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城山新発見
日本一の巨木だったウラジロガシ

| 「全国巨樹・巨木林の会」と「巨樹の会」による 合同樹木調査 平成16年1月25日(日)快晴 中沢巨樹探訪(H15.12.23)までの経緯 さがみ縦貫道建設計画上に大きな木があることを知ったのは二年前のことでした。その頃 は他の樹木で覆われ昼なお暗いところにあり、訪れる人もなく八木家が稲荷社の御神木として代々お守りしてきました。 平成14年8月26日の午後、私と小池さんで樹周を計ったところ7.7メートルもあり、その大きさに何とも言いようもない感動を覚えました。樹木名は葉の形や樹肌等からイチイガシではないかと判定しました。「後世に残したい」私たちは自然とそうした気持ちになりました。 その後もさがみ縦貫道建設計画は着々と進み、西側の雑木林が伐採され、いよいよ道路からも見えるようになってきました。御神木は道路事業予定地として国の所有となり周辺にはフェンスも張られるようになりました。御神木には伐採を意味する赤いテープが依然として表示されています。 平成15年10月に入り私たちは、今までに見たこともない大樹をどうやって保存できるか真剣に考え始めました。時間がありません。御神木が道路法面(のりめん)の上部に当たることから保存も可能ではないか、建設工法の変更をしたらどうか、町や国に働きかけを開始いたしました。先ず多くの人が集まる町文化祭や川尻八幡宮の菊まつりでは地形図の模型とイチイガシのパンフレットを作成、先ず御神木が「町内のどこにあるか」と云うことから始めました。 元来、中沢地区は自然環境に恵まれた緑の多いところです。そこには多種多様な生き物が生息しています。多くの皆様にそのことを分かって戴きたい。そうした中沢の素晴らしさを知って戴くその方法として「中沢巨樹探訪」会を企画しました。そして多くのみなさんに中沢の素晴らしさと大樹を紹介することにしました。 探訪会は12月23日、天皇誕生日にしました。サブタイトルに「城山新発見」と付け加えました。それはさがみ縦貫道を建設するために必要な「環境影響評価書」に大樹の記載がもれてしまったことから、今後の行動として過去にこだわらない意味を込め「城山新発見」と名付けました。 当日は30名近い皆様が集合場所の三嶋神社に集まりました。出発に先立って怪我のないようみんなで体操から始めました。境内ではエノキ、スダシイやヒサカキ等を探訪しながら中沢の造酒屋、今はなき松永屋が奉納した「馬頭観音」石碑を見学「灯篭坂」へ、そこでは昆虫の調査をされている先生からウスバシロチョウの話を聞きました。山王道の「切通し」を通り「考えるサル」が刻まれた石仏「山王様」を見学しました。そして津久井城跡を遠くに見ながらミヤコザサが生い茂る場所で記念撮影を行いました。竹林を歩き中沢の沢に出て、近所に住む森さんからムササビの生息状況や春のヤマブキソウやニリンソウの話や群落地を教わりました。湧水もありかって酒造りで使用したという中沢の水をみんなで飲みました。湧水は「死人橋」と云う不気味な感じのする橋の袂で脇には珍しい「ナラカシワ」が生い茂っています。近年、土砂が崩壊しナラカシワの根が痛々しく見えています。裏の墓地ではエノキの木の前でオオムラサキについての話も聞きました。普門寺では枯死した大モミジの根やスダジイ、モミ、スギ、ハリギリなどを観察、いよいよ大樹の御神木に向かいました。 天気は快晴、青々とした葉が大樹に支えられて小さく揺れていました。何もかも包み込むような大きな包容力のある大樹に一同が感動しました。みんなで木の周りもまわりました。そして思い思いの方向にすすみ大樹を眺め始めました。 稲荷社の祠も赤く塗り替えられ私たち一行を向かえてくれました。しばらくして、これまでの経緯を小池さんや清水さんが説明、みんなで二度目の記念撮影を行いました。「この木を後世に残そう」みんなでそう誓いました。 平成15年1月25日以降 樹木名の訂正 イチイガシからウラジロガシへ 神奈川県城山町で発見されたウラジロガシについて 巨樹ミュージア・日原森林館 全国巨樹・巨木林の会/巨樹情報センター 発見までの経緯 2003年12月24日付けの神奈川新聞で「伐採から巨樹を守れ」というタイトルで、さがみ縦貫道の建設にともない伐採の危機にあるイチイガシの記事が報道され、それを見た全国巨樹・巨木林の会の会員から救済を求めるお便りが多く届きました。