二人の願い〜大切な日常〜




「結構早く着いちまったみたいだな……」


腕時計を見ながらそう呟く。
どうやら待ち合わせの時間より30分は早く到着してしまったようだ。
ちなみに、俺―――朝倉 純一は今、デートの待ち合わせで商店街までやってきた。
休日の商店街は、親子連れからカップルまで、さまざまな人で埋め尽くされている。


「つーか、そもそも待ち合わせなんてする必要ないんだけどな……」


空を見上げながら、この場にはいない恋人―――音夢に対して軽く愚痴をこぼす。
一緒の家に住んでいながら、何でわざわざ待ち合わせをする必要があるのか不思議でならないが、
音夢曰く『待ち合わせをした方が恋人同士のデートっぽいでしょ?』とのことだ。
俺はいつもかったるいと言っているんだが、ドラマ好きの音夢としてはそこだけは譲れないらしく、
結局押し切られてしまい今に至るというわけだ。


「ったく、かったるいよな」


去年の春、兄妹から恋人同士へと関係が変わって以来、俺はますます音夢に頭が上がらなくなってしまった。
しかも、そんな状態を悪くないと思ってしまっている自分がいるというのが難点だ。


(やれやれ、これも惚れた弱みってヤツかな?)


などと、心の中で苦笑していた時――――


「兄さ〜ん」


と、満面の笑みを浮かばせた音夢が小走りで俺のところまでやってきた。
そして、少々申し訳なさそうに俺のことを見上げてくる。


「ゴメン、兄さん……待った?」

「いや、俺も今来たところだよ」


本当は10分位前から来ていたのだが、条件反射のようにそんな言葉が出てしまう。
まあ、これもカップルの定番のやり取りの一つだしな。


「それにしても音夢、随分来るのが早くないか?」


今でも本来の待ち合わせの時間より20分近く早い。
まあ、俺はそれよりもっと早く来ていたわけだが。


「だって待ちきれなかったから。それに……」

「それに?」

「待ちきれなかったのは兄さんだって同じでしょ?」

「まあ……な」


頬が熱くなるのを感じながら音夢の問いに答える。
かったるいと言いながら、俺も音夢とのデートは楽しみだった。
そんな俺の胸中を見透かしてか、音夢はうれしそうに笑っている。


「でも、兄さんが私より早く来てくれるとは思わなかったな」

「音夢、俺だってやる時はやるんだぞ?」

「くすっ、傘を持ってきておいた方がよかったかな?」

「おいおい失礼なヤツだなぁ。俺はそんなに時間にルーズじゃないぞ?」


その証拠に音夢とのデートには、この一年間一度たりとも遅刻したことがない。
我ながらよくやっていると、自分で自分を誉めてやりたいくらいだ。
そう考え胸を張っている俺を見て、音夢の顔が"恋人の顔"から"風紀委員の顔"へと変わった。


「附属時代の遅刻回数を見る限り、あまり説得力がありませんね」

「うっ!!」


そう言われると、俺は何も言い返すことが出来なくなってしまう。
附属時代は、遅刻が原因で音夢によくお説教されたもんだ。
まあ、本校に入学した今でもたまに遅刻していたりするんだが………。


「でも、そんな兄さんが私とのデートでは遅刻ゼロっていうのはうれしいけどね♪」


俺が口ごもっていると、音夢は"風紀委員の顔"を"恋人の顔"に戻してにっこりと微笑んだ。


「……やけに変わり身が早くないか?」

「もう、別にいいでしょ!」


照れくさくなったらしく、音夢は恥ずかしそうにうつむいてしまう。
そんな仕草を見ると何も言えなくなってしまうから困ったものだ。
相変わらず音夢には弱いよな、俺。


「じゃあ兄さん、そろそろ行こうよ」

「ああ。今日はデパートで買い物するんだったよな?」

「うん♪」


満面の笑顔で頷くと、音夢はぐいぐいと俺の腕を引っ張ってくる。


「お、おい音夢!?」

「早く早く、時間がもったいないよ」


と、笑顔で急かしてくる音夢。

(やれやれ……この分じゃ、今日も散々引っ張りまわされそうだな)

