番外47
江戸・変わり蕎麦飯嶋(00/10/22)
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コメント 週末は沼津に行って来た。10年ぶりに日本にいる友人を囲んでの飲み会。この日は沼津駅に人を送り、その後目指したのがこの店。静岡と言うと登場する「そばをもう一枚」に載っていたお店である。 また、テレビにも出ていた事がある。なんの番組か忘れたが、ここのご主人が作る二色のそばが出ていた。二色のそばと言っても2種類のそばではない。1本のそばが二層になっている紅白の蕎麦なのである。蕎麦を伸すときに、さらしなとさらしなに桜海老を練り込んだ赤い蕎麦を重ねて伸す。出来上がったそばは、紅白の二層をなすのである。確か製法に特許を取っていると言う話をしていたと思う。 出来ればこれを試したいと思ったのがこの店に行くきっかけ。 場所は三島の楽寿園の南側。メインの通りから、路地を入った所にあるのでわかりづらい。何度か三島に来た時に探したがわからなくて、鰻を食っていた。今回は事前にしっかり場所を確認して行って来ました。ナビも役にたった。 見つけてみればわかりやすい場所。それにこの町。路地を入った場所の方が風情がある。店の前の駐車場がいっぱいだったので、少し離れた駐車場に車を置いたのだが、ここから店まで歩くのが楽しかった。小さな川がある。昔は富士の湧水が流れていたそうだが、工場などの地下水汲み上げて水が枯れて、一時はどぶ川になっていたと言う。東レの工場の排水を引いて、綺麗な川が復活していた。大きな鯉がたくさんいる。 お店にたどり着いたのは、1時半。2時から中休みであること知らなかった。危ない所だった。店は広いが日曜日で客は多く、席に座れるまで15分ほど待たされた。店の外観は写真の通り。もっと小さな場所でやっていた時に、常連の客が店主の腕を見込んで建ててくれた店だと言う。 店は広い。40人程度の収容数かな。カウンターで10人程度、テーブルが15人、奥の座敷で15人と言うところ。低いカウンターの先に広ろがる厨房が広い。しっかりした仕事をするために十分なスペースを取っている感じ。蕎麦打ちの部屋は、厨房とは別に店の正面に面した場所にある。 もっと、こじんまりした店を想像していたのだが、以外である。最近、柿田にも支店が出来たと言う。 この店は無休。ご主人は熱のある時でも、蕎麦を打つと言う。どんな状態でも毎日蕎麦を打って、体調の違いによって蕎麦変わるようなことが無いように打っているのだと言う。 今回は、贅沢をした。家族全員天ぷらの付く蕎麦。私は、田舎の天ざる。 さて、感想です。 つゆ 上質の鰹だしのがふんだんに使われたもので、香りがいい。本返しでしまった味のあるもの。そんなに辛いわけではない。量も十分あり、そば湯を何杯も楽しめた。私の好きな味。 蕎麦 一茶庵系のあの太い田舎蕎麦である。出来てきた時に失敗したかなと思った。いや、蕎麦が悪いわけではない。初めての店で田舎を頼むのはやっぱり良くない。その店の標準的な蕎麦がわからなくなる。 今まで食べた一茶庵系の田舎蕎麦の中では、出来のいい方だった。あの太さを折れることなく絶妙の茹で具合で出している。今年初めでの新蕎麦であったが、香りも強く蕎麦らしい蕎麦を楽しめた。かみさんの二八蕎麦をちょっともらったが、こっちの食感もいい。香りはさすがに田舎には負ける。さらしなや、変わり蕎麦も食ってみたかった。 かなりレベル高い。いいよ〜〜〜。ここの蕎麦。 具 海老、ナス、カボチャ、シシトウなどの天ぷら。前処理もいいし、揚げ方も合格。衣は小麦粉のみ。米粉などは入っていない。からっとしっかり上がった天ぷらは、下手な天ぷら屋よりずっと上質。鮮度の高い海老は旨かった。 葛に黒蜜をかけたデザートもあった。柚子が入ったもので、これもなかなかよかったな。 二色蕎麦を食べて見たかったのだが、これは通常のメニューにはない。事前に予約が必要な様である。 新蕎麦の始まりの時期にこう言うのを食ってしまうと、この後が不安。 高いが旨い店。この店、沼津の帰りに通ってしまいそうです。 |