No.100
(USHIO)(99/11/29)
ジャンル 日本蕎麦
最寄り駅 JR中央線、武蔵野線 西国分寺駅
電話番号 042-359-2898
住所 東京都国分寺市西元町2−18−11
場所の目安 徒歩 西国分寺駅南口を出て、府中街道を南へ進む。泉町交差点を左折。70mほど先の右側
車  甲州街道方面から、府中街道を北上。東八道路を過ぎ、泉町交差点を右折。70mほど先の右側。
営業時間 11:30〜14:00(土日祝は15:00) 17:00〜21:00
休み 火曜日
予約
駐車場
お品 そばきり800円、大盛1100円、おかわり600円、おろしそば1000円、かも汁そば1300円、生ゆば400円、玉子やき550円、そばがき500円、やきみそ500円、このわた800円他が蕎麦のメニュー
蕎麦会席 4000円からおまかせ。平日昼は3500円)
その他肴多数
ushio.jpg
コメント

 食い物屋紹介の100軒目は、お蕎麦屋さんになった。。胃の調子がまだあまり良くないので、夕食は蕎麦にした。
 本当は、場所を知っていた山泉に行ったのだが、すでに終わっていた。そのまま同じ道を走ると、100mも行かないうちに、潮を見つける。こんなに近くにあったは何とも不覚である。もっと、国分寺に近い場所にあるかと思っていた。

 オープンは、96年11月。まだ、比較的新しいお蕎麦屋である。
 駐車場はない。 店は木造のもの。外には店の売りである、蕎麦切りと蕎麦会席のメニューが大きく掲げられている。
 
 店の内装は、木を基調としたもの。昔の居酒屋の感じもあるが、洗練されている。カウンターとテーブルで、30人程度。カウンターの背後の壁には、多数の器が並ぶ。客は4人。雰囲気はなかなかいいのだが、BGMで流れていたのは、歌謡曲のインストゥルメンタル。ちょいと、ずっこけた。

 店主は板前歴30余年の方。割烹時代に手打ちの蕎麦を独学で始めたとの事。蕎麦は十割の生粉打ちである。今は長野産の蕎麦を使っているそうである。

 奥の壁には、単品の肴のメニューが並ぶ。ゆっくり一杯やってから、蕎麦を楽しみたいところであったが、お腹の事を考えて我慢。
 まずは、おろしそばを頼んだが、その後で、普通のそばきりも食べてしまった。

 さて、感想です。まずは、おろしそばから。

 もりそばに、大根おろしが付いてくる事を想像していたら、冷たいかけ物でした。高そうな平たい器に盛られた蕎麦に、あま汁がかけられ、辛味大根と厚削りの鰹節が乗っています。
 長野産の辛味大根は、ねずみ大根ではなく、カブの様な形をしたものだそうです。これの方が、一年を通して安定した辛味があるとのことでした。

 大根とそれが染みたあま汁と鰹節、蕎麦をからめて口に運ぶと、みずみずしい大根の辛味と鰹の香り、かえしの味が口の中に広がり、多少ざらつきのある蕎麦の喉ごしが、心地よい。
 日本酒が欲しかった。蕎麦は、こう言う素朴なものとの組み合わせがいい。量は、普通の一人前、十分にあります。
 あっと言う間に食べてしまったのですが、蕎麦自身の細かい所がわからない。腹にも余裕があったので、蕎麦きりを追加注文。

 カウンターの奥には、厨房がある。料理はこっちで作っている様ですが、蕎麦は、カウンターで茹でます。茹で時間は1分以下。水で洗うとすぐにカウンターから出てきました。
 細工物のざるが綺麗。そばは、極細の物。手切りであるため、多少のばらつきがある。表面には光沢があり、そのまま眺めていたい様なものでした。
 蕎麦は、水で荒熱を取っただけで、通常の温度。冷たく感じる物ではありませんでした。氷水などで、冷やした方が蕎麦は引き締まりますが、食べるときには温度が低すぎて味がわからなくなる。ここの様に常温の蕎麦の方が好きです。辛汁の方も、常温でした。

 蕎麦は、通常の二番粉のものです。十割蕎麦でもあり、表面の食感は多少ざらついたもの。味見に蕎麦に何も付けずに食べ始めたのですが、最後までこれだけでもいい感じだった。蕎麦の苦味と甘み、そして香り。どれも十分。常温でありながら、腰も十分にあります。最後の方には、短くちぎれた蕎麦は多少出てきましたが、十割だとこれは仕方のない事だと思う。

 つゆは、鰹だしに、本返し、更に生醤油を加えたものだと思います。辛目の味で蕎麦の味をシャープに感じさせてくれます。そば屋と言うより、料亭のだしだった。
 蕎麦の1/3程度を浸せば、十分なもの。薬味は、本わさびのみ。使いませんでした。ごめんなさい。


 前回のほしのに続き、かなりレベルの高いお蕎麦を食べました。値段は、相応の物だと思います。と言いつつ、夕食に1800円はちょっと贅沢か。

 メニューを書き写し、根ほり葉ほりと、いろいろな事を聞く私に、ご主人が切り返す。「よく知ってますけど、お蕎麦屋さんですか?」。しばらくして、蕎麦を一気にすする私の食べ方を見て、女将が「お蕎麦屋さんですか?」。連発で言われてしまった。
 敵情視察に来たと思われたのかな?

 お金を払って店を出るとき、出口の横の座敷には、仏像の彫りかけがあった。仏像彫刻がご主人の趣味だそうです。

 また行くぞ。絶対行くぞ、今度は、蕎麦会席でゆっくり料理と酒と蕎麦を楽しむぞ。

前のレポートへ上位へ次のレポートへ