B&G MEMORIAL of SUMMER
BOYS and GIRLS in Long Vacation
プールで二時間ほど遊んだ後、カフェテリアで軽くおやつとお茶を楽しみ、そしてその後にはダーツとビリヤードをプレイし、またしても謙悟と継が
ビリヤードで戦う事になったのだが、やはり力勝負よりも経験の差が大きく出るこの競技では、謙悟が継に勝てるはずもなかった。一回勝負のナインボール
対決、コンビネーションショットであっさりと九番を落とした継に謙悟は見事に敗退し、しかし雪辱とばかりに立ち上がってくれた総志のおかげで継にも
黒星がつく。というか――――
「……ブレイクエースなんて決められたら、勝負云々の話じゃないっすよ、総志さん……」
「悪いね。でもこうでもしないと、継くんの勝ちですぐ終わってしまうから」
眼鏡を妖しく輝かせながら、にっこりと笑う総志。ブレイクショットで九番を落とす妙技の前では、いかに継のレベルが高かろうと関係がない。がっくり
落ち込む継を慰めるように要がよしよしと頭を撫で、暇そうにストロベリーパフェをもくもくと食べていた愛が、スプーンの上にイチゴを乗せて継の目の前
へと持っていく。
「どんまいどんまい継くん。ほれ、あ〜ん」
「うぅ……あ〜――――」
「ひょいっと♪」
口を開いていた継からサッとスプーンをずらし、隣にいる要の口にスプーンをねじ込む。思い掛けない不意打ちに継のみならず要も驚いたが、それを中和
するような甘いイチゴとクリームの食感に、要はうっとりしながら幸せを感じ、「あぁ、そう言えば最近パフェなんて作る事はあっても食べてなかったなぁ」
と呑気な事を考えてしまっていた。
「うぉい!? 愛ちゃん、そりゃねーだろっ!!?」
「きゃ〜♪ 欲しかったら要ちゃんから口移しでもらえばいいのだ〜っ」
「「ぶっ」」
思わず吹き出してしまったのは無論、謙悟と冴霞である。プールサイドでのやりとりを愛にだけは見られており、秘密にしてくれるとは言っていたものの、
まさかこんな形で暴露されるとは思ってもみなかった。と言ってもそれが他のメンバーに伝わっているわけでもなく、愛からのささやかなイタズラなのだが。
「あ〜、面白かったぁっ。けーくんは楽しかった?」
「おかげ様で不愉快になったわい!!」
がるるる、と唸り声を上げる継。久し振りのストロベリーパフェの甘味から帰ってきた要が、猛獣使いのように継をなだめる。その甲斐あって継も若干
落ち着きを取り戻してきたのだが、愛はまだ中身が半分以上残ったパフェを冴霞に手渡し「あげます〜」と言った後、くるんと半回転して継に向かって指を
突き立てた。
「それではここで、ボウリングの勝者である高平継くんに!! 罰ゲームを与えたいと思いまぁすっっ!!!!」
「いきなりだなおい!!?」
継の至極真っ当な突っ込みを華麗にスルーして、衝撃の罰ゲームを発表する愛。チームメイトではあるがその対象に選ばれずちょっぴり安心してしまった
要は己の保身っぷりにちょっと自己嫌悪し、総志、謙悟、冴霞の三人は自分たちにはあまり関係のない事だと思ってどこか悠長になっていた。なので冴霞も
油断して、愛からもらったストロベリーパフェをスプーンで一掬いし、生クリームを堪能しようとゆっくり口に運ぼうとする。
だが、忘れてはならない。
油断など微塵もしてはならない。
この秋月愛という少女が、常識の枠に収まらない天然極楽快活少女だという事に対して。
「今からっ!! 二次会に移行するので継くんのお家を会場に指定しまぁすっっ!!!!」
39.The 2nd Party in TAKAHIRA
時刻は午後七時前。結局、会費三千円で堪能出来たのは陽乃海スポーツセンターで行った遊びと食費の分だけであり、精算してみれば確かに損こそして
いないものの、二次会分が別途直収となればやはり納得いかないものがあるのも事実だ。
