カール・オルフ
Carl Orff
1895-1982

 ドイツを代表する、ミュンヘン生まれの現代音楽界の大作曲家。
 初期は作曲よりも音楽の指導者として新しい案を生み出したり、
 モンテヴェルディなどの作曲家の編曲などをして、社会に貢献していたが、
 あるとき、中世の歌を集めた『カルミナ・ブラーナ』という詩歌集に出会い、
 その内容の凄さに衝撃をうけるとともに、インスピレーションを得たオルフは、
 1936年、実に41歳という年齢で『カルミナ・ブラーナ』という舞台用カンタータを作曲。
 この作品は世界中で大ヒットし、オルフの出生作になるとともに、クラシック・現代音楽界の不朽の古典となる。
 これに気を良くしたオルフは、出版社に、
 「今までの私の作品を全て破棄してください。何故なら私の作品は、カルミナ・ブラーナによって始まるからです」
 と手紙を送った。
 続いてオルフは1941年に『カトゥーリ・カルミナ』、1951年に『アフロディーテの勝利』を作曲、
 これらとカルミナブラーナを含めた作品を『勝利三部作(トリオンフィ)』としてまとめた。
 新しい劇音楽を開拓していく意思を固めたオルフは、その後も様々な劇用音楽、オペラなどを発表していくが、
 残念ながらその後の作品は壮大な編成・難解な音楽のため演奏するのが大変で、
 話題にならず、知名度が低く、録音の数も極めて少ない。今後の研究・復活演奏が待たれる。
 また、カルミナが発表されたのが1936年という、微妙な時期だったため、
 本来は全く関係ないのに、ナチスの音楽と勘違いされ、多くの指揮者がこの曲の演奏を避けるのは、残念な事実だ。


 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:ヘルベルト・ケーゲル 演奏:ライプツィヒ放送交響楽団 ライプツィヒ放送合唱団 ライプツィヒ放送児童合唱団
  ユッダ・ヴルピウス(ソプラノ) ハンス・ヨアヒム・ロッチュ(テノール) クルト・リーム(バリトン) クルト・フーベンタール(バス)
  録音:1959年 BerlinClassics
 (★★★★★)
 西のヨッフム、東のケーゲル。この曲の演奏のトップはこの二つだろう。
 合唱最強。管弦楽最強。何もかもが最強。
 難点はほんの少し音が古いことだけ。何回聴いても飽きなさそう。
 だがこの名演も少し前までは変態演奏の扱いを受けていたという……
 なんでやねん! ケーゲルは至極真っ当な指揮者なのに。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:オイゲン・ヨッフム 演奏:ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団 ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団 シェーネベルク少年合唱団
  グンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ) ゲルハルト・シュトルツ(テノール) ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
  録音:1967年 DG
 (★★★★★)
 作曲者であるカール・オルフ自身のお墨付きサインの超名演。
 ヨッフムの指揮は、冷えびえと冴え渡っており、
 「プランツィフロールとヘレナ」からラストへと続くあたりは、何度聴いても旋律を覚える。合唱のレベルも文句なし。
 もはや永遠のスタンダードと言っていい演奏であり、カルミナを聴くならば、まず最初にこのアルバムをオススメする。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:小澤征爾 演奏:ボストン交響楽団 ニューイングランド音楽院合唱団 ニューイングランド音楽院少年合唱団
  イヴリン・マンダク(ソプラノ) スタンリー・コーク(テノール) シェリル・ミルンズ(バリトン)
  録音:1969年 RCA
 (★★★☆)(売却済)
 いかにも日本人らしい、柔らかいカルミナ。何せテンポが一切変わらん。
 合唱もオケもいいのに、締まりがなく、それを活かしきれていない。
 唯一評価できるのは、日本人特有の表現の細やかさ、繊細さ。
 優しくてよく眠れるカルミナなんて初めてだ。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:マイケル・ティルソン・トーマス 演奏:クリーヴランド管弦楽団 クリーヴランド合唱団 クリーヴランド児童合唱団
