【道鏡】 [(?〜七七二)]

奈良時代の僧。

孝謙上皇の病気をなおしたことで寵愛(ちょうあい)をうけ,政界に進出。藤原仲麻呂の乱後,上皇が称徳天皇としてふたたび即位すると,太政大臣禅師,ついで法王となり権勢をふるった。神護景雲(じんごけいうん)3年宇佐八幡(うさはちまん)宮の神託を利用して皇位につこうと画策するが失敗。下野(しもつけ)(栃木県)薬師寺別当に左遷され,宝亀(ほうき)3年4月7日同地で死去。河内(かわち)(大阪府)出身。俗姓は弓削(ゆげ)。