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天才児を創る 1
6歳までに漢字すべて読める!書ける!
いつ、何を、どう教えたらいいか(1)


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        〔 1 6歳までに漢字すべて読める! 書ける! 〕
        〔 2 いつ、何を、どう教えたらいいか(1)  〕

1 6歳までに漢字すべて読める! 書ける!

●まえがき
世界中の学者、研究者たちは、今や教育はゼロ歳からだと述べています。更に、胎教からスタートすべきだと述べています。
私は本を読めば読むほど「遅かった、遅かった」と思いながら、わが子をみていなければなりませんでした。もったいないことをした、子どもに悪いことをした、と思わないではいられなかったのです。
6歳までには、ひらがな、カタカナはもちろんのこと、常用漢字の全ては読めるし書ける、という結論に行き着きました。

●うちの子はこんな子供です
電車の中で「生命の棲家」を“いのちのすみか”と読んだ。

●子供に言葉を教えないのは犯罪です
「子供はみんなできるんです。できないというのは、親がやらせないだけのことなんですよ」 

●「うみ」より「海」のほうがやさしい
  うみ
  ひろい うみ
  あおい そら
  しろい くも
  たかい
  たかい くもの うえ
これが小学校で最初に習う国語の教科書です。息子はこれを手にとって、
「う・み」と発音して、しばらく考えてから、
「何だ、“海”かあ」と言いました。まるで暗号解読をしているようでした。
算数のたし算も同じです。
  1+1=2  のどこがおもしろいのでしょうか。

●「ひらがな」はやさしい?
「雪」ならわかっても「ゆ」と「き」ではわからない。
「海」と覚えた子供は決して「うみ」とは書きません。「うみ」と覚えた子供が「海」を習い、「うみ」を「海」になおす手間を考えてみてください。漢字で書くべき言葉をひらがなで書いてある絵本は、まるで発音記号で書いてある英文のようではありませんか。

●低学力児は優秀児の半分しか言葉を持っていない

●語彙が増えると性格がおだやかになる
言いたいことがうまく表現できるから

●どもりだった息子が治った
1日10分、正しい言葉づかいを教える。
子供がたどたどしく何かを言ったとき、よく聞いてやることです。子供の話を途中でストップしないことです。

●言葉が子供の頭をよくする
タフト大学のバール博士、「言葉は思想の道具である。だから、子どもに早くから言葉を教えなければ、その精神はよく発達することはできない。」

●漢字を覚える能力は6歳以降急速に低下する

能力逓減の法則

●6歳までに当用漢字すべてが読める!
石井勲、「3〜4歳は、言葉の学習では“成熟期”と呼ばれていて、1年間に、1000語も習得し、母国語の大要を身につけます。漢字は“目で見る言葉”でありその学習の“成熟期”がやはり3〜4歳にあることを私たちは証明いたしました。6年生は1年間に 190字の漢字を学習していますが、習得できる子はよくて3割です。幼児は誰でも楽々と 300字は覚えます。ほっておく手はありません」
単純計算では、1日5枚(1枚熟語など考えて2語として)10日で 100語 100日で1000語、1年で3000語は軽くクリアーできます。常用漢字は 1945ですから1年で軽く突破する計算になります。
幼児の語彙は、その家の家庭の反映です。精神的、肉体的にはまだ親の庇護を離れるわけにはいかないのですから、親を越えた語彙が身につくはずがないのです。

●いくらつめ込んでもいい子供の脳
幼児は「努力・苦痛」なく言葉を吸収する。
いくら詰め込んでもいい。(嫌になれば顔をよこに向けてしまう)

●なぜ幼児に漢字を読ませるのか
幼児は読みたがっており、実際に読める。
漢字を読めなくては、美しい日本語で書かれた英知の扉を開いてやれない。
6才までに全ての基礎を教えること、第一次独立までだから!

