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簡易ミキサー付きステレオマイクアンプを作る




はじめに
今回は、MDから買い換えた東芝のMEU202というデジタルオーディオプレーヤーに、マイクからの音声を録音するために作ったマイクアンプです。最近航空無線を聞くようになったので、STANDARDのVR-150というレシーバーから同時にミックスできるように作ってみました。
回路について
お断りしておきますが、このマイクアンプはかなり適当に設計してあります。オペアンプはパーツショップで偶然見つけたNJM2073を使用しています。電池で簡単に駆動できるのですが、音質が悪いというので有名ですね (音質の話は後述)。回路の構成はJRCから出ている規格書の標準回路に入出力のコンデンサを付けただけで、手元にある部品を寄せ集めて作りました。なので、コンデンサの値は適当です。ゲインの切り替え周りもかなり適当です。

右の回路は規格書の5ページ目にある電圧利得低減アプリケーション例の回路図です。
いろんなサイトで「音質が悪い」とか「ホワイトノイズが混ざる」という指摘がありますが、利得低減回路を使うとホワイトノイズは確実に減ります

こちらは今回作った回路図です。クリックで拡大します。
ゲインの切り替えスイッチがついているので、必要に応じて切り替えることができます。航空機のような大きい音の場合はゲインを下げたほうがいいでしょう。
設定ゲインは約160倍(44dB)と約46倍(33dB)のはずです。

ライン入力にある0.01uFはVR-150特有のスケルチがON/OFFするときに発生するポップノイズを制限するものです。ポップノイズの原因は、スケルチが閉じた時に0V・スケルチが開くと+1VのDCオフセットが発生している為です。いくつか試したのですが、低域を保ちつつポップノイズを制限するのにこれくらいがちょうど良いと思います。
マイク入力のコネクタ付近に付いている500Ωは、ラインから入力したときにマイクを挿すか挿さないかで音の大きさが変わってしまう為です。要は、ラインから入った信号がマイクの方に漏れているってことです。あまり良くないとは思いましたが、とりあえずマイクのインピーダンスと同じ抵抗をつないで回避するようにしておきます。

部品の実装です。基板のサイズはタカチのYM-90に入る大きさにしました。音量の調整は半固定ボリュームで行います。

ケースに収めたところです。基板はネジやスペーサを使わず、底面をホットボンドで接着しています。
配線も面倒だったので、同軸を使わずに普通の線を空中配線しています。使っているうちに切れるのを避けるため、ホットボンドで全体を固定しています。
ボリュームやゲイン切り替えのスイッチは、ケースの側面に穴を開けて調整するようにしています。

電源スイッチは試作段階で付けていなかったのですが、利便性に欠けるため無理やり取り付けました。
実際に音を聞いてみる
航空無線を聞かれる方はご存知だと思いますが、お察しください。これは伊丹空港で録音してきた音です。
ダイナミックマイクを2本接続し、ライン入力にレシーバをつないだところです。
風防を持ってないので、ボコボコ言っています。プチノイズはMEU202が入力オーバーでクリップしている音です。

以前にもこの石を使ってアンプを作ったのですが、これほど綺麗に増幅できていませんでした。というか、発振していました。
ネット上の各ページでも書かれている通り、歪みが多いとか雑音が多いとかこんなの使えねーぞ的な印象しかなくて引き出しの中で眠っていたのですが、今回は試作段階から気になるノイズはありませんでした。強いて言えば、入力をショートしてもかすかにホワイトノイズが聞こえるぐらいで、マイクアンプとしては使用上全く問題ありません。電源を5ボルトのACアダプタに変えてもハムノイズはほとんど乗りませんでした。

私の思うところでは、今回使った電圧利得低減アプリケーション例の回路図が原因と見ています。以前に標準的応用回路でアンプを作ったことがあったのですが、ゲインが高すぎるため入力側で分圧をすると相対的にホワイトノイズが気になったり、ハムノイズが混入したりと散々でした。入力側に問題がある場合は、当然ですがゲインを下げると解決します。

右は標準的応用回路の回路図でネットでもよく流れているものです。負帰還回路が外付けされていないため、オペアンプ内部の電圧利得がそのまま出てくることになるので、仕様から言うと 44dB(160倍) の電圧利得があります。
それに対して、今回使った電圧利得低減アプリケーション例では電圧利得が 30dB(32倍) まで落としてあるため、歪まずに増幅されたのではないかと思っています。

というか、ラインレベル(0dBu=0.775V)を入力にして利得を160倍にしたらそりゃ歪むだろうって感じですけど…
エレキットのマイクアンプが大体26dB程度なのを踏まえると、44dBをそのまま使うのは無謀だと思います。

欠点
実際にこの回路を製作していただくと分かると思いますが、左のマイクとライン入力は単純に結線してあるだけです。交流的に考えるとマイクとラインが繋がっているので、例えばライン入力に大きな信号を加えると、マイクの方にも少なからず流れていきます。
また、ライン入力のボリュームを最小にするとマイク音声も小さくなりますし逆もありえます。マイクを壊したくないとか特殊なマイクを使っているという方にはお勧めできない回路ですね。そこら辺が簡易ミキサーなのです。

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Update 2008/1/5