『らき☆すたSS〜かがみSide・ラキレボ編〜』第3話
「いや〜祐一君のおかげだよ。ありがとね」
「前の学校の時から気を付けてるんだけどね・・・」
笑いながら言うこなたに、気を落としながら言う祐一くん。
私が遊びに来た時に、最初に耳に入って来たのはそんな会話だった。
「お〜す。何してんのよ」
「あ、お姉ちゃん」
「かがみさん、こんにちは」
つかさとみゆきの挨拶に軽く手を上げる私。
「うん、最近祐一君のおかげでね〜いろいろと助かっているんだよ」
私の問いに答えたのはこなただった。
「どういうことよ?」
「いや、その・・・」
何故か言いよどむ祐一くん。
「祐一くん、授業中によく寝ちゃうんだよね〜」
笑いながらつかさが言う。
「それで黒井先生に怒られてるんですよ」
みゆきがつかさの言葉をフォローする。
「だから、最近黒井先生のマークが私から祐一くんに移ってさ〜こっちはその間にいろいろとね〜」
「どうせ、ゲームのパーティ編成とかそんなんでしょうが・・・」
呆れる私。
そして視線を祐一くんに向ける。
「だいたい、祐一くんも頑張って起きてればいいじゃない」
「そうは言うけど、見たい深夜アニメがある日はね〜やっぱり生で見ないと」
「お〜祐一くん、分かってるね〜」
うんうんと頷くこなた。
「おい・・・というかアンタもこなたと同族か?」
「いや、俺はそんなに種類見てないし、こなたさんほどじゃ・・・」
頭を掻きながら言う祐一くん。
「褒めてないっつの」
「大丈夫だよ、祐一くん。私がレクチャーして上げるから!」
「アンタも祐一くんをマニアックな世界に引きずり込むな」
変な提案をするこなたを諌める私。
「あ〜あ・・・だけど」
「?どうしたの?お姉ちゃん」
「うん?私の周りにはこういう人間が集まることが多いのかなってね」
こなた・つかさ・日下部・・・
どうして私の周りには手のかかる奴らが集まってくるんだろう・・・
「そりゃ、アレだよ。みんなががみを頼りにしてるんだよ〜」
「なっ、何言ってるのよ・・・」
からかいながら言うこなた。
「あ〜確かにそれはあるかも、お姉ちゃんがいるからって思うと何か安心出来るな」
「へ〜かがみさんってみんなに頼られてるんだね」
「そ、そんなこと無いわよ」
「う〜ん、照れてるかがみは可愛いね〜」
「べ、別にテレてないわよ!」
「まあまあ、かがみさん落ち着いて下さい」
私の様子にみゆきが助け舟を出してくれる。
「それより、祐一さんは黒井先生に呼び出されてたんじゃないですか?」
「あっ!そうだった・・・行くしかないか」
そう言って立ち上がる祐一くん。
「じゃあ、ちょっと行ってくるよ」
「って・・・ちょっと待って!何でかがみとみゆきさんも後をついて行くの?」
「え〜ち、ちょっと・・・」
「私達も職員室に行く用事があるからですよ。そうですよね。かがみさん」
「あ、そ、そうなのよ〜」
みゆきに合わせる私。
「ふ〜ん・・・」
「な、何よその目は?」
「別に〜ただ祐一くんがギャルゲーの主人公みたいだな〜って」
「こなたさん、あんなうまい話がそうそう転がってる訳無いじゃない」
「果たしてそうかな〜まあ、頑張ってね〜」
ニヤニヤ笑うこなたの顔を見ながら私達は教室を出た。
「で、永瀬・・・何かいいダイエット法あったか?」
「へっ?」
私達が職員室に着いて、開口一番、黒井先生が祐一くんに聞いたのはそれだった。
「『へっ?』じゃあらへん。何かあったんかいな?」
「いや、俺はてっきり居眠りのことで怒られるのかなと思ったんですが」
「あ〜そんなもん今はどうでもええ。それとも率先して殴られたい言うんなら話は別やけどな」
「い、いや、それはいいです」
「とにかく、今のウチらにはダイエットが必要かつ最優先事項や」
「かなりツッコミたいですけど、でもダイエット最優先には賛成です!」
黒井先生の言葉に同意する私。
「そうですね、もう時間もありませんし」
みゆきも同意する。
「まあ、一応調べて来ましたが・・・」
祐一くんは調べて来たことを口にする。
「リンゴばっかり食べてると3日で3キロ痩せられるらしいよ」
「えっ?本当にリンゴだけでそんなに?」
「うん。後はサツマイモとか、豆乳とか、プルーンなんかもいいらしいよ」
「なるほど、一種の食事療法って奴やな。必要最低限の栄養だけ取って、後はなーんも食べへんってことやろ?」
「気に入ったわ!何より楽して痩せられるなんて、夢みたいじゃない!」
「むしろ、夢じゃなければいいんですが・・・」
みゆきが心配そうな声で言う。
「う〜ん・・・何から始めようかな・・・やっぱりリンゴかな〜」
祐一くんが持って来た食品リストを見ながら考える私。
「でも、チョコも捨てがたいわよね〜ヨーグルトなんかも・・・」
『・・・』
『・・・』
『・・・』
私の方を見ながら祐一くん達が何か話しているけど、気にしないことにした。
「そうだ!それぞれをバランスを良く食べればいいんじゃないかしら!」
「いや、かがみさん!それこのダイエット法の趣旨に反してるから!」
「え〜そうなの?」
それなら、味に飽きもせず、続くかな〜と思ったのに。
「でも、祐一くん誰から聞いたの?このダイエット法?」
「あ〜昨日の夜、つかささんに電話して聞いたんだよ」
「つかさに?」
「うん、そういうダイエット法知ってそうだと思ったから」
(そっか、つかさにカロリー計算とかしてもらうって言うのは盲点だったわね)
「あ、じゃあ昨日つかさに電話してたのはそれを聞いてたのね」
「そうだよ。あの後つかささん大丈夫だった?途中で寝ちゃったみたいだけど・・・」
「布団も掛けずに寝ちゃってたからね、大変だったわよ」
そう言いながら、私は違うことを考えていた。
(そっか・・・昨日の電話はそう言うことだったんだ・・・良かった)
そこまで考えて私はふと気がついた。
(あれ?何で私、『良かった』なんて思ってるんだろう?)
