オス型編

オス型編1です。
まず、図面を元にオス型を作成します。
図面は三面図を描いて下さい。形状は自由ですが、きつい曲面やエッジに
なる部分は避けたデザインが無難です。
ですが、自分なりのコンセプトを考えて作ると楽しいと思います。
今回の私のコンセプトは”握って走れる”で、しっかり機体をホールドするため、
機首部分の直径、形状は私の手の大きさに合わせ、主翼の乗る部分を幅広く、
高翼風になる様、ブームの取り出しを下に下げたデザインを考えました。

素材はバルサ、スタイロフォーム、桐材などがありますが、入手しやすい物なら
何でも良いと思います。ただ、スタイロフォームはポリエステル樹脂で
侵されますのでエポキシ樹脂の時だけです。
私は20o厚のバルサを使用し、左右2分割のオス型を作成しました。
合わせ目になる面に割ピンを入れ、2枚のバルサを両面テープでつないで
40o厚のバルサブロックを作成します。
オス型編2です。
ブロックを平面図の形−−−>側面図の形−−−>立体型へと削りだします。
ソリッドモデル、デコイ、カービングの経験のある方ならお手の物でしょう。
完成型をイメージして削りだして下さい。その時にメス型から取り出すときの
事もイメージして下さい。
中心部(左右の分割ライン)に向かって狭くなるようなラインは基本的には×です。
メス型からオス型が取り出せなくなります。回転させれば出るとか型を広げれば
出るみたいな事を含めて良くこの時点でしっかりシミュレートして置いて下さい。
オス型編3です。
カッターやヤスリ等で整形をした後、400番程度のサンドペーパーで磨き、
きれいになったところで左右を分割します。
分割されたオス型の表面にポリエステル樹脂を塗り、硬化したらペーパー掛け
(水研ぎ400番−−>600番−−>1000番)を3回ほど繰り返して
バルサの目を完全に隠し、コンパウンド等で磨き上げてつるつるに仕上げて下さい。
この面が最終的に製品の肌になります。

バルサの表面にマイクログラスや和紙、絹等を張り込むのも良いと思います。
ポリエステル樹脂は紙コップなどに少量を出し、使用する分だけにしてください。
多量に硬化剤と反応させるとあっという間にゲル状になり、使えなくなります。
気温も低すぎると逆になかなか硬化しません。
私は電気ストーブと段ボール箱を使い、簡易硬化ブースを作って対処しました。
また、匂いも大変ひどいので換気、家族の苦情等にも充分気を付けて下さい。
表面にクリアーウレタンを吹き付けるのもOKですが、アクリルスプレーなど
ラッカー系の物は×です。なぜかどんなに離型処理しても剥がれなくなります。

(こちらはFRPポッド2になります)


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