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コメント 今日は、昨日に引き続き遠征。時間のある時に、遠くのお店に行っておかないと、いつ行けるかわからない。ご近所で、取り上げる店が無くなって来たというものあるんだけど(^_^;)。 そんな訳で、相模原まで遠征。相模原も有名店の多いところ。一番興味のあったお店から行ってみました。 99年8月にオープンしたお店であるが、何かと話題になって、いろんなメディアに取り上げられてるお店。無休で遅くまで営業しているので、遠征組には助かります。 カーナビに頼って行ったので、場所の目安はあやふや。ちょっと自信がありません。となりのとんでんに気を取れらて店を見つけられずに、前を通り過ぎてしまった。本で見た看板の方向が道に面しているとばかり思っていた。お店は奥に長いのであった。 外観、内装共にレトロ調で、昭和30年代を意識した作り。ラ博に通じる物を感じる。表には映画の宣伝の看板。室内にも30年代のポスターが多数張ってある。入口近くの棚の上には、モノクロのブラウン管が球形に近いテレビ。もちろん、チャンネルは回すやつ。チャンネルは、なぜ「回す」と表現するのかを子供に説明するにはいいですね。 レトロな雰囲気で統一されている中に、多すぎる思えるくらい、メニューが張ってある。これがちょっと鬱陶しい。メニューも30年代に統一してもらいたかった。 中華ソバは、醤油のラーメン。潮ソバは、塩ラーメンです。最近の塩ラーメンブームの関係で、ここの潮ソバもずいぶん話題になっている。中華ソバとどっちにするか悩んだのですが、スタンダードな中華ソバを食べることにしました。 さて、感想です。 スープ トンコツベースにトリガラ。牛も入っているかもしんない。醤油の色が濃いが、スープは澄んでいる。表面には少量の脂が浮く。元だれは、醤油ベースである。海産物の味(鰹と貝類(貝柱?))を感じるのは元だれの方に加えられているのではないだろうか。 醤油は、再仕込み醤油で湯浅(和歌山)の物らしい。お店でもらって来たしおりには、湯浅醤油と書かれていたが、これが、和歌山の湯浅郡の醤油を示すのか。湯浅郡の「湯浅しょうゆ」と言うメーカを示すのかは、わからなかった。 ちょっと脱線しますが、醤油の話。 醤油の発祥の地は、和歌山と言われています。径山寺味噌(きんざんじみそ)を長く使っているとその表面に出てくる上澄みの汁が、溜まりで、これが醤油の元祖と言われています。 この汁を調味料として使う事が、湯浅に広まり、そのうちこれを生業にする人が出たとか。また、湯浅の人が房総に渡って醤油を作った為、千葉も醤油の産地として有名になった。 そう言う訳で、和歌山には、有名な醤油の製造元があります。湯浅しょうゆ、(株)角長、丸竹醤油醸造場、カネイワ、堀河屋野村(三ツ星醤油)など。 ところが、再仕込み醤油となると、発祥の地は山口となります。再仕込み醤油は、濃い口醤油のもろみを絞った生醤油に、麹を加えて仕込んだものです。発酵の過程を二回やるので、再仕込み醤油と呼ばれます。 とろみがあるほど濃厚な醤油で、刺身のつけ醤油などに使われますが、関東風の色の濃い煮物などにも使われます。濃厚な為、蕎麦の汁などにはあまり使われません。ラーメンだ醤油の比率が蕎麦よりずっと低いから、それなりに使えるのでしょう。 再仕込み醤油を使っている事を強調するなら、和歌山産の醤油であることは、主張しなくてもいい様な気がする。醤油なら、和歌山と言う考えは短絡的。 さて、スープの話に戻ります。 ラーメンが運ばれて来た時に、最初に感じたの醤油に香りでした。トンコツでも、鶏でもなかった。産地の話は別として、いい醤油を使っています。香りと言うのは結局揮発成分ですから、鮮度が悪かったり必要以上に加熱すれば、料理となる前に、飛んでしまう。香りまで大切にしている事には、好感が持てます。 