この後のことを考えながら、俺は心の中でそっとため息をつく。
ま、音夢の喜ぶ顔が見れるなら安いもんか。


………………
…………
……








――――数時間後


「音夢……一体いつまでこの買い物は続くんだ?」

「え? 兄さん、今何か言った?」


俺の言葉が聞こえなかったらしく、音夢は小首を傾げながら質問を質問で返してくる。
どうやら今の音夢は買い物に夢中らしい。
この様子を見る限り、きっと今はどんな言葉も音夢の耳には届かないだろう。


「……いや、なんでもないよ」


音夢に声をかけることを諦め、俺は近くにあるベンチに腰を下ろす。


「そう? ならいいんだけど」


俺の言葉を聞くと、音夢は再び買い物に集中し始めた。
覚悟はしていたが音夢の買い物は相変わらずかなり長い。
このまま放っておいたら、多分あと2,3時間は楽に使ってしまうだろう。
今までの経験上、そうなる可能性はかなり高い。
にもかかわらず何も言えないのは、俺自身、音夢のこのうれしそうな笑顔をずっと見ていたいからなんだろう。


(ま、かったるいけど……こういうのもたまにはいいか)


長期戦を覚悟しつつ、俺は音夢の買い物を口出しせず見守ることに決めた。
実際、買い物中の音夢はころころと表情が変わるので見ていて飽きなかった。
こうしていると、こんな当たり前の日常が一番大切なんだと改めて実感することが出来る。


「ねえ兄さん。これとこれ、どっちが可愛いと思う?」


不意に音夢が俺の所までやってきて、そう訊いてくる。
音夢の手に二つのネコのぬいぐるみを持っていた。
どうやらこの二つのぬいぐるみについて訊いているらしい。

しかし――――


「どっちも何も……俺には全く同じぬいぐるみに見えるんだけど……」


そう、それが正直な感想だ。
はっきり言って、この二つのぬいぐるみの違いを見つけることが俺には不可能だ。
そもそも本当に違う種類のぬいぐるみなんだろうか?


「こっちが笑顔でこっちは困った顔だよ、兄さん」


困惑している俺に向かって、音夢は『しょうがないなぁ』といった感じで指摘してくる。


「そうか? 同じだろ?」

「全然違うよ」


少々不機嫌そうな顔で、音夢は俺のことを軽く睨みつけてくる。
音夢はそう言うが、俺には二つのぬいぐるみの違いが正直よく分からない。


(どこからどう見ても同じぬいぐるみだよな、絶対に)


そんなことを考えている俺をよそに、音夢は再び二つのぬいぐるみを見比べ始めた。
どうやら俺のことを当てにするのをやめて自分で選ぶことにしたらしい。


そして迷うこと数十分――――


「うん、こっちに決めた」


満足そうに頷く音夢。
音夢が選んだのは、音夢曰く"笑顔"だというネコのぬいぐるみの方だった。


「よし、じゃあそれは俺が買ってやるよ」

「え? でも、別に今日は誕生日でもクリスマスでもないよ?」

「音夢にはいつも世話になってるからな、そのお礼だ」


正直に言えば、お礼というより、ただ音夢の笑顔が見たいだけだったりする。
まあ、実際世話になっているというのも本当だから、うそをついたことにはならない。
それにこうでも言わないと、音夢は性格的に遠慮するだろうからな。


「じゃあ買ってくるから、音夢はここでちょっと待っててくれ」


音夢に遠慮される前に、俺はぬいぐるみを持ちレジの方に向かおうとする。
ま、何事にも先手必勝ということだろう。


「あっ、兄さん」

「どうした、音夢?」


音夢の呼びかけに振り返り、笑顔で応える。
すると音夢も遠慮することをやめ、笑顔で俺にお礼を言ってきた。


「その……ありがとう」

「ああ」


――――財布から諭吉さんが一枚飛んでいくとはいえ、音夢の笑顔を見れるなら安いもんだ!

