長さですね〜。
特筆すべきほど”おぉ〜〜〜!”ということはありませんが、面白いです(^^)
なんと言ったらいいのか、構えないでいい面白さ。とでも言っておきましょう(笑)

幽霊船が消えるまで 天才・龍之介がゆく!

著・柄刀一

<死が鍵盤を鳴らすまで>あらすじ・光章は従弟・天知龍之介の後見人・中畑保を探すためにフィリピンへ行ったが、
二人と行き違いの形で中畑は日本へ帰ったという。
行く先々で事件に巻き込まれつつも二人は無事に日本に帰ることに成功する。
光章はさっそく恋人未満の一美とデートの約束を取り付けるが、一美は友人・千小夜に呼び出されてしまう。
千小夜の友人・阿藤が殺され、そこに残された指紋によって友人・三上が逮捕されたと言う。
しかし、三上が犯人とは思えないという千小夜の意見に龍之介は推理を巡らせていく・・・・・・・

天才・龍之介がゆく!連作短編集第2弾
光章、振り回されてるって感じだね〜〜〜。
でもこんなに短い間に建て続けて事件に起こると誰が疫病神だっ!って感じよね(笑)
あとがきによるとこのシリーズは長編にもなるようですね!
探さなくてわ!!

十字架クロスワードの殺人  天才・龍之介がゆく!

著・柄刀一

あらすじ・光章と龍之介はやっと出会えた後見人・中畑保の息子・大河が龍之介の残されていたお金を
秘密裏に自分の借金に充てていたことが判った。
しかし、その金を受け取った秘書・塩原三絵が金を持ったまま行方を晦ましていた事が発覚。
大河が金を借りていた富豪・比留間家の許しを得て家の中を捜索したり、聞き込み調査などをしていた。
三絵の恋人に会うために比留間家所有の山奥の別荘へと出向いた光章と龍之介はある事故に巻き込まれてしまう・・・・

龍之介シリーズ第4弾!
長編で凹みそうになりましたが(最近、集中力がかけているので・・・)なんどか読了
派手さはあまりないけれど、面白いシリーズです。
次回にも期待ですわ♪

殺意は青列車が乗せて 天才・龍之介がゆく!

著・柄刀一

<龍之介、黄色い部屋に入ってしまう>あらすじ・やっとのことで祖父が残してくれた遺産を龍之介は手にすることが出来た。
今までその財産の管理をしてくれていた中畑保の義弟・山草満男の家へと遊びに来ていた。
メンバーは龍之介、光章、一美、当の満男とその妻・永子、そして永子の前の旦那・松葉という風変わりな顔ぶれだった。
松葉は山草の隣人・巻石から骨董を買う約束もしているらしく、巻石がこちらへ来ると言う連絡を受けると
約束の品の真贋を確かめると息巻いていたのだが・・・
<龍之介、悪意の赤い手紙に息を呑む>あらすじ・遺産の使い道に目途が付いた龍之介はとにかく生活費を
捻出するためにアルバイトに精を出していた。
光章と一美の勤める会社でアルバイトをする事になったのだ。
その時、総務部の社員たちが話題にしていたのは謎の赤い手紙だった。
暗号交じりのその文面を龍之介は何事もなく解読するのだが・・・

天才・龍之介シリーズ!連作短編集
相変わらず、面白いです。
なんだかこのシリーズは長編より短編のほうがテンポ良くって好きです。
本当に人がいい龍之介と周りの人たちが彼のために熱心に動き回る姿が暖かいですね。
なんだかほのぼのします。
さてさて、次回作からメンバーの入れ替えもあるのか?楽しみなところです。

殺人現場はその手の中に  天才・龍之介がゆく!

著・柄刀一

<瞳の中の、死の予告・あらすじ>秋田支社への転勤を命じられた光章は引っ越し場所を探しに
従兄弟の龍之介と一美と共に秋田へ訪れていた。
秋田で一緒に仕事をする仲間とも顔をあわせるのだが、龍之介が変なものを目撃する。
宙に浮かぶ蛍光色の”死”という文字・・・。
謎は解けないまま龍之介と一美は東京へと戻っていった。
秋田での仕事が始まった日、なんと仕事の仲間が事故にあって亡くなってしまう。
そして思いがけない話が光章の耳に入った。
亡くなった高名輪も少し前、宙に浮かんだ”死”の文字を目撃したことがあったというのだ・・・

