次の店から我々は、香川でも特に美味いうどん屋が集中している「中讃」と呼ばれる地域に入っていく。何も無いヒリーな道を快調に飛ばしていくと、田んぼの中にその店はあった。腹ごなしに周辺の田んぼを散歩してから入店する。我々は「かけうどん」(100円)を注文した。セルフの店にはそろそろ慣れてきた頃なので、うどん玉の入った丼を受け取ると、慣れた手つきでネギとしょうがをのせ、やかんからだしをかけた。すると、お店の主人が一言。
「それは麦茶だよ。」
かけうどん
「ガーン!!!」
すでに半分ぐらいかけてしまっていた。目の前で食べていた男の人は、私がうどんに麦茶をかけているのに、何も言ってくれなかった。冷たいのね。まあ、聞かなかった自分が悪いのだ。仕方なく麦茶を捨てて、その上からだしをかけた。
一口すすって、
うん、うまい!
麦茶の影響はとりあえずなさそうだ。麺は鏡のようにピカピカに光っている。エッジがビシッと立っていて、噛むと力強い押し返しが感じられる。麺が口の中でピチピチと暴れ回っている。大抵の讃岐うどんは、オーストラリア産の小麦粉を使っているのだが、ここのは地元でとれた小麦粉をブレンドしている。さすがにその違いは分からないが、うまいことはうまい。だしは透き通るような正統派のいりこベース。とにかくここでは麦茶とだしを間違えないこと。麦茶は「やかん」。だしは「だしタンク」だ。
Y氏のコメント
坂出市から綾南町に入り田園風景がさらに広がる中にポツンとあるこのお店。こんな場所に人が来るのかなと思っていると、次々に人がやってくる。平日の午前中なのになんでこんなに人がいるのだろうか。ともあれ前評判の高いこのお店は楽しみだ。地粉を使っているここの麺はコシがありとてもうまい!これまでで最高の麺の味と感じた。もともとは製麺所であるのだからうまいはずだ。ちなみにH氏が汁と間違えて麺にお茶をかけてしまったのにはびっくり。
住所 | 綾歌郡綾南町陶1090−3 |
営業時間 | 9:30〜13:00 |
定休日 | 毎週日曜 |
形態 | 製麺所 |