そこで、地元でこの木の保全活動を行っているグループ「屋根のない博物館」(代表:保坂健次)に連絡を取り、1月25日に現地調査を行いました。 その結果この木は、当初報道されたイチイガシではなく、ウラジロガシであることが判明し、なおかつウラジオガシでは日本一の大きさであることも確認されました。しかし、さがみ縦貫道(圏央道)の工事にともない、高速道路の法面の境界付近であるため、この木は伐採される可能性が非常に高いことがわかりました。伐採をまぬがれたとしても、周囲の環境は激変するため、大きなダメージを受けることは必死です。 この木の横にはお稲荷様が祀ってあり、付近の住民に手厚く管理されています。これまで、周囲を竹やぶや、雑木林に隠されていたため、人目につかず環境省による巨樹・巨木林調査や圏央道の建設にともなう環境影響評価書からも漏れていました。 この日本一のウラジロガシを後世に残していくために、根を傷めないよう保護する方法などをとっていただけることを強く願います。 H16.1.27発行 巨樹情報発信記録より ウラジロガシ巨樹ランク表
第6回自然環境保全基礎調査巨樹・巨木林調査より 平成13年3月、環境省自然環境局生物多様性センター 守ろう日本一のウラジロガシ 皆様方のお力添えを戴き、当初イチイガシと云っていた、稲荷様の御神木が日本一のウラジロガシであることが判明いたしました。 御神木の将来を憂いた、横浜在住の小木曽様の御尽力で1月25日、北山巨樹調査専門員他7名の皆様が来られ現地調査をして下さいました。 1月28日付け、神奈川新聞によれば、『土地を所有する国土交通省の相武国道事務所は「当面は伐採せず、町や県と協議しながら木がどのようなものなのか調査したい。貴重なものと分かれば保全を考えたい」と話している。』と云うことです。 新聞報道以来、多くの皆様からお問い合わせや激励のお電話を戴いております。現在は多くの皆様に知って戴くことを目的にしておりますが、非常に厳しいものがあります。現在の英知を結集し後世に汚点を残さないよう、「稲荷様の御神木、日本一のウラジロガシ」をみんなで守ろうではありませんか。 私個人としては、中央高速道建設時に、多くの皆様の反対を押し切って決行した釈迦堂遺跡の破壊のことが思い出されます。この遺跡からは、おびただしい数の土偶が発掘され全国に知られるところとなりましたが、結果的には遺跡は破壊されてしまいました。その後中央道は開通されましたが今でも何か保存の手立てはなかったか残念でなりません。その後、考古学への関心も高まり三内丸山遺跡や吉野里遺跡など多くの遺跡が保存されるようになりました。 今後、国、県、町、また多くの皆様方のご支援を戴きながら、「稲荷社の御神木、ウラジロガシ」がいつまでも保全できますよう祈念してゆきたいと思います。 宜しくお願い申し上げます。 平成16年1月31日 屋根のない博物館 代表 保坂健次 平成16年4月6日(火)朝日新聞 さがみ野版より全文掲載 城山のウラジロガシ 伐採やめ保全へ 国交省 「日本一巨木」に配慮 国交省相武国道事務所は5日までに、「さがみ縦貫道路」(圏央道)建設予定地で、伐採予定だった城山町中沢にあるブナ科常緑高木のウラジロガシを保全することを決めた。民間団体の調査で、同種では「日本一の巨木」と認定され、地元の自然保護グループが中心になって保全活動に取り組んできた。道路側道部分に位置することから、同事務所では今後、付近の道路建設計画の変更も視野に入れて検討している。 同事務所によると、巨樹の保護活動に取り組む「全国巨樹・巨木林の会」(東京)の調査で、「日本一」の巨木と認定されたことから、全国的にも貴重な巨木として残すことを決めたという。ただ、専門家らの調査で幹の一部が空洞化し、腐朽していることから、今月中旬に幹を支柱で支えるなどの応急処置を施す予定。 ウラジロガシは高さが20メートルほどで、樹齢600年以上と推定されている。地上から高さ1.3メートルの幹回りが8.4メートルほどで、日本一とされてきた千葉県君津市のものよりも1メートル以上太いという。 多くの皆様方からの御支援を戴き、ウラジロガシが保全されることとなりました。