入院手術を通して、自分はたくさんの周りの方達に支えてもらっているんだな・・・っと、強く感じ
そこに居て当然のように思っていた人達が かけがえのない大切な存在だったんだと改めて認識しました。
そして、病気を通して そんな人達に心から感謝する気持ちを教えられたように思いました。
病院でお世話になった先生方、看護師さん達 仕事とは言え、みんなとても良くして下さいました。
入院中に「ありがとうございます。」という言葉を、毎日 何度口にしたことか・・・
退院後、定期検診に行くと先生や看護師さん達に会いたくて、それと自分の元気な姿を見てほしいと思い
診察後に脳外科病棟に足を運びました。
約2ヶ月の入院だったけど、皆さん一人一人の懸命な姿が見え とても親近感が湧いてしまったものですから・・・
家族・・・夫の両親が家の事をやってくれたので、私は安心して入院をする事ができた。
夫が「大丈夫だよ。」と、病気になってしまった私を丸ごと支えてくれたので手術する事を決断できた。
息子たちが「ガンバレよ!」っと、励ましてくれたから、辛い手術後を乗り切る事ができた。
兄が一生懸命に相談に乗ってくれたので、頼りにして甘えられた。
義姉や妹には こまごまと身の回りの世話をしてもらえたので、手術後がとっても助かった。
友人や可愛い姪達の元気な声を聞くことができたので入院中頑張るぞー・・・っと思えた。
心臓ペースメーカーの埋め込み手術をしたばかりの母が 私の包帯姿を見て泣くから、もう絶対に
心配を掛けてはいけない・・・と頑張る事ができた。
そして、入院中に出会った患者さん達、みんなで思いっきり病気の愚痴を言い合って、お互いに励まし
合えたから 入院生活をそれほど苦と思わなくて済んだ。
みんなみんな、み〜んなお世話になり ありがとうございました!・・・m(__)m
しばらくの間、平衡感覚を失った私の体はフラフラ状態・・
買い物の時などは、いつも夫の腕を杖代わりにして しがみついていた。
知人に会うと、「まぁ、仲が良いのね〜・・・」っと、よく言われた。
言い訳はしなかったが 夫はそう言われるのが恥ずかしかったのか、顔見知りの居なそうな場所へ行った。
自身での車の運転など まだまだとんでもなかったので いつもお任せだった。
人の体は良く出来たもので、ある機能がダメになると 他の場所がその機能を補おうとするらしいのです。
実際この私も半年もすると徐々にバランス機能を取り戻し、何とか車の運転が出来るまでになりました。
夫に助手席に座ってもらい 自分で運転ができた時は、さすがに嬉しさで奇声を上げてしまいましたヽ(^o^)丿♪
少しずつ少しずつ自分では気付かない程ゆっくりだけど 確実にバランス機能は戻ってゆきました。
5年経った今では殆ど生活に不自由は感じないほどに・・。 時たまフラッ!とするのは愛嬌!愛嬌!
そして、左耳の聴力は完全に失われてしまい、こればかりは いつになっても元に戻りそうにありませんでした。
常に左耳の詰まった感じ・・しかし時が経つと慣れるものです。
映画館やコンポなどの左右スピーカーのステレオ効果の体感ができない事は残念ですが
慣れてしまえば右側からの音だけでも充分こんなものね・・と思えます。
でも、生活上のハプニングは相変わらず無くならなかったけれども・・^^;
例えば・・・
☆・・・右耳からしか音が入ってこないので、音の方向性がまるで分からず 呼ばれても何処で呼んでいるの?
とキョロキョロ探し回ってしまう^^;
家の中にあるポットや洗濯機などの終了合図のピーッ、ピーッ、ピーッ、が どれも同じに聞こえ困った。
しかし、今では何とか勘で大丈夫になった。
☆・・・呼びかけられても聞こえない時は、相手の人に無視されていると誤解される時がある。
都合が悪い時は、聞こえない振りができる。これって、利点かなぁ?(*^m^*)
それと、聞き間違いがよくある事。 そんな時はもう笑ってごまかすしかないです・・ゞ(^o^;
☆・・・左側からの人の気配が全く分からない。
不意に誰かがそこに居る事があるので、ドキッ!とするし 振り向いた瞬間
その人の足を踏んでしまったりもたびたび(主に義母が犠牲になってるなぁ^^;)・・・などなど。。
ハプニングばかりじゃなく、利点もあるにはあります。
大きな雷の音がする時は、右だけ押さえれば怖さを縮小できるし
眠った夫のいびきがひどい時や、風の音が大きい時は、右を向き横になれば解決!これって便利でしょ?^m^
片耳失聴という後遺症が残ってしまったのは残念で悔しいけれど・・
それなりに映画や音楽も楽しめるし 普通の事が普通に出来る・・
それだけで幸せな事なのだと 今は思っています。
聴神経腫瘍が見つかり経過観察中の方・・これから手術を予定されてる方・・
不安で押しつぶされそうな気持ちのハズ・・・医師とのインフォームド・コンセントを充分にされ
自分に合った納得のゆく治療法に辿り着けたらいいですね。
良い医師との出会い・・これも重要な事だと感じています。^^
そして、術後の後遺症に苦しんでらっしゃる方・・今は本当に泣きたいくらい辛いでしょう。。
でも、自分の愛する家族や大切な人が いつもそばに居て自分を支えてくれている・・・
一人で闘ってると思わず、どうぞ前向きな気持ちで頑張っていってほしいと思います。
そして、幾つもの月日が経った時 笑顔でこんなふうに体験談を話せる時がきっと来ますよ。
時間もひとつの治療薬です・・ それは経験してるから言える事なのです^^
どうか 負けないで頑張って〜!・・・心からエールを送ります・・・
2004年 8月の記 nonko.
後遺症は残ったけれど・・・