なんて思ってる俺は、やっぱり音夢に惚れてるんだろうな。
そんな自分に苦笑しながらも、俺は会計をするためにレジの方へと向かった。







「お疲れ様、兄さん」

「ああ」


元気いっぱいの音夢とは対照的に、やっぱり疲れ気味な俺。
買い物を終えた俺たちは今、商店街の通りを歩いているところだ。


「でも、ホントにお前は買い物が好きだよな」


俺のプレゼントしたぬいぐるみをうれしそうに抱えている音夢に向かってそう言った。
大部分の女の子が買い物好きなのは知っているが、その中でも音夢は特に好きな方だろう。
分かってはいたが、やはり今回も圧倒されっぱなしだった。


「確かに買い物は好きだよ。でも、今日はやっぱり特別だよ」

「特別? 何で?」

「もう、相変わらず鈍感ですね……、兄さんは」


俺の言葉を聞くと、音夢は分かりやすくガクリと肩を落とす。
しかし、何が特別なんだ?
今日は別にバーゲンセールがあったわけでもないし……。


「兄さんと一緒だからだよ。兄さんと一緒ならどんな場所でも私は楽しいんだよ」

「……恥ずかしくないか、音夢?」

「もう、素で返さないでください!」


自分で言って照れてたら世話無いな。
まあ、素直に言えば俺も音夢と同じ気持ちなんだけどな。
流石にそれを口に出すのは恥ずかしい。


「でも、やっぱり私はうれしいから……こうして兄さんと一緒にいれることが、ね」


言葉通り本当にうれしそうな笑顔で、音夢は俺の腕に自分の腕を絡ませてくる。


「兄さん、"かったるい"はなしだよ?」

「分かりましたよ……お姫様」


音夢に先手を打たれ、あっさり観念する俺。
まあ、俺も音夢とこうして腕を組んで歩くこと自体はうれしいんだけどな。
問題があるとすれば――――


「音夢、自分で言っておいて、その赤面はどうかと思うぞ?」


音夢の顔がこれ以上ないというくらい真っ赤になっていることだ。
普段が色白だけに、余計際立って見える。


「もう、しょうがないでしょ! 大体、そう言う兄さんだって顔が真っ赤だよ?」

「まあ、そうなんだけどな……」


音夢同様、俺もこうした"恋人同士っぽいやり取り"には未だ慣れていない。
やることはしっかりやっていながら、未だ初々しいカップルというわけだ。
そんな状態を杉並や美春には日常的にからかわれていたりする。
こんな場面をあいつらがみたら、またどんなことを言われるか分かったもんじゃない。


(まあ、そうタイミングよく現れたりしないよな……さすがに)


辺りを見回してみるが、杉並と美春の姿は見当たらない。
これなら平気だな――――そう考え、俺は音夢と腕を絡ませたままゆっくりと歩き始める。
本来、こんな風にいちゃいちゃしているところを他人に見せびらかす趣味はないが、たまにはこういうのも悪くないと思う。
それに周りにいるのは、知りもしない親子連れやカップル、そして姉妹で仲良く歩いていることりと暦先生くらいで………。


「げっ!?」

「え?」

「あ」

「ふ〜ん」


四者四様の声を上げ、全員がその場に足を止める。
タイミングよく(悪く?)ちょうど俺たちの目の前を歩いていた二人。
それは俺たち二人のことをよく知っている人物だった。


「うわっ!?」


俺から少々遅れて、音夢も二人に気付き驚きの声を上げた。
それもそのはず……こういったところを知り合いに見られることほど恥ずかしいことはない。
しかも、親しい友人と元担任に………。


「やれやれ……どうやら相変わらずラブラブみたいだねぇ〜」


沈黙を破ったのは予想通り暦先生。
意地の悪い笑みを浮かばせながら、俺と音夢の方に視線を向ける。
ある意味では杉並より性質の悪い暦先生。
正直、こういったところを見つかる相手としては最悪に近い。


「「あ、あはははは……」」


この場合、苦笑することしか出来ない。

――――下手に動いて相手に隙をみせることだけは避けなければ。

そう考えると、俺も音夢も迂闊に身動きが取れなくなってしまった。


(これは、ことりの援護を期待するしかないかな……)


と、ことりに期待のまなざしを向けるが――――


「ホント、ラブラブですね♪」


と、満面の笑みを浮かばせながら言われてしまった。
暦先生と違い悪意は全く感じないが、逆にそんな素の反応が厄介でもある。
そんな二人の反応で照れくさくなり、俺たちは絡めていた腕をほどく。
すると、


