Roland S-760用 PS/2マウスコンバータ

製作:2021年11月21日~2021年12月24日
執筆 2024年1月21日
製作例
MSX互換のRoland S-760サンプラーにPS/2マウスをつなぐための変換アダプタです。 マウスホイールの上下に対応して値を変更したり、マウスの移動スピードを自由に変更できます。 S-330など他の機種で使えるかは実機が無いので試していませんが、多分使えると思います。

部品代 約1,500円

概要と製作経緯

以前マウスコンバータを作って思ったのが、「マウスの速度がぎこちないなぁ」「ホイールが使いたいなぁ」の2種類でした。 人様が設計した回路を使わせていただいてたので文句を言うわけにはいかず騙し騙し使っていたのですが、ちょうどRC-760を作り終わった直後のやる気が残っていたタイミングだったので、ちょちょいと作ってやろうと思ったのが発端です。

今回のマウスコンバータ特徴は以下の通りです。

ホイールを使って値を変更できる

ホイールの上方向を右クリック、下方向を左クリックに割り当ててあります。ホイールが有るのと無いのとでは操作の利便性がかなり違います。 設定ジャンパーでホイールを無効にすることができるので、単純にMSXマウスのコンバータとしても使えます。

マウスの速度を自由に変更できる

マウスの機種によって移動量の分解能が違うため、ジャンパー設定で4段階(400~3200cpiを目安)の速度を選択できます。 特筆すべき点として、ホイールをクリックするとさらに半分の減速が行えるので、多少早目で設定しておいて、必要な時にホイールクリックで減速させるといった操作が可能です。 速度の設定は電源を入れたまま行えるのでいろいろ試すことができます。

回路図とファームウエア

回路図
ファームウエア Ver.0.05c

設定と動作について

マウスの速度

MSX仕様のマウスは200cpiですがPS/2マウスは400cpi以上の製品が多いので、ジャンパーで4段階の減速比を選択するようになっています。 電源を入れながらでも変更可能で、マウスホイールをクリックするとジャンパ設定に加えてさらに半分の減速を加えることができます。

JPA:JPB減速比
400cpi1/2 (400cpi相当)
800cpi1/4 (800cpi相当)
1600cpi1/8 (1600cpi相当)
3200cpi1/16 (3200cpi相当)

上下ホイール機能の無効化

JPCにジャンパをすると上下ホイール機能を無効化できます。この設定は電源投入時またはリセットボタン押下で反映されます。

JPC減速比
JPC open上下ホイール機能を使う (デフォルト)
JPC close上下ホイール機能を使わない

ステータス表示LED

フルカラーLEDで動作状態を表示します。

状態
通常動作中
上下ホイール無効で動作中
水色ホイールクリックで減速中
リセット後
マウス検出中
マウス初期化エラー
○ 白その他エラーで自動再起動中

部品表

執筆時点でのおおよその部品代
DevicePartValueQty.Unit priceRemarks
CapacitorC10.1uF15積層セラミック50V
1608
C21uF15
ConnectorCN-MSXDE09-Female170六角ネジを外して使う
CN-PS2MJ-373/61210マル信無線電機
JumperJP3x2 Header115
Pin35
LEDLEDRT5-5818RGBW-B1110
抵抗R1, R2, R5, R65.1kJ451/4W 1608
R3, R410kJ25
SwitchSW-RESET120汎用タクトスイッチ
ICU1PIC16F88-I/P1550
18-pins socket140
PCBNZ-E40K11504面付け

使ってみた感想・製作過程で苦労した点


参考文献

MSXマウス関連

PS/2インターフェース関連