佛教のおはなし(第22回、2004年6月20日公開)
蛇蝎(じゃかつ)煩悩
慈願寺副住職 池田行信
親鸞聖人は和讃において「悪性さらにやめがたし、こころは蛇蝎のごとくなり」と述べられ、私達人間のこころは蛇(ヘビ)・蝎(サソリ)の如きであると悲しまれている。 古代よりヘビやサソリは人間からきらわれているようであるが、ヘビやサソリにとっては大変めいわくなことであって、ヘビやサソリがいつも人間に危害を加えようとしているのではない。人間はヘビやサソリを見るたびに、自分のエゴでヘビやサソリをきらい・いやしめているのであり、そこに人間の「煩悩」を見れないだろうか。もしかするとヘビやサソリの姿とは、私達人間の「煩悩の影」なのかもしれない。「蛇蝎煩悩」ということばがあるわけではない。 しかし何故か、「蛇蝎」とは人間の「煩悩の影」であると共に、阿弥陀如来の光明に照射された人間の煩悩の影を食べんと、私達人間の前にわざわざ姿をあらわした「如来の使者」に思えてならない。 蛇蝎の如き人間を見つけることはやさしいが、蛇蝎の如き人間を、「如来の使者」として理解することはむずかしい。しかし理解しようとつとめねばならない。なぜなら、そういう自分が他人からきっと蛇蝎の如き人間と思われているからである。 (本稿は1981年2月21日こころの電話で放送したものです。) 前回までのおはなし 第1回 人間成就の教え(2002年10月6日公開) 第2回 恥ずべし・傷むべし(2002年10月20日公開) 第3回 いのち(2002年11月18日公開) 第4回 真実信心(2002年12月27日公開) 第5回 罪の子(2003年1月17日公開) 第6回 自力と他力(2003年2月25日公開) 第7回 身をわずらわす(2003年3月21日公開) 第8回 和国と神国(2003年4月16日公開) 第9回 日本人の宗教観(2003年5月22日公開) 第10回 信心を開く(2003年6月21日公開) 第11回 長生不死之神方(2003年7月21日公開) 第12回 信と心(2003年8月21日公開) 第13回 浄土真宗と民俗(2003年9月20日公開) 第14回 他力の信心(2003年10月21日公開) 第15回 他力の念佛(2003年11月20日公開) 第16回 浄土を開く(2003年12月20日公開) 第17回 生死の家(2004年1月20日公開) 第18回 如来の家(2004年2月20日公開) 第19回 信心(いのち)の発見(2004年3月20日公開) 第20回 願生浄土(2004年4月20日公開) 第21回 欣求(ごんぐ)感謝(2004年5月20日公開) 下記は6月のこころの電話プログラムです。 下記は7月のこころの電話プログラムです。 ダイヤル直通(3分間放送)0287−92−5030
1日〜6日
悪人
7日〜13日
蛇蠍(じゃかつ)煩悩
14日〜20日
日本は神国?
21日〜27日
ナム
28日〜30日
蓮の四徳
1日〜4日
蓮の四徳
5日〜11日
あいさつ
11日〜18日
公という名の暴力
19日〜25日
お参りの心
26日〜31日
味噌スープ