「おや? なんで腕を組むのをやめたんだい?」

「そうそう、照れない照れない」


白河姉妹の息の合った連携ツッコミが炸裂した。
何かことりがだんだん暦先生に似てきた気がするのは気のせいか?
つーか、暦先生ももう奥さんになったんだから、いい加減落ち着いて欲しいものだ。


「お、お二人も買い物の帰りなんですか?」


と、この状況に耐え切れなくなった音夢が口を開く。


「まあね。久しぶりに姉妹水入らずで可愛い妹とお買い物ってわけだ」


俺も人のことは言えないけど、暦先生もやっぱり相当なシスコンだよな。
ことりと付き合う男には、もれなくこの『優しいお姉さん』も付いてくる。
もしかしたら、『学園のアイドル』と呼ばれることりに男が出来ない原因の一つはこれかもしれない。


「休日なのに、旦那さんのことは放って置いていいんですか?」

「問題ないよ。たまにはあの人にも育児をやってもらわないとね」

「はは……そうですか」


きっと暦先生に振り回されてるんだろうな……旦那さん。
見ず知らずの旦那さんに少々同情してしまう。


「音夢と朝倉くんはやっぱりデート?」

「ことり、そんな野暮なことを訊くもんじゃないよ」

「あはは、それもそうだね」


俺たちの返答を待たずに姉妹の間で勝手に結論を出す。
事実なんだが、そうはっきり言われると照れくさい。
音夢なんか、さっきから真っ赤な顔のまま下を向いてしまっている。


「じゃあ、お邪魔虫はそろそろ退散するかね」

「そうだね、若者に幸あれってことで。では隊長、私たちは退散します」


と、俺たちに向かって満面の笑顔で敬礼することり。
その笑顔は学園の大半の男子を虜にする笑顔――――というよりは、『見合いを斡旋する世話好きなオバサン』といった感じだった。
ことりが暦先生化する日も近いかもしれないな………。


「じゃ、お幸せに」

「ばいばいきーん」


と、言い残し嵐のように去っていく白河姉妹。
そんな二人の背中を俺と音夢は呆然と見送っていた。



「ったく、困ったもんだよな……あの姉妹も」

「う、うん」

「ん? どうした、音夢?」


何やら音夢の様子がおかしい。
心配になり、俺は音夢の顔を覗き込む。


「はぁ〜……緊張したぁ〜……」


まるで憑き物が落ちたように俺の身体に寄りかかってくる音夢。
まあ、そんな音夢の反応も当たり前といえば当たり前だ。
先程の白河姉妹の連携は『からかいコンビ』として無敵に近かったからな………。


「もういい時間だし、そろそろ帰るか?」


俺の胸でうなだれている音夢に向かってそう尋ねる。


「ううん。私はもう少し兄さんと一緒に歩きたいんだけど……、ダメかな?」

「いや、今日はとことん付き合うよ。じゃあ、桜公園の方まで歩くか?」

「うん。ありがとう、兄さん」


先程のこともあって、音夢も少々恥ずかしいんだろうが、それでもギュッと強く俺の腕に抱きついている。


「じゃ、じゃあ、そろそろ行こうぜ」

「う、うん」


お互い真っ赤な顔をしながら、腕を組んで商店街の通りを歩いていく。
まったく、何時になったらこういうことに慣れることが出来るのか知りたいものだ。
そんなお互いの真っ赤な顔を見て、二人同時に笑いがこぼれる。


「幸せだね、兄さん」

「ま、そうだな」


あまりにもストレートな音夢の言葉に照れながらも、俺はそんな素振りを見せないように努める。
が、音夢にはそれもお見通しらしく、目的地に着くまでの間、音夢の頬は終始ゆるみっぱなしだった。


