0歳教育関係へ

[言語能力の導入 ]
<大脳活動の源>

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[ 言語能力の導入 ]

 1 言語能力の導入については、主に次の方法がある。

@グレン・ドーマンの『ドーマン・メソッド』

幼児のESPに基盤をおいた「フラッシュ・カード方式」を開発したグレン・ドーマンによる方法である。
 イ その一つは、文字能力開発法としての「フラッシュ・カード方式」
 ロ もう一つは、数能力開発方法としての「ドッツ・カード方式」
ドーマンによる幼児能力開発方法は、他の方法すべて発想の出発点になっている。井深大の「パターン教育」、三石由起子の「三石方式」、スタインバーグの「スタインバーグ方式」などすべてドーマンの幼児能力開発の「カード方式」を出発点にしている。

A三石由起子による『三石方式』

彼女はドーマンの「カード方式」を出発点として、独自の「生活密着型の三石方式」を作りだしている。たんに言語、数能力だけでなく生活分野すべての能力を対象として、その開発方法を作りだしている。

Bスタインバーグの『スタインバーグ方式』

彼はドーマンの「カード方式」を出発点として、幼児の興味・関心を中心に独自の「4段階ER方式」を提唱している。

Cジツコ・スセディックの『子宮対話方式』

胎児・幼児のESPに基盤をおいた「想念伝達方式」を提唱している。ジツコ夫妻が古来の胎教を信じて「子宮対話」を実践したと報告しているが、その著書をみるかぎり現代科学の成果である出生前心理学や胎児医学など多くの本を読破していることは明らかなことである。ドーマン・メソッドを出発点としたかどうかは明らかではない。

※これらの人達はいずれも、生命の成長過程を研究している科学の成果を求め、胎児・幼児の不思議なESP(超感覚的認識)に寄りそって、その環境の在り方、環境の中でもっとも大切な両親の在り方、をそれぞれの考え方や実践を通して訴えているものと言ってもよい。

  ※@〜Cを理解するために、生体科学の原理原則の理論を展開しているピアスの「マジカル・チャイルド」を、よく理解しておく必要がある。それとともに、胎児・幼児がもっている不可思議なESPの実態をより多く収集することが必要である。

 2 言語能力の導入は、どのような系列で考えたらいいか

「能力の臨界期」、「ESP」、「親が子を育てる意味」を基本的に大切にしその意味することの広さ深さを求め、一つずつ自分の身につけていく心構えをもち続けるようにしたい。では次に大枠として考えてみましょう。

@妊娠前

生命の神秘を知ること。人の一生は“自分の世界を構築することである”という認識とともに“子どもの幸福を願うとはどうすればよいのか”を両親が学習すること。「マジカル・チャイルド」その他「0歳教育にまつわる本」を学習することをお薦めしたい。

A出生前 (胎児期)

『子宮対話方式』 今のところ、ジツコ・スセディックの「胎児はみんな天才だ」「マイナス1歳からの天才児教育」を参考にするしかない。
ほかの本で読んで参考になることは、抜き書きしていく。
※出産については「マジカル・チャイルド」を必ず学んでおきます。

B出生後 (幼児期)

イ 併用型
  『子宮対話方式』
  『ドーマン・メソッド』の
     『ドッツ・カード方式』
     『フラッシュ・カード方式』
  『三石方式』
  『スタインバーグ方式』
 ・『対話方式』はずっと続ける。
 ・実物説明は続ける。
  身近かな人や物、身体、家の中、戸外、山川草木、気象、風物、建物、乗り物、その他一切。
 ・行動説明は続ける。
  着替え、洗面、炊事、食事、後かたづけ、掃除、洗濯、買い物、昼寝、送り迎え、生け花、お化粧、見学、その他一切
 ・音楽は続ける。
  名曲観賞、童謡、唱歌、英語の歌
 ・絵本読みは続ける。
  昔話、物語絵本、動物絵本、乗り物絵本、月刊雑誌、その他一切。
 ・お話は続ける。
  題材は各自のレパートリーによる。
 ・『三石方式』
  『スタインバーグ方式』
  『フラッシュ・カード方式』
  『ドッツ・カード方式』
  この4つは、併用式で進めることがよい。
ロ 単独型
  @〜C■のいずれかを中核にして、言語の導入を進める。

3 知的発達の順序と基礎概念

 〔知的発達の順序〕

1 弁別 与えられた物がわかる。
   これは○○です。This is○○.これ(指示語)は、○○(実物) 指示語=実物
   認識のビッツとなるものであり、生まれた日からできる。
   学びたいとき(楽しいとき)に受け入れる。嫌がるときには働きかけない。
   「ドーマン方式」に準じて扱う回数など行なうとよい。
   このやり方で語彙を増やしていく。
   この弁別語彙が、やがて文字感覚の定着に直結する。