  ジュディス・ブレゲン(ソプラノ) ケネス・リーガル(テノール) ピーター・ビンダー(バリトン)
  録音:1974年 Sony
 (★★★★★)
 実にアメリカらしく、ハリウッドっぽく、ド派手で豪快でめまぐるしくテンポが変わる、
 ドラマ性と、スポーツカーのような疾走感と躍動感溢れる、とにかくカッコいいカルミナ。
 ズーンと響く低音。クリーヴランドらしい。映画音楽みたい。合唱は嫌らしさがない。
 おまけに超安(800円台)。マイケル・ティルソン・トーマスは日本で過小評価されすぎ。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:アンドレ・プレヴィン 演奏:ロンドン交響楽団 ロンドン交響合唱団 聖クレメント・デインズ小学校少年合唱団
  シーラ・アームストロング(ソプラノ) ジェラルド・イングリッシュ(テノール) トーマス・アレン(バリトン)
  録音:1974年 EMI
 (★★★★☆)
 曲の運びかたは完璧。さすがはプレヴィン。テクニシャン。
 あとは男声合唱の素晴らしさ。反対に女声合唱はあまり上手くなく、魅力が薄い。
 ヨッフムに比べれば大きく落ちるが、プレヴィンらしいキラキラした素敵な良演となっている。

 オルフ:トリオンフィ
  指揮:ヘルベルト・ケーゲル ライプツィヒ放送交響楽団 ライプツィヒ放送合唱団 ドレスデン少年合唱団
  セレスティーナ・カサピエトラ(ソプラノ) ホルスト・ヒースターマン(テノール) ハインツ・シュトライチェク(バリトン)
  録音:1974、71、75
 (★★★★★)
 旧盤に比べて勢いが衰えているのは否めないが、
 それでもこんなトップクラスの演奏をしてしまうとはさすがケーゲル。
 それにこのアルバムの長所は、オルフの三部作「トリオンフィ」を、優秀な演奏で聴けるところにある。
 合唱は相変わらずの上手さ。ソリストも○。
 「カトゥーリ・カルミナ」カルミナよりずっと美しくて神秘的な曲。それでいてゴジラを連想させる。
 ミニマル色が前作より強い。
 「アフローディテの勝利」カルミナよりずっと前衛的。雰囲気的にはカトゥーリ・カルミナと似ている。
 ところどころカッコイイ。ライヒ・グラス・伊福部昭の原型?

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:アンタル・ドラティ 演奏:ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 ブライトン祝祭合唱団 サウスエンド少年合唱団
  ノーマ・バロウズ(ソプラノ) ルイ・デヴォー(テノール) ジョン・シャーリー=カーク(バリトン)
  録音:1976年 LONDON
 (★★★☆)(売却済)
 このアルバムでのドラティの指揮は決して派手ではないが、うねるようにテンポを変え、
 音の強弱をつけ、聴いてる者を最後まで惹きつけるテクニックは、さすがオペラ指揮者一流の仕事。
 合唱団は、強くはないが、嫌らしさがないのがいい。
 しかし何かもう一つ決定打が欲しい。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:リッカルド・ムーティ 演奏:フィルハーモニア管弦楽団 フィルハーモニア合唱団 サウスエンド少年合唱団
  アーリーン・オージェ(ソプラノ) ヨーン・ファン・ケステレン(テノール) ジョナサン・サマーズ(バリトン)
  録音:1979年 EMI
 (★★★★)
 ムーティは凄い。オケをこれでもかといわんばかりに鳴らしてくる。
 オケに関しては完全、パーフェクトといえるほどの熱演である。
 このオケを聴くだけでもこのアルバムは買う価値がある。
 問題は、オケが強すぎて、合唱が演奏にかき消されてしまう点だけだ。
 本当に、合唱がもう少し強ければ、不朽の名演になっただろうに……
 おかげでやたらとうますぎるオケが浮き立つハメになっている。
 特に女性のみなさん、もっと声を出してください。合唱はこの曲の命なのに……

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:ロバート・ショウ 演奏:アトランタ交響楽団 アトランタ交響合唱団 アトランタ少年合唱団
  ジュディス・ブレゲン(ソプラノ) ウィリアム・ブラウン(テノール) ホーカン・ハーゲゴール(バリトン)
  録音:1980年 TELARC
 (★★)(売却済)
 合唱系指揮者なだけあって、バランスの良さは文句なし。
