去る9月7日(金)小雨の中、全国から28名の会員とオブザーバが集い日本機械設計技術者クラブ、通称JMCの関西地区研修会が催されました。見学に先立ち工場の概略をビデオで見せていただきレクチャを受けたあと2班に分かれて工場内へと進みました。
この兵庫工場は明治39年川崎造船所運河分工場として開設されました。以来輝かしい歴史の上に今日の新幹線をはじめとする数々の鉄道車両工場としての現在があり、これからも車両技術の革新をはかり21世紀のニーズに応えていこうとされています。
まず案内されたところはプレス工場で、何台ものブレーキプレスが並び作業者が慎重に加工しているところでした。次は構体の溶接工程で車両と同じ長さの治具に屋根部分のパーツが載せてあり仮付け作業をされていました。またアルミパネルのボディ部分の溶接も見せていただきました。とてもきれいに溶接されていて驚きました。
意外だったのは手作業が多かったように見受けられたことでした。最新鋭の工作機械やロボットを想像していた私はちょっと肩透かしをくった感じではありましたが、職人が本来の仕事をしている溶接作業などはさすがだと思いました。車両の材料も鉄からステンレスまたアルミへと多様化してきており、接合の技術革新にもすごい技術の変遷があったことでしょう。
見学のちょうど中ほどで2階建て新幹線のぎ装工場に入りました。そこには客室前方に機械室のある大きな車両が数両ぎ装中でした。ご案内くださった方の説明によると本来車両の床下や天井部分にくるべき部品を取り付ける場所が無いため、こうして機械室として設けざるを得なかったということでした。それにしてもこれまでプラットホームからでしか新幹線車両を見ることがなかった私たちは線路の高さから見上げるその大きさに一様に驚いてしまいました。驚いたことがもうひとつあります。新幹線の先頭にある丸い部分のことです。なんとあそこが中央で両方に開き、連結器が出てくるようになっていたのです。そしてその下側にはショックを吸収するための板バネ状の鋼板が何層にも取り付けられており、万一の事故に備えているのが解りました。またその周りはFRP(強化プラスチック)で細工されていて鉄の塊とのアンバランス感がとてもおかしく思えました。
見学が終わって質疑応答に入り、新幹線の車両価格がおよそ○億円、在来線が○千万円というお話を聞き、驚くと同時にとても参考になりました。しかしまあよくお答えくださったものと敬服しています。そのあと工場のすぐ隣にあるレストランで会食をして散会となりました。今回お世話くださった(株)清水設計事務所の清水健太郎専務にはこの場をお借りしてお礼申し上げます。たいへん素晴らしい企画をありがとうございました。
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