B&G MEMORIAL of SUMMER
BOYS and GIRLS in Long Vacation
〜Interlude〜
「冴霞、悪い。待たせたみたいで……」
「いいえ、まだまだ時間前ですから。それに私の方が速く来過ぎただけですし、謙悟くんだって予定よりずっと早いですよ?」
陽乃海市立図書館の正面入り口前。今村生徒会長こと今村冴霞は、予定していた午後一時半より三十分も早い時間に現れた彼氏・新崎謙悟を笑顔で迎える
と、普段の制服姿ではない謙悟をじっと見つめた。
走ってきた事もあって脱いではいるが、腕に引っかけた黒の上着。無地の白いシャツは謙悟の逞しい身体に良く似合っており、また何気に結構な値段の
ヴィンテージジーンズを身につけている。靴の方もスニーカーではなく、落ち着いた感じの革靴だ。
「どうかした? やっぱ……おかしいかな?」
「ううん、そんなことないです。その……とてもカッコイイですよっ」
わざわざ待ち合わせをして、恋人同士として過ごす初めての休日。お互いそれなりに気合いを入れて準備してきたのが分かるような服装であり、これから
日が落ちるまでの短い時間ではあるが、それは誰に咎められることもない二人だけの時間。
「ありがとう。冴霞も……かわいい」
「っ……だ、駄目ですよぉ、そんなこと言われたら、私、舞い上がっちゃいますから……」
頬を染めてもじもじと照れる冴霞。普段の凛々しい姿はどこへ行ったのかと思ってしまうほどに愛らしい仕草に謙悟もときめきながら、それでもせめて
これだけはしておこうと、手を差し出す。
「えと……それじゃあ、行こうか」
「あ……は、はいっ。まずはお弁当ですね」
手に持っていたバッグを掲げ、もう一方の手を謙悟の手に重ねる。その綺麗な手を謙悟が優しく握り返せば、待ちに待った時間がようやく幕を開ける。
今日は新崎謙悟と今村冴霞、付き合い始めてまだ間もない二人が迎えた、初めてのデート。
その第一歩はまず待ち合わせから。冴霞にとって男性と待ち合わせをするのは初めての経験だそうで、謙悟もそれに答えるべく入念に準備をしてきた。
普段は整髪料などほとんど使わないのだが、鏡の前で一時間近く格闘しその結果、情けない話ではあるが見るに見かねた母・陽子の手助けもあって何とか
様になり、妹の麻那も「おにーちゃん、おでかけなの?」と自分も行きたそうにしていた。
かたや冴霞も、時間よりかなり前から図書館内で書籍を乱読し、今しがた返却してきた物は実は三冊目である。どれだけ前から待っているんだ、という
話だが、それ以上に一体何時から準備をしていたのか。そこのところも激しく気になる所だろう。
「ああ、そういえば待っている途中に山崎くんと会いましたよ? あと、ユキノちゃんっていう女の子も。謙悟くんは知ってます?」
「ユキノ? …………確か、山崎に聞いた事があるな。あいつの小学生の頃からの友達に、妹が出来たって。……高村だったか、平だったか、そんな感じの
名前だと思うけど」
「そうなんですか。でも、謙悟くんが山崎くんとそんなに仲が良かったなんて、ちょっと意外ですね」
意地悪にも聞こえる冴霞の言葉だが、謙悟の交遊関係は実際あまり広くはない。もちろん親しい友人がゼロというわけではないものの、冴霞が知る限り
では剣道部に所属している部員数名と生徒会の蓮見龍也くらいしかいない。
「まぁな。でも、山崎の場合はちょっと違うんだ。合同体育で何度か一緒になった事はあるけど、元々そんなに仲が良かったわけじゃなくてさ。あいつの
