ま行

33
まかぬたねははえぬ (蒔かぬ種は生えぬ) 
まがらねばよがわたられぬ (曲がらねば世が渡られぬ) 
まくらをたかくしてねる (枕を高くして寝る) 
まけるがかち (負けるが勝ち) 
まごかわんよりいぬのこかえ (孫飼わんより犬の子飼え) 
まごにもいしょう (馬子にも衣装) 
まじわりたゆともあくせいをいださず (交わり絶ゆとも悪声を出さず) 
ますではかってみでこぼす (升で量って箕でこぼす) 
またぬつきひはたちやすい (待たぬ月日は経ち易い) 
またるるともまつみになるな (待たるるとも待つ身になるな) 
まつかさよりとしかさ (松かさより年かさ) 
まつまがはな (待つ間が花) 
まつみよりまたるるみ (待つ身より待たるる身) 
まてばかいろのひよりあり (待てば海路の日和あり) 
まてばかんろのひよりあり (待てば甘露の日和あり) 
まないたのこい (俎板の鯉) 
まなびておもわざればすなわちくらし (学びて思わざれば則ち罔し) 
まなびてときにこれをならうまたよろこばしからずや (学びて時にこれを習う亦説ばしからずや) 
まなぶにいとまあらずというものはいとまありといえどもまたまなぶあたわず (学ぶに暇あらずと謂う者は暇ありと雖も亦学ぶ能わず) 
まなぶものはぎゅうもうのごとくなるものはりんかくのごとし (学ぶ者は牛毛の如く成る者は麟角の如し) 
まふさくしん (磨斧作針) 
まほかたほ (真帆片帆) 
まめををにるにそのまめがらをたく (豆を煮るにその豆殻を焚く) 
まゆにつばをつける (眉に唾をつける) 
まゆをのぶ (眉を伸ぶ) 
まるいたまごもきりよでしかく (丸い卵も切りよで四角) 
まわたでくびをしめるよう (真綿で首を絞めるよう) 
まわたにはりをつつむ (真綿に針を包む) 
まんげんほうご (漫言放語) 
まんごうまつだい (万劫末代) 
まんじょうふうう (満城風雨) 
まんしんそうい (満身創痍) 
まんもくしょうじょう (満目蕭条) 

57
みいらとりがみいらになる (ミイラ取りがミイラになる) 
みえばるよりほおばれ (見栄張るより頬張れ) 
みからでたさび (身から出た錆) 
みぎといえばひだり (右と言えば左) 
みぎのみみからひだりのみみ (右の耳から左の耳) 
みざるきかざるいわざる (見ざる聞かざる言わざる) 
みずいたりてきょなる (水到りて渠なる) 
みずきよければうおすまず (水清ければ魚棲まず) 
みずきよければつきやどる (水清ければ月宿る) 
みずごころあればうおごころ (水心あれば魚心) 
みずにえをかく (水に絵を描く) 
みずのひくきにつくごとし (水の低きに就く如し) 
みずはほうえんのうつわにしたがう (水は方円の器に従う) 
みずをえたうおのよう (水を得た魚のよう) 
みそもくそもいっしょ (味噌も糞も一緒) 
みちにおちたるをひろわず (道に遺ちたるを拾わず) 
みっかてんか (三日天下) 
みっかぼうず (三日坊主) 
みっかみぬまのさくらかな (三日見ぬ間の桜かな) 
みつごのたましいひゃくまで (三つ子の魂百まで) 
みつればかく (満つれば虧く) 
みてのごくらくすんでのじごく (見ての極楽住んでの地獄) 
みなもときよければながれきよし (源清ければ流れ清し) 
みにすぎたかほうはわざわいのもと (身に過ぎた果報は禍の元) 
みぬものきよし (見ぬ物清し) 
みのなるきははなからしれる (実の生る木は花から知れる) 
みのるほどあたまのさがるいなほかな (実るほど頭の下がる稲穂かな) 
みはいちだいなはまつだい (身は一代名は末代) 
みふたつになる (身二つになる) 
みみがとおい (耳が遠い) 
みみがはやい (耳が早い) 
みみにたこができる (耳に胼胝が出来る) 
みみにはさむ (耳に挟む) 
みみをうたがう (耳を疑う) 
みみをおおうてかねをぬすむ (耳を掩うて鐘を盗む) 
みみをかたむける (耳を傾ける) 
みみをしんじてめをうたがう (耳を信じて目を疑う) 
みみをそばだてる (耳を欹てる) 
みみをそろえる (耳を揃える) 
みめはかほうのもと (見目は果報の基) 
みめよりこころ (見目より心) 
みもふたもない (身も蓋も無い) 
みゅうせんじしょう (名詮自性) 
みょうじたいとう (苗字帯刀) 
みょうしゅかいしゅん (妙手回春) 
みょうもんりよう (名聞利養) 
みらいえいごう (未来永劫) 
みるときくとはおおちがい (見ると聞くとは大違い) 
みるはほうらく (見るは法楽) 
みれんみしゃく (未練未酌) 
みをかためる (身を固める) 
みをけずる (身を削る) 
みをこがす (身を焦がす) 
みをこにする (身を粉にする) 
みをすててこそうかぶせもあれ (身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ) 
みをたてる (身を立てる) 
みをもちくずす (身を持ち崩す) 