2 対応 同じもの、の抽象化・概念化ができる。
   これは花、これも花。あれは鳥、これも鳥です。
   AもBも、Aです。
   これは赤いクレヨン、あれは黄色いクレヨン、どちらもクレヨン。
   これは本です。それも本です。あれも本です。みんな本です。
   これは丸い。あれも丸いね。どちらも丸いね。
   この対応は、同じ名詞、色、図形、大小、数、量、上下左右など
   空間認識、比較、順序、時、お金などの基礎概念を教えるのに使えます。

3 分類 ほかのものと違うことがわかる。
   おはじきで、違うものを1つ選んでください。
   食事に使うものと、遊びに使うものとわけてください。
   この分類概念は、上記の基礎概念とか、運動、食事、お勤め、洗濯、散歩、
   雨降りなど、生活行為の概念をふくめて教えることができます。

4 組み合わせ いくつかの概念の組み合わせが識別できるようになります。
  ・連想ゲームとして考えられます。
    赤くて緑はどれ。
    打つ、ボール、拾う、ものはなあに。
  ・分類の生活概念から演繹してもよい。
    お炊事に使うものをひろってください。
    お洗濯のときつかうものはなあに。
    けがをしたとき、どうしたらいいの。

5 総合 3つ以上の概念の組み合わせができる。
    猿が、バナナを、食べている。
    お父さんが、御土産を、持ってきた。

 〔知的発達の基礎概念〕

1 色 色の識別は早くにできる。
  ESPは、色相・明度・彩度のバランス感覚から、絵画そのものから丸ごとインプットすると言います。
  ですから幼児期にはできるだけ名画を見せることがいいと言われます。
  折々に名画を観賞し自分で描く体験を多くしたいものです。
  そのために色の調合についても準備していく必要があります。
  風船、彩色のカード、自然の色の説明、花の色の説明ができるようにしていく必要があります。

2 図形 平面図形、立体図形の識別ができる。
  円、半円形、扇形、
  正三角形、二等辺三角形、直角三角形、三角形、楔形
  正方形、菱形、平行四辺形、台形、四角形、
      多角形、
  球、円錐、三角錐、
  立方体、四角柱
  星形、三つ星、その他
  「フラッシュ・カード」にして教え、具体物をさがして図形が識別できるようにする。

3 大小 大きい、小さいは、生活用語として多く使用される言葉です。
  ですから、最初から意図的に使って理解できるようにします。
   大きい石、小さい蟻  大きい木、小さい虫
   大きい上着、小さい上着

4 数  多い、少ない、もっと、半分、同じ、など

5 量  多い、少ない、もっと、半分、同じ、など

6 空間認識  位置間隔の表現ができる。
  上下、前後、左右、内外、遠近、東西南北、高低、表裏、
  上の方、遠い方、右手、左手、二階、先の方、家の裏

7 比較 ものを比べて言える。
  ○○より多い。○○より少ない。○○よりもっと多い。
  ○○の部分の形容詞や形容動詞を基本語から選び、あらかじめ準備しカード化しておくとよい。

8 順序 順序数の認識ができる。
  三石さんの「動物アパート」を参考にする。
  菓子類を食べるとき、「3番目の菓子を取って頂戴」と生活化していく。その他、方法は考えていく。

9 時  時間と生活リズムが識別できる。
  見やすい時計で、生活時間をインプットしていく。
  「20分間、散歩してきましょうね」といい、時計を確認して目印をしておき、帰ったとき必ずその時計で20分間を教えていく。

10 お金 実生活の中で、金銭感覚を身につける。

 4 幼児期の言語能力の導入は、具体的にはどう進めるか

・『対話方式』はずっと続ける。
  実物説明は続ける。
  行動説明は続ける。
  音楽は続ける。
  絵本読みは続ける。
  お話は続ける。
・文字の導入
  『三石方式』        「生活密着型の三石方式」
  『スタインバーグ方式』   「4段階ER方式」
  『ドーマン・メソッド方式』 「フラッシュ・カード方式」