実家が寿司屋で、この前家族で注文した時に配達に来たのがあいつ。それで、学校でも授業以外で話すようにはなったんだよ」
寿司などと食事の話が上がったからか、ぐう〜と謙悟のお腹が悲鳴を上げる。それを聞いて謙悟はバツが悪そうな顔をし、冴霞も思い掛けない不意打ちに
くすっと笑みを漏らす。
「じゃあ、早く移動しましょうか。せっかくだから自然公園で食べましょう?」
「そうだな、天気も良いし……芝生の上でゆっくりしよう」
微笑み合い、手を繋いだまま歩き始める二人。デートらしいデートに拘る事もせず、お互いが望むままに行動する。互いの本質に惹かれあった二人だから
こそ行える、ある意味では一番彼ららしいデートである。
〜Interlude out〜
Episode 0.6 Secret Love of Sister 〜後編〜
「はっ、はっ、はぁ……――――――――っ!!」
息を整え、爆発するように駆け出す。その瞬間の由紀乃はまさしく疾風となりしかし目の前に迫る障害を迎えると、右手で支えていた相棒を素早く切り
離し、障害の股の間を潜り抜けさせる。一瞬の交錯は文字通りに瞬間の出来事であり、障害――――もとい、山崎薫も思わず後ろを振り返る。
「ふっ!!」
気合いを込めた掛け声とともに、相棒であるバスケットボールがリングに突き刺さりネットを揺らす。身長が低い由紀乃がゴール下から放つレイアップ
シュート。それを決めると、由紀乃はぶいっと文字通りのVサインを薫に突き付け、薫も疲れたように両膝に手を当てながら笑い返した。
「やべぇって、由紀乃っち……体力、まじ、すげーよ……オジさんもう、ヘトヘト……」
「いえいえ、薫さんもすごいですよぉ。こんなに長い時間、1ON1で試合したの、久し振りですし……ふはぁっ……」
言いながらコートにぺたんと腰を下ろし、転がってきたバスケットボールを抱き寄せると、由紀乃は結んでいた髪を解いた。セミロングの茶髪がふわっと
揺れ、また風になびいて気持ちよさそうに揺れる。
冴霞と別れてから一服した後、薫は由紀乃を誘って再びバスケットボールのコートへと足を運んだ。午前中は一人で寂しくプレイしていた事もあってか
まだまだ体力にも余裕があり、しかも継に匹敵するだけの運動能力を持て余しての余裕もあったのだが、やはり中学生女子とはいえ現役のプレイヤー相手は
かなり疲れたのだろう。薫はそのままコートに座りこむと、寿司屋とは思えない長髪をばさっとかき上げて正面に両手を差し出した。
「へい、パース」
言われるままにその場でバウンドさせ、由紀乃がワンハンドパスを繰り出す。失速もしていない強烈かつ正確なパスはそのまま薫の両手に収まり、薫も
人差し指一本でくるくるとボールを回す。
「つくづく思うんですけど、継さんも薫さんもスポーツ万能なのに、なんで運動系の部活に入らなかったんですか?」
「ん? まあ、ちょっち事情があってなー。俺の場合は知っての通り寿司屋だし、こんなんでも一応後継ぎだし。それに俺も継も、基本ワンマンプレイヤー
だからさ。それで一回、中学ん時のサッカー部に助っ人で試合出て、乱闘騒ぎになった事もあるんだぜ?」
ボールを持ち直した薫のあっけらかんとした告白。そのあまりの衝撃に気を取られてしまい、由紀乃はころころと転がされたボールを押し退けて、薫に
詰め寄った。
「そ、それで……どうなったんですか!?」
「お、おお。まあ悪いのは俺らだったんだけどさ。パス回せばいい所で無理矢理突っ切ったり、回したとしても俺と継だけだったり。周りのチームメイトは
完璧に無視して、二人だけで試合進めてよ。で、勝つには勝ったんだけど……やっぱ、真剣に部活やってる側からすりゃ面白くねぇし、ましてやこっちは