43
むいかのあやめとおかのきく (六日の菖蒲十日の菊) 
むいとしょく (無為徒食) 
むいむさく (無為無策) 
むかしせんりもいまいちり (昔千里も今一里) 
むかしとったきねづか (昔とった杵柄) 
むかしのつるぎいまはながたな (昔の剣今は菜刀) 
むがむちゅう (無我夢中) 
むげいたいしょく (無芸大食) 
むげんほうよう (夢幻泡影) 
むことりてんじょうなし (婿取り天上なし) 
むしがいい (虫がいい) 
むしがしらせる (虫が知らせる) 
むしがすかない (虫が好かない) 
むしがつく (虫が付く) 
むじゅん (矛盾) 
むじゅんどうちゃく (矛盾撞着) 
むじょうじんそく (無常迅速) 
むじょうのかぜはときをえらばず (無常の風は時を選ばず) 
むしをころす (虫を殺す) 
むすめさんにんあればしんだいがつぶれる (娘三人あれば身代が潰れる) 
むすめにあまいはおやじのならい (娘に甘いは親父の習い) 
むちもうまい (無知蒙昧) 
むねおれてたるきくずる (棟折れて垂木崩る) 
むねがさける (胸が裂ける) 
むねがすく (胸がすく) 
むねがつぶれる (胸が潰れる) 
むねがふさがる (胸が塞がる) 
むねにいちもつ (胸に一物) 
むねにせまる (胸に迫る) 
むねにたたむ (胸に畳む) 
むねをおどらせる (胸を躍らせる) 
むねをなでおろす (胸を撫で下ろす) 
むねんむそう (無念無想) 
むびょうそくさい (無病息災) 
むみかんそう (無味乾燥) 
むみょうちょうや (無明長夜) 
むようのちょうぶつ (無用の長物) 
むようのよう (無用の用) 
むよくてんたん (無欲恬淡) 
むりおうじょう (無理往生) 
むりがとおればどうりがひっこむ (無理が通れば道理が引っ込む) 
むりなんだい (無理難題) 
むりむたい (無理無体) 

37
めいきょうしすい (明鏡止水) 
めいしょにみどころなし (名所に見所なし) 
めいじんはひとをそしらず (名人は人を謗らず) 
めいそうじょうき (明窓浄几) 
めいてつほしん (明哲保身) 
めいどのみちに王はなし (冥土の道に王はなし) 
めいはてんにあり (命は天に在り) 
めいぶつにうまいものなし (名物に旨い物なし) 
めいぼうこうし (明眸皓歯) 
めいめいはくはく (明明白白) 
めがとびでる (目が飛び出る) 
めがまわる (目が回る) 
めからうろこがおちる (目から鱗が落ちる) 
めからはなにぬける (目から鼻に抜ける) 
めくそはなくそをわらう (目糞鼻糞を笑う) 
めだかもととのうち (目高も魚のうち) 
めっしほうこう (滅私奉公) 
めにあまる (目に余る) 
めにはめをはにははを (目に目を歯には歯を) 
めにものみせる (目に物見せる) 
めのいろをかえる (目の色を変える) 
めのうえのこぶ (目の上の瘤) 
めのよるところへはたまもよる (目の寄る所へは玉も寄る) 
めはくちほどにものをいう (目は口ほどに物を言う) 
めはこころのかがみ (目は心の鏡) 
めやみおんなにかぜひきおとこ (目病み女に風邪引き男) 
めをおおうてすずめをとらう (目を掩うて雀を捕らう) 
めをかける (目を掛ける) 
めをむく (目を剥く) 
めんきょかいでん (免許皆伝) 
めんじゅうふくはい (面従腹背) 
めんどりうたえばいえほろぶ (雌鳥歌えば家滅ぶ) 
めんどりすすめておんどりときをつくる (雌鳥勧めて雄鶏時を作る) 
めんぺきくねん (面壁九年) 
めんめんのようきひ (面々の楊貴妃) 
めんもくいっしん (面目一新) 
めんもくやくじょ (面目躍如) 

34
もうきのふぼく (盲亀の浮木) 
もうきふぼく (盲亀浮木) 
もうげんたしゃ (妄言多謝) 
もうこふくそう (猛虎伏草) 
もうぼさんせん (孟母三遷) 
もうぼさんせんのおしえ (孟母三遷の教え) 
もうぼだんき (孟母断機) 
もちはこじきにやかせよさかなはとのさまにやかせよ (餅は乞食に焼かせよ魚は殿様に焼かせよ) 
もちはもちや (餅は餅屋) 
もっこうにしてかんす (沐猴にして冠す) 
もったがやまい (持ったが病) 
もときにまさるうらきなし (本木に勝る末木なし) 
もとのもくあみ (元の木阿弥) 
もとめよさればあたえられん (求めよさらば与えられん) 
ものいうはな (物言う花) 
ものいえばくちびるさむしあきのかぜ (物言えば唇寒し秋の風) 
ものがなければかげささず (物がなければ影ささず) 
ものさかんなればすなわちおとろう (物盛んなれば則ち衰う) 
ものはいいよう (物は言いよう) 
ものはかんがえよう (物は考えよう) 
ものはそうだん (物は相談) 
ものはためし (物は試し) 
ものみゆさん (物見遊山) 
ものもいいようでかどがたつ (物も言いようで角が立つ) 
ももくりさんねんかきはちねん (桃栗三年柿八年) 
ももをさしてしょをよむ (股を刺して書を読む) 
もらうものはなつもこそで (貰う物は夏も小袖) 
もろはのつるぎ (両刃の剣) 
もんがいふしゅつ (門外不出) 
もんぜんいちをなす (門前市を成す) 
もんぜんじゃくら (門前雀羅) 
もんぜんじゃくらをはる (門前雀羅を張る) 
もんぜんのこぞうならわぬきょうをよむ (門前の小僧習わぬ経を読む) 
もんによりてのぞむ (門に倚りて望む)