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2004年
読了日 書名 著者・出版社 コメント
7/24 アメリカでは常識の
ニッポン人取扱説明書
腹が立つけど、これが現実
ロバート・ツチガネ著
豊田有恒訳 祥伝社
 アメリカ人に憧れてアメリカ人になった日本人が、自分の肌の色のことも忘れて、アメリカ的思考回路で、日本人の悪口を並べ立てた本。自分は絶対正しくて、通用しないと相手がおかしいという考え方には、本当に腹が立つ。
7/20 ヒューマン・ステイン フィリップ・ロス著
上岡伸雄訳 集英社
 人種を偽って生きた男の物語。白人至上主義。一滴でも血が混じれば「有色」という考え方。日本人には理解不能。
7/6 トスカーナの休日 フランシス・メイズ著
宇佐川晶子訳 早川書房
 イタリア・トスカーナ地方に魅せられたアメリカの女性詩人が、家を買って移り住むまでの苦労話や、美しい自然と明るく開放的なイタリアでの充実した生活を綴る。スローライフの素晴らしさを提唱する本。
6/30 世界No.1の詐欺師が教える
華麗なる騙しのテクニック
フランク・W・アバグネイル著
高橋則明訳 アスペクト
 映画「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」のアバグネイル本人が、プロの詐欺師の巧妙なテクニックを明かし、詐欺にあわないための防衛術をレクチャーする。個人情報の撒き散らしはもうやめようと、痛切に感じさせる本。
6/23 超薬アスピリン
スーパードラッグへの道
平澤正夫著
平凡社新書
 消炎解熱鎮痛薬として知られるアスピリン(アセチルサリチル酸)が抗血小板薬として、心臓病、狭心症、大腸がん等の予防効果があることを説くと同時に、日本の医療行政の問題点を指摘する。
5/31 ニッポン人には、日本が足りない。―銀山温泉老舗旅館・ジニー女将が綴る繁盛記 藤ジニー著
日本文芸社
 公共広告機構のCMでおなじみの、銀山温泉の名物女将ジニーさんの細腕繁盛記。半分くらい旦那に対する愚痴のような気もする。
5/26 ビッグフィッシュ
父と息子の物語
ダニエル・ウォレス著
小梨直訳 河出書房新社
 ティム・バートンが映画化した同名映画の原作本。父と息子の絆を描いたファンタジー。
5/19 コールドマウンテン チャールズ・フレイジャー著
土屋政雄訳 新潮社
 南北戦争で離れ離れになった男女の愛と苦悩の物語。力強い反戦メッセージが伝わってくる。傑作。
5/3 号泣する準備はできていた 江國香織著
新潮社
 表題作ほか11編の短編集。直木賞ねー。女性誌の連載小説みたいなノリだな。それより本の装丁どうにかならないもんでしょうかね。もっと行間詰めたら50Pぐらいで納まると思うけど。
5/2 蹴りたい背中 綿矢りさ著
河出書房新社
 史上最年少芥川賞受賞作。芥川賞と言っても大したことはないけれど、この子の世の中を見つめる視線は相変わらず鋭い。若いのに老成し過ぎ。
4/29 真珠の耳飾りの少女 トレイシー・シュヴァリエ著
木下哲夫訳 白水社
 オランダ人画家フェルメールが描いた「真珠の耳飾りの少女」製作の秘密をモチーフとしたフィクション。原作を読んだら映画を見たくなった。
4/19 宮殿泥棒 イーサン・ケイニン著
柴田元幸訳 文芸春秋
 生真面目な性格ゆえに不器用な、4人の男の4つの人生を描いた中編集。どの話も物悲しいけど爽やかで、好感が持てる。柴田元幸の訳もいい。
4/12 ネコのミヌース アニー・M・G・シュッミット著
西村由美訳 徳間書店
 オランダの児童文学。人間になってしまったネコが繰り広げるファンタジー。
4/4 蛇にピアス 金原ひとみ著
集英社
 こんなので芥川賞か〜、といった感じ。時代を感じるなぁ。全然面白くなかった。
