ゲーテ座への思慕

 黒船来航と共に日本の鎖国が解かれ、一気に異文化がなだれ込んだ地「横浜」。
 そこには、不安と期待が交錯する「港」があったに違いありません。その混沌の中に人々が求めたもの、それこそがゲーテ座の精神ともいえる”Gaietyゲイェティ:陽気さ”だったのではないでしょうか。

 ―私たち全ての演劇、舞踏会、音楽会、集会の場―と呼ばれたゲーテ座には、多くの外国人居留者が集い、日夜、音楽と人々の笑顔に溢れていたことでしょう。当時の最先端のオペレッタなどに心和ます西洋人に混じり、青年滝廉太郎の姿もそこにはありました…。

 今宵は、西洋と東洋の接点であるゲーテ座にインスパイアーされた3人の音楽家が、開港当時のゲーテ座に思いを寄せ、その精神を現代の皆さまへと誘います。

2009年613日(土) 16:00開演(15:30開場)

プログラム

  • 一人音楽劇《愛の万能薬》
  • ギルバート&サリヴァン:喜歌劇「魔法使い(愛の万能薬)」より
  • グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ ハ短調
  • グリンカ=バラキレフ:ひばり
  • ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
  • スコットランド民謡:蛍の光(ロバート・バーンズ詩)
  • 滝廉太郎:荒城の月
  •             :憾(ピアノソロ)
  • 本居長世:赤い靴(野口雨情作詞)  他

*プログラムは都合により変更される可能性がございます。予めご了承ください。

  • お問い合わせ・ご予約
  • 岩崎ミュージアム Tel.045-623-2111
  • museum@iwasaki.ac.jp

出 演

春日保人

バリトン

0001.jpg東京藝術大学大学院修了。ヘンデルの歌劇《リナルド》(日本初演)、《アグリッピーナ》、フィーリドールの音楽舞踏喜劇《太ったカトスの結婚》(世界初復活上演)タイトルロール役のほか、2008年1月には神奈川県立音楽堂にてモンテヴェルディの歌劇《オルフェオ》のタイトルロール役を演じて、好評を得る。アントネッロのヴォーカルとして活躍、ダ・ヴィンチのタイトルロールの『受胎告知』の前でダ・ヴィンチ作曲の歌曲を演奏した模様はNHK−BSHiにて放映される。各時代に合わせた笛を吹きつつ、歌うスタイルは好評を呼んでいる。佐倉市在住。

丹沢広樹

ヴァイオリン

0002.jpg2000年、東海大学卒業。ヴァイオÅリンを小野岡祐子、故久保田良作、高田あずみの各氏に師事。講習会等でバロックヴァイオリンをルーシー・ファン・ダール、寺神戸亮、渡邊慶子、クラウディア・コンブスの各氏に、演奏法を志水哲雄、古橋潤一に教えを受ける。イタリアにてエンリコ・ガッティのサマーコースのディプロマを取得。各地の音楽祭やCD、FM等の収録に参加。古楽アンサンブル「コントラポント」メンバー。函館を本拠地とする異色ユニット「チェンバリズム」でのCDが2008年発売。神奈川県在住。





若土規子

ピアノ

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神奈川県横浜出身。江崎光世、青山夏実、重松正大の各氏に師事。幼少の頃よりピティナコンペティション、かながわ音楽コンクール等で入賞。読売新人演奏会に出演。日本演奏家コンクール大学の部3位。東海大学教養学部芸術学科音楽学課程卒業。同大学研究課程修了。松前重義賞、文化部門奨励賞を受賞。2000年読売新人演奏会にソロで出演。モーツァルテウム音楽院サマーアカデミーでパーヴェル・ギリロフのディプロマを取得。1910年代製造のピアノ、グスタフ・レスラーを使ってのコンサートを横浜にて定期的に行う。ソリスト、室内楽、オーケストラ、合唱伴奏者として活動を続ける。




ゲーテ座への思慕

ゲーテ座 モノクロ 1.jpg

 開港当時、祖国を離れ極東の地に来日した居留外国人達は、満足な娯楽施設も社交場もなく、無聊をかこっていました。やがて彼らは、アマチュア劇団・楽団を結成して、自作自演を楽しむようになりました。そして居留地で活躍していたオランダ人ノールトフーク・ヘフトに劇場建設を相談し、1870(明治3)年12月6日、本町通りに「ゲ-テ座(GaietyTheatre)」が開場しました。
 「ゲーテ座」という名前から、ドイツの文豪ゲーテに因んだものと連想されがちですが、本来は陽気な、愉快なといった意味の英語の“Gaiety”(ゲィティ)に由来したものです。西洋人達の「社交場」として、建てられたものでしたので、演劇・音楽のみならず舞踏会や伝導集会、展覧会、はたまたボクシングや柔道の試合までも行われ、まさにゲィティの精神が発揮された場所であったことが窺い知れます。
 居留地が栄えるにつれ、演劇や演奏活動も盛んになり、より大きな劇場をと、1885(明治18)年の春「パブリックホ-ル」(後の「山手ゲ-テ座」)が山手に開場しました。今回上演される一人音楽劇「魔法使い<愛の万能薬>」は、実際に1887(明治20年)に、このゲーテ座にて、上演されたプログラムです。
 現在の岩崎ミュ-ジアム地階にある「山手ゲーテ座」は、都合三代目のゲーテ座となります。

【参考/升本匡彦 著「横浜ゲ-テ座」第二版】
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一人音楽劇<愛の万能薬>とは !?

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一人音楽劇《愛の万能薬》とは??
このお話は、イギリスのあるのどかな田園プロヴァリー村でおこる奇妙な出来事。
アリンとの婚礼の式を間近に控えたアレクシス。あまりに幸せな彼は、奥手揃いのプロヴァリーの村人にも身分なども気にせず恋を成就させたいと、村人達にJ.W.ウェルズ株式会社の「愛の媚薬」を飲ませてしまったから大変だ!アレクシスの婚礼を司るはずのデイリー牧師が見たその結末とは?!19世紀後半の英国で大変な人気を集めたサヴォイオペラを生み出した貴歌劇の達人ギルバート&サリヴァン・コンビ。文人・庄野潤三をも魅了した、サヴォイオペラから『魔法使い』を、演劇と音楽の殿堂・ゲーテ座の精神の下に奇才・春日保人が一人音楽劇として再構成。その舞台に注目です!!

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