か
海潮音 上田敏訳詩集 上田敏 訳 新潮文庫 ★★★★★
名訳詩集。
鏡のなかの鏡―迷宮 ミヒャエル・エンデ 岩波現代文庫 ★★★★★
美しい。
風立ちぬ・美しい村 堀辰雄 新潮文庫 ★★★★☆
なんと美しい小説だろう!
仮装人物 徳田秋声 岩波文庫 ★★★★
徳田秋声の代表作。
河童・或阿呆の一生 芥川龍之介 新潮文庫 ★★★★☆
芥川が自殺する直前に残した名作集。
悲しいだけ・欣求浄土 藤枝静男 講談社文芸文庫 ★★★★★
こちらは割りと普通の私小説。本読んでて久しぶりに泣いた。
悲しみよこんにちは サガン 新潮文庫 ★★★★
最初はつまらないと思っていたが、後から読み返してみたら面白いのなんの!
蟹工船 一九二八・三・一五 小林多喜二 岩波文庫 ★★★★
作品自体は名作だが、新潮文庫のとあわせて買うと、作品がだぶるから困る。
小林多喜二の代表作を一気に読める本を誰か知っていないか?
蟹工船・党生活者 小林多喜二 新潮文庫 ★★★★
こちらは「党生活者」が読める。
金子みすゞ童謡集 金子みすゞ ハルキ文庫 ★★★★★
簡単な詩なのに、人の心を打つ。
難しい表現ばかりして誰一人感動させられない俺も、見習わなきゃならない。
そう痛感させられた一冊だ。
黴 徳田秋声 岩波文庫 ★★★★(絶版)
「かび」と読む。即刻復刊しろ。
カフカ寓話集 カフカ 池内紀・編訳 岩波文庫 ★★★★☆
カフカが書き残した、寓話とも短編ともつかないような、どことなく不思議な感じの作品集。
どの作品も重要なテーマを秘めていそうな雰囲気に溢れている。
カフカの作品の多くは、疑問は提示されても、解決されることなく唐突に終わる。
謎の意味深い余韻を残して……。
僕が書いている小説と雰囲気が似ている。思い上がりかもしれないが、
僕はカフカに背中を押してもらったような気がする。
カフカ短編集 カフカ 池内紀・編訳 岩波文庫 ★★★★☆
カフカは短編を書くのも実に巧かった。ファンタジー色、シュールレアリスム色強し。
佳作が沢山。カフカを知りたいなら長編だけでなく短編も読もう。
神さまの話 リルケ 新潮文庫 ★★★★★
リルケは神。
かもめのジョナサン リチャード・バック 新潮文庫 ★★★★★
もはやバイブル。
硝子戸の中 夏目漱石 新潮文庫 ★★★★☆
切ない……。昔の随筆は良いですなぁ……。
ガラスの動物園 テネシー・ウィリアムズ 新潮文庫 ★★★★★
読み終わった後、泣いた。
カラマーゾフの兄弟 ドストエフスキー 原卓也:訳 新潮文庫 ★★★★★
物欲の権化のような父フョードル・カラマーゾフの血を、それぞれ受継いだ三人の兄弟を中心に物語は進む。
放蕩無頼な情熱漢ドミートリイ、冷徹な知性人イワン、
敬虔な修道者で誰からも愛される、物語の主人公アリョーシャ。
そして、フョードルの私生児と噂されるスメルジャコフ。
ドミートリイは日ごろからいろんな理由で父フョードルと醜い喧嘩をしていた。
ところがある日、フョードルは何者かに殺害される。ドミートリイは、殺人事件発生当時、
すぐ近くで数々の不利な印象を残しただけで、フョードルを殺害した極悪な「父殺し」として、
冤罪を受けて、投獄される。必ずドミートリイを救出するというアリョーシャと、
ドミートリイの元思い人カテリーナの思いを描きながら、子供達の美しい葬儀の場面で、
悲しみを含んだ和やかなエンドで一応物語は終わる。
この作品の中の、有名な「大審問官」や、ゾジマ長老の臨終前の説教などに、
ドストエフスキーの思想の集大成を見ることができる。
そして、全体を貫く異常な緊張感、驚くべき完成度によって、
ロシアのみならず、世界文学の第一の傑作に数え上げられる。
「大審問官」で、ドストエフスキーはカトリック教や、イエズス会などの偽善っぷりを
これでもかといわんばかりにあぶり出し、「あんなものはキリスト教の形をした悪魔教の異端である」と断罪する。
特に、権力による人類の自由なき統一を主張する、
ローマ・カトリックの教皇至上主義、教皇無誤謬主義のような思想を攻撃する。
そして、不幸な無神論や社会主義の蔓延る現代を救えるのは、
原始のキリスト教によってのみである、と主張する。
僕は神の存在を信じないし、今後もおそらく、死ぬ寸前までは信じようとしないだろう。