 そのかわり、オケが弱い。推進力不足、決定的な迫力不足。
 迫力よりも繊細な表現を重視したり、丁寧さに気を配る姿は、
 観る者の涙を誘うが、残念ながらこの曲は宗教音楽ではない。
 なお、INDEX対応のプレーヤーでないと曲の頭出しも出来ないという、超不便ディスクなので、
 購入の際には要注意。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:リッカルド・シャイー 演奏:ベルリン放送交響楽団 ベルリン放送合唱団 ベルリン・シュターツ&ドム少年合唱団
  シルヴィア・グリーンバーグ(ソプラノ) ジェームズ・バウマン(カウンターテノール) スティーヴン・ロバーツ(バリトン)
  録音:1983年 LONDON(1984年版)
 (★★★★☆)
 打楽器マニアのシャイーとカルミナ。
 これ以上相性が良い組み合わせもないだろうと思っていたら、やっぱりやってくれた。
 大成功だ。迫力ある、文句のつけようがない演奏になった。
 オケもなかなかいいが、強烈な打楽器だけに5点やってもいい。
 指揮もいかにもフランス流らしく、心地よい響き。合唱も特徴あり、面白い。
 だが僕が買った84年版は、CDの真ん中の穴がでかく、CDケースにはめる部分もゆるゆるで、
 ケースを開けるたびに中身が飛び出してくる不良品。
 どうしてこういう手抜きケースを作るかなあ……
 作る側がちゃんと作ってくれないと、聴く気も半減だ。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:ギュンター・ヴァント 演奏:北ドイツ放送交響楽団 北ドイツ放送合唱団 ハノーヴァー国営歌劇場合唱団 ハンブルグ少年合唱団
  マリア・ヴェヌティ(ソプラノ) ウルフ・ケンクリーズ(テノール) ペーター・ビンダー(バリトン)
  録音:1984年LIVE ProfilMedien
 (★★★★★)
 まず合唱が素晴らしい。声量があり、美しい。元気に満ち溢れている。
 それが伸び伸びとした透明感あふれるオケと合わさって、実に活き活きとした演奏になっている。
 ドイツらしい威厳も備わって、ヨッフムとはまるで対極の名演だ。
 とにかく、洗練度が半端じゃない。これほどの演奏がつい最近まで発売されなかったというのだから不思議だ。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:ジェイムズ・レヴァイン 演奏:シカゴ交響楽団 シカゴ交響合唱団 グレン・エリン児童合唱団
  ジューン・アンダーソン(ソプラノ) フィリップ・クリーチ(テノール) ベルント・ヴァイクル(バリトン)
  録音:1984年 DG
 (★★★★☆)
 さすがオペラ指揮者、まとめるのが上手い。オーソドックスで完成度の高い演奏。
 破綻がなくて聴きやすく、ヨッフム盤と並んでファーストチョイスにおすすめ。
 レヴァインは凄い指揮者。異論は認めない。合唱は素直。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:小澤征爾 演奏:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 晋友会合唱団 ベルリン・シュターツ&ドム少年合唱団
  エディタ・グルベローヴァ(ソプラノ) ジョン・エイラー(テノール) トーマス・ハンプソン(バリトン)
  録音:1988年LIVE PHILIPS
 (★★★☆)(売却済)
 オザワ2回目のカルミナ録音、今度は日本最高のアマチュア合唱団晋友会と組んで、
 世界最高のオーケストラ、ベルリン・フィルを操ってのライブ。
 間違いなく日本人最高レベルのカルミナであるが、
 依然として小澤の指揮は平板でドラマ性がなく、生命力がない。
 ボストン時代より少し上手くなったような気がするが、まだまだ優秀演奏とはいえない出来だ。
 ただ、表現は相変わらず繊細だ。柔らかみもある。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:クシシュトフ・ペンデレツキ 演奏:ポーランド国立クラクフ・フィルハーモニー管弦楽団 クラクフ・フィルハーモニー合唱団
  ビンチェスラヴァ・フルバー=フライベルガー(ソプラノ) ピョートル・クシェヴィチ(テノール) ロルフ・ハーヴェンシュタイン(バリトン)
  録音:1989年LIVE ARTS
 (★★★)(売却済)
 現代音楽の巨匠ペンデレツキ様が、なんと御自分でカルミナを指揮しなさった!