心に浮かんだそんなことに答えは分からなかった。
「う〜ん、おいしい〜」
私は新作のチョコ菓子を口に入れて呟く。
傍らには、ダイエットのために用意したリンゴの山。
とりあえず、まずはリンゴで始めて見ることにした。
それで2日後にもう一回集まるっていうことになった。
スーパーの店員さんに訝しげな目で見られたけど、それもこれもダイエットのため。
そのためにはどんなことでもするつもりだった。
(にしても、祐一くんには悪いことしちゃったかな・・・)
でも成り行き上でも祐一くんはちゃんと協力してくれている。
(最初にこなた達から話を聞いた印象じゃ、だらしない印象だったけど、やる時はやるのね)
私がそんなことを考えてたその時だった。
『♪〜♪〜♪』
私の携帯が鳴る。
『はい!もしもし!柊です』
『あ、かがみさん?祐一だけど』
『何だ・・・アンタか・・・どうしたの?』
『いや、ダイエットちゃんとやってるかな〜って心配になって』
(心配してくれてるんだ・・・)
『呆れた、そんなことで電話してきたの?』
だけど、私は心とは裏腹にそんなことを口走る。
『あっ・・・ゴメン。迷惑だった?』
『別に・・・迷惑じゃないわよ?し、心配してくれてありがとう』
お礼を言う私。
『あ、でも勘違いしないでよね?別に嬉しいとか、そんなんじゃないんだから!!』
『わ、分かってるよ。それに俺、かがみさんに聞きたいことがあったし』
『何よ?』
『ミスコンに出る理由』
『そのこと?・・・アンタちょっとしつこいわよ?』
『でも、そのためにダイエットしてまで出るんでしょ?嫌なら辞退すればいいのに・・・』
『・・・そうね、アンタには話してもいいかもね。実は・・・』
私は、ミスコンに出る理由を祐一くんに話した。
日下部が勝手に私の名前でエントリーしたこと。
辞退しようと思ったけど、みゆきに喜ばれちゃって、引くに引けなくなったこと。
『・・・日下部さん、最悪だね』
『でしょう!ああ、今思い出しても腹が立つわ』
『だけど、そうか〜』
『何よ?どうしたの?』
『いや〜かがみさんってやっぱりいい人なんだなって思って』
『な、ち、違うわよ!別にそんなんじゃないわよ!』
『な、何もそんなにムキにならなくても・・・』
『ムキになんてなってないわよ!』
『わ、分かったよ。あ、もうこんな時間だし。そろそろ切るね』
祐一くんの言葉で時計を見ると、日付が変わりそうだった。
『あ、それと・・・かがみさん。今食べてるお菓子を食べるのやめれば、早く効果が出ると思うよ』
『ふぇっ!き、気づいてたの?』
『うん、言うタイミングが無かったんで黙ってたけど』
『あ、あはは〜こ、これが最後の晩餐ってことで・・・ね?』
『本当に、最後にしなきゃダメだよ』
『分かってるわよ』
『じゃあ、お休み〜』
『はい、お休み。また明日ね〜』
私は電話を切る。
(よっし!明日から頑張るか!)
私は何故かいつも以上に気合が入るのを感じていた。
〜第4話に続く〜
こんばんわ〜フォーゲルです。第3話になります〜
今回はダイエット開始な話ですね。
いきなりかがみにはダイエット失敗フラグが立ってますが・・・
恋愛フラグも少し立ててみました。
つかさとの電話の内容知ってホッとしたりとか。
かがみは母性本能強いのかな〜とか思いますね。
なんだかんだ言ってこなたやつかさの面倒ちゃんと見てるし(笑)
次回も楽しみにして頂けると嬉しいです。それでは!!
管理人の感想
というわけで、かがみSide第3話でした〜^^
ダイエットと共に、恋愛方面も少しずつ始まってきましたね。
この二人はどちらかというと、祐一の方が先にかがみを好きになりそうな気が。今回も「信頼されてる」など、かなり高評価でしたし。
逆にかがみは、なかなか自分の気持ちを認めなさそう。そして認めてからも先は長そう(笑)
そこはじっくりじっくり、これから先を楽しみにしたいと思います。