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離婚の話(1) − あなたが離婚を決意したとき −
2003(平成15)年9月23日
● あなたが離婚を決意した場合!
あなたが離婚を決意した場合、その後の手続はどうしたらいいのでしょうか?相手方(「配偶者・はいぐうしゃ」)が離婚に応じる場合と応じない場合とで、その後の展開は大きく違ってきます。また、配偶者が離婚自体には応じていても、子供の親権・養育費・慰謝料・財産分与などの「離婚の条件」で折り合いがつくか否かで、やはりその後の展開が違ってきます。
状況に応じた的確な判断と進め方が必要になります。どの場合にどういう「離婚の種類」を選択したらいいのでしょうか?
● 離婚にも種類がある!
離婚にも、種類があります。@協議離婚 A調停離婚 B審判離婚 C裁判離婚です。
● 協議離婚
あなたと配偶者とで、@離婚すること A離婚届を提出すること の合意が成立すれば、離婚届に署名・押印した上で市町村役場に届出するだけで離婚をすることが出来ます。
しかし、両者間に未成年の子供がいる場合には、B未成年の子の親権者をどちらにするか を決めなければ、離婚届が受理されません。
また、養育費や慰謝料・財産分与などのその他の「離婚の条件」に争いがある場合も、多くの場合は上記Aの「離婚届を提出すること」の合意が出来ませんので、協議離婚は成立しません。⇒調停離婚
「離婚の条件」について合意が成立した場合も、口約束だけでは後々のトラブルが心配です。
⇒ 離婚協議書
後々のトラブルを出来るだけ少なくするために、離婚に当た
って取り決めた「離婚の条件」を紙に書いて二人が署名
する離婚協議書を作成しておいた方がいいでしょう。もし、書
き方などが分からない場合には、弁護士に離婚協議書の作
成を依頼することも出来ます。
● 調停離婚
配偶者が離婚に応じない場合や「離婚の条件」に争いがある場合には、家庭裁判所に離婚調停を申し立てることが出来ます。
調停前置主義
日本では、配偶者が離婚に応じない場合や「離婚の条件」に争い がある場合にも、すぐに裁判を起こすことはできません。まず、離婚調停をする必要があります。
離婚調停の申立
申立は、家庭裁判所に所定の用紙に記入して行います。夫婦の戸籍謄本などが必要です。書き方は家庭裁判所の受付係の人がある程度教えてくれます。書く内容は大雑把でいいでしょう。
別居している場合は、配偶者の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てる必要がありますので注意してください。分からないときは、家庭裁判所の係の人に聞けば、教えてくれます。
調停の進め方
調停を申し立てると、その後第1回の調停期日が決められます。相手方にも家庭裁判所から日時を記載した呼出状が送られます。
期日では、申立人と相手方は、それぞれ別個の控え室で待機しています。第1回期日では、まず申立人が調停室に呼ばれて事情を話します。調停室には、調停委員(調停委員は3名だが、調停主任である裁判官は普段はいないことが多く、通常他の男女1名ずつの調停委員が対応している)がいて、申立人と相手方を交互に調停室に呼んで、双方の話を聞きながら、離婚意思の確認や「離婚の条件」について意見の調整を図っていきます(同席調停といって、申立人と相手方を同席させる場合もありますが、例外的です)。
相手方が暴力的な場合や、相手方と絶対に顔を合わせたくない場合などは、申立の時や調停の始まる前に、裁判所の係の人に申し出ておくと良いでしょう。
離婚調停は、1回で終わることは余りなく、合意が成立する可能性がある間は、何回か開かれます。通常、期日は、1ヶ月に1回程度開かれます。
離婚調停の成立・不成立
調停で離婚意思と「離婚の条件」について合意ができれば、調停が成立します。調停委員会(この時には、調停主任たる裁判官が出席します)が合意された調停条項を読み上げることにより、調停が成立し調停離婚となります。そして、(後日)調停調書が作成されます。
この調停調書の謄本を市町村役場に提出することで離婚の成立が戸籍に反映されます。調停離婚の場合は、調停の成立時に離婚が法的に成立しています。届出の時ではありませんので、この点が離婚調停と違うところです。
調停を進めて行っても、両者の合意が成立しそうもない場合は調停は不成立となり、調停は終了します。
離婚調停と弁護士
調停の申立やその後の手続は、弁護士が付かなくても十分にできます。しかし、調停での主張の仕方が分からなかったり、法律知識がないためにもっと主張できる場合にもしなかったなどという場合があります。また、調停委員が十分に話を聞いてくれないといった不満も時々聞かれ、そのような場合に弁護士として調停での代理人となって調停に出席すると、「調停委員の対応が前回と全く違った」などと依頼者に言われる事もあります(調停委員は、双方の譲歩を引き出すために、双方ともにに厳しいことを言う場合があり、それが結果的に不満に感じる原因だと思うのですが、中には法律的素養に疑問を感じる調停委員がいないでもありません)。調停の状況に応じて弁護士を付けるかどうか判断すればいいと思うのですが、それなら最初から付いてくれという場合もあります。
● 審判離婚
調停での話し合いで「離婚の条件」についてほぼ合意しているのに、ある点だけが合意できない場合などで、家庭裁判所の判断が示されれば両者が受け入れる可能性が高い場合、家庭裁判所の職権で離婚の審判がなされることが有ります。しかし、このような場合は実際にはめったにありません。
何故なら、両者が受け入れる可能性が高い場合は離婚調停の中で解決できる場合が多く、そうでない場合は審判を行っても異議申立をされることが予想されます。そして、異議申し立てがあると審判の効力はなくなってしまうからです。
● 裁判離婚
調停が不成立となった場合、離婚するためには地方裁判所に離婚訴訟を提起しなければなりません(離婚訴訟は、現時点では家庭裁判所ではできませんが、今、それが可能になるよう法改正が準備されています)。離婚訴訟において、離婚判決が出されてそれが確定すれば、裁判離婚が成立します。離婚の条件も判決によって決められることになります。裁判離婚の場合、裁判の確定日が離婚成立の日となります。後日判決謄本と判決確定証明書を市町村役場に提出することで離婚の成立が戸籍に反映されます。
但し、裁判で離婚が認められるためには、法律で定められている離婚原因が必要です。現在民法で定められている離婚原因は、次の5つです。
1.不貞行為があったとき
2.悪意で遺棄されたとき
3.3年以上生死が不明のとき
4.強度の精神病で回復の見込みがないとき
5.その他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき
上記5は、1から4に当たらない結婚生活の破綻を要件としますが、結婚生活が破綻している場合でも有責配偶者(結婚生活の破綻の重大な原因を作ったことにつき専ら責任を有する配偶者=例えば浮気をして結婚生活を破綻させた者)からの離婚請求は原則として認められません。
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