輪廻
業は「行為」を意味するサンスクリット(梵〈ぼん〉)語のカルマン(karman)の漢訳語。カルマともいう。人間はその業の働きによって過去から現在へ、そして未来へと生まれ変わる。それを輪廻または輪廻転生という。古代インドからの考えで、因果応報思想を生みだし宿命観を形成した。仏教でも採用され、業に応じて、迷いの世界である地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道の六道を輪廻転生するとされ、迷い・煩悩を断ち切ることによって六道輪廻を離れ、解脱(げだつ)して涅槃(ねはん)の世界に入ると説く。