●幼児としっしょに“漢字”を楽しむ
      ――「頭でっかちの子にして・・・」の批判に――
早教育に非難をぶっつけるのは、
 子どもに手をかける時間のない立場からか
 何もしていないという不安からの攻撃か
 子どもがあまりできないためか(その子を育てた自分の擁護の感情から)
 子どもは自然にまかせて育てるという漠然とした経験上の立場かからか
 であろう。
逆に、「能力をどう高めるつもりですか」と聞くと、その答は、
 見よう見まねで自然に身につけさせる
 子どもは家庭、社会、友達によって互いに伸びるから早教育でなくてよい
 教育は学校へ上がってからでよい
 であろう。
そこで更に「能力を高める自信がありますか」と聞くと、
 なんとかなるさ(という不安だが強気の答)
 そんなことは判らん (結局、定見はなく自分の責任としては考えない)

2 いつ、何を、どう教えたらいいか(1)

●自分の名前からスタートする
朝・昼・夕方、わずか5分ずつ
「見て」「さわれる」漢字から始めるとすぐ覚えます
[体に関する漢字]
 手 足 口 眼 耳 鼻 頭 首 腹 胸 背 髪 眼 歯 声 汗 涙
 眉 舌 肌 腕 額 指 肩 胴 腰 膝 爪 胃 蝶 血 心臓 筋肉
[食べ物に関する漢字]
 肉 野菜 牛乳 味噌 卵 酒 米 納豆 豆腐 胡麻 塩 砂糖
 醤油 海苔  桃 柿 梨 林檎 寿司 海老 団子 餅 小麦粉
 大根 人参 葱 牛蒡 梅
[動物・昆虫・鳥・草木に関する漢字]
 犬 猫 牛 豚 馬 猿 象 熊 猪 虎 羊 鹿 山羊 狐 狸 狼
 豹 鼠 蛇 蛙 亀 蟻 蝶 蜘蛛 鳩 鶏 雀 鶯 鶴 桜 松 竹
 梅 百合 杉 柳 椿 桑 牡丹 菊
[家の中にあるものに関する漢字]
 玄関 階段 床 畳 窓 雨戸 門 庭 芝生 台所 食器 棚 鍋
 茶碗 瓶  包丁 風呂 居間 家具 机 椅子 毛布 枕 布団 糸
 針 本 雑誌 新聞 鉛筆 洗濯機 掃除機 冷蔵庫 蛍光灯 電話
 郵便箱

●忙しくても毎日
     ――嫌がる素振りをしたらすぐやめる――
6ヵ月の赤ちゃんに「象」というカードを見せると、象のぬいぐるみのほうに目をやり、「牛乳」というカードを見せると、哺乳ビンの方に目をやるというのは、訓練の結果としては当然のことなのにもかかわらず、親というのは甘いというのか、まだ子どもの能力を信じられないようで、うちの子はすごいなどと思うのです。

●子どもとは「漢字でしゃべる」
会話に出てくる漢字はその場で書いて見せる。
子どもが何か話しかけてくる時、それに対して答えながら、さりげなく黒のマジックで、ワラ半紙に漢字を書きつけます。

「さざんかが、みんな、あっちにむいちゃったねえ」
と、窓を眺めて、娘の史子が言いました。
「“山茶花”は、どうして、あっちに向いちゃったのかなあ」
と、私は言いながら“山茶花”と書きつけます。
「でも、あの“小さな山茶花”は、ちょっとこっちを向いているけど」
と、私は次に“小さな山茶花”と、ワラ半紙に書きつけます。子どもは、話をしながら、私の手元を見つめていますから、
「それ、“さざんか”っていう字?」
などとは聞かなくても、“山茶花”は“さざんか”に違いないと、思っているわけです。だから史子は次には、
「みんなが、きれいねって言ってあげないから、“山茶花”は、あっちを向いちゃったんじゃない?」
と、漢字でしゃべっているのです。
これはもう私の長年の勘としか言いようがないのですが、私は子どもが漢字でしゃべっているか、ひらがなでしゃべっているか、「一耳」で聞分けられるようになりました。
この時、大事なことは、
「さざんかは“山茶花”と、こう書くのよ」
と“言わない”ことです。
まして、
「覚えなさい」とは絶対言わないことです。ただ話の流れの中で、出てくる言葉を書きつけながら話を進めるだけでいいのです。話の最中に、同じ単語が出てくれば、もう一度書きます。
話が終わってから、子どもがワラ半紙を手にとって、自分で読むことがあります。20字以内の場合、たいてい間違いなく読めてしまいます。次の日にちょっと読ませてみますと、ヘタをしても7割は覚えているものです。
覚えなくてもいいのです。覚えさせようとしなくてもいいのです。しかし、たびたび話をして、たびたび書いてあげてください。子どもはアッという間に覚えて忘れません。この方法は4歳以降でも大丈夫です。