4/3 カルメン プロスペル・メリメ著
杉捷夫訳 岩波書店
 若く誠実な軍曹がカルメンという官能的な美女に出会い、人生を狂わされていく、悲劇の愛の物語。原作は随分古いのだが、今読んでもその筆致には新鮮さが感じられる。
4/1 ディック傑作集@
パーキー・パットの日々
フィリップ・K・ディック著
浅倉久志・他訳 早川書房
 冷戦時代に書かれた近未来SFの短編集。この中の「報酬」という短編は、ベン・アフレック主演で公開された『ペイチェック/消された記憶』の原作。 
3/22 森の生活〈下〉 H.D.ソロー著
飯田実訳 岩波文庫
 ソロー自身のひきこもり体験について語っているが、決してひきこもりを薦めている訳ではなく、俗世から離れることによって、自己の内面を見つめ直そうとするもの。
3/15 森の生活〈上〉 H.D.ソロー著
飯田実訳 岩波文庫
 詩人博物学者であるソローが、森の中での独居・自給自足生活について綴った本。人生をどう生きるべきかを説いている。
3/7 シービスケット
あるアメリカ競走馬の伝説
ローラ・ヒレンブランド著
奥田祐士訳  ソニーマガジンズ
 大恐慌時代のアメリカで、人々に生きる勇気と喜びを与えた一頭の競走馬の奇跡の物語。レースシーンは映画より100倍興奮!競馬好きじゃなくても楽しめる。
2/26 ミスティック・リバー デニス・ルヘイン著
加賀山卓朗訳 早川書房
 クリント・イーストウッドが監督した同名映画の原作本。少年時代に悲惨な犯罪に巻き込まれた3人の男の皮肉な運命を描く。映画を見なくても、これ一冊で十分満足。面白い!
2/20 かげろう ジル・ペロー著
菊地よしみ訳 早川書房
 公開中の映画の原作本なので読んでみたけれど…。純文学というより官能小説ですな。トホホ…。
2/10 タイムライン〈下〉 マイクル・クライトン著
酒井昭伸訳 早川書房
 上巻とは打って変わって、下巻は退屈。インディージョーンズを本で読むようなもの。でも最後はちょっと感動したよ。
1/31 タイムライン〈上〉 マイクル・クライトン著
酒井昭伸訳 早川書房 
 タイムトラベル歴史冒険小説。タイムマシン製造過程の、量子物理学やナノテクノロジーの説明は、大変興味を持って読むことが出来た。私が学生の頃は光量子説なんてほんの紹介程度だったのに、科学技術の進歩は目まぐるしいですね。まぁ、専門家が読んだら穴だらけなんでしょうけど。
1/25 “It”(それ)と呼ばれた子
少年期ロストボーイ
デイヴ・ペルザー著
田栗美奈子訳 ソニーマガジンズ
 母親による地獄のような虐待から救い出された主人公が、様々な困難に立ち向かいながら里親のもとで立派に成長するまでを描く。児童虐待の事実と里親制度のすばらしさがわかる本。
1/22 半落ち 横山秀夫著
講談社
 妻殺しの警察官の、犯行後の空白の2日間を巡って、組織と闘う男たちの葛藤を描いた物語。
1/16 バカの壁 養老孟司著
新潮社
 この本がなぜベストセラーになっているのか、私にはさっぱりわからない。確かに納得する部分もあるけれど、言っていることが矛盾しているし、単に言葉あそびとしか思えないところもある。こういうのを『論語読みの論語知らず』というのだろうか。そもそも、こういう本を手に取ってしまうこと自体、「バカ」なのかもしれない。
1/14 「武士道」解題
ノーブレス・オブリージュとは
李登輝著
小学館
 元台湾総統の李登輝が、新渡戸稲造の『武士道』を解説しながら、人の上に立つ者の精神のありかたを説く。
1/7 武士道 新渡戸稲造著
矢内原忠雄訳 岩波文庫
 多少、時代にそぐわない部分もあるけれど、日本人であるなら、死ぬまでに一度は読んでおきたい一冊。日本人的価値観のルーツがわかる本。

2003年に読んだ本
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