正規のメンバーじゃねえんだから。で――――相手も後先なんて考えずに大ゲンカ。それでまた俺らが相手チームの連中、八人ぐらい叩きのめしちまった
から、余計にややこしくなってよ」
「は……八人もっ!!?」
サッカーのメンバーは十一人。その内八人をノックアウトさせたとなると、ややこしくなるどころの騒ぎではないというのは、由紀乃も十分察する事が
出来る。
「だから、部活はやらないんですか?」
「ああ。生涯部活動禁止だって、要にもこっぴどく怒られちまった。けど俺としては、部活を続けられんのはせいぜい中学までだって思ってたから、丁度
良いって言えばそうだったのかもな。継もなんだかんだで要んとこの『ひいらぎ』でうまくやってるし。結果オーライだよ」
そこで要の名前が出てきた事で、由紀乃の胸がずきんと鈍い痛みを覚える。
確かに、恩人である要の事は好きだ。良き友人であるという以上に、自分にはない魅力をたくさん持っている彼女の事を付き合いは短いが、由紀乃自身は
姉のように思っている。だがその一方で誰にも明かしていない事ではあるが……継の事に関しては、一方的だがライバル視している。
とはいえ競い合うつもりはないし、例え競ったとしても勝ち目はない。付き合ってきた時間、気持ちの深さ、継に対する愛情に関してはどれも要に軍配が
上がる事は目に見えているし、なによりその相手である継自身が要の事を既に選んでおり、由紀乃に対してはそういった感覚――――すなわち、異性として
意識しているという感覚がまるでないのだから。
それでも、納得は出来ない。継の優秀な才能を摘み取ってしまったという要の存在。もし彼女がいなければ、今も継はスポーツを続けていた可能性だって
ある。そうすれば自分に少しくらいは目を向けてくれるだろうし、もっともっとチャンスがあったはずだ。元々の境遇が違うからって、こんなの全然フェア
じゃない――――。
「(…………うわ……あたし、最低だよ……)」
そこまで考えてしまい、由紀乃はぎゅっと体育座りになって膝を抱え込んだ。下ろした髪がばさっと顔を隠し、薫からの視線も遮る。
自分ではもっと切り替えの上手い方だと思っていた。しかし母親の再婚話然り、継の事然り、要への気持ち然り。いずれも切り替えが出来ておらず、唯一
解決している再婚話だって三カ月以上経って、しかも痛い目を見てようやく気持ちにけじめをつける事が出来た。いや、あれはけじめと言えたのかどうか。
「由紀乃っち? どうかした?」
「…………ううん、ちょっと考え事。……それよりっ」
がばっと顔を上げ、取り繕うように話題を変える。ぎこちない笑顔を張り付けた由紀乃はそれと気づかれないように、声だけは明るい。
「薫さん、もうすぐ二時だけど戻らなくていいんですか? 夕方からだって言ってたけど」
「ん? ああ、そーだな……まだちょっと時間あるけど」
ふむ、と顎に手を当てて思案する薫。その間に由紀乃は立ち上がって、コートの隅にまで転がっていたボールを回収すると、リズムを刻みながらドリブル
し始める。そしてそのままコートを歩きながら、スリーポイントラインに立って――――シュート。
美しいフォームから放たれた、緩やかな曲線。だがそれはリングに嫌われて跳ね返される。気持ちの切り替えが出来ていない以上、この結果は仕方のない
ことなんだろうな、と由紀乃が考えると。
その横を駆け抜けて、薫がリバウンドを取る。そしてそのまま空中で態勢を立て直し、ボールを右手に持ち替えて。
ガシャアアアァァァァアアァンン!!!!!!
