予備知識

大気・気圧って

 地球は高さ数100キロに及ぶ大気に包まれていて、その中で我々は生活を営んでいます。大気には重さがあって、地上では1平方センチメートル当たり1キログラムの力がかかっているのであるが、つり合っているために実際には体に感じない。この大気の重さによる圧力を気圧と言います。
 気圧は国際単位のヘクトパスカル(hpa) で表し、下層大気の中では10メートル上昇する毎に1ヘクトパスカル低くなります。また、地上の標準大気気圧は、1013ヘクトパスカルであり、この面の天気図を地上天気図といい、テレビや新聞でおなじみの天気図です。この他に850,700,500ヘクトパスカル面の高層天気図があり、予報上重要な天気図ですが、これらの天気図は一般では入手しがたく、我々が地上天気図でいかに自分の身を守れるかを解説したいと思います。
 この地上天気図には同じ気圧を結んだ等圧線が描かれていますが、観測する場所によって高さがまちまちだと何の意味もありません。これは、前述した下層大気の中では10メートル上昇する毎に1ヘクトパスカル低くなるということに起因します。これを同一面上で比較するために海面補正を施し、地上天気図上に観測場所の高さによる誤差を取り除き、低気圧や、高気圧の位置を確定しています。低気圧・高気圧
 前記の等圧線を地上天気図に書いていくと、円形や楕円形のまとまりができます。 このそれぞれが周りより気圧が低ければ低気圧、気圧が高ければ高気圧となり、同じ1008ヘクトパスカルでも周りの気圧によって低気圧や高気圧にもなります。一般的には天気図上に低気圧の西には高気圧その西には低気圧となります。

風について!

 簡単にいって空気の運動が風です。地上では、気圧の高いところから低いところに向かって風が吹き、気圧の差が大きい(等圧線の数が多く間隔が狭い)ほど風は強くなります。また、高気圧の中では等圧線もまばらで風も弱く、この場合温度などに起因する海陸風(日本海側で言う南日中北の風というやつです)が吹きます。しかし、気圧の高いところから低いところに風が吹くのなら等圧線に対してほぼ直角に吹くのですが、地球の自転や、地上の摩擦のため北半球では右方向に風が曲げられ、反対に南半球では左に曲げられてしまいます。また、低緯度ほど曲がりが小さく海上より陸上の方が小さくなります。このことは、気象用語ではコリオリの力と言い、詳しい気象解析には重要な定義です。
 この見えない力のため、私たちの日本付近では、海上で20から30度、陸上では30から40度位で等圧線に対し風が吹いています。これは、地上天気図を見て風がどのように吹いているか知るのに重要なので頭に入れておいてください。
 では低気圧に吹き込んだ風はどこに行くのでしょうか?これは後で触れる雲の形成とも関連しますが、上空に吹き上がり高気圧の上空に向かって吹きます。見方を変えると上空の風は、地上の低気圧、高気圧の風と逆になるわけです。
  前記の温度などに起因する海陸風ですが、気圧と逆に温度の低い方から温度の高い方に向かって吹き、温度差が大きいほど風は強くなります。例をあげると、真夏の上越は日中30度を越える日が多くあり、夜には20度位にまで下がります。しかし、海水温は昼夜を通して25度前後なので、昼は温度の高い陸上に向かって、夜は逆に温度の高い海上(沖)に向かって風が吹きます。これは、海水は暖まりにくく冷めにくい性質と、陸上の暖まりやすく冷めやすい性質が作り出したと言っていいでしょう。

等圧線の間隔と風速

 一般に地上天気図の等圧線は4ヘクトパスカルごとに引いてあります。これによって風速をおおまかに換算すると、緯度1度の間隔(111キロ)で、おおよその風速は約30メートル位、2度では15メートル位、4度で7から8メートル位と目安にします。簡単に言うと、上越と大陸を結ぶ日本海に、等圧線が10本入ったら平均風速が30メートルに達する恐れがあるということです。実際には、上越と大陸を結ぶ日本海に、等圧線が3本以上入ったら釣りにならないと思って下さい。
もし、等圧線間隔が荒い天気図だったら、自分でその線の中に等圧線を引いてみるとよいでしよう。
 風の強さの目安をもう少し考えてみよう。10m/sの風速を予測した場合の力の掛かり方だが、1平方メ−トルあたり10kgの力で押されたいることになる。実際に磯竿5.3mを5m/sの風の中で振るのはすごく困難である。