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原作 藤沢周平
監督 山田洋次
主演 真田広之
宮沢りえ
大杉蓮
[2002年/日本/カラー/129分]
配給:松竹
第15回日刊スポーツ映画大賞4部門受賞
第27回報知映画賞3部門受賞
第57回毎日映画コンクール大賞
第26回日本アカデミー賞12部門受賞 |
評価 |
★★★☆☆ |
あらすじ |
時は幕末──。庄内地方の小藩・海坂藩の下級武士・井口清兵衛。妻に先立たれ、二人の幼い娘と老母の世話をするために、御蔵方の勤めが終わるとすぐに帰宅することから<たそがれ清兵衛>とあだ名されていた。ある日、かつて想いをよせていた幼なじみ・朋江の危難を救ったことから剣の腕が藩士の噂になり、上意討ち手として清兵衛が選ばれる。清兵衛は藩命には逆らえず、朋江への秘めていた想いを打ち明け、意を決して邸に向かう。愛する家族のために、命を賭けた壮絶な戦いが始まった…。 |
レビュー |
『男はつらいよ』、『学校』シリーズの山田洋二監督作品ということでまずはずれはないだろうと思い観賞。彼が時代劇を撮ったらどんなものになるのか期待も大。
うん。たしかに秀作。これがプロの仕事ですねロケーション、セット、小道具、衣装、全てが丹念に作りこまれていて見ているものをこの時代へ引き込んでくれます。役者の演技もまずまず。けど宮沢りえはあそこまで絶賛されるほどの演技ではないでしょう。あれぐらいの演技ならできる女優はいっぱいいます。けどまあ以前の彼女から考えればこれから女優としてやっていく上でスタートラインに立てたと言えるだけの演技は出来ています。
チャンバラシーンは2箇所。効果音はほとんどありません。大げさな演出もなし。けど真剣を使った本当の斬りあいとはこんなものだったんでしょう。見ているほうには十分その恐ろしさと迫力が伝わります。
『あずみ』のような作られたチャンバラシーンよりぜんぜん迫力あります。まさに息をのむって感じです。
この映画、世のおじさん世代が共感して映画館に足を運んで大ヒットみたいなニュースが流れましたが、あれって本当かいな??今の時代と江戸末期では人々の生活はぜんぜん違うじゃん。共感できるはずないでしょう。『奉行所勤めの武士を現代のサラリーマンに重ね、家族を思いながら組織の中に生きる清兵衛の心情を現代に通じさせる』これ毎日新聞の記事です。あんた現代の会社組織とこの時代の武家社会の階級制度を重ねれるはずないでしょう?これって映画会社側が作り上げたPR作戦なんじゃないのぉ〜(−3−)
あとこれ賞取りすぎ。日本の映画賞のほとんどを総ナメにしたけど、どうも日本は何かの賞を取ったら右ならえ精神みたいのがあってこういう現象が良くあります。『GO』などもその良い例。まぁそれだけましな映画の絶対数が少ないんだろうねえ〜日本映画界は。
まあこの映画、山田洋二監督だけあって見終わった後良い気持ちになれます。こういう昔ながらの日本映画って嫌いじゃあありません。良い映画です。
ただし映画館にまで行って観るほどの作品ではないですのでレンタルでどうぞ〜〜! |
観賞データ |
2003年6月2日
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