だが、問題はそんなことではない。金銭の浪費など避けては通れぬ事情だ、やむなしと飲み込むことは難しい事ではない。問題は……高平継にとっての
なによりの問題は、これから催される二次会の会場が自宅であるという事に他ならない。
「…………なぁ、愛ちゃん。どうしても俺ん家じゃなきゃダメなのか?」
「だってぇ、継くんが勝ったんだから罰ゲームを受けるのは当然でしょ? 要ちゃんだったら絶対『ひいらぎ』になっちゃうし、あそこは皆行くし。それに
まだ貸し切りにするには時間も早いし。その点、継くんの家は融通利くじゃん? 面白いのも色々あるし〜♪」
のろのろと歩きながら意外と考えられている理由を話しつつ、うなだれる継の前を鼻歌交じりにと機嫌良く歩く愛。そしてその後方で商店街で仕入れた
夕食用食材を両手にぶら下げた謙悟と、同じく右手に荷物を持つ総志、そして手ぶらの要と冴霞はなんとなく小さめの声で会話していた。
「面白いのって……柊木、高平の家ってどういう家なんだ?」
「えっとね、継くんのお父さんって建築家さんなの。それで自分で事務所を起こしてるから、自宅兼事務所ってところかな。でも、外から見たらちょっと
したビルみたいに見えるから……あんまり、人が住む『家』っていう感じじゃなくて、テナント付きのアパートって言った方が見た感じには分かりやすい
かも知れないね。ちなみに、隣の家は弌さん……あ、継くんのお兄さん夫婦の家だから」
「そうなんですか。……森川先輩は、行った事があるんですか?」
「そうだね。結構広くて、確かに要ちゃんの言う通りの家だよ。でも事務所っていうのは一階の半分だけで、二階と三階が自宅かな。愛が言う面白いのって
いうのは……まぁ、見てのお楽しみだよ」
優しく微笑んで、右手の荷物を持ち直す総志。幼馴染の要は当然のことながら中学からの付き合いがある愛と、その彼氏である総志が継の自宅を訪ねた
経験がある事は何ら不自然な事ではない。
だが、謙悟と冴霞は継と知り合ってまだ一月も経っていない。それなりに親しくなって、また罰ゲームという特殊な条件の下ではあるが、曲がりなりにも
友人の自宅を訪問する機会が得られたのはお互いにかなり久し振りの出来事で、少なからず緊張もしている。
「さっき、お兄さんが隣に住んでるっていってましたけど……それってこの前、私たちを乗せて行ってくれた人ですか?」
「そうそう、あの人が弌さんです。継くんのお兄さんで、六月に結婚したばっかり。ちなみに、継くんのお父さんの事務所にそのまま就職してます」
「建築家一家だな。高平もそうなのか?」
「冗談、誰が好き好んで、親父や兄貴と同じ道に進むかっての。俺は俺で、ちゃんとやりたい事見つけてるよ」
歩調を緩めて会話に入ってきた継が得意げに言う。それを聞いて微かに頬を赤らめる要。
「? ……ああ、そういうことなんですね」
「そーゆーことなのですよー、センパイっ」
勘の良い冴霞は敢えて言葉にはせず、そして同意するのは既に事情を知っている愛。同じく事情を知っている総志は何も言わず、謙悟もしばらく考えた後、
得心が行ったかのように頷いた。
「な、何だよ皆して、変な目で俺を見て……」
気づかぬは本人ばかりか。継は自分を祝福する視線をどこか居心地悪く感じながら、首を傾げるのだった。
十分ほど歩いて辿り着いた建物は、なるほど要の言う通りにアパートを思わせるような佇まいだった。硬質な外観は周囲の景色からは隔絶されており、
しかし独自の姿勢を貫くが故に、逆に適合しているようにも見える。一階部分は大きく横に伸びて、デザイナーのアトリエを連想させるようなガラス張りの
空間が外からでも見受けられ、確かにこれがフラワーショップのテナントのように見えない事もない。さらにビルトインスペースで駐車場まで設けられて
いるという気合いの入りようだ。