女子の試合ではお目にかかる事さえ出来ない豪快なダンクシュート。十分な跳躍力がなければ達成し得ないそのシュートを難無く決めた薫は、そのまま
ゴールから降りると、ばっと長い髪をかき上げた。
「ドライブしようぜ、由紀乃っち。まだ時間あるだろ?」
バイクで風を切って走る感覚は人間のそれとは比べ物にならない。時速四十キロで走っていても、体感速度は時速六十キロをゆうに超える。継の後ろに
乗せてもらった時もそうだったが、やはりこの感覚にはまだまだ自分は順応出来そうにない。
「か、薫さん!? どこに行くの!!?」
「どこって、取りあえずぐるっと海岸通り一回りしてから考えるよ!! つか、ちゃんと掴まってねえと危ないぜ?」
スピードメーターは上がっていないものの、薫の忠告はもっともだ。特に由紀乃のヘルメットはフルフェイスではあるが、ベルトでしっかり固定しても
やや大きく、本来なら薫が被る物だった。一方薫はというと、バイザーのみのジェットヘルメット。安全運転しているとはいえ防護という意味ではやや
不安が残る代物だ。
「ほら、そろそろ海岸だぜ? もうちょっとしたら人でごった返して大混雑する場所だ!!」
視界が開けた先は、薫の言葉通りの浜辺だった。まだ海開きの時期ではない為に人は少なく、しかし土曜日ということもあってか人の姿がいくつか見える。
そのまま海岸を横手に見ながら、バイクはカーブを抜けてゆっくりと元の速度に加速していく。
「…………なあ、由紀乃っち」
後ろを振り向かず、薫が声をかける。由紀乃はその声に反応して視線を海から戻して薫の背中を見た。普段着のままの、だけど逞しくて大きな背中。
「今日、由紀乃っちはずーっと悩み事を抱えてたよな?」
「!? …………そっか……分かってたんだ、薫さん……」
薫の足がかこん、とギアを入れ替える。今まではセカンドに留めていたギアを一つ上げてサードへ。
「まあな。伊達に継と要に八年付き合ってねえし、由紀乃っちの悩み事にも何となく察しはついてるけどよ、そいつをわざわざ本人に暴露するほど俺は野暮
じゃねえ。だから一個だけ知ってておいて欲しい事があるんだ」
歩み鋭く疾るは鉄馬。潮の匂いを巻き込んで、夏の薫風鮮やかに。
「悩みは一人で持っていたって重たいだけだ。口の中に含める重さなら、とっとと吐き出しちまえ。割れるような悩みならさっさと割っちまえ。背中に抱え
られる悩みなら、いっぺん下ろしちまえ。それでもどうにも出来ないんなら……誰かに寄り掛っちまえ」
詠う男は海の人、海を握って天下を掴む。背中で語るが粋男。
「俺はいつだって、由紀乃っちの味方でいるぜ?」
「薫さん…………」
どくん、と心臓が跳ねる。薫の言葉はまるで水を飲み込むようにすんなりと由紀乃の心に浸透し、じんわりと溶けていく。
自分の悩みはどれだろう? 抱えられない重さでもないし、割れないようなものでもない。ましてや口の中に含んで吐き出してしまえば、すぐにでも楽に
なれてしまいそうな悩みだ。あれだけ重いと思っていなはずのものも、薫の言葉に照らし合わせてみれば何て事はない。ちゃんと解決方法はあるというのに、
いつまでもウジウジ思い悩んで……バカみたい。
けれど今は、自分を導こうとしてくれたこの人に寄り掛りたいから、ちょっとだけ嘘を吐かせてもらおう。悪い子でごめんなさい、カミサマ。
「じゃあ、あたしの悩み……薫さんにも持ってもらおうかな?」
「おうっ、どんと来い!!」
するっと薫の腰に手を回し、身体を押し付ける。ヘルメットの位置は薫の背中。聞こえる鼓動は遮蔽物のおかげで鈍い音だが、それでもちゃんと聞こえる。
この人ならちゃんと聞いてくれる。自分と一緒になって継と要をくっつけたこの人。思えばあの頃から、この人は無条件で自分の味方だった。出来るなら
これからもずっと自分の側にいて欲しい。
この気持ちが継へのそれと同じ物なのかは、まだ判断できない。それそも継への気持ちの方が、薫への気持ちとは違う物なのか。
ただ憧れている『憧憬』なのか、それとも恋い慕う『恋慕』なのか。その答えを出せるようになるには、まだまだ時間が必要だった。
家の前まで送ってもらい、由紀乃はややふらつきながらバイクを降りた。三十分程度のツーリングだがお尻が痛いし、ヘルメットのせいで耳も痛い。
「あう……まだまだ、慣れないよぉ……」
