- ◆put ファイル名
- 指定したファイル名でデータを新規書き込みします。
- コマンドを送信した後にオレンジLEDが点滅するので、ポケコン側で送信操作をしてからプッシュスイッチを押すとデータの書き込みが行われます。データの書き込み前にキャンセルする場合は、電源を入れなおししてください。
- putコマンドにはファイルの上書き機能はありませんので、既にファイルがあった場合はエラーになります。overコマンドを使ってください。
- 書き込み中に空き容量が無くなったら、それまでに書き込まれたデータは自動的に消去され、エラーになります。
- 書き込み時に改行コードの変換や行番号の付け直しは行われませんが、EOFコードはメモリに書き込まれません。
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- ◆get ファイル名
- 指定したファイルのデータを読み出します。
- コマンドを送信した後にオレンジLEDが点滅するので、ポケコン側で受信操作をしてからスイッチを押すとデータの読み出しが行われます。データの読み込み前にキャンセルする場合は、電源を入れなおししてください。
- マシン語モニタ画面でファイルの受信を行う場合、PC-G850ではファイルの終了コードを受信する前に通信が終わってしまいます。ポケメモは最後の1バイト(多分EOF)を送信しようとして止まっているので、ポケコン側でもう一度「R」コマンドを実行してください。そうすると終了コードのみが受信され、両方の通信が正常に終わります。
- ファイルが見つからなかった場合はエラーになります。
- 読み出し時に改行コードの変換や行番号の付け直しは行われません。保存したときと改行コードが違う場合でも、読み込みは正常に行われているようです(PC-G850)。
- EOFコードはtermコマンドで指定された設定で付加が制御されます。
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- ◆del ファイル名
- 指定したファイルを削除します。
- ファイルが見つからなかった場合はエラーになります。
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- ◆ren 変更前ファイル名 変更後ファイル名
- 指定したファイルの名前を変更します。
- ファイルが見つからなかった場合や、変更後のファイル名が既に存在する場合はエラーになります。
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- ◆over ファイル名
- 指定したファイル名でデータを書き込みます。
- putコマンドと違い、すでにファイルが存在する場合は既存のファイルを自動的に消去した後に書き込みます。書き込み中に空き容量が無くなったら、元のデータも無くなってしまうので気をつけてください。
- 書き込みをキャンセルする場合、スイッチを押すまで元のファイルは消去されませんので、オレンジLEDが点滅している状態で電源の入れなおしを行ってください。
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- ◆size
- メモリに保存されるデータのサイズを求めます。
- 主にoverコマンドを使う時、メモリチップの容量不足で誤ってファイルを消してしまわないようにする目的で使います。
- コマンドを送信した後にオレンジLEDが点滅するので、ポケコン側で送信操作をしてからスイッチを押すとデータ量のカウントが行われLEDが点滅します。ファイルの最後に到達するとオレンジのLEDが点灯するので、ポケコン側でデータを受信すると保存するデータのサイズが取得できます。
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- ◆ls
- lsコマンドはカレントメモリのファイルリストを取得する時に使います。
- コマンドを送信すると、ファイル名とファイルのサイズを見つかった順に送信していきます。もしファイルが見つからなかった場合は、ファイルが見つからないというメッセージが送信されます。
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- ◆df [チップ番号]
- このコマンドは、メモリチップの使用量と空き容量を確認するために使います。
- 引数を付けなければ、システムに装着されている全てのメモリの使用量と空き容量を送信します。
- 引数にチップの番号を付けると、特定のチップのみをチェックします。
- メモリの使用量は書き込まれているデータサイズの合計ではなく、「使用」とマークされているセクタの合計をセクタサイズのバイト数で掛けたものになっています。したがって、ほとんどの場合は実データのサイズよりも若干大きくなります。
- 一方、空き容量は「未使用」とマークされたセクタの合計から、ファイルを保存したときの管理領域を引いたサイズになっているので、取得された空き領域サイズいっぱいまでデータが書き込めます。
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- ◆cd チップ番号
- 操作対象となるメモリチップの番号を指定します。
- ファイルの保存や読み込み等はチップ単位で行われるので、ファイル操作のコマンドを送る前に切り替えておきます。