龍之介シリーズ6作目、連作短編5篇収録
前回で龍之介のパートナーの光章が秋田へ転勤となったので多少メンバーの入れ替えがあるか!?
と思っていましたが、なんだかメンバーは続行のようですね。
それにしても懐かしい面々が出ていたので、シリーズの終盤なのか!?と思っちゃいましたよぅ
でも、なんだか次回からはあちこちに龍之介は忙しく飛び回らないといけないみたいだから、
サラリーマンの光章と一美はどうなるのか?楽しみです。
やはり、短編のほうがこのシリーズは好きだなぁ〜

連殺魔方陣 天才・龍之介がゆく!

著・柄刀一

あらすじ・ブルートレイン事件で知り合いになった芸能人・達彦の誘いで龍之介と光章、一美は食事会に来ていた。
達彦は企業グループ”KISON”を率いる亀村家の親族なのだ。
そしてその亀村家の晩餐会に3人を招待したのだ。
しかし、その晩餐会の場で殺人事件は起こった。
そして、前もって郵送された予告状が発見される。
ある意味、外の影響を受けにくい場での殺人、それはその場にいる者たちへの犯人である可能性の高さを示唆していた。
謎解きに乗り出す龍之介たちをあざ笑うように殺人は続く・・・。
龍之介は犯人を突き止めることが出来るのだろうか?

龍之介シリーズ7弾です。
何だろう、久々にぴたっときた本でした。
はっきり言って面白くて楽しめました!!

空から見た殺人プラン 天才・龍之介がゆく!

著・柄刀一

<秋田・仁賀保 誰にも見えない4号室・あらすじ>仁賀保に龍之介の考える学習プレイランド用の土地を
確保した龍之介は棲む家を探していた。
手頃な物件を見つけたのだが、その物件に入居するには大家の審査があるという。
そして見事審査に落ちた龍之介は近くで”バードケイジ”と呼ばれる殺人鬼が横行していることを知る。
龍之介が入居するはずだったその物件の入居者も”バードケージ”に重症を負わされていた。
龍之介は犯人を見つけることができるのか?

シリーズ8作目。
龍之介シリーズはやはり短編が読みやすい。
5話入ってました。
どの話も好きでしたが、真珠とバロックとあたしの部屋 が切なくて好きでしたね。
早く続きが読みたいなぁ〜

奇蹟審問官アーサー 神の手の不可能殺人

著・柄刀一

あらすじ・決まった時間に十二人の信者が教会に集まることになっていた。
約束の時間は9時だったが、9時13分には教会は爆発炎上していた。
なのに、十二人の信者はすべて無事だった。
みんな時間には正確な人たちばかりだったのに、その日に限って全員が遅刻をしてしまったのだ。
読書に夢中になった者、おしゃべりに夢中になった者と理由は様々だったが、全員が助かったのだ。
人々は”奇蹟の十二使徒”事件と口々に言った。
さて、本当に”奇蹟”なのか?
それを見極めるために派遣された”奇蹟審問官”アーサーは、思わぬ事件に直面する。
”十二使徒”の1人・オズバルト・ロサスの殺人事件だった。
しかも、それは人々の見ている目の前で見えない人物に切裂かれたという不可思議な事件だったのだ。
しかも、”見えざる手”の事件は次々と十二使徒たちを襲っていく・・・。
アーサーは事件の真相を見抜くことが出来るのだろうか?

長編読んだのって久し振りかも〜
面白かったですね〜。
楽はてっきりあの人・・・・(グノーシスな人)を犯人と思ってたのにぜんぜん空振り〜(笑)
これはなんだか続き物になりそうな予感です!
すごく面白かったから期待しちゃう♪

OZの迷宮  ケンタウロスの殺人

著・柄刀一

<逆密室の夕べ・あらすじ>片山順は従兄弟・鷲羽恭一がシェフとして腕を振るっているレストラン”蘭駄夢”に
自分の通っているスイミング・スポーツクラブの管理職級のメンバーたちと食事に来ていた。
そこにはつい10日前に起こった事件に巻き込まれた小口四郎も招待されていた。
事件とは、クラブの経営に参加していた京西兄弟が起した事件だった。
弟・一也が兄・光二をオフィスで殺害したところを残業していた小口に見られ、殴打。
意識を失った小口を用具室に監禁したものの、意識を戻した小口に不意に声をかけられた一也が驚いて転倒。
打ち所が悪く、呆気なく死亡してしまったのだ。
運悪くスキューバーのツアーで職員は出払っており、用具室で小口が発見されたのは事件が起きて4日後だった。
この事件に興味を持っているらしい鷲羽は皆に話を聞いていた。
彼は事件の真相、犯人に行き着くことが出来るのか?

