辛口映画レビュー
  監督 堤 幸彦
  主演 広末涼子
      松田龍平
      小池涼子 
  [2003年/日本/カラー/118分]
  配給:松竹
評価 ★★★☆☆
あらすじ 駆け出しのカメラマン誠人(松田龍平)の元へ、学生時代の恋人静流(広末涼子)からエアメールが届く。しかし、噂では彼女は死んだはずだった。プロにはなったものの、仕事に行き詰まりを感じていた誠人は、かつて不本意に別れたまま音信不通になっている静流に会うために、東京からNYへ旅立つ。誠人は静流のアパートをなんとか探し当てるが、そこに彼女の姿は無かった。厳寒の見知らぬ大都会で、誠人は静流との再会を果たすことができるのだろうか…。
レビュー なんだか難しい漢字の写真っていう字が印象的な題名の映画。
監督は堤幸彦。ここ最近とにかく駄作ばかり作っている監督。がしかし今回はなかなか良いかんじの仕事をしているかもしれません。
カメラという題材を通して男女の交流を実にいい雰囲気で見せてくれます。
カメラマンの話だけあってどのシーンもワンカットワンカットがスチール写真のようセンスがあり作品全体の雰囲気がものすごく良いです。
ストーリー展開も単なる恋愛物ではなく中盤からサスペンスタッチになっていくあたりもなかなかに新鮮な感じでこれまたグー!
が・・・しかし舞台がNYにいってからがよくありません。この監督のセンスのなさが徐々に見えてきます。
場面がNYに変わってから登場してくる色々なキャラクターがなんだかうそ臭いんですね。ていうかイモくさい。一昔前の日本人が撮った日本映画っぽいセンスのかんじられないNYっていう感じがプンプンします。
コレってなぜなんでしょう・・(・−・;)
挙句の果てには小池栄子が目ひん剥いてこの映画の持つ独特のにおいを完全にぶち壊していっきにだっさい日本映画のレベルにまで引き下げてしまいます。
あ〜あ〜やっぱこの監督じゃあこんなもんなんすね。
これってもし岩井俊二監督あたりが撮っていたらものすごく良い映画になっていたんじゃぁないでしょうか。
それでも前半部分はなかなか良いですし、主演の2人もいい味出しているので☆3つってところでしょうね。
観賞データ 2003年12月8日
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