- チップ番号は1~8までを指定できますが、setコマンドで指定されたメモリICの数よりも多い数値を指定するとエラーになります。
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- ◆mkfs
- cdコマンドでカレントメモリに指定されているメモリICのファイルシステムを初期化します。
- コマンドを送信後、オレンジのLEDが点滅します。もし初期化を続行するならばプッシュスイッチを押してください。キャンセルの場合は、電源を入れなおします。初期化を実行した場合は、メモリの中がすべてクリアされてしまうので、cdコマンドでカレントメモリを明示的に変更してから操作することをお勧めします。
- 処理の実行中は連続してメモリの書き込みが行われるため、オレンジのLEDが点灯しているように見えます。通常は3秒程度で処理が終わります。エラーは発生しません。
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- ◆set 通信速度 メモリICの装着数
- ポケメモとホストとの通信速度や、装着しているメモリICの数を指定します。
この設定値はPIC内のEEPROMに保存され、電源を切っても保持されます。
- 通信速度の指定は、1200,2400,4800,9600,19200で指定します。ポケコンの場合は19200bpsでは通信できないので、間違って設定した場合はシステム設定の初期化 (スイッチを押しながら電源ON) を実施してください。
- メモリICの装着数は、cdコマンドやdfコマンドを使うときに最終チップを判別するものです。間違って指定した場合はメモリICを認識しなくなるか、ファイル操作でフリーズします。
- コマンドを実行した後、ホスト側で通信速度を変更するために「通信スタンバイ中」の緑LED点滅になるので、ホスト側の設定を変更してからプッシュスイッチを押してください。この時、ホスト側の通信速度の変更を忘れると、シリアル通信異常が発生します。
- どちらの引数も、範囲外の数値を指定するとエラーが発生します。
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- ◆num 行番号の有無
- ポケメモからホストにメッセージを送信する時に行番号をつけるかどうかをON,OFFで指定します。
- この設定は、電源を切ると初期値の「ON」に戻ります。行番号は1,2,3…と順番に加算されます。実際は00001,00002,00003…と送信されているのですが。
- ホストからポケメモに送信されるコマンドの場合、先頭の数字は無条件に無視するので問題は出ませんが、情報やエラーを返す時に行番号が無いとポケコン側が正しく受信してくれませんので、状況に応じて設定を変更します。
- 行番号を付ける処理を行うコマンドは、size、ls、df、stat、helpです。
- ポケコンでLineNumber=noに設定した場合は、num offを必ず実行してください。ポケコン側で行番号が2重処理されて、最悪テキストエディタが暴走します。
- なお、ポケメモのメモリ上に書き込んだデータ内容の読み出しには一切関知しません。
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- ◆term 改行コード EOFの有無
- ポケメモとホストが通信をするときの改行コードと、コマンド末尾のEOFを使用するかどうかを指定します。
- この設定は、電源を切ると初期値の「CRLF,EOF ON」に戻ります。ホスト側がポケコンの場合は使用しません。
- 改行コードは、コマンドを送信した後の改行文字をスキップするときに必要になります。また、エラーが発生したときなどのメッセージの改行コードにも影響します。指定は、CRLF、CR、LFのどれかを指定します。大文字小文字どちらでも認識します。
- EOFの有無は、コマンドを送信した後の無効な文字のスキップ、ホスト側に送信するメッセージ末尾のEOFコード、getコマンドで取得するファイル末尾のEOFコードの有無を制御します。EOFをOFFに設定した場合でも、putやoverコマンドのファイルの末尾にはEOFが必須です。指定は、ON,OFFのどれかを指定します。大文字小文字どちらでも認識します。
- どちらの引数も、範囲外の数値を指定するとエラーが発生します。
- このコマンドの真の目的は、ホスト側にRS-232Cレベルコンバータを接続して、パソコンからファイルを書き込んだり、デバッグを行うために付けました。ハイパーターミナルの送受信ではEOF OFFを指定するといいでしょう。EOFコードを送信するためには、「コントロール+Z」をタイプします。
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- ◆stat
- システムの状態を送信します。送信される内容は、以下のものです。
- ファームウエアのバージョン
- 通信速度
- カレントディスクの番号とメモリICの装着数
- 行番号の有無
- 改行コード
- EOFの有無
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- ◆help [コマンド名]
- ヘルプメッセージを送信します。
- 引数にコマンド名をつけた場合はそのコマンドの使い方、引数をつけなかった場合はコマンドの一覧を送信します。
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