短編8話入ってます。
一応、連作短編です。一応。。。。
1作、1作がとても丁寧に書かれていますね。
rakuは結構、登場人物(特に探偵)に感情移入してしまうのでこの本にはちょっとびっくりって感じでした。
が、最後のあとがき(かならず本編読了後に読んでくださいませ)で締まるっ!
いろいろ言いたいんですけどね、あんまり言うとだめだろうなぁ〜って本です。
8話のうち、5話が書き下ろしなんですよ。
変な話、先に掲載された3話を読んだ人はまさかこう繋がるとは思ってなかっただろうな〜っと思います。

ゴーレムの檻  三月宇佐見のお茶の会

著・柄刀一

<シュレディンガーDOOR・あらすじ>研究所の中庭で優雅にお茶を楽しんでいた宇佐見博士とハートマン博士。
ハートマン博士が宇佐見博士に頼まれていた胃薬を渡していたとき、その静寂は破られた。
ハートマンの長年の友人であるモーレン兄弟の遺体(?)との対面とあまりにもショッキングな告白だった。
全米を恐怖の渦に叩き落している爆弾魔”Parボンバー”がカーリー・モーレンだという告白と
去年起こったある殺人事件の犯人(カーリーか弟のジェラード)を特定し、指定時刻までに正確なパスワードを打たないと
仕掛けられた毒ガスが四方へ放たれるという。
宇佐見博士はこの謎を解く事ができるのか!?

宇佐見博士シリーズ2冊目かな?連作短編5編。
不思議世界にトリップしていた博士もいよいよ現実社会の犯人に向き合うことに!
彼(これは読んでからのお楽しみ)との対決ってこれからも続きそうですよね。
ファンタジーから一気に現代ミステリに引き戻された感じ。
面白かったです。

レイニー・レイニー・ブルー

著・柄刀一

<人の降る確立・あらすじ>真理江は新しい職場へと熊谷の車で向かっていた。
熊谷はその口の悪さと名前から”車椅子の熊ん蜂”と呼ばれていた。
そして着いた新しい職場・北聖総合クリニックでは看護婦の叫び声が・・・
「ひ、人が、落ちて・・・」
<百匹めの猿・あらすじ>一年前に起こった悲劇の事故。
一度、火災事故に会った夫・和紀は悪夢を見て思わずベッドから飛び起き、そのまま空気を求めガラスを打ち破り転落してしまう。
今日集まった名探偵たちは本当に事故だったのか、探るべく知恵を出し合う。
そこから見えてくる真実は・・・・
連作短編7作です。
「OZの迷宮」にも一作(人の降る確立)が入っています。
探偵は車椅子の青年。
健常者にはない独特な視点を持っていて読んでいて感心させられました。

ifの迷宮 The Labyrinth of "if"

著・柄刀一

あらすじ・2年前、死体を埋めたという場所には死体は無く、そこから数百メートル離れた場所から死体が発見された。
普通ならば埋めた場所の記憶違いで片付けられる問題だったが、発見された死体は真新しいものだった。
しかし、警察を伴って戻ってきたときにはその死体は無くなっていた・・・。
その奇妙な事件の翌日、死体発見現場の近くの宗門家で新たな事件が。
顔と手足が焼かれた女性の死体が発見されたという。
絡み合う人間関係、そして現場に残されたDNAが招く新たな謎。
隠された秘密とは?意外な犯人とは!?