二階から上はごく普通のアパートのような一枚塗りの外観で、しかし暗い印象を微塵も与えない白色の壁の為に威圧的なイメージも与えていない。二階は
バルコニーが広く作られ、さらに三階は半分が屋上として使えるように居住スペースはやや狭められ、背の高いフェンスが二重構造でしっかりと敷き詰め
られている。そして隣に立つもう一つの高平家は、ごくごく普通の一戸建て。あまりのギャップに本当に同じ人間が設計したのか問い詰めたい所である。
「凄いお家ですね……しかも、停まっている車も大きいし」
と言って冴霞が見た先に駐車しているのは、レンジローバーというイギリス製の大型車両だ。輸入車なので当然左ハンドルである。唯一運転免許を取得
している総志も、まだ左ハンドルを運転した経験はないという。
「ってことは、親父いるのか。佐伯さんはいないみたいだけど……ダルいなぁ」
心底嫌そうに呟き、大きな溜め息を吐く継。
「……佐伯さんって?」
「継くんのお父さんの、再婚相手さん。別々に暮らしてるの」
小声で尋ねる謙悟に答える要。駐車場にはあと一台分のスペースがあり、そこにその佐伯なる人物の車が停まっていないことから、今日は来ていない事が
分かるのだろう。継はボリボリと頭を掻き、二、三回深呼吸をしてから。
「新崎、今村センパイ。今から会うのが俺の親父だけど……出来るだけ、抑えるようにするから。愛ちゃんも、変に刺激したりしないでくれよ!?」
「ほぉ〜い」
能天気な愛の返事に継も思わず脱力しそうになるが、気合いを入れて持ち直す。だが謙悟も冴霞も、自分の父親相手に何をそんなに気合いを入れる必要が
あるのかまるで理解出来なかった。しかしその疑問はすぐに解決する事になる。
「おぉ、お帰り継。そしてようこそ要ちゃん!! パパお腹すいたよ……ってぇ!! お客さんがいるじゃぁないかぁ!!!!」
尋常ならざるハイテンション。謙悟と冴霞は思わず一歩後ずさり、それに代わって総志と愛が前に出る。
「お久し振りです、高平さん」
「やっほ〜、パパさん。今日もダンディー?」
「おー、おー、総志くんに愛ちゃんっ!! うん、パパさん今日もダンディーだよ? ところで後ろのお二人さんはどこのどちらさんなのかな?? 継の
新しいお友達かね!? そうかそうか、よく来てくれたねぇ!!!!」
答える暇も与えずに突っ走る中年男性。長身である以上見つかる事は避けられない二人は、気を取り直して一歩進む。
「「どうも、はじめまし――――」」
「ハモったぁ!! しかもカノジョ、キミすっごく美人さんじゃないか!! 良かったら、うちの専属モデルさんにならんかね!? ギャラは弾むよ!!
要ちゃんと愛ちゃん、三人で組んでうちの事務所の受付、お茶汲み、パーティーの取り巻きになってくれんかなっっっ!!」
などとまくし立てつつ、どこから取り出したのか一眼レフでバシャバシャと激写する高平父。だがそれを制するようにカメラの前に継が立ち塞がり、父の
持つカメラを奪おうと手を伸ばす。
「いい加減にしろアホ親父! 客だって分かってるんならそれなりに応対しやがれ!!」
「何を言う継きゅん。可愛い女の子がいたらまず口説く!! それが、高平家家訓だろうに!! あ、そこのイケメンくんも良かったら働かんかね?」
「黙れ知った事かぁ!! あと継きゅんとかいうな!!」
抑えると言った言葉はどこへ飛んで行ったのか、破天荒極まりない父の言動にキレた継が乱雑に靴を脱ぎ捨て食って掛かる。しかし高平父は全く動じる事
さえせずに半歩踏み込むと、右手だけを使って継を投げ飛ばした。
「――――!」
素人目には、ただ勢い良く継が転んだだけに見えただろう。その上で怪我をしないように、高平父が継の腕を引いて受け身を取らせる。一連の動きを終始
把握できたのは投げた本人である高平父と、投げられた継……ではなく、その一挙一動の流麗さに瞬きすら惜しんで見入っていた、謙悟の二人だけであった。