「ま、そのうち慣れるって。夏休み中は忙しいかもしれねーけど、電話なりメールなりしてくれれば遊びには行けるから。いつでも呼んでくれな?」
優しい笑顔を向ける薫。由紀乃もその言葉にうん、と頷いて早速携帯電話を取り出した。すると。
「わお……継さんと要さんから、いっぱい着信とメールが」
「おお、俺のにも入ってる……『由紀乃ちゃん知らないか』だってさ。何かあったの?」
「ええ。……らぶしーんを目撃しまして」
「ありゃりゃ。そりゃー絶好のシャッターチャンスだったのになぁ。由紀乃っちはまだまだ甘い!!」
びしっ! と頭に軽くチョップを打ち下ろされる。全然痛くないくらいに手加減されており、由紀乃はくいくいと薫に指でしゃがむように指示する。
「そんな余裕あるわけないじゃないですか。あたしの悩みの原因なのに。そんなこと言う薫さんにはお仕置きが必要ですねっ」
ぐい、と薫のシャツの袖を引っ張って顔を近づけさせる。そしてそのちょっと間の抜けた横顔に、触れるだけのキスをする。
薫はびっくりしたように硬直し、また由紀乃もある程度決意した上でやっていながら、しかし初めてのキスに顔を真っ赤に染めて。
「じゃあ、いってらっしゃい!! また連絡しますから!!」
「お、おお……行ってきます」
逃げるように去っていく由紀乃の後ろ姿を見送って、しばし呆然としていた薫。ハッと気がついた時には、もう結構いい時間になっていた。
「参った……まさか、由紀乃っちに不意打ち食らうとは」
今更のように心臓が高鳴っている。携帯を持つ手は震えているし、顔は締まりなく緩んでしまっている。
「あのちびっ子め……本気になっていいって事なのか? ったく……」
愛車に寄り掛り、携帯を操作する。一番新しいメールは継からで、『由紀乃ちゃんと連絡が取れるなら取ってくれないか』というような内容だった。
親友が慌てふためく様を頭に浮かべながら、その上自分の気持ちを明かしたとしたら、継は一体どんな顔をするだろう? そして要も。
「親友が恋敵だなんて、ドラマだねぇ……俺ってば」
――――中学の頃、薫は要が好きだった。だが継に内緒で要に告白すると、要は当たり前のように断った。薫自身も予想がついていた答えだけに、酷く
ショックは受けなかったが、それでも継に対して後ろめたい気持ちがあるのは今も変わらない。この上、出来たばかりの義妹の事を好きになって、なおかつ
その子が継を好いているというのは、やはり辛い物があった。
「…………まあ、なるようにしかならねぇかな」
メールの返事を書き終え、送信。もう由紀乃の方から継に連絡しているかも知れないが、それでもメールだけは送っておく。薫はそのまま愛車に跨り、
鉄の相棒に火を入れてヘルメットを被る。ジェットとフルフェイス、両方あるが……一瞬悩んだ結果、薫が選んだのは。
「頑張れよ、由紀乃っち。ちゃんと答えが出せるといいな」
ギアを入れてアクセルを回す。愛馬の咆哮が周囲に響き、白い影が去っていく。
本格的な夏の前。燃え上がるよりも静かに、揺らめく火が弾ける行く先を知るのは、まだ誰もいない。
あとがき:
由紀乃編、後編でした。これにてやっと完結ですが、まだ由紀乃の気持ちに決着がついたわけではありません。
むしろ話はこれから。由紀乃が出す答え、薫の気持ち。そのどちらもが等しく重要です。しかしそれほど危惧するようなことも
なさそうな感じの二人でもあります。由紀乃が己の気持ちにしっかり決着をつけられれば、自ずと答えは決まってきますから。
そして冒頭には出来たてカップルの冴霞と謙悟が「ゲスト」出演。ホント、この頃は初々しい……。
管理人の感想
鷹さんより、由紀乃編の完結編をお送りして頂きました〜^^
うーん、複雑な四角関係ですね。とはいえ、継と要はもう付き合っていますが。
薫は、過去に要に告白しており、しかし今は親友の義妹に惹かれつつあり。
そして由紀乃もまた、継のことが好きだという気持ちを完全には吹っ切れないまま、ずっと味方で居てくれた薫に心を寄せる。
答えはそう簡単には出ないでしょう。薫も由紀乃も。でも悩みに悩んで、出た答えは幸せであって欲しいですね。
そして最後のシーン。薫が被ったヘルメット。私はアチラだと思うのですが・・・皆様はどちらだと思います?
それでは、ありがとうございました〜!