軽量スパッツの製作

FRP工作の応用で軽量なスパッツを作ってみましょう。
オス型からオリジナルで作るのがBESTなのですが、
今回は既製の製品から型を取って、より軽量なスパッツを作ります。

オス型になるのはQRPのABS製スパッツです。
これは、自分で左右を合わせて組み上げるタイプで、
型を取るのにはもってこいですね。
          
このスパッツは比較的厚手の樹脂で出来ていますが、
このままでは心許ないのでベースを付けます。
ベースは原型がフニャフニャしなければ良いので、
アクリル板のやベニヤ板の切れ端で充分です。
両面テープで仮止め程度に2カ所ほど止めました。

原型に離型処理を施します。
離型剤はワックスとボパールで行いました。
詳細に付いてはFRPポッドの製作の項を参照して下さい。
メス型の積層は物が小さいので、ガラスクロスの切れ端などを使って行いました。
なので、全面を覆うほどのクロスは使っていません。
大きくてもスパッツの1/4程度の物です。
樹脂はエポキシ樹脂を使用しました。これも今回は余り物です。
エポキシ樹脂ならば、離型処理を失敗してもABS樹脂の原型から
離れない事はないですからね。

メス型が硬化したら、オス型から離型します。
サイズも小さいですし、エポキシ樹脂との相性が良いので簡単に離型すると思います。
離型したら、メス型の内面をチェックして下さい。
気泡や欠損はパテなどで整形しておきます。
メス型に離型処理をします。ワックスを数回塗り型にワックスを馴染ませます。
必要に応じてボパールも使用します。
離型処理が済んだら積層に入ります。今回はマイクログラスと
90グラムのガラスクロスの2プライです。
さらに軽量にするのであればマイクログラスの2プライでも良いと思います。
かなり柔らかい物になってしまいますが。


製品が小さいので90グラムのガラスクロスは固くて型に馴染みにくいと思います。
そんなときはガラスクロスを少し揉んでみて下さい。
目は少しずれてしまいますが、格段に柔らかくまた樹脂の浸透も良くなります。
”ちくちく”が苦手な人はゴムやビニールの手袋を使って下さい。
今回は型から取りだしてから張り合わせる事にしました。
型から取りだしたら不要部分を切り取り、サンディングボードなどで面を出します。

スパッツの幅は使用するタイヤに合わせて下さい。
接着は左右をぴったり合わせて隙間に瞬間接着剤を流して接着します。
これでも強度的には充分だと思いますが、さらに強度が必要な場合はガラスクロスを
エポキシ樹脂で裏打ちすると良いでしょう。

私が試作した物は一つ3グラム程度で上がりました。
この様に僅かでも少しずつ軽量していくのも楽しみってものです。

スパッツに入っているタイヤはテトラのU型スポンジタイヤでサイズは40oです。

今回オス型に使った物は市販されている物で複製となりますので、
取り扱いには注意して下さいね。


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