番外54

小川の庄おやき村(02/08/08)
ジャンル 日本蕎麦、おやき
最寄り駅
電話番号 0262-69-3767
住所 長野県上水内郡小川村久木本郷
場所の目安 オリンピック道路(県道長野白馬線31号)から、信州新町へ向かう道(県道36号)に曲がり、橋を渡ってすぐに右。後は看板に従って一本道。2kmほど先。
営業時間 夏期(5月〜10月)9:00〜18:00
冬期(11月〜4月)9:00〜17:30
休み 月曜日(祝祭日は営業)
予約
駐車場 店から300mほどのところに20台ほど停められる駐車場がある。
お品 さるそば650円、くるみそば750円、山菜そば750円、天ぷらそば840円、天ざる840円、そば定食1000円、とろろそば750円、おろしそば650円、そばがき370円他。
おやきは、各種140円〜155円
ホームページ http://www.nande.com/ogawa/index.htm

地図はこちらから

コメント
 この店に行くようになって、すでに5年ほどになる。この店のある小川村での仕事があって、それ以来ここへよく行くようになった。今回は、戸隠にキャンプに来たついでに、ここにある蕎麦を家族に食べさせたくて、峠を越えて回ってきたのだ。

 このおやき村は、小川村の第三セクター方式の事業で、地元の60歳以上の人たちが従業員です。
 この店で売られているおやきも、お蕎麦はみんな地元のお年寄りが作った物です。特におやきは、長野市、軽井沢、茅野、松本などにもお店があり販売されている。最近は、インターネットでも入手が可能となった。

 だから、おやきを食べるのなら、わざわざここまで行かなくてもいいのだが、ここの蕎麦がうまいのである。特にお気に入りは、クルミ蕎麦というやつ。

 おやき村は、山の中。オリンピック道路から、離れて、すれ違いにも苦労するような、狭い山道を2kmほど進んだ先にある。
 縄文式住居を真似て造られたたて工房と店舗がある。駐車場はここからさらに300mほど先。
 縄文式住居の中には、大きな囲炉裏があり、ここでほうろう(大きな餃子鍋の様なもの)を使っておやきを焼くのである。
 売店の方には、蕎麦を食べるための場所と蕎麦打ちの場所、おやきや地元の名産品を売る売店がある。奥には、おやきの整合工場があり、運が良ければ、蕎麦の手打ちやおやきの製造を見学できる。

 家族で訪れたのは、この夏一番の暑さと言う日のお昼過ぎ。夏休みとは言え、平日であり、客は少ない。冷房のない店内は、さすがに暑かったが、こんな気温になるのは、きっと年に数日の事だろう。ひとり1つのおやきと蕎麦を頼んだ。

 ここのおやきは、皮は小麦粉のスタンダードなもので、どちらかと言えばふっくらしたもの。中身は、あんこ、野沢菜、しめじ野菜、なす、切り干し大根、かぼちゃ、にら、りんご、ふきみそ、そば若菜、チースかぼちゃ、あんバター、キムチなどであるが、季節や日によって、何があるかは、変わってくる。どれもはずれはない。自分の好みのものを、その日そこにあるものから食べてください。

 次ぎに蕎麦。私のお薦めは、くるみ蕎麦。
 すり鉢にクルミが入って出てくる。これを自分でスリコギを使って擦り、つけつゆをその中に入れて、ざるそばを付けてたべるものである。蕎麦は淡泊で、それだけではボリューム感に欠ける。天ぷら、揚げ、鴨など脂分のある種を使うことでこれを補うことが多い。
 ここでは、くるみがその脂分を補っているのだが、蕎麦との相性が非常にいい。この組み合わせが好きで、何度となく、この店に通ってしまうのである。


 ここの蕎麦は、江戸式の2本の麺棒に巻き取りながら、伸ばすのではなく、1kgほどの玉をそのまま円形に伸ばしてゆく田舎の作り方。直径2mほどの円に伸びて行く様は見ていて面白い。うち手はその日によって変わるので、蕎麦の出来には多少のばらつきがある。でもどの人であっても、レベルは標準以上である。
 挽きぐるみにつなぎが3割の蕎麦。真夏と言うそばとしては最低の時期であっても、適度な腰を持ち、ホッとするような食感を持った蕎麦であった。さすがに香りは弱い。

つゆ
 信州の地元の蕎麦屋さんと言うか、家庭で作っている蕎麦の発展系のお店は、どこも、つゆの完成度が低い。
 ここのつゆも切れのないものなのだが、くるみに混ぜてしまうので、つゆの弱さはあまり感じられない。

 くるみ蕎麦は家族にも評判が良かった。また来て見たいねと子どもに言われた時は嬉しかった。

 くるみ蕎麦はここ以外で食べられる。東京の信州蕎麦屋に置いてあるところもあるのだが、私はここのが一番と思っている。 

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