「……さてさて、要ちゃん? パパさんお腹空いたので、何か作ってくれんかな。弌も瑞希ちゃんとの新婚ラヴラヴ生活に浸ってしまって、なかなか家には
遊びに来てくれんの。智佳さんがいない日に作る継の作る産廃メシばっかりだと、パパりんお腹がぐ〜るぐるなのよぅ」
「……とか言いながら、いつもしっかり平らげてるじゃねーか、クソ親父っ」
手を使うことなく、身体の反動だけで起き上がる継。何度も投げられているだけあって耐性も付いている上に、父の受け身の『取らせ方』が抜群に上手い
ので、身体へのダメージはほとんどない。それに継がどこまで気づいているかは、定かではないが。
「わ、分かりました……それじゃ、キッチン借りますね。新崎くん、総志さん、荷物お願いします」
「ああ」
「うん、了解」
謙悟と総志を連れて、迷うことなくリビングへと向かう要。そして継もその後に続いて行き、残されたのは高平父と愛、そして冴霞だけになった。
「ふむ。しかしまあ、お世辞抜きで美人さんだね。愛ちゃん、こちらの女性はなんと仰るのかな?」
「えっとぉー……センパイ、どぞっ」
ささっと愛が靴を脱ぎ、玄関から廊下へ上がる。冴霞もそれに倣って玄関から上がり、靴を揃えてから高平父を見た。
口元に無精髭を生やし、冗談が好きそうな優しい表情。白髪混じりではあるが、言動のおかげもあってかなり若く見える。
「はじめまして。陽ヶ崎高校三年、今村冴霞です。高平くんとは半月ほど前に知り合って以来、とても仲良くしてもらっています。これからも色々お世話に
なるかとは思いますが、どうかよろしくお願い致します」
腰からの美しい礼。高平父は感心したように微笑み、手に持っていた一眼レフカメラを首に掛けた。
「ご丁寧にありがとう。高平継の父、高平晃司と申します。愚息がお世話になっている事は、要ちゃんからも聞いています。確か……生徒会長さんだったね。
いやはや、よく出来たお嬢さんだ。なぁ愛ちゃん?」
「うん、センパイはすっごいよ〜。うちの学校で知らない人はいないもん!!」
ふふ〜んと我が事のように得意気に語る愛。その態度がツボにハマったのか、晃司はくっくっと笑いながらカメラを構えた。
「先程は失礼したね。だが口説くというのは冗談にしても、写真に収めたいほどという気持ちに嘘はないよ? モデルの件も、暇があれば考えて欲しいな」
「前向きに検討しておきますね」
政治家のような冴霞の答えに晃司も笑いながら、愛と冴霞というちょっと意外な組み合わせのツーショットが、カメラに収まるのだった。
料理の腕前はこの中でトップクラスの要、そしてそれを手伝う冴霞と総志のスキルも十分過ぎるほどに高い為、夕食はかなり豪勢な物になった。
腹を空かせていた、という晃司は馬車馬のようにガツガツと白米をかき込み、味噌汁を飲み、サラダに焼き魚、肉じゃがという総志が手掛けた和食から、
要&冴霞が腕によりをかけて作った洋食メニュー、サーモンのカルパッチョや鳥胸肉の甘酢ソースがけ、百グラムだけだが何とか予算の許す範囲で買えた
牛ヒレ肉の香草炙り焼きと豪華極まる品揃えに、晃司のみならず全員がご満悦といった感じで夕食を堪能した。
「うむ、実に美味かった!! お礼におじさんからお小遣いを上げよう。遠慮はいらん、とっておきたまへ」
そう言って晃司は自分の財布から本日の夕食に充てられた額よりも多い紙幣三枚を要に握らせた。
「え、ええっ!? でもおじさん、そんなの悪いですよっ!!」
「いやいや、これはおじさんからの気持ちだ。何も食費を支払っているわけじゃあない。これをどう使おうとおじさんはな〜んにも言わんし、要ちゃん達の
好きにしてくれて良いんだよ?」
「高平さんがそう言うなら、貰っておいていいんじゃないかな。その上で要ちゃんの気の済むようにしたらいい」
晃司を除けば最年長である総志にも賛成されれば、要としてはこれ以上拒否する事は出来ない。それに何より、晃司の言うようにこれは食事代ではなく