………………
…………
……








――――場所が変わって桜公園。


今は桜舞う並木道を、俺は音夢と二人で歩いている。
夕暮れ時―――公園で遊んでいた子供たちも徐々に自分の家に帰っていく。


当たり前の見慣れた光景。
そんな当たり前の見慣れた光景を、俺は音夢と共に眺めていた。
そして、いろいろなことを考えながらぼんやりと歩いていく。


ある場所に至り、お互い示し合わせたかのように足を止める。
ちょうどそこには、まるで桜の王様のような―――元・枯れない桜―――があった。


「兄さん、私が小さい頃に家出をした時のこと覚えてる?」

「覚えてるよ……あの時はホントに心配したからな……」


幼い頃―――音夢がまだ俺のことを『お兄ちゃん』と呼んでいた頃。
音夢は黙って家を出ていった―――つまりは家出をしたということだ。

音夢が家出をした後、幼い俺は『かったるい』といいながら一日中音夢のことを探し回った。
が、それでもその日に音夢のことを見つけることは出来なかった。

そして音夢の家出二日目で、ようやくこの桜の木の下で音夢のことを見つけた。
一人で心細そうに泣いていた音夢のことを………。


その時―――そんな音夢を見た時、俺は自分自身に誓った。
俺は"兄として"音夢のことを一生守り続ける―――と。

今も音夢のことを一生守り続けるという気持ちには何の変化も無い。
が、それはもちろん"兄として"ではない――――。


(あの時の誓い………改めて音夢に言っておくか)


そう考え、俺は真剣な表情で、音夢のことを正面から見つめた。


「音夢、今ここで改めて言っておきたいことがあるんだ」

「……うん」


音夢も俺の言葉に応えるように真剣な表情になる。
音夢に自分の気持ちを伝えることは、当然初めてではない。
しかし、この場所で気持ちを伝えるということは俺たちにとって特別な意味があった。


「俺は、お前のことを一生守り続ける……お前の"恋人として"、な」


"兄"の部分を"恋人"に変えて、俺は改めてこの桜の木の下で誓いをたてた。
それが今の俺の素直な気持ちだった。
それと同時に、これからも音夢と一緒に歩いていくことを明確にするための誓い。
音夢―――そして、俺自身に対しての………そんな誓い。


「私も……これからもずっと兄さんと一緒にいたい……"妹"じゃなくて"恋人"として……」


音夢も俺の言葉に応えるように微笑んだ。
その直後、俺は音夢のことを優しく抱き寄せる。
そして、そっと音夢の唇に自分の唇を重ねた。
いつものキスとは違う意味を持つ―――文字通り誓いのキスだ。


「これからもよろしくね、兄さん」

「こちらこそよろしくな、音夢」


キスの余韻に浸りながら、俺は音夢のことをそっと抱き寄せた。

二人の願いは同じ―――この当たり前で大切な日常を二人一緒に過ごしたい―――ということだ。

それはささやかな願い。

それでも、俺たちにとっては何よりも大切な願い。

そして、俺たちの気持ちが変わらない限り、きっとこの願いは叶うだろう。

そう信じ、俺はもう一度、音夢にキスをした。

そんな俺たちを祝福するかのように、初音島の桜はキレイに舞い散っていた。












=あとがき=

どうもはじめまして、クロネコという者です。
この度は『二人の願い〜大切な日常〜』を読んでいただき本当にありがとうございました。

『Memories Base』さんには初めての投稿ということになったわけですが、このSSは完全新作というわけではありません。
saikoroさんのサイト『Undiscovered Paradise』さん―――略して『あんぱら』に2005年の2月に投稿させていただいたSSです。

一応このSSでは音夢は本校に進学したという設定で、時期は本校2年の春です。
テーマは『当たり前の日常』と『ささやかな願い』の二つですかね。
登場キャラはメインの純一&音夢は当然なんですが、サブキャラの白河姉妹は完全に趣味ですね。
個人的に一番動かしやすいキャラなんで。

なお、同時に投稿させていただきました『永遠のストーリー 〜Forever with you〜』の方もよろしくお願いいたします。
ちなみにこちらは純一×ことりSSです。……何か宣伝になってしまいましたが(笑)

では、こんな『あとがき』まで読んでいただき本当にありがとうございました!


―――2008年12月23日 クロネコ―――



管理人の感想

どうも、雅輝ですっ!クロネコさんに短編を二作ほど投稿して頂きました^^

こちらは純一×音夢ということでしたが・・・いやぁ、初々しいですねぇ。

もう付き合い始めて一年が経過しているという設定ですが、未だにからかわれて照れまくる二人。こりゃからかい甲斐もあるってもんですよねぇ。

そして、再び誓ったあの日の「約束」。しかし今度は兄妹としてではなく、お互いを支えるパートナーとして。

二人の間にある絆と、共にあることの幸せを強く感じた、そんな作品でした。


それでは、ありがとうございました〜。



2008.12.24