 まあ、本来はこちらが本業なんだけど。
 案の定カルミナを見事なまでに解体してグロテスクな現代音楽に無理矢理仕立て上げちゃってます!
 ヤンデレ的。死んだ目で見つめてくる。全然嬉しそうじゃない。
 とにかくグロテスク、合唱も下手糞なロックなカルミナ新登場! ゲテモノ好きはどうぞ!

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット 演奏:サンフランシスコ交響楽団 サンフランシスコ交響合唱団
  サンフランシスコ少年合唱団 サンフランシスコ少女合唱団
  リン・ドーソン(ソプラノ) ジョン・ダニエッキ(テノール) ケヴィン・マクミラン(バリトン)
  録音:1990年 DECCA
 (★★★)(売却済)
 出だしから迫力不足。気の抜けるようなやる気のない合奏。
 第1部に入っても、あっさりしすぎて、一向に盛り上がらない。
 ブロムシュテットは本当にこの曲を指揮したかったのだろうか?
 ソリスト・合唱団ともに全く魅力なし。サンフランシスコ響にも責任あり。
 平均点は満たしているが、それ以上でもそれ以下でもない。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:ズービン・メータ 演奏:ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 ロンドン・フィルハーモニー合唱団 サウスエンド少年合唱団
  スミ・ジョー(ソプラノ) ヨッヘン・コワルスキ(男声アルト) ボー・スコウフス(バリトン)
  録音:1992年 TELDEC
 (★★★☆)(売却済)
 若い頃は「管弦楽の魔術師」と言われたメータも、衰えからか、
 渋い技術で勝負するいぶし銀の指揮者になってしまったが、
 それでも時折、突然昔を思い出したように放たれるオケの響きにハッとする。
 そこそこの演奏といえる出来ではあるが、
 韓国系のスミ・ジョーがソプラノを歌う、変わった合唱団の存在感が薄く、オケにかき消されそうなのと、
 指揮がやや一本調子なのが残念。豪快だがややダラダラ。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:レナード・スラットキン 演奏:セントルイス交響楽団 セントルイス交響合唱団 セントルイス少年合唱団
  シルヴィア・マクネアー(ソプラノ) ジョン・エイラー(テノール) ホーカン・ハーゲゴール(バリトン)
  録音:1992年 RCA
 (★★☆)(売却済)
 演奏は上手だし、隙は少ないが、肝心なところに気迫がなく、おおいにパワー不足を感じる。
 名前の通り、スラッとしすぎ。後半挽回してくるも、時すでに遅し。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:アンドレ・プレヴィン 演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 アルノルト・シェーンベルク合唱団 ウィーン少年合唱団
  バーバラ・ボニー(ソプラノ) フランク・ロパード(テノール) アンソニー・マイケルズ=ムーア(バリトン)
  録音:1993年LIVE DG
 (★★★★)(売却済)
 衝撃! ウィーン風、激しさよりも美しさのほうが目立つ端正な演奏。指揮者は大好きなプレヴィン。
 カルミナともあろうものがこんなに大人しくていいのか! といいたいところだが、
 これはこれで味があるので良しとしよう。相変わらずのキラキラ節もライブで聴けたし。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:ミシェル・プラッソン 演奏:トゥールーズ・カピトール国立管弦楽団 オルフェオン・ドノスティアラ ミディ・ピレネー児童合唱団
  ナタリー・デッセイ(ソプラノ) ジェラーヌ・レーヌ(カウンターテノール) トーマス・ハンプソン(バリトン)
  録音:1994年 EMI
 (★★★)
 一言でいえば、変な演奏。キレがなく、ダラダラしていると思ったら、途中から変なところで加速したり、
 変なところでタメたり。何を意図しているのかわからないが、普通と違う解釈を目指しているのは解った。
 個人的には、品薄なのをわざわざ探してまで聴くような演奏ではないと思う。