だが、自分が神の存在を信じないのは、自分の心に悪魔がすんでいるからだ、と言われたなら、
そのことは信じるだろう。神は信じていないが、悪魔は信じているのだ。
だが悪魔が存在するなら、やはり神も存在するかもしれない。
で、ドストエフスキーの説く「原始のキリスト教」でなら、
ひょっとしたらこの病気に満ちた現代社会を、救えるかもしれぬ……と考えるのである。
あらゆる無神論は、このカラマーゾフの兄弟が提示する救いを否定した上で設立されなければならない、とさえ思う。
ガリヴァ旅行記 スウィフト 新潮文庫 ★★★★★
風刺文学。
仮往生伝試文 古井由吉 河出書房新社 ★★★★★
美しい文章。日本語の極み。
カルメン メリメ 新潮文庫 ★★★★★
短編集。ハズレ作ひとつもなし。
完訳 チャタレイ夫人の恋人 ロレンス 新潮文庫 ★★★★☆
これを、ただの官能小説だと思っている人は、考え直したほうがいいと思う。
完訳 緋文字 ホーソーン 岩波文庫 ★★★★☆
アメリカ文学史上重要な作品。
き
機械・春は馬車に乗って 横光利一 新潮文庫 ★★★★☆
文章がうまい。
北回帰線 ヘンリ・ミラー 新潮文庫 ★★★★★
ミラー最高。
北原白秋詩集 北原白秋 ハルキ文庫 ★★★
全て抜粋なのが、少し気に入らないけれども……。
北村透谷選集 北村透谷 岩波文庫 ★★★★
北村透谷は、芸術に対する偏見多き明治初期当時において、
曖昧なる思想家・一般大衆からの芸術に対する無知な非難攻撃に対し、
あるときは自らの詩作をもって、あるときは評論によって、
常に芸術を擁護し、芸術を無知蒙昧な批判から守ってきた。
若干25歳で気を病んで自殺するも、ついには彼の思想をもって、
ロマン主義思潮なる思想界の一流派まで作りだした彼の業績を、我々は忘れてはならない。
そんな彼の代表的な詩・評論・書簡・小説を一冊に収める。
機密基地 ボブ・メイヤー 二見文庫 ★★
何を読んだのか忘れた。そのくらい印象の薄い小説。
軍事小説ってこういう駄作が多い。
伽羅枕 尾崎紅葉 岩波文庫 ★★★(絶版)
ちょっと退屈ですよ。読むべき作品かと言われると、微妙。
牛肉と馬鈴薯・酒中日記 国木田独歩 新潮文庫 ★★★★☆
味があるねえ。
饗宴 プラトン 岩波文庫 ★★★★★
プラトンは素晴らしい哲学者である。彼の本は(哲学書にしては)簡潔・明瞭であり、
理解しやすく、なおかつ素晴らしいものである。まさに哲学の基本中の基本である。
銀の匙 中勘助 岩波文庫 ★★★★★
無名の作家だが、是非読んでください。とても美しい小説です。
極短小説 スティーブ・モス、ジョン・M・ダニエル編 ★★
応募されたとても短い小説のなかで、良いできのものを集めた短編小説。アイディアは確かに面白い。だが、それだけである。
いくらなんでも英語で55語までというのは短すぎだ。なかには、そこそこ面白い小説もあったが、ほとんどが意味不明。
1回読んだだけで飽きた。
虚無への供物 中井英夫 講談社文庫 ★★★★★
日本四大奇書のひとつ。
魚雷艇学生 島尾敏雄 新潮文庫 ★★★★☆
これは、世界でも例を見ない、特攻隊の体験を見事に文学化した作品である。
福島県にゆかりのある、こんなに素晴らしい作家がいるとは思わなかった。
く
蜘蛛の糸・杜子春 芥川龍之介 新潮文庫 ★★★★★
有名すぎるけど、これ読んでない人はモグリだね。
草野心平詩集 草野心平 岩波文庫 ★★★
わが福島県の誇り、孤高の現代詩人、草野心平の膨大な作品の中から代表作を選んで収録。
草枕 夏目漱石 新潮文庫 ★★★★★
漱石初期の代表作。
鎖を解かれたプロメテウス シェリー 岩波文庫 ★★★★★
シェリーの代表作。詩劇。
暗い絵・顔の中の赤い月 野間宏 講談社文芸文庫 ★★★★☆
戦後文学の代表作。
グレート・ギャツビー フィツジェラルド 新潮文庫 ★★★★☆
フィツジェラルドは村上春樹にも影響を与えているよ。
黒い雨 井伏鱒二 新潮文庫 ★★★★★
戦争ってサイテー。
け
ゲーテ格言集 ゲーテ 新潮文庫 ★★★★★
ゲーテの数々の著作の中から、格言が抜き出されている。
こうしてみると彼は思想家としても超一流であることがわかる。
ゲーテ詩集 ゲーテ 新潮文庫 ★★★
ゲーテの膨大な詩篇の中から、いいところを抜き出した、これは言わばベスト盤。
