行為から行為へ移り行く 谷間に ゆるやかに ほどけてゆく 時間のうねりを 聴く 失われたいなかった 鮮やかな色彩に 体は内側から 洗い流されてゆく 空気の震えは 物たちが 息吹をとりもどしてきたことを 風に伝えているのだ 蠢き 過ぎ去る 動きを縫って フイに訪れる何ものかを とらえようとしても無駄なこと それでも時には 閃光を放って 生から死までを 一瞬に照らして行くこともある (T)
ノビチヂミ ニジリオコツキ メリカリウツリ ハグレカラメキ ギクシャクカラカラ (Y)
白い入り江、やわらかな花火、光の毛細根 青いつなわたり 白間(窓のこと)、間の白 白い拍子、空の耳、海の耳 劇場、漂着物の記憶の 胸に入り江をうがつ、石ナイフ、孵化しない言葉の漂着物 巡礼の旅にあるきみの小舟-足- (K)
「白拍子」リーフレットより
固定的な劇場空間(時間)としない
人は開演前の一時間(二時間)をどう過ごすか
日が暮れる一時間、日が落ちてゆく二時間
話をしない
適度の緊張、適度の夢見、適度のあきらめ、適度の欲求の高まり
器官の透明化(からだの気体化)
内から外にひらかれゆく時空
外から内にひらかれゆく感覚
人はどこにいるのか
私たちはどこにいるのか
定めるのか
移動しつづけるのか
旅しているのか
何をみるのか 何をきくのか 何をするのか
空気の動き ゆれる空気
光の動き ゆれる光 うつる光
生き物のかすかな記憶
ゆれる記憶
きこえない音(ききとれない音 ゆれる音)
見えない影(見とれない影 ゆれる影)
言葉のようなもの(わからない言葉 ゆれる言葉)
触れる?つかめないモノ(ゆれるモノ)
空間はいつ劇場(ホール)となるか(ならないか)
人はいつ客となるか(ならないか)
声はいつきこえてきたか いつきこうとするか
踊り手はいつ踊りはじめるか(踊り終えるのか)
弦はいつから鳴っていたのか
1ドリンク
液体でなくともよい
(たとえば香、言葉、茶の葉、)
理解が可能なことを理解しない(しなくてもよい)時空
部分しか見えないゆえに見えない全体が部分に収斂する
「白拍子」のためのメモ
白拍子
1994/9/17,18 無形の家(神奈川県富士町)
出演
田中敏(踊り) 室野井洋子(踊り) 加藤啓(美術、リーフレット) 向井千恵(胡弓、ヴォイス)