買ってからずっと挫折し続けていた本
何故か35〜6ページでずっと繰り返し、繰り返し・・・
遺伝子治療とか体細胞移植とかの単語に押されて、うぅ〜・・ってなってました(笑)
でも、そうそう未来の話じゃなくもう”今”の問題だよね。
意外な犯人、っていうか、怪しいな、って思ってた人でした。
でも、方法は思いつかなかったなぁ。
そこまで上手くいくのか?っていう疑問。
でも、かなりドキドキで面白かったです。
   

シクラメンと、見えない密室  魔女の花だより

著・柄刀一

<傷とアネモネ・あらすじ>浪人生の直人は半年ほど前からこの喫茶店の常連だった。
花に溢れた喫茶店「美奈子」
店主の美奈さんと娘の小学4年生の奈子の2人でやっているお店だった。
不思議と気持ちを落ち着かせる店だった。
近所ではおやじ狩りと称した事件が賑わせていた。
そんな中、直人の母親が自宅で自らの腹を刺すという自殺未遂事件が起こった。
その事件に違う見解を考えた美奈は直人に伝える・・・・
<オークの枝に、誰かいる・あらすじ>斎木碧はある考えをもって喫茶店「美奈子」を訪れていた。
平穏そうに見えるこの街で起こった不穏な事件・・・
最初はDJに、市議会議員へと根も葉もない脅迫状が送られたのが始まりだった。
その脅迫状はあっという間に市民にも届くようになっていた。
万引きしましたね、不倫してますね、などという手紙は概ね根拠のないものだったが、
瑕のあるものは口止め料を支払ったりしていたと言う。
碧の唯一の肉親である従兄の知治が心臓発作で亡くなったのは2週間ほど前だった。
その手には脅迫状が握られていた。
その文面から自分の事に関して知治が脅迫されたのだと考えた碧は自分の唯一の秘密を知っているかもしれない人物
美奈に会いにやってきたのだ。

連作短編集7話入ってます。
花言葉などを使ったこのシリーズ、結構面白いです。
トリックが懲りすぎてどうだろう?実際に成功するか?と思うものもありますが、
ちょっとほっとするような、本になっています。
いままでの柄刀さんとはまた違う感じ。
いろんな引き出しがあってすごいですね〜。
時間がちょっとあるときにぽっと読むのにいい1話ずつの長さです。

火の神の熱い夏

著・柄刀一

あらすじ・実業家の加瀬恭治郎が刺殺された上、部屋に火を放たれて焼死体で発見された。
部屋の中からは6年前に殺された加瀬の妻の未解決事件の凶器と思われるナイフが見つかった。
この2つの事件は繋がっているのか?
ゲストとして呼ばれていたカメラマンであり、名探偵・南美希風は事件の謎を解くことが出来るか?

長編というか、中篇って感じの長さ
読みやすいけど、部屋の状態(コテージの前に誰がいついて、誰にアリバイがなくて・・・)が
ちょっとややこしかったな。
何だろう、もう少しスマートに出来たのかな?って・・・・
読者は言いたい放題ですね、本当、すいません。。。。
   

退職刑事6

著・都筑道夫

<死は木馬に乗って・あらすじ>迷宮入りした3年前の事件の容疑者が殺害された。
今度の事件の容疑者・本田はあっさりと捕まったのだが、これは3年前に殺された姉の敵討ちだという。
死に際に姉が掴んでいた郷土玩具の木馬がダイイング・メッセージだという。
なぜそこへ繋がるのか?3年前の事件の真犯人は?
退職さんの頭脳が光る。

退職刑事シリーズ第6弾。
8作入ってます。
個人的に”拳銃と毒薬”が好きでした。
このシリーズの中でもかなり異色作だと思います。
あらすじを書いたらネタバレしそうなのでやめておきましたが。
後、椿さんの持ってきた事件”耳からの殺人”も好きです。
なんだか昔の2時間ドラマにあったネタ(多分、こっちが先だと思いますが)な気もしますが、
2時間だらだらされるよりも、短編でさっと仕上げた方が面白いというものですよね。
このシリーズ、いよいよ最後の一冊ですが、なんだか続きがありそうで。。
この本を書かれた続きさんは残念ながらお亡くなりになられているのですが、
どこかの次元で続きが演じられているような、なんだか本というよりもそういう会話を聞かせてもらっているような
そんな感じのあったかい本だったと思います。

退職刑事5

著・都筑道夫

<闇汁会・あらすじ>推理作家・椿正雄の持ってきた相談事は20年ほど前の事件だった。
幻想小説家・紫藤海三の主催した闇汁会で起こった殺人だった。
集まったメンバーは作家や画家、落語家、詩人に翻訳家。
各自持ち寄った具材を鍋に入れて・・・。
すると口にした詩人の荒木田が苦しみだした。
いくらひどい味とはいえやりすぎだといっていたのだが、だんだんそれどころではなくなってしまった。
荒木田は亡くなってしまったのだ。
当時の捜査も行き詰まり、迷宮入りしたこの事件に現職、退職、作家の3人は頭そろえて唸る事に。