君もこれを読んでゲーテの詩に入門しよう。
戯作三昧・一塊の土 芥川龍之介 新潮文庫 ★★★★☆
これも良い。
蹴りたい背中 綿矢りさ 河出書房新社 保留
いったん保留。再読予定。
現代アラブの社会思想 池内恵 講談社現代新書 保留
こ
抗夫 夏目漱石 新潮文庫 ★★★★☆
幸福な王子 オスカー・ワイルド 西村孝次・訳 新潮文庫 ★★★★★
オスカー・ワイルドが書き残した全ての童話を収める。
ワイルドの童話は、いささか饒舌になりすぎて、装飾過多で、とても子供が理解できそうにない表現に溢れていて、
読み聞かせする童話としては機能しないかもしれない。
だが、それを差し引いても、この耽美的表現力、神秘的魅力は有り余る。
どの童話も大人のための童話というべき、まさに傑作で、詩的感情に溢れ、
ワイルドの才能によって生命を与えられ、官能の赤い血を傷口から滴らせる。
改めて、童話は説教のために書いてはいけないと思った。何かを教えてやろう、ということを目的に書くのはいいが、
それが背後に見え隠れするような作品はろくなものじゃない。詩才が、霊感が、メッセージ性を上回っていなければ、
どんな作品であろうと、名作にはなりえないのだ。このことを現代日本人作家に、よぉ〜っく理解してもらわねばならない。
幸福な死 カミュ 高畠正明/訳 新潮文庫 ★★★★
アルジェの平凡な青年メルソーは、富裕な不具者ザグルーの"時間は金で購われる"という主張に従い、
彼を殺害し金を奪う。そして<<世界をのぞむ家>>で三人の女との共同生活に至福の時を見出したのち、
孤独の中で幸福な死を迎える。
カミュの処女小説でありながら、カミュ自身の自己批判により、生前は刊行が許されなかった良作。
死後、遺稿として発表された。ここにはまだ、カミュの鋭い緊張感は見られず、
殺害や怪我などのグロテスクな描写、性交などの多少エロティックな描写にも関わらず、
伸びやかなロマンティスムに溢れた小説となっている。
カミュの作品にしてはテーマ性が薄く、構成の不十分なゆえに、カミュはこの作品を刊行しなかったわけだが、
だからこそ価値があると思う。カミュの「異邦人」はこの作品を元に生まれたのだ。
カミュは、カフカの影響を受け、「不条理な哲学」などの緊迫した名前を持った思想の持ち主とされてきたが、
本質的には優れたロマン派作家だと思う。カミュが他のロマン派作家などと違うのは、
幸福な生、幸福な死を見出すためなら、殺人をはじめとするいかなる行為も許される、
という不道徳、反動徳な思想のみである。また、この微妙な差異ゆえに、彼は異質な作家として認められるのだ。
大体「ロマン派」って何だ? 後世が勝手に作風の似ている作家達を一まとめにして呼んでるだけじゃないのか?
また、この彼自身が不合格と称して生涯出版しなかったこの処女小説でさえも、
並の現代作家が遠く及ばぬ地点にすでにたどり着いている。そして、ここにある幸福な生、幸福な死をテーマに、
より突き詰めて「異邦人」「ペスト」、「転落」「追放と王国」、「カリギュラ」をはじめとする、輝かしい作品が生まれるのだ。
コクトー詩集 コクトー 新潮文庫 ★★★
詩・小説・評論・戯曲・絵画・映画・台本など、ありとあらゆるジャンルに傑作を残した、
天才、ジャン・コクトーの詩集。ただし収録作少なし。
こころ 夏目漱石 新潮文庫 ★★★★★
泣ける。
五重塔 幸田露伴 岩波文庫 ★★★★
文語文だが、読みなさい。
個人的な体験 大江健三郎 新潮文庫 ★★★★☆
何も文句ないだろ? ここまで書かれたら。
小僧の神様・城の崎にて 志賀直哉 新潮文庫 ★★★★☆
父と和解した後の志賀直哉の第二期を代表する作品を集めた短編集。
その一切の無駄を省いた文章からはもはや一種の悟りを感じさせる。
国家 プラトン 岩波文庫 ★★★★★
読むのに1ヶ月かかった。難解な書物だった。けれどもそれをさしひいてありあまるほどの内容を持った書物である。
哲学に興味があるなら一度は読むことをおすすめする。
孤島の鬼 江戸川乱歩 角川ホラー文庫 ★★★★★
乱歩の作品はひたすら怖い。
ゴルギアス プラトン 岩波文庫 ★★★★★
読みやすくて面白いったらありゃしない、三日で読んでしまった。
金色夜叉 尾崎紅葉 新潮文庫 ★★★★☆
おすすめですよ。昼メロの元祖。面白いし。