BB-Shout 収納ケースの製作
製作:2016年8月5日~2016年8月7日
執筆 2016年8月11日
秋月電子で販売しているWebラジオのキット「BB-Shout」を買ったので、スリムな収納ケースを製作しました。
ケースを小型化するために液晶モジュールを交換し、インジケータLEDをフルカラー1本に変更しています。
かっこいいケースが欲しい
BB-Shoutを買ったきっかけは
Seeburg 1000のストリーミングラジオが聞きたかった事でした。
どうせケースを作るなら実機に似たデザインにしてスピーカーも内蔵させたかったのですが、筐体がドデカくなると置き場所に困ります。
BB-Shoutの基板は幅120mmなので実機に似せると高さが90mmになり、手頃なプラケースではこういったボックス型の角が円い工作用のケースはなかなか見つかりませんので、仕方なく電子工作でおなじみのアルミケースで作ることにしました。
今回使ったケースはタカチのYMシリーズよりも薄いテイシン電機のTC-14(幅130mm×奥行き170mm×高さ30mm)を使いました。
奥行きがあるので前面パーツが配置しやすく、追加の基板を搭載するのも難なく行えました。
部品のレイアウト
手書きで部品配置を決めていきます。BB-Shout付属の液晶モジュールは高さが30mmなので、このケースにはどう頑張っても入りません。
代わりに秋月電子で売っている超小型LCDモジュール(SD1602HUOB)を使いました。このモジュールは高さが26mmなので、ケースの内部サイズ28mmにちょうど収まります。
液晶の幅が決まればロータリーエンコーダとスイッチの配置です。残念ながら電源スイッチの幅が足りず、前面に配置することができませんでした。
プッシュスイッチが付いているタイプのロータリーエンコーダを使えば何とかなったのかもしれませんが、良しとしましょう。
リアパネルは基板のコネクタの配置に合わせてくり抜く穴の位置を決めます。
前面に取り付けられなかった電源スイッチは、基板に干渉しないように1mmだけ上にずらしておきました。
四角い穴をくり抜くノウハウ
表示部やLANのコネクタなどの四角い穴を開けるには、四角の内側0.5~1.0mmの位置に補助線を引き、1mmの細いドリルで穴を開けていきます。
穴の間隔は近接している必要はありませんが、近くなるほど後処理がやりやすく、きれいに仕上がります。
穴を開け終わったら、マイナスドライバーを加工したノミ状の工具で穴と穴の間を潰します。穴が近接しているとこの時点で完全に切断できます。
穴が近接していない場合は切断には至らないので、取り除く部分を叩くようにしてくり抜きます。
四角い穴が大まかにくり抜けたら、ギザギザになったエッジを鑢で整えて完成です。
ユニバーサル基板のど真ん中に四角い穴を開ける要領で練習すると良いでしょう。
LEDドライバの追加
H8/3069Fのデータシートを見ると、ERROR、CONNECT、PLAYのLEDが接続されているポートBはソース方向の電流が2mAしか取れません。
たいていの3色LEDはきっちり電流を流さないと色のバランスが悪くなるので、LEDのドライバ回路を作ることにしました。
電流制限はCRDに任せてあるので大した回路ではないです。
製作過程で苦労した点
- フロントパネルのレイアウトを一部0.5mm単位で行ったところ。でも結構アバウト。
- 四角い穴を開ける所。細いドリルでちまちま穴を開けていく作業が耐えられない。でも仕上がった時の達成感は半端ないんだよね。
- ロータリーエンコーダの軸が思ったより長くノブが前に突き出るので、軸を切断し、ロータリーエンコーダ自体にワッシャを噛ませてパネルから遠ざけた。