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コメント 豚カツ屋のレポートが続いてしまった。一週間、あたらしいお店の開拓をサボってしまった。暑いとどうも食欲がなくなる。 さて、今回の店。今年で創業40周年を迎えると言う老舗のとんかつ屋。20年ぶりくらいに行って来ました。 写真が情けない。店の前が駐車場になっているので、どうやってもまともな写真が撮れないのである。ベンツじゃま。 場所は、成城の高級住宅街の中、古くからのお店であり、芸能人や著名人の常連も多いと言う。石原裕次郎がひいきにしていたのは、有名な話。駐車場に停まっているのも、ベンツだ、BMWだと高級車ばかり、新車とはいえドロだらけの我が家の車はちょっと恥ずかしいくらい。 暖簾と小さな看板が無ければ、なんのお店かわからないくらい。控えめな佇まいである。 店内は、座敷はなく6人掛けのテーブルが2つ、4人掛けが3つ。後はカウンタ。30人程度の収容力である。行ったのは、夜の7時過ぎ。3割程度の人の入りだったが、料理が出てくる頃には、ほぼ満席になっていた。子連れはいるが、客の年齢層は高い。やはり古くからの客が多いのであろう。 夜の部には、定食はない。昼の定食は、ご飯、みそ汁がセットになっていて、豚カツ単体と同じ値段程度。行けるなら、平日の昼に行くのがお得である。 単体で、上記の値段だと高めに見えるが、ファミレスでちょっと高めの値段のものを食べれば同じぐらいの価格になる。質を考えれば、こっちの/ 8/11方がずっとお得である。 ヒレとロース。両方食べた。 さて、感想です。 豚カツの皿に付け合わせは、キャベツとパセリのみ。別皿で、キャベツの一夜漬けがつく。レモンはなく、テーブルにある洋辛子と、自家製の豚カツソースだけが調味料。 まずはロース。豚カツの縦横のサイズは、普通であるが、厚い。2cm近くある。衣は、生パン粉の荒いもの。タマゴに小麦粉を混ぜたものを付けてからパン粉を付けている為衣も厚い。豚カツの断面にはタマゴの層が黄色く見えている。衣の色は濃く焦げる寸前と言っていいくらい。厚い肉の中心部は、出てきた時点ではほのかにピンク色。余熱で色が変わって行く。 ラードで揚げていると思うのだが、衣はサックリとしていて、ベタベタした感じが全くない。油温度調整がうまいのだろうが、素人ではで作れない揚げ具合の衣である。 肉はしっかりとした食感があり、脂身も多いが、この脂の質が非常に良く臭みが全くない。うま味の固まりの様なもので、脂なのに、あっさりと感じられるくらい。肉の部分も肉汁がたっぷりとあり、噛みついた時に口の中に肉汁がほとばしる感じである。 ブタの臭みはなく、非常に良い。肉への下味は塩が中心で胡椒は控えめ。 一部筋張った部分があって、かみ切るのに苦労したが、非常のいい出来の豚カツである。サックリとして熱い衣は、口の中を傷つけるほどであった。 ヒレは、女性的であった。衣の出来は、ロースと同様のものだが、その中にあるヒレは、どこまでも柔らかく肉の食感を残しながらも、肉汁と共に口の中で溶け出すようなものであった。 キャベツは機械切りと思われる極細のもので、水にさらしてシャッキリ感を出している。栄養分は水に溶けてしまっているだろうが、ソースには良く合うし、甘みがあっていい。 みそ汁は赤だしのなめこ汁。これ正解。パワーのある豚カツに豚汁だったら、しつこすぎる。海産物系のだしに赤味噌。これが豚カツの味をリセットしてくれる。 ご飯は、大盛り、普通、小盛から、セレクト出来る。新米の時期の前なのに、うまかった。柔らかいご飯がソースを良く吸う。 調理に非常に気を使って仕上げているが、出てくる豚カツは豪快なもの。分厚い豚カツをほおばると満足感がある。 高いが、それなりに価値のある豚カツである。大満足。 |