1 文字教材の作成
  @ 教材の作成の資料。次のものを参考にする。
     「天才児を創る!」      
     「2歳から童話が読める」   
     「子どもの知能は限りなく」  
     「言語図鑑」、教科書、その他
     「童謡」、唱歌、その他
     「童話」、絵本、その他
     「知的発達の順序と基礎概念で取り上げた教材」
     弁別・対応・分類・組み合わせ・総合
     色・図形・大小・数・量・空間認識(位置関係)・比較・順序・時・お金
  A 文字カード作成(さくせいカードはすべてノートへ整理していくこと)
     各品詞別のカード、または、基礎概念区分別、反対語収集などに整理しておく。
  B 短文構成用のカード作成
  C 物語私製本の作成
  D 童謡私製本の作成
  E 物語文章書き替え本の作成
  F POI私製本の作成
  G 俳句カードの作成
  H 諺カードの作成
  I 聞かれたらその場で教える「三石式カード」作成
    ・子どもとは漢字でしゃべる(会話に出てくる漢字はその場で書いて見せる)
    ・幼児の「あれ何?」には漢字で答える(実物を見て漢字を教える)

2 基礎概念教材の作成
  @ BITSカード作成(図鑑もの、コピーもの、自作ものなど)
  A 知的発達の順序と基礎概念で取り上げた教材作成
     弁別・対応・分類・組み合わせ・総合
     色・図形・大小・数・量・空間認識(位置関係)・比較・順序・時・お金
  B 「ジグソー・パズル」の作成
     知っている言葉だけで、3文字3語の9ますを切る方法で始める。
     一度に多くしてはいけません。
     成功を喜んであげるのが狙いです。
  C 「宝探しごっこ」の作成

5 英語能力の導入

1[キディ・キャットの購読・徹底的リピート]

@ キディ・キャットの購読
 ・アルクより発刊 年間予約購入( 25,000〜 30,000)
 ・1187年11月創刊(幼児からの英語月刊学習雑誌)
 ・幼児の直観的in-put能力を信じ、とても美しい発音であることと、編集の仕方がよく、手引書も親切であり、値打ちのある値段であるため、英語学習の基本的テキストとして購入を推薦します。
 ・マミー・キャット(手引書)の製本・利用
  マミー・キャット利用のため、「マミー・キャット目次」を年1回印刷します。必要によって貸し出しますからご利用ください。
A キディ・キャットの徹底的リピート
 ・「今月のマザー・グース」 Mother Gooseについては、その発音と意味の解説や練習を含めます。そして暗唱して斉唱します。
 ・0歳教育に必要な事項については、検討とともに要点の研修につとめます。
 ・「今月のあそびうた」 Action Songについては、具体的な「遊び方」を研修します。
 ・「今月の絵本」 Picture Bookについては、その発音と意味の解説を必要に応じておこないます。
 ◎ この雑誌を生かすか否かは、徹底的リピート(繰り返し)しかありません。従って、子どもの将来を信じて、私たちが努力しなければなりません。漢字も、行儀作法も、数学も、能力開発の原理「繰り返すことによって伸びる」ということを、総てに優先しなくてはなりません。

2 [マザーグースその他(歌)の練習」

@ 教材としては、なにがあるか。
 ・「 Let's Sing Together」(幼児向き)   杏文堂
 ・「英語の歌」               NHK
 ・「続英語の歌」              NHK
 ・「英語で歌おう」             マグローヒル
 ・「キディ・キャット」           アルク
 ・「英語の歌(NHK基礎英語)」      NHK
 ・「マザー・グース」            ブリックス
 ・「マザー・グース童謡集」         北星堂
 ・「おかあさんと子どものための英語カタログ−91」アルク
      この中から選択
A 子どもや親が、歌いやすいものを選び、だんだんとリパートリーを増やしていく。
B ペアレンツ・アカデミーとしても、最低限の基本的英語の歌を選び、研修のときに聞いたり歌ったりする。

3 [TVの録画、ダビング]

  (英語であそぼ、やさしい英会話、セサミ・ストリートなど)
 ・格安に手に入る方法だから、ほおっておく手はない。殊に「英語であそぼ」と「やさしい英会話」は録画して利用していきたい。

4 [VT(ビデオ・テープ) の購入、練習]

 ・いろいろ販売されているが、情報交換をしながらせんたくして購入、利用していくほかない。次の方法による。
  「おかあさんと子どものための 英語カタログ −91」から選択する。
  「平安堂」「雑誌」から選択する。

5 [テープ付き絵本の購入、練習]

 ・雑誌「アルク」、「おかあさんと子どものための 英語カタログ −91」から選択する。

6 [英語指導上の留意点(親の学習)]

 ・「マミー・キャット(キディ・キャットの手引書)」の利用
 ・「0歳教育参考資料」の英語の本から選択して研修する。
 ・「幼児英語教室マニュアル」を利用する。

7 [日常の英会話の導入(親子徹底リピート)]

 ・ドーマン・メソッドによる、単語、句、文の教育(カード学習による)
 ・各種の資料によって日常使われる英会話表現集を作り、それを親子ともども利用する。
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