卵やゼラチンにアレルギーのある人にインフルエンザの予防接種はできるでしょうか?

 卵アレルギーの程度にもよりますが、ほとんどの場合問題なく接種できます。

 インフルエンザワクチンは、その製造過程において、インフルエンザウイルスの増殖に発育鶏卵を用いるために、最終製品であるワクチンの中に、ごくわずかながら鶏卵由来のタンパク成分が残って、それによるアレルギー症状がまれに起こることがありえます。しかし、近年は高度に精製され、その量は極めて微量であり、通常は卵アレルギーがあってもほとんど問題となりません。しかしながら、鶏卵を食べてひどい蕁麻疹や発疹を生じたり、口腔内がしびれたりする方や、卵成分でアナフィラキシーショックを起こしたことがあるような、重篤な卵アレルギー(卵摂取でアナフィラキシー反応等)がある方は、ワクチン接種を避けるか、インフルエンザの罹患リスクとワクチン接種に伴う副反応リスクとを考慮して、接種前にかかりつけの医師とよく相談のうえ、十分に注意して接種することを勧めます。接種ワクチン液による皮内反応を事前に実施するなどの方法を採る場合もあります。

 日本小児アレルギー学会の見解(平成18年3月)によると、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、アレルギー体質などといわれているだけででは、予防接種不適当者にはならないとされており、ワクチン成分に対してアレルギーを有すると考えられる者(卵白RAST陽性、又は卵接種後の蕁麻疹の既往など)が予防接種要注意者に該当するとされています。(詳細は予防接種ガイドライン参考2の4)

 また、ワクチンに安定剤として含まれていたゼラチンに対するアレルギー反応(アナフィラキシーショック)が報告されていましたが、現在、インフルエンザワクチンを生産している国内4社からの製品にはいずれも、ゼラチンは含まれていません。

国立感染症研究所 感染情報センター インフルエンザQ&Ahttp://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/fluQA/QAdoc04.htmlより
2009年9月更新



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