●幼児の「あれ、なーに?」には漢字で応える
実物を見て漢字を教える。

ショルダーバッグの中には「文字カード」と黒マジックを用意していつでも、何処でも、子どもの質問に、応えてやること。

「あれ、なーに?」
と聞かれたとき、
「鳩よ」
と答えたら、鳩という字を漢字で書いて、見せてやります。
“鳩”
子どもは、黒マジックで書かれる文字をジッと見ています。こうして子どもは、一つ一つのものには、それぞれ固有の「名前」があることを知り、確実に覚えていくのです。
名前を聞かれたときは、あっさりと名前と2〜3の特徴だけで答え、細かすぎる説明はしない方がよい。(子どもの様子によるけれども)

●「蟻」「蝶」は読めても「虫」はむずかしい
抽象概念は2歳ではむり

●テレビドラマの中からも言葉・単語・ことわざが学べる
テレビは「言葉の情報源」、子どもだけに見させてはまずい。一緒に学び取る。

●童謡の歌詞を漢字に変えれば耳で覚える
幼児の自習教材として最適
私の経験から言いますと、まるっきり新しい紙に大きな字で漢字まじりの歌詞を書いてしまい、元の本のカットや絵をズタズタに切って、自製の歌詞カードに貼りつけるくらいがちょうどよいくらいです。1ページは歌詞だけ、もう1ページは絵だけの見開きの本を作ってしまいます。
そんなにうまくいくものかとお思いでしたら、漢字カードを作って見せてやってください。いちど歌詞カードで覚えたものは、2回以内に必ずマスターしてしまいます。

海は広いな
大きいな
月が昇るし
日が沈む

●幼児期を過ぎた子どもには納得づくで
3歳過ぎになって、自分の頭で理解しようという意思が出始めると、納得できないものは覚えようとしなくなってきます。合理的な漢字の学習法で幼児が覚えたがるものは何かといいますと、象形文字です。

●反復練習にいい教材はこれ
絵本の絵に漢字を書き込む
桃太郎の絵の横に“桃太郎”と書き、桃には“桃”と書き、“お爺さん”“お婆さん”“猿”“犬”と、書き込んでいきます。
「桃太郎さん、桃太郎さん、お腰につけたものは何ですか」
というページには、“腰”という字を、腰の部分に書き込んでおきます。
そして、読んでやるときに、読んでいる内容の漢字を絵の中から捜させ、指で押さえるようにさせるのです。これも、もちろん大きなしっかりとした楷書文字でなければなりません。そうでなかったら、書き込まない方がいいのです。
何度も何度もおなじ単語がでてまいりますが、絵には全て同じ文字を書き入れていきます。これの全てを指でさし示しながら子どもはお話を聞いているわけですから、これ以上の反復練習はありません。子どもはすっかり自信が少しでも早く読まれた内容の漢字を指さそうとするでしょう。
2〜3回もやったら、こんどは本文です。子どもが完全に指させるようになった文字を、漢字に書き直します。このようにすれば、子どもはかえって読みやすく、内容をとりながら読むようになるでしょう。
幼児はこうした親のちょっとした努力の中で、楽しんで漢字を覚えてしまいます。可哀相だと言って、漢字教育をしなかった親は、小学校に入ってからの子どもを、本当にかわいそうな目に合わせることになるでしょう。