退職刑事シリーズ第5弾。
8作入ってます。
退職さんの昔の事件の話しなんかも入っています。
現職刑事が家族とはいえ、ぺらぺらと捜査状況を話してはまずいとクレームでも付いたのでしょうか?
なんだか退職さんの哀愁色が強くなってきた気がしました。

退職刑事4

著・都筑道夫

<あらなんともな・あらすじ>現職さんの父・退職さんの友人の推理作家・椿さんの誘いで集ったふぐ料理店。
もちろん、ただでご相伴とは行かない。
椿さんの友人が書いていた推理小説の犯人探しを推理して欲しいのだという。
その友人は急死し、書きかけの小説だけが椿さんに送られてきたという。
出来れば形にしてやりたいという椿さんの申し出に退職さんと現職さんはふぐをつつきながら頭を絞ることに。

退職刑事シリーズ第4弾。
8作入ってます。
退職さんと現職さんが頭を寄せ合っていたのが主だったのが、友人の推理作家椿さんもかなり
レギュラーとして定着した感じがありますね。
当然なのかもしれませんが、この椿さんは都筑さんな気がします。
2人の掛け合いを続けて欲しかったような、新しい展開も面白いなとか、
いろいろ考えてしまう4巻目でした。

退職刑事1

著・都筑道夫

<ジャケット背広スーツ・あらすじ>中年の未亡人が刺殺された。
有力な容疑者はすぐあがったのだが、彼は頑固にアリバイを主張する。
彼の話によるとある駅で上着を2着腕にかけ、一着着ていた男と眼が合ったという。
この謎の男がアリバイを裏付けてくれるというのだが・・・・。

退職刑事シリーズ第1弾。
7作入ってます。
さすがに1作目はなんだか力が入っているように感じます。
どの話にもさりげなくエロチックな感じも入っていて、おじさま大喜び(笑)
徳間から1973年に出たのですが、こちらより創元推理文庫から出たものの方が
装丁が好みだったのでこちらを集めています。
こんなに有名な作家さんだったのに初読みでしたので、これからも楽しみは多いです

退職刑事2

著・都筑道夫

<四十分間の女・あらすじ>病院の見舞い客が持ってきた不思議な話。
一週間続けて22時48分着の下りで浜松に降りて、23時29分発の上りの終列車で帰っていく女。
その女が1週間目に終列車には乗らず、翌日死体となって発見された。
ただの不思議な土産話だったのだが、そこから推理は発展していって・・・

退職刑事シリーズ第2弾。
7作入ってます。
どれも独創的でいて、中には実話が題材にされた話が2話入ってます。
退職した父親のさりげない哀愁、本当に恍惚の刑事になっては欲しくないなと(笑)
これだけの頭脳があると、現役時代はそうとうやり手だったってことよね?
その頃の話が出てきてもいいのでは!?

退職刑事3

著・都筑道夫

<人形の死体・あらすじ>人形師が家で殺されていた。
そのそばには彼が作った人形が血の滴る出刃包丁(銀紙で作られた偽物)を握っていた。
実際の反抗に使われたのは鑿だという。
その頃、妻は人通りの多い商店街の中をスカートを巻く上げ、おしりを見せながら歩いていたという。
この奇妙奇天烈なアリバイ。
にわかに信じられず、容疑者の筆頭に上がるのだが・・・

退職刑事シリーズ第3弾。
7作入ってます。
電話BOXも少なくなってきた昨今。
ちょっと手直しすればなんだか現代を舞台!といっても過言じゃないな。
それだけ良く出来ているということです。
短編こその小気味よさですが、やはり長編でも一度読みたい!と思わせますね〜

