プランク
1プランク用バルサの準備 プランク用バルサはハンドランチグライダーなら1oバルサを使用します。 普通売られているバルサシートは80o幅なのでプランクする翼のコードに あわせたシートをバルサを継ぎ合わせて予め作成して置きます。 堅さ(比重)などのばらつきを確認しながらバルサを選んで下さい。 出来上がった主翼の重量のほとんどがバルサの重量になるので 左右のバランスも考慮に入れます。 バルサ同士をつきあわせ隙間などのチェックをして、隙間があれば 切りそろえるなどして調整します。 バルサをきっちりあわせて、表面になる方に紙テープなどで固定して 裏から木工用ボンドを指ですり込み接着します。 ボンドは最小限にとどめ、あふれたりはみ出した部分はすぐにウエスで ふき取ります。 瞬間接着剤を使ったこともありますが、接着部分の硬度が増してしまって サンディングが非常にやりにくい物になってしまいました。 木工用ボンドも付けすぎるとボンド部分が削れ残ってしまいます。 タイトボンドなど、削りやすいタイプのボンドなら安心ですね。 プランクに使う接着剤がエポキシや木工用ボンドなら接着の工程は不要で、 テープでつなぎ合わせるだけでOKです。 シートが出来たら、サンディングブロックに付けた180番のサンドペーパーで 表面をある程度ならしておきます。 |
2プランクの準備 ネガティブシェルにあわせて先ほど作成したシートをカットします。 大きさはきっちりとネガティブシェルに合わせます。 カットしたバルサシートの2枚の後縁を端から端まで紙テープで貼り、 本のように開けるようにします。 さらに、貼り合わせたバルサシートと下部のネガティブシェルの後縁も 同様に貼ります。 |
補強を入れる、カンザシ穴を開ける、エルロンサーボのコードホールを開ける などの加工はこの時点で行います。 私の場合、カンザシを使用しない工法を取っているのでこの時点でプランク材に 補強を入れています。今回製作した翼は主翼付け根付近にエルロンサーボが 入るため、少し広めに中央部上下面にマイクログラス、スパー代わりに カーボンロービングをやはり上下面に入れいます。 今回の補強はかなり強固な部類に入り、ラダー機のHLG用だったり 飛行機用で翼厚のある主翼でしたら中央部のマイクログラス補強は 1/3程度で良いと思いますし、カーボンロービングも 半分の量で充分だと思います。 カンザシを入れない工法は不安に思われる方もいらっしゃると思いますが、 接合部の強度の確保と精度上げればカンザシは必要ないと考えています。 |
3プランク 準備が出来たネガティブシェルにコアを置き、位置決めをしたらコアの後縁が くるところをバルサシートにマーキングをしておきます。 バルサシートを開いた状態で下面に当たるバルサシートにスプレー糊を スプレーします。今回は住友3Mの77を使用しました。 手軽ですが付けすぎは重量増になりますので注意して下さい。 糊自体が白色なので見ずらいですが、まず下面になるバルサにまんべんなく 2往復程度かけます。 どの位糊が出るか、黒い紙などで確認するのも良いでしょう。 コアの下面にも1往復かけます。 コアにかける場合は、少し(概ね30p以上)距離を取ってください。 近すぎると発泡スチロールが溶けてしまいます。 |
次にコアを置くわけですが、糊の粘着力が高いので貼り直しは効きません。 コアの後縁をバルサシートのマークに合わせて、そっと倒す感じでコアを置きます。 ついで上面バルサシートに2往復、コアの上面に1往復スプレー糊を吹き、バルサシート、 上面ネガティブシェルの順にのせ、均一に荷重をかけるためにネガティブシェルより 大きめの板をのせ、更に重石を乗せ圧着させます。 |
重石にはラジ技30冊程度+34Aのバッテリーを使いました。 重ければ重いほど良いですが、作業台や定盤がたわむほど乗せると しなった主翼が出来てしまうので気を付けて下さい。 |
そのままの状態で夏場で10時間以上、冬なら2〜3日程度、 スプレー糊の溶剤が完全に飛ぶまで、縁の部分を触ってべとつかなく なるまで放置します。ゆっくり乾かしましょう。 木工用ボンドでプランクする場合はボンドを生の状態でプランク材に 50o程度の格子状に塗るか、プランク材に染み込み過ぎ防止のための クリアラッカーなどをスプレーした上で、倍程度に 希釈した木工用ボンドを”コア”に塗るなどの工法があります。 生の状態で50%が水分ですので、乾燥にはかなりの時間を要します。 重量などを測定しつつ、乾燥の確認をして下さい。 速く出し過ぎると、水分で反ってしまう事がありますので、注意が必要です。 きむらクラフトの電動飛行機”VARI−EAZY”が木工用ボンド貼りです。 エポキシの場合はやはりプランク材にクリアラッカーを吹いてからコアにアルコールで 希釈した低粘度エポキシ樹脂をぬりプランクします。 重量に余裕がある場合はプランク材の方にアルコール希釈エポキシ樹脂を塗ると、 かなり強度のある主翼が出来上がります。 この場合、クリアラッカーが塗ってあってもバルサがどんどん樹脂を吸いますので かなり重くなります。 エポキシプランクでは、希釈に使用したアルコールは蒸発しますが、 エポキシ樹脂自体は硬化後もほとんど 重量が変わりませんので注意が必要です。 きむらクラフトのハンドランチグライダー”スカイランナー”がエポキシ貼りです。 |