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デジタル時代のアナログリズムマシン! SP-432 の製作
そんでもってMIDI化してしまおー



2016年に新バージョンを作りました
高校3年の時、テクノを聞いていたのでアナログシンセがたまらなく欲しくなっていた私。しかしアナログシンセ、特にビンテージものは非常に高価!!! けど欲しい!!! 高校生だった私はたいしたお金もなく夢を膨らませ自作を試みるのでした...

ある夜、高校生の私は某検索エンジンで自作シンセサイザーのページを読み漁っていました。しかし、ヒットするのは PAIA のような輸入物のキットばかり... うーむ困った。(何が...)えーいリズムマシンでもいいや...とサーチボタンをクリック。なんと出てきた。

それは 1979 年ぐらいに発売された組み立てキット SP-432 を所有している新沼さんのページである。
即メールを出して回路図を入手。しかし基板製作からのまさに1からのスタートであった。ありがとう、新沼さん。

はじめに
長らくほったらかしにしたままのこのネタでしたが、最近基板を触ることがあったので一気にまとめることにしました。
もともとこのリズムマシンは電子キットのメーカーエレキット(旧 嘉穂無線)から発売されていたSP-432というリズムマシンのキットです。
冒頭にもあるように非常に古いキットなのですが、よく使われていたと思われる構成の回路が散見していて非常に勉強になると思います。
数年前になるのですが、エレキットさんに問い合わせをしてインターネット上への公開を許可していただきましたので、ここに製作の行程を書いていこうと思います。

☆ご注意 - エレキットさんにはこのページの内容について問い合わせをしないで下さい。エレキットさんからはこのキットのサポートをしないという前提で許可をいただいております。

音源デモンストレーション
ベースドラム
アタック=Low、ディケイ=Short鳴らす
アタック=High、ディケイ=Short鳴らす
アタック=Low、ディケイ=Long鳴らす
アタック=High、ディケイ=Long鳴らす
ハイハット
C13,20=0.047uF鳴らす
C13,20=0.015uF鳴らす
C13,20=0.0022uF鳴らす
ハイハットループ鳴らす
スネアドラム
C26,34=0.01uF,C28=0.015uF鳴らす
C26,34=0.1uF,C28=0.0068uF鳴らす
クラベス
ディケイ=Short鳴らす
ディケイ=Long鳴らす

頂いた資料など...
当時、新沼さんから頂いた資料はたった4枚の組み立て説明書だけでした。回路の原理をほとんど知らなかった私は、見よう見まねで作るしかなかったのです。
マニュアル 1ページ目 ~パーツリスト 製作上の注意 ハンダづけ~
マニュアル 2ページ目 ~製作行程~
マニュアル 3ページ目 ~パターン図 配線確認~
マニュアル 4ページ目 ~動作チェック 調整 使用方法 回路図~

マニュアルを入手したあとは、独自でパターンの再生と回路図の解読をしました。
清書した回路図 (回路図エディタCE/BSch版 回路図のダウンロード)
パターン図 印刷時は360dpiで長さを合わせてください。

基板の製作
詳しい製作の内容は、キットの取扱説明書に譲るとして、キットの場合はプリント基板がついてくるのですが、今回は基板も自分で焼かなければいけません。
基板のパターン図は、ハンダ面から見たパターンで360dpiになっています。トレーシングペーパーやアートワークフィルムにプリントアウトし、感光基板でサクッと焼いてください。
穴を開けたあとフラックスを塗り、実体配線図を元に部品をハンダ付けしていきます。

部品の入手
このキットで使われている半導体やその他電子部品は、汎用のものが使われているため入手はほとんど困らないと思います。
特殊な部品は、LM8972と言うパターンシーケンサのICです。このICはCMOSタイプで電源とは別の出力用電源とテンポのクロックを入力し、それに同期したプリセットパターン信号が出力されるものです。
特殊なICなので値段が少し高めです。(大阪の共立で1350円)
後からMIDI信号を受信できるようにするなら使わないので買わなくてもいいです。その場合は、回路図のOSCとTLとCONTの部分は要りません。

おわり
一応組み立てキットなので、基板さえできてしまえば非常に簡単です。音は鳴りましたか? 鳴らない場合は L を外してみてください。
アナログなのでここのページの冒頭にあるデモの音とは違ってきますが、故障ではありません。
しかし回路を変更しないと音色の変化がつけられませんので、次のページでは音を変化させるための回路の修正方法をご紹介します。

Update 2003/12/13