エロティシズム12幻想

監修・津原泰水

 収録作品
●牧野修  「インキュバス言語」  ●有栖川有栖        「恋人」
●菅浩江  「和服継承」      ●我孫子武丸 「ドールハウスの情景」
●皆川ゆか 「荒野の基督」     ●新津きよみ     「サンルーム」
●南智子  「FLUSH(水洗装置)」
●竹本健治 「非時(ときじく)の香(かく)の木の実」
●津原泰水 「アルバトロス」    ●森奈津子       「翼人たち」
●北原尚彦訳 「活人画」      ●京極夏彦         「鬼交」
<インキュバス言語>あらすじ・しがないサラリーマン・坂東はカウンターバーからの帰りのエレベーターの中で
天使と出会ってしまう。その天使は坂東に”インキュバス言語”を授けに来たと言う・・・
<FLUSH(水洗装置)>あらすじ・翔子は出勤前に公園の公衆トイレで化粧直しをするのを習慣としていた。
でもその日のトイレの空気はいつもと違うように感じていた。何が違うかわからなかった翔子は時間に追われるまま
会社へと出社するが、そこには出向社員・川村がいた。翔子は川村に対してやはり言いようの無い何かを感じていた。
<鬼交>あらすじ・花瓶に飾られた一輪の笹百合。花瓶の後ろのカーテンの襞が揺れている。
あぁ、窓が開いているのだ。いけない、閉めなくては・・・と思いながらも身体が動かない。
あそこに誰かいる。誰かが、誰かがあそこから中を覗いている・・・。

淫猥な感じがすごいですね(笑)
「インキュバス言語」ぐらい淫猥な言葉が押し寄せるとなんだか笑ってしまいます。
あぁ、そうなんだぁ〜、そうだよなぁ〜とか思ったりして
いろんな作家さんがこんなに揃うと文体が全部違って面白いですね〜。
エロティシズムが如何様にも変化していくと言うか・・・。
このシリーズ(血の12幻想、十二宮12幻想)、楽しみです。

血の12幻想

監修・津原泰水

 収録作品
●菊地秀行  「早船の死」    ●小林泰三  「タルトはいかが?」
●柴田よしき 「夕焼け小焼け」  ●田中啓文  「血の汗流せ」
●竹河聖   「死の恋」     ●鳴原あきら 「お母さん」
●倉阪鬼一郎 「爪」       ●田中哲弥  「遠き鼻血の果て」
●山村正夫  「吸血蝙蝠」    ●北原尚彦訳 「凶刃」
●恩田陸   「茶色の小壜」   ●津原泰水  「ちまみれ家族」
<タルトはいかが?>あらすじ・拓哉は周りからの反対を押し切って涼子と同棲する決意を姉に手紙で知らせてきた。
しかし、姉から返事は来なかった。
賛成をしないまでも、表立った反対をしない姉に感謝をしながら拓哉は涼子との生活を綴って手紙を送り続けた。
が、その手紙はだんだん常軌を逸してきて・・・・・・・
<お母さん>あらすじ・数実は母親の異常なまでの干渉に耐えてきた。
誰に相談しても真剣に取られることはなかったが、それでも数実の限界は近づいていた・・・・
<ちまみれ家族>あらすじ・高血圧でおまけに怪我を呼びやすい呪われた体質をもった家族のスプラッターな普通の1日

すごい出血量ですよ(爆)
この1冊で何人分の血が流れているんだか・・・(;^^)
怖いものから笑えるものまで幅広い作品群です。
このシリーズ最後の十二宮12幻想が楽しみです。

十二宮12幻想

監修・津原泰水

 収録作品
●小中千昭 「共有される女王<白羊宮>」  ●我孫子武丸 「ビデオレター<天秤宮>」
●図子彗  「アリアドネ<金牛宮>」    ●島村洋子  「スコーピオン<天蠍宮>」
●飯野文彦 「さみだれ<双子宮>」     ●森奈津子  「美しい獲物<人馬宮>」
●早見祐司 「月の娘<巨蟹宮>」      ●加門七海  「二十九日のアパート<麿羯宮>」
●高瀬美恵 「ネメアの猫<獅子宮>」    ●飯田雪子  「あたしの部屋にいらっしゃい<宝瓶宮>」
●津原泰水 「玄い森の底から<処女宮>」  ●太田忠司  「万華<双魚宮>」
<ネメアの猫>あらすじ・花夜子は貧乏な恋人・月生から貰った誕生日プレゼントを大事にしていた。
ケシ粒ほどの大きさの誕生石・ルビーが嵌めこんである指輪。
会社の飲み会でその指輪を馬鹿にされ、むしゃくしゃしていた花夜子は帰りにアパートの前でルビーを2つ拾った。
そう、ルビーのような赤い目をした子猫を拾ったその日から妙な事件が起こりだして・・・・・・
<二十九日のアパート>あらすじ・12月29日、私の誕生日だ。
暮れの忙しさにかまけて祝ってもらえる機会が少ないうえに、今年に限って年末のごみ捨てが今日だ。
実家に帰ろうにもごみを出さなくてはと今日までアパートにいたのだが、そんなときに幽霊は現れた・・・・・・
<万華>あらすじ・藤崎晴香の血縁は煌びやかな才能に恵まれていた。
事故で亡くなってしまった母親はピアニストだったし、やはりすでに亡くなっているが叔母は万華鏡作家だった。
今、唯一残っている血縁の叔父だって高名な画家である。
晴香は叔父に近づきたくて画家を志していたが、高名な名前に比べ才能の無さは痛感していたのだが・・・

