「懲役5年以下」の罪とは

検察の先生は、便所の落書きは「建造物等損壊」だと仰っている。
刑法を引いてみると、
(建造物等損壊及び同致死傷)
第二百六十条 他人の建造物又は艦船を損壊した者は、五年以下の懲役に処する。よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
人を死傷させない落書きは「五年以下の懲役」というわけですかぁ。
他に「五年以下の懲役」になる罪を探してみると、
(収賄)
第百九十七条 公務員又は仲裁人が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の懲役に処する。
ハハン、よく国会議員とかがやってニュースに登場する、アレですな。有罪になる前から議員辞職勧告決議を受けたりするようですが、便所の落書きと同等の罪だと。
(業務上過失致死傷等)
第二百十一条 業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。
車で人をはねて死なせると、便所の落書きと同じ刑ですかぁ。。。
ん? 待てよ、「若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金」ということは、それより軽くなることもあるわけか。
(墳墓発掘死体損壊等)
第百九十一条 第百八十九条の罪(墳墓発掘)を犯して、死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三月以上五年以下の懲役に処する。
うぇ〜、コワイ。。。
ちなみに「死体損壊」だけなら「三年以下の懲役」(190条)だそうです。
便所の落書きって「死体損壊」より重い罪だったのか。。。
(2003.10.27)
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