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コメント 4年くらい前までの、武蔵野の蕎麦を扱った本には、必ずと言っていいくらい登場したお店。最近は、ちょっとなりを潜めている。 これには、ちゃんとした理由がある。自前の畑で有機農法で玄蕎麦を作り、三たてを守っていたご主人は、97年に他界された。一時はお店を閉めたのだが、常連さんなどの支えにより、奥様が跡を継いで、今のお店をやっています。 私がご主人の他界と奥様による店の再開をテレビで知ったのは、もう1年以上前。それ以来行ってみたいと思いつつ、閉店時間が早くてなかなかありつけなかった。仕事でたまたま近所に行った今日。やっと食べてきました。 残念ながら、私はご主人の蕎麦を知らない。今の「ほしの」の感想を書きます。 地元の人でないと場所はわかりづらいと思います。ひばりヶ丘団地の南西のはじっこにあります。店は、ビルの半地下で、表に塀があるため、わかりづらい。ビルの壁にある、看板が唯一の目安です。入口には、うるさい子供お断りの張り紙。うちは、家族では行けないや(^_^;) 店の中は、低い段差があって板張り。靴を脱いで上がります。手前にテーブルが4つ。奥に座敷のテーブルが4つ。落ち着いた雰囲気でなかなかいい。時間があれば、のんびりと日本酒でも飲みたい所だった。 行ったのは、昼の12半で、客数は6。後から、家族連れ。もり蕎麦の大盛を頼もうと思ったが、大盛はやっていないとのこと。ダイエット中でもあり、もり蕎麦だけにした。 さて、お蕎麦の感想です。 麺 蕎麦の形状は洗練されたもので、田舎風の荒い仕事の物ではない。機械で切ったような均等な幅と厚さに仕上がっている。粉は二番粉。スタンダードな蕎麦である。細目に打たれた麺は、見栄えも良く艶もある。600円と安めに設定されているが、量も少ない。 何も付けないで、食べてみると、蕎麦独特の甘みがある。ただし、香りは弱かった。しっかりとした腰があり、喉越しの食感もいい。奥さん頑張っていると思った。 つゆ だしは、鰹節中心のもので、雑味は少ない。返しは味醂の利いたもので、味醂の酸味が多少ある。辛さは、標準的なもの。私は、もっと辛いか、甘いか極端な方が好き。 蕎麦の味が良かったので、つゆはほとんど使わなかった。 そば湯は、そば粉がかなりとけ込んでいるドロッとしたもので、私好み。つゆにそば湯を差すと、鰹の香りが広がって、つゆのレベルの高さがわかります。 やくみは、ネギ、わさび、辛味大根でしたが、全く使いませんでした。後から本を読むと、辛味大根はそれなりの物らしい。試して置くべきだった。 総評ですが、蕎麦の香りが弱かったの残念。でも、蕎麦自身のレベルは高い。奥さん、頑張っていると思います。自家製粉で3たては守っているそうです。忙しそうだったのであんまり話は聞けませんでした。蕎麦の栽培もやっているのかは不明。 もりの値段。ご主人の頃には800円でした。未熟で大量の蕎麦を打てないため、200円引いて今のお値段で出しているそうです。大盛りがないのも、作れる蕎麦の量が限られているから。 後、私は食べていませんが、エビの天ぷらは、30cmもある物らしい。値段も高いが、いい物らしいです。 今シーズン最初の蕎麦。満足できるものでスタートできました。 |