番外32
盛楼閣(99/10/16)
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コメント ここも盛岡駅のすぐ近く。5日間も岩手にいて、食い物のレポートが1つじゃあまりに悲しいので、梯子した一軒です。こちらのお店も本で探しました。 同じく岩手日報から発行されている、「岩手のラーメン100選」って本です。写真と簡単な説明だけなので、最近のラーメン本に比べるとちょっと情報が少ないのですが、他に情報がなかったので、これを利用しました。 結局この本によると、駅近辺にめぼしいラーメン屋はない様です。時間がなかったので、本に載っていた冷麺のお店に。 駅前のロータリーにありますから、見つけやすいでしょう。3階はカプセルホテル、4,5階サウナになっているビル。表に、「焼き肉・冷麺」の大きな垂れ幕があります。 200席もある大きなお店ですが、結構繁盛してしました。時間は12時過ぎ。お昼と言うこともあるのでしょうが、大半の人が冷麺を食べていました。 盛岡の冷麺は、麺にそば粉が入らないのが特徴。馬鈴薯澱粉と小麦粉から作られている。また、ミンチャーの出口みたいな所から、圧力をかけて麺を絞り出して形成すると言うのも特徴。 ここの冷麺も辛さが調整できる。辛さは7段階。具もスタンダードなものであった。 清潔感、お店のサービス共に悪くなかった。 さて、感想です。ラーメンと同じ形式で書くことにします。 麺 太麺のストレートです。多少黄色いが透明に近い麺。圧をかけて絞り出したもので、断面は円。どんぶりの中央部に綺麗にまとめられています。温度は冷た過ぎず、ちょうど良いもの。これ以上温度が下がると舌が麻痺して味がわからなくなる。 ラーメンの麺とは違って、非常に強い腰がある。ラーメンに限らず、麺と呼ばれる物の中では一番腰が強いと思う。かみ切るのに苦労するくらいです。そば粉が入っていないため、味の方は非常に淡泊です。 噛んでいると疲れてくる。あまり噛まずに飲み込んで、喉越しの味と食感を楽しむ物なのかも知れません。 スープ ベースは牛骨。トリガラも入る。牛骨だけでなく、肉の部分も使っている思う。透明なスープに、唐辛子の粉末が浮かぶ。 辛さ7段階のうち、辛子抜きのもので試そうかとも思ったのですが、冷麺らしさが失われてしまうので、辛さは下から2番目にしました。 最初の一口は、なるべく辛子の少ないところを選んで口に運んだ。牛の甘みがよく出たスープ。化調もほとんど入っていない。ベースのスープに対して何で味付けされているのかが良くわからなかった。 醤油の類は入っていない。酢もなし(テーブルには酢があり、自分で調整するようになっている)。塩と、酒くらいなのかな? 雑味もないし、いいスープでした。 唐辛子がはいってくると、スープのベースの味はさらにわからなくなってしまった。辛さ控えめの物を頼んだが、これでもキムチの辛さと合わせて、かなり辛くなってくる。でも、この辛さは嫌いな物ではない。刺激を受けて、食が進むと言う感じ。 また、私は冷麺には酢を入れるの好きなんで、途中でたっぷりと入れた。これでまたスープの味が変わる。さらに良くなった感じ。 ベースのスープがしっかりしているので、何を入れても美味しいのである。 具 キムチ(カクテキ、キュウリ)、ゆで卵、牛肉、梨、細かく刻んだネギと、白胡麻。 カクテキはかなり辛い物、キュウリの方はピクルスの様な味。これがなければ冷麺にならない二品と言った感じ。梨は舌のリセットにいい。 だめだったのは、牛肉。ただ肉と言うだけで、焼いた肉を冷たくした物は、固いだけで美味しいと思わなかった。 駅前の大型店と言うことで、あまり期待していなかったのですが、予想外に美味しいものだった。いや、盛岡市内には、きっとここよりずっと美味しい店があるのだろう。 冬季限定の温麺と言うのも気になった。お腹に余裕があれば、これも試して見たかったが、蕎麦食ってからここに来たのでちょっと無理だった。 温麺と言うのは今まで聞いた事がなかった。ここ独自のメニューなのだろうか? |