見た目の濃い色からは、想像できないほどにマイルドな味になっています。一口目は、あまりインパクトがない。繊細な味を感じようとすれば、うま味を基調としたスープの味が見えてくると言うもの。見た目は色の濃い東京風のラーメンではありますが、このお店独特のスープと言っていいと思う。 麺 ちょっと太めのストレート麺。スープの醤油の色になってます。ハルユタカを使った自家製の麺は、腰があると言うより、もっちりした感じ。独特の食感で面白い物でした。 食感から言うと加水率が高いように思えるのだが、スープの吸いもいい。不思議な麺である。 具 チャーシュー、メンマ、かまぼこ、のり、白ネギ。 チャーシューはバラ肉で、柔らかく臭みもない。味は薄め。特記物は、メンマ。メンマ独特のあの臭みがまったくなく、代わりにに茹でたての筍の香りと味がある。柔らかいが筍の食感はちゃんとあり、スープの味の濃さに合わせた味付けもグッド。海苔もまあまあの物だった。 東京ラーメンと言ってもいいし、和歌山ラーメンのテイストも感じる。不思議なラーメンであるが、東京醤油系のラーメンが好きな私は気に入ってしまった。 家族で来てもらいたいので、店の広くしたと言う話。次回は家族で行って、潮ソバ(沖縄ソバに近いそうです)を是非試してみたい。 コメント追加(2000/6/20) この一週間。ネット上で話題になっているラーメンがここある。私も食べに行ってしまった。 ものは、「キリン食堂の冷やしソバ」850円。何とも不思議な食べ物でありました。な、訳で感想です。 スープ スープはキリン食堂の今までのスープがベース。醤油などの元ダレが入っている。牛の味を感じたのだが、後からのネットの情報を読むと、これは自家製のコンソメスープから油を取り除いたものとの事。 そして、このスープにはゼラチン質のとろみがある。板にこのスープを置いて、45度に傾けたら、流れるであろうが、その速度は非常に遅いと言う程度の粘性がある。 このゼラチン質は骨から抽出したもので、後から加えたものではないとのこと。 とろみのあるスープと聞いたときに、中華のあんかけのとろみを想像していたのだが、これとは全く異質のもので、味に対する影響がない。 スープの温度については、ちょっと疑問があった。冷蔵庫で冷やされた様な冷たい物ではなく、味覚を麻痺させない配慮があると思うのだが、粘性の高いスープは、急速に舌の温度を奪う。最初の一口はスープの味がしっかりわかるのだが、だんだん麻痺して来る。粘性の低いスープならこの温度がベストだと思うが、ここのスープの場合には、更に温度を上げるか、舌の味覚を復活させるために、温かい飲み物でも欲しくなった。 麺 細麺で、艶があり冷水でしっかりと洗われたもの。とろみのあるスープに入れる前に別のスープにからめている。このため、とろみのあるスープと麺の間に水の膜が出来ることがなく、からみがいい。 しっかりした腰がある。冷麺の様に、馬鈴薯澱粉が加えられている様である。 具 茹でた牛たん、トマト、ほうれん草、白菜のキムチ、ニンニクチップ、レモンスライス、白胡麻。 牛タンはたぶん圧力鍋を使って茹でた物でしょう。ちょっと水っぽかったが柔らかくてなかなか良し。チャーシューだとどうしても脂が凝固してしまうので、タンにしたのか、スープのコンソメとのマッチングを考えてのことなのかわからないけど、冷たいチャーシューよりよっぱぽどいい組み合わせ。 トマトは、完熟の桃太郎のスライスが一枚。ほうれん草は普通。キムチはスープに粘性があるために溶け込まない。冷麺の様にスープに入る辛さを楽しむ物ではなく、味のリセットちょうどいい。ニンニクチップは、苦味がなく良質。レモンスライスは、単なる見栄えか。箸でつぶすか、直接なめなければ味に影響のないもの。 ラーメン屋で出す冷やし系のメニューとしては、独創的なものであり、完成度も高いと思う。 こんなものを考え出すって、すごいと思った。 |