フッ素樹脂コーティング加工
一般的に1000μm未満の膜厚をコーティング加工と称し、1000μm以上をライニングと称します。
塗装ガンにより、被コーティング機器(以下 基材という)に吹付け塗装と焼成を繰り返してコーティング施工する加工です。
粉体塗装(主に耐食目的)とディスパージョン塗装(主に非粘着目的)があり、ディパージョン塗装+パウダー加工や導電フッ素樹脂コーティング等も実績を積み重ねています。
粉体塗装法
パウダーを静電塗装機にて塗布し焼成を行う方法です。
塗装&焼成の回数にて膜厚管理をします。
原料 | 仕様 | 膜厚 | 特色・備考 |
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ETFE | クリアー | 100~200μm | ETFE樹脂1層コーティングPr無し |
カーボン入り | 100~1500μm | 使用時の密着力UP、TOPクリアー | |
着色グレード | 200~500μm | 赤或いは黄色(絶縁工具、メッキ治具等) | |
Pr仕様 | 100~1500μm | 黒色Prの為、外観色黒色 | |
PFA | 乳白クリアー | 50~300μm | 透明用Pr+クリアー、硝子防爆用 |
ライトブラウン | 80~500μm | 耐食・非粘着用一般グレード | |
グレー | 100~500μm | 高耐食・非粘着用 | |
ブラック | 80~1000μm | 耐食・非粘着用エコノミーグレード | |
ホワイト | 50~300μm | 中間層白色+TOPクリアー(耐食用) | |
帯電防止 | 50~500μm | 白色帯電防止グレード | |
複合 | ブラック | 300~1000μm | PFA+FEP樹脂、耐浸透性に優れる |
FEP | グリーン | 60~200μm | 非粘着・耐食用 |
ブラック | 100~300μm | 非粘着・耐食用、ガスバリアー性良好 |
ピンホール検査
膜厚検査
ディスパージョン塗装法
株式会社イチロクでは、薄膜コーティング原料を下記に絞り、より細かな対応が出来るように心がけております。
薄膜コーティング(ディパージョン塗装)は、パウダーコーティングに比較して安価なコストでフッ素樹脂特性が得られる施工法です。
薄膜コーティングの特色 | FEP※1 | 1コート系コーティング | ||
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離形性 | 耐熱性 | 導電性 | 耐食性※2 | |
膜厚15~30μm | グリーン | グレー | 黒 | 黒 |
食品関係(FDA) | 不適 | 適 | 適 | 不適 |
焼成温度 | 380℃ | 400℃ | 345℃ | 180℃ |
耐摩耗性 | - | 優 | 優 | 秀 |
耐食性 | 優 | - | 可 | 優 |
低荷重すべり性 | 優 | 優 | 秀 | 秀 |
離型性 | 秀 | 良 | 良 | - |
密着性 | 秀 | 秀 | 優 | 優 |
導電性 | - | - | 良 | - |
硬さ | 可 | 優 | 優 | - |
耐熱性 | 良 | 優 | 良 | - |
絶縁性 | 優 | - | - | - |
※1 TOP層にパウダーコーティング(PFAorFEP)を重ねる事が可能です。
パウダーを塗装する事により、耐食性や絶縁性を向上させます。
※2 最大膜厚100μm程度迄コーティングする事が可能です。