気持ちとお小遣いなのだ。例え名前を変えただけであったとしても、渡す側がそう言うからにはそれ以上の意味はないのだから。
「……分かりました。ありがとう、おじさん」
きゅ、と手の中で紙幣を握りしめる。晃司は満足げに頷くと、早速席を立った。
「さて! 愛ちゃんから聞いたが、今日はこの家を会場に二次会をやるんだって? 何の二次会かは知らんが、せっかくここを選んだんだからぁ、思う存分
楽しんでくれい!! 地下室もいつでも使えるようにしてあるからな! 継が!!」
「ああ、いつも掃除させられてっからな!!」
けっ、と吐き捨てる継。だが話題に上った地下室という施設の存在に、謙悟と冴霞はまたも驚いていた。
「三階建ての上に地下室まであるのか、高平の家は……」
「凄いですね……でも地下室を使うって、普通倉庫に使っている物じゃないんですか?」
冴霞の疑問はもっともだ。一般的に考えれば、日本の住宅は地下の施設をあまり広くは作らない事が多い。仮に作ったとしても物置か、災害時用の緊急
非難シェルターといった用途がほとんどだろう。しかしこの家を設計したのは――――。
「ふふん、甘いなぁ冴霞ちゃん!! この私がぁ、暗くて狭くてジメッとした気色悪いシェルターなんぞ作ると思うかね!? 十分な娯楽施設を備えさせて
おりますわい!! 地下だから防音性も高いしね〜〜♪」
「ね〜〜〜〜♪」
ガツッ! とサムズアップした拳をぶつけ合う晃司と愛。最初からクライマックスの晃司と、ナチュラルハイテンションな愛は何かと息が合う事が多い
らしく、それが継の頭痛の元でもあったりする。一方で総志はもうとっくに順応しているのか、さしたる動揺も見えない。やはり精神力の差か。
「冴霞ちゃんって……ま、まぁ、それはさて置いて。防音ってことは、ホームシアターでもあるんですか?」
思いがけずに飛び出したちゃんづけにやや動揺しながらも、再び尋ねる冴霞。晃司は得意げに指を横に振り、ゆったりと椅子の背もたれに身体を預ける。
「確かにそれもある。だが、大人数で映画見てもあんまり面白くはなかろう? そこで私はさらに一手突き詰める事にしたのよ。それはズバリ!!!!」
指を突き出す晃司と、それを真似る笑顔の愛。もう継も突っ込む気力が起きないのか、呆れ交じりの溜め息を吐いてがっくりと項垂れ、要は苦笑いする事
くらいしか出来ず、総志はいつの間にか晃司が飲んでいたビールの未開封分を飲み始めていた。そして謙悟は、隣に座る冴霞が伸ばしてきた手を優しく握り、
冴霞も謙悟の手を握り返しながら晃司の言葉を待っている。
「――――歌って騒いで採点してぇ!! 負けた人にはささやかながらのペナルティ!!」
「てなわけで第一回!! カラオケ大会の開幕を宣言しまぁ〜〜〜〜すっっ!!!!」
唐突かつ爽やかな愛の声が晃司の言葉を引き継ぎ、新たなる舞台の幕を開けた。
あとがき:
今明かされる罰ゲームの内容、それはさらに楽しさを広げていくための二次会という優しいもの。
しかし待ち構えていたミスター破天荒・高平晃司の前に要も継もタジタジ。フリーダムな大人を交えての
夕食の後に催される宴で、六人の熱はさらに加速して行く。
そして、次回……夜も更け夏の一日の終わりとともに、この物語も幕を閉じます。最後までどうかお付き合いください。
管理人の感想
BGMの第39話、まさかの二次会突入編でした〜^^
この罰ゲーム想像してなかったなぁ。でも継にとっては、ある意味でこれ以上ない罰ゲームだったのかも。
そして超ハイテンションオヤジ、晃司が登場。
このノリは凄まじいなぁ。しかもその上、謙悟を感心させるほど武の心得もあり・・・いったい何者?
そうして明かされた二次会の内容。ボウリング、ビリヤードと来たら、やはり締めはカラオケですよねっ!
BGMの物語も、次回でひとまずの完結を迎えるご様子。皆さま、楽しみにお待ちください・・・。