●「大きい」「小さい」反対語は一緒に教える
英単語カードを使う
「うみ」という童謡を例にとります。
「うみ」のページを開いてみますと、歌詞カードの裏に、中学生が英単語を暗記するときに使う単語カードに、こんなめもが入っています。
「山」「狭い」「小さい」「小波」「舟」「来る」でした。
子どもが理解しているはずの「うみ」の歌に出てくる単語のうち、反対語を広い集めたものなのです。
この単語カードは、表に「狭い」裏に「せまい」と読みが書いてあります。「小波」というカードをわざわざ作ったのは「こなみ」という読みの慣例を子どもに教える必要があったためなのです。「舟」は「船」との違いを子どもに教えるためにわざわざ作ったカードです。
「“狭い”の反対は?」と子どもに聞いてみます。
「“広い”」
子どもは歌詞カードを見ていていいのです。歌詞カードに関係したものが、その裏の小さなメモらしいということを子どもは知っていますから、いわば公のカンニングというわけです。しかしこれには、“広い”という漢字と意味とを確認するという効果があるのです。
「大きいの反対は?」
「小さい」
この時、全く関係ない言葉をどさくさに教えてしまってもいいのです。
「“長い”の反対は“短い”よ」というようにです。
こんなことを繰り返すうちに、子どもの語彙が大丈夫だと思ったら、単語カードのメモを歌詞ページの裏側から取り出して、本来のパンチ穴を利用して単語カードとしてまとめ、子どもにプレゼントしてやります。与えるタイミングは子どもをほめてやりたい場面を選ばなくてはなりません。
この単語カードは想像以上に子どもが喜ぶ宝物になります。

●「は」「が」「を」「に」・・・助詞をどう教えたらいいか
この方法なら簡単
「言葉カード」のサイズを半分に切って、それに助詞を書いていきます。
「は」「が」「の」「へ」「を」「に」「と」「で」「も」のような一字と、
「より」「だけ」「まで」「でも」「ので」「けれど」「から」「たり」
と、少々むずかしいのまでいろいろです。
次に主語と述語のカードを作ります。これは「言葉カード」と同じサイズにします。「食べる」「走る」「寝る」「飲む」という動作の基本から入るのです。子どもは「食べる」がやっぱり好きなようです。
「カード遊び」に使った名詞のカードは、そのまま使用できます。これで子どもに文を作らせるわけですが、なるべく広いところに並べてください。走っていって、好きなカードに取り替えて、全く別な文を作ってしまうほどのスペースが望ましいのです。

にこん   は   チョコレート   を   食べる

「チョコレート」というカードを、子どもは次々と変えていきたがります。
「バナナ」にしたり「プリン」にしたり、嫌いな「人参」にすると、本当に泣きました。見ているほうが楽しくなります。

ミッキーマウス   は   にこん   と   遊ぶ

こういうゲームの中で、並行して語彙を増やしていくことができます。
動作の言葉は五味太郎の「言葉の図鑑」がよい。カードの裏にイラストを写さなければなりませんが、絵は描くうちに描けるようになります。
子どもは文の構造を一定のルールとして、実に早く理解します。そして、同じ文の構造でなら、自由自在に文を作ることができます。理屈は知らずとも体得してしまいます。

にこん   は   お姉ちゃん   を   叩いた

という文を、

お姉ちゃん   は   にこん   に   叩かれた

と、置き換えることはアッという間にできるようになります。
これは、小学校3年の問題なんです。

●反対語をどのように教えるか
赤の反対は? 3歳でもできるゲーム

中学の入試問題に次のものがありました。反対語を漢字で書かせます。

     ・アツい湯 (    )水
     ・アツい夏 (    )冬
     ・アツい本 (    )本

私は反対言葉をさがす訓練をしました。トランプサイズの「白カード」をいつも手元に用意して、反対言葉を一組さがすと決めた缶の中に入れるのです。子どもが後で「組み合わせゴッコ」をして遊べるようにします。
「高い」「低い」「早い」「遅い」「多い」「少ない」「強い」「弱い」
「甘い」「辛い」「熱い」「冷たい」「厚い」「薄い」「暑い」「寒い」
「濃い」「淡い」「太い」「細い」「広い」「狭い」「明るい」「暗い」
「澄む」「濁る」「白い」「黒い」「直」「曲」「笑う」「泣く」「右」「左」
「上る」「下る」「上」「下」「北」「南」「東」「西」「昼」「夜」
「内側」「外側」「大きい」「小さい」「肥える」「痩せる」「増える」「減る」
「浮かぶ」「沈む」「重い」「軽い」「行く」「来る」「生」「死」

語尾変化によるもの
「〜する」「〜される」 ・「〜する」「〜しない」
「〜である」「〜でない」・「〜だ」「〜でない」
缶が一杯になっても、いくらでも作れます。

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