国、県、町、議会等、関係者の皆様に対し深く感謝申し上げます。伐採と云う最悪の事態を免れたことに対し、言葉に言い表せない程の安堵の感を抱いております。将来に対しては皆様方の御力を戴きながら、幾久しく愛される銘木として生きながらえるよう見守りたいと思います。 関係各位の御英断に対し深く感謝申し上げます。今後とも宜しく御願い申し上げます。 平成16年4月11日 屋根のない博物館 代表 保坂健次 平成16年4月22日(木)神奈川新聞 ぐるっとかながわ版より 郷土の遺産守ろう 城山で作業開始 樹齢数百年、高さ20メートル 日本最大「ウラジロガシ」 圏央道(さがみ縦貫道)の建設予定地に立ち、国が保全を決めた城山町城山のブナ科の樹木「ウラジロガシ」の保全作業が21日、始まった。この木は同種では日本一の巨木で、腐敗が進んでいる幹に支柱を設置する応急処置が施される。 (佐野 克之) この木は樹齢が数百年で樹高は約20メートル、幹周りが8.4メートル。幹の一部が風で折れる可能性があり、木を所有する国土交通省が3日間で支柱を取り付ける。 この日、国の担当者や作業員計約20人が、支柱を立てる場所の確保などを行った。 作業を指示した東京農業大学短期大学部講師の堀大才さん(57)は「木は非常に貴重で、国の財産のようなもの。腐敗が進んでいる部分があるので、周辺の林ごと残すなどの保全が必要だ」と話していた。 伐採予定だった木は、保全を求める地元グループらが今月1月調査。日本一の巨木と判明し、3月に道路計画変更も含めて国が保全を決めていた。 平成16年4月24日撮影 ![]() 御神木ウラジロガシ入り口 応急処置されたウラジロガシ ![]() H16.5.8 撮影 PDF] 神奈川県城山町のウラジロガシについて (その1) 記者発表資料 みなさまがたのお蔭で 圏央道用地内のウラジロガシが残りました。 4月28日、国土交通省は、さがみ縦貫道事業用地内にある日本で一番大きいウラジロガシを残すことに決定されました。工事の内容の詳細は分かりませんが側道を南に5メートル以上離して建設するのだそうです。 新緑のウラジロガシ 撮影 H17・5.11 ウラジロガシ:日本一の巨樹残った 側道建設で保全決める−−城山町 /神奈川 ◇縦貫道事業用地のウラジロガシ ◇自然保護グループ「命名募集し後世に残したい」 国土交通省は、城山町中沢のさがみ縦貫道(圏央道)事業用地にある常緑広葉樹のウラジロガシでは日本一の巨樹の保全を決めた。ウラジロガシのある位置から、南に5メートル以上離して縦貫道の側道を建設し、着工前に根がしっかり張る処理など道路建設が及ぼす影響を軽減する保全対策をとることにした。【高橋和夫】 このウラジロガシは03年12月、同町の自然保護グループ「屋根のない博物館」(保坂健次代表)が確認した。「全国巨樹・巨木林の会」の調査で、樹高約20メートル、幹回り8・42メートルと日本一の大樹と分かった。 巨樹木は、縦貫道の土手部分にある。02年秋から近くで樹木の伐採が始まったため、保坂さんらは国に巨樹の保存を要請していた。これを受けて同省相武国道事務所は、今年2月に専門家らで現地調査して保全策を検討した。樹木の保存を十分考慮して縦貫道本線と側道を設計する方針を打ち出した。保坂さんは「保全が決まり本当に良かった。とてもうれしい。巨樹の命名を募集して、大事に後世に残したい」と話している。 4月30日朝刊 (毎日新聞) - 4月30日16時32分更新 ![]() 圏央道道路用地と遠景は城山 神奈川新聞4月29日朝刊 「巨樹・巨木林」23号機関紙 ![]() 毎日新聞4月30日朝刊 朝日新聞5月10日朝刊 読売新聞5月12日朝刊 [PDF] さがみ縦貫道路事業用地内(城山町)において確認された 多くの皆様方にご支援とご協力をいただきほんとうにありがとうございました。 ウラジロガシは今、新緑に輝いております。 ![]() 撮影 平成17年10月8日 ![]() ウラジロガシを支柱でさらに補強 撮影2006.6.11 ![]() 撮影2007・7・16 ![]() 撮影2007・7・27 ![]() 撮影2009・3・29
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