 カルミナ・ブラーナは、すでに完成されているから、指揮者の自由な解釈が失敗しやすく、新しい演奏が生まれにくいのだ。
 変わった演奏を楽しみたい方にオススメです。それにしても音悪い。天下のEMI。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:シャルル・デュトワ 演奏:モントリオール交響楽団 モントリオール合唱団 F.A.C.E少年合唱団
  ビヴァリー・ホック(ソプラノ) スタンフォード・オルセン(テノール) マーク・オズワルド(バリトン)
  録音:1996年 LONDON
 (★★★★)(売却済)
 出だしから迫力不足で、どうなっちゃうのか心配だったけれど、
 第一部に入ったとたん合唱の素晴らしさに魅了される。
 この人の合唱コントロールは驚異的だ。
 相変わらずのデュトワ節で、パワー不足を驚異的なバランス感覚、技術、感性で補っている。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:クリスティアン・ティーレマン ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団 ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団 ベルリン少年合唱団
  クリスティアーネ・エルツェ(ソプラノ) デヴィッド・キューブラー(テノール) サイモン・キーンリーサイド(バリトン)
  録音:1998年 DG
 (★★★)(売却済)
 ドイツ期待の若手。力強く、個性的な指揮だが、冗長なのが難点。
 ダラダラしていて、締まりがない。ラスト近くの盛り下がりは問題外。
 細かなところで、まだまだ未熟。
 しかしスケールの大きさと才能の輝きは感じられる。これからに期待。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:ドナルド・ラニクルズ 演奏:アトランタ交響楽団 アトランタ交響合唱団
  ヘイ=キョン・ホン(ソプラノ) スタンフォード・オルセン(テノール) アール・パトリアルコ(バリトン)
  録音:2000年 TELARC
 (★★★★)
 ロバート・ショウとの演奏(1980)で醜態を晒したアトランタ交響楽団、20年後のリベンジ。
 全体的に出来が非常に良くなり、迫力も増した。
 うん、悪くない。悪くないぞ。聴くに堪えないショウ盤に比べれば大きな進歩だ。合格点をやってもいい。
 ラニクルズは注目株だ。今後彼の録音に要注意しておこう。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:小林研一郎 演奏:日本フィルハーモニー管弦楽団 ハンガリー国立合唱団・武蔵野合唱団
  大島洋子(ソプラノ) 高橋淳(テノール) 大島幾雄(バリトン)
  録音:2003年 EXTON
 (★)(売却済)
 某サイトで高く評価されていたので、購入してみて、フタを開けてみれば……。
 コバケンさんや。あんたの下品な唸り声と荒い息が気になって、こっちはカルミナどころの話じゃないんだよ。
 あんたは演奏を聴いて欲しいのか、自分の唸り声を聴いて欲しいのか、どっちなんや!!
 しかも咳が入りすぎ……。
 こんな粗悪品を新品3000円で売るなEXTON! 俺は中古で買ったからまだよかったが、新品で買ったら首吊りモンだぞ!
 やはり人の評価はアテにならない……。これだから日本のオケ物は……。
 コーホー先生ちゃんと仕事してください(涙)。

 オルフ:カルミナ・ブラーナ
  指揮:サイモン・ラトル 演奏:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ベルリン放送合唱団 ベルリン州立及び教会児童合唱団
  サリー・マシューズ(ソプラノ) ローレンス・ブラウンリー(テノール) クリスティアン・ゲルハーヘル(バリトン)
  録音:2004年LIVE EMI
 (★★★★)
 線が細いのが気になるが、さすがラトル、近現代音楽を指揮させたら右に出るものはいない。
 カルミナをスタイリッシュにカッコよくうたいあげる。




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