この12幻想シリーズで唯一真面目一本!って感じです。
加門さんのはほのぼのしてるけど、他は怖いし(;^^)
結局、女性は怖い!に尽きるような気もしますな。
因みに作家さんもその星座の方らしいです、はい。
後、星座ごとに鏡リュウジさんのプチ占いもついているので話を読む前に主人公の参考にすると面白いです。

魔物どもの聖餐

著・積木鏡介

あらすじ・久羅は幼いころから”あいつ”の存在に気付いていた。
不浄の母と冒涜の父から産まれた”あいつ”は僕を乗っ取ろうと狙っていた。
でも、ずっと祖母が僕を守ってくれていた。
祖母が亡くなった日、”あいつ”は再び僕の前に現れたんだ。
それから”あいつ”はどんどん力を増してきて、最近では僕の体を思い通りに操れる程に・・・・
僕は”あいつ”が怖い、幽羅が怖い・・・・

えっとですね、なんと言ってよいやら・・・・
タイトル、超怖そうでしょ?中身もね、怖い・・・と思うんですよ・・・
ミステリばっかり読んでrakuが麻痺しているかもしれないんですけど、ちょっと肩透かし・・・
ストーリーの中にちょっとメルヘン?な話が入ってるんですが、これが本の半分以上を占めてるんですよ。
まぁ、最後まで読むとそれも理解できる話にはなってるんですが、なんかここのウエイトが大きすぎて・・・
微妙です。

誰かの見た悪夢 NIGHTMARES

著・積木鏡介

あらすじ・密かに思いを寄せる夢摘と帰省先が近いということで車に同乗することとなった大学生の醍醐。
途中で立ち寄ったレストランから出ると車中に脱走した子供が隠れているのを発見した。
行きがかり上子供を送ることになったのだが、辿り着いたのは枯野の真ん中に現れた醜悪な病院だった。
話の流れで一泊することとなったのだが、翌日には死体が現れて・・・・
二人はこの病院から出ることが出来るのか?
この醜悪な殺人事件の犯人とは?

トリックというか、なんか「ネコソギラジカル」を思い出しました。
(ネコソギの方が後ですが、もちろん)
う〜ん、雰囲気を出すためなのか、漢字の登用がすごいんですが、それが
かえって違和感を覚えました。これが狙いなのかな?

芙路魅 Fujimi

著・積木鏡介

あらすじ・弓削教授邸の地下室から三人の子供の遺体が発見された。
胸から腹にかけて切裂かれ、臓物が辺りに散乱していた。
その血の海の中でたった今殺されたばかりの弓削教授の遺体も生暖かい血を噴出しながら転がっていた。
地下室には逃げ場がない。
しかし、犯人がいない・・・・。どうやって逃げたのか?
数日前から同じような事件が続けて起こっていたが、その事件の根は19年前にあった。
有り得ない犯人、その衝撃の事実とは・・・・・

お前は積木鏡介の廻し者か?(爆)
かなりスプラッタな感じですが、いやはや面白かった!
積木さんの本は持ってるんですけど、未読だったんですよ(;^^)
前のものもかなりヘビーな内容だったんで伸ばしてたんですが・・・・
これはチェックしなくてはぁ〜〜〜〜って感じです(^^)

画図百鬼夜行全画集

著・鳥山石燕

言わずもがなのあの画集が文庫になって登場!

せっかく妖怪とお近づきになれたのだから(笑)、もっと知っても良かろうと買ってみました。
おなじみの妖怪たちも、初見の妖怪たちもなかなか怖面白かったですよ。
暇なときに捲ってみたい本です。