自作にチャレンジ
注 ある程度飛ばせるようになっている方向けです。

ハンドランチグライダーをある程度とばせるようになってくると、やはり自分だけの
機体というものが欲しくなってくるものです。
自分なりにセッティングをしても市販機は万人に合うように作られていますし、人と
同じ物では...とか、良いアイデアが浮かんできたりとかもしますし。

いざやる気になっても、いきなりデザイン、設計を一から始めるのは無理があります
航空力学や流体力学の知識などは大してなくとも機体のデザインはできますが、
あまりにでたらめに作ると、それが自分の期待した性能を引き出してくれる可能性は
低いものになってしまうでしょう。

まず第一ステップとしてお気に入りの機体のコピーから入ってみましょう。

大まかではありますが、飛行の特性を決定づける主翼のはむ面積、平面形、上半
角、翼型。そしてテールモーメントアームと尾翼容積です。

尾翼容積はそれぞれ
垂直尾翼容積=垂直尾翼面積/主翼面積*モーメント・アーム/スパン
水平尾翼容積=水平尾翼面積/主翼面積*モーメント・アーム/主翼平均翼弦
の式で求められます。

このそれぞれの数値をコピー元の機体に近づければ、そこそこ飛ぶ機体ができあがる
はずです。 まずはこれを作り、作っていく中で自分なりの設計方針(コンセプト)
を決めていってください。

このバランスを大きく崩さなければ、ほぼ同じ雰囲気の飛び方をする機体が
出来上がるでしょう。

後はその機体にどのような性能アップを求めるかを付け加えて行けばよいでしょう。

きむらクラフトの例を取ると、第一段階はスカイウォークの主翼をそのまま流用、胴
体を自分でデザインした物を作りました。 胴体を作った第一の理由は壊れにく
くということ。 良く低速で失速させて落としていたので、軽い墜落では壊れない、
ノーズがつぶれない胴体をとデザインしました。 
その機体で胴体や尾翼に関するノウハウを貯めていきました。


この機体がその様にして作られた機体です。

上の画像の様な構造のバルサ製のポッドにカーボンパイプのテールブームが
取り付けられています。 構造が簡単な上に丈夫で、作られて5年以上経過
していますが、未だに現役です。
この機体は主翼にムサシノのスカイウォーク2が使われていますので、テールモーメント
等の数字はノーマルのスカイウォーク2に準じています。

この機体には当初Vテールが装備されていました。 また、フィンガーホールも
製作段階ではありました。 構造が簡単なのでこの程度の変更は造作も無い事です。
私はこの機体で、Vテールの特性やランチバーとホールの違いなどを学びました。

続いては主翼です。 スカイウォークの主翼よりさらに高性能にと考えました。
幸いNet上で、スチロールコア翼の制作が紹介されていましたのでそれを参考に
主翼の自作に取りかかりました。 
平面形はそのままに翼型や翼厚を変えた物を色々と作って見ました。

この機体は上の機体とは逆に、スカイウォークの胴体をスリム化した物に自作の
エルロン翼を組み合わせた物です。
エルロン翼になってはいますが、主翼面積はノーマルの物と変わりありません。
また平面形もノーマルと近い形状になっています。
きむらクラフト的機体デザイン  
きむらクラフトで機体のデザインをする時のポイントです。
自作をする時の参考にでもして下さい。

1.主翼編

2.胴体編

3.尾翼編

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