1000日を越えた浜崎あゆみのいま

 昨春、とある紀要誌に『浜崎あゆみが挑むこれからの300日』という文を寄せた。これは日本テレビ系『スーパーテレビ』での浜崎あゆみ特集を契機に、現在において流行が流行で終わるか、定着するかのボーダーラインが1000日であるというデータから、華原朋美ように1000日を迎えることが出来ずに流行の表舞台からフェイドアウトしていくか、チャートに定着する歌手となれるかは、この300日が正念場であり、浜崎あゆみ自身もそのようなものを感じ取っているのではないかということを書いた。

 そして、2001年1月2日、デビュー曲『poker face』のリリースから起算して1000日を経過した。これによって、浜崎あゆみは、流行から定着アーティストになったと断言できるだろう。 もっとも、ここ数ヶ月の売り方を見といると、1000日のラインが近づくのをかなり意識した戦略を描いていたように思われる。それは「限定生産」という手法である。実際データを見てみよう。

 彼女初のミリオンヒットが99年7月リリースの『Boy & Girls』で103万枚、続いて8月リリースの『monochrome』が163万枚を売り上げた。するとこの次の曲『appears』(99/11)から『kanariya』(99/12)『Fly high』(00/2)と「30万枚限定生産」という縛りをつけてリリースした。残り300日を数えて以降では、『vogue』(00/4)『Far away』(00/5)を縛りなしで76万、51万と売り上げた。そして6月リリースの『SEASONS』が136万枚のヒットを飛ばすと、次回作の『SURREAL』(00/9)は「初回限定生産」で41万枚、『AUDIENCE』(00/11)は「30万枚限定生産」と、まるで1000日という目的地までの燃料を微調整するように、ミリオンヒットを飛ばすとその次の曲で「限定生産」という制約を課してきたのである。そして1000日を目前にした12月には『M』で129万枚を売り上げてラストスパートをかけ、1000日のゴールテープを切ることになった。
 かくて1000日突破後の初リリースとなった『evolution』(01/1)
ではミリオンヒットの次曲にもかかわらず「限定生産」の縛りはない。すでに2月末現在で84万枚を売り上げている。
 「限定生産」という燃料調整を終えて安定飛行に移った浜崎あゆみは、今後どのような展開を見せるのだろうか。3月7日には「1000日後」2曲目の『NEVER EVER』がリリースされる予定である。