******************************************************************************** *                                       * *                 C o m K e y                 * *                                       * *                取 扱 説 明 書                * *                                       * ******************************************************************************** 1. 概要   ComKeyはシリアルポートから入力されたデータをキーボード入力に変換するプログラ  ムです。この手のソフトは需要が薄いのか、フリーソフトではなかなか見つけることが  できませんでした。バーコードリーダを扱うメーカーから同じようなソフトが販売され  ているようですが、価格が1〜3万円程度と個人で使うにはとても高額です。パーソナル  ユースなので、とりあえずデータの入力とEnterキーへの置換だけに機能を絞って作っ  てみました。   入力に使用するポートは、PCからシリアルポートとして見えているものなら何でもい  いので、USB-シリアル変換ケーブルやBluetoothのSPP(シリアルポートプロファイル)で  作られる仮想ポートを使用することもできます。 2. 必要なランタイムライブラリ   .Net Framework 2.0 3. 使用する場合の注意点   シリアルポートから大量のデータが入ってくるような機器が接続されている場合、キ  ーボードの操作とオーバーラップしてしまうため、PCが全く操作できなくなってしまう  恐れがあります。現在では無いとは思いますが、モデムなどが接続されている場合はポ  ート名をよく確認してから実行するようにしてください。   パリティエラー・フレーミングエラー等のエラー対策は実装していません。パリティ  エラーの場合は文字が?に置き換わるようになっていますが、それに対するメッセージ  は表示しません。 4. 変換対象のデータ   ComKeyで変換を行うデータは、バイナリデータで言うところの0x0D(改行)、0x20(ス  ペース)〜0x7E(チルダ)までです。それ以外のデータはすべて破棄しますが、指定した  特定の文字をEnterキーとして置き換える機能を持っています。これはバーコードリー  ダで使われるようなサフィックスデータが来た時にEnterを入力するのに使用します。 5. 操作方法   +----------------------------------------------------+   |□ComKeyの設定                __□×|   |----------------------------------------------------|   |                          |   | COMポート    [       v] [   開始   ]|   |                          |   | ビットレート  [       v] [   停止   ]|   |                          |   | データビット  [       v]         |   |                          |   | パリティ    [       v] [レジストリ削除]|   |                          |   | ストップビット [       v] [   終了   ]|   |                          |   | フロー制御   [       v]  ComKey v1.02 |   |                          |   | □特定の文字をEnterに置き換える [ D :] [ CR ]  |   |                          |   +----------------------------------------------------+   この画面で設定を行ったものは、自動的にレジストリに保存されます。次回起動した  場合は最後の状態で起動します。  ■ COMポート    ComKeyを起動すると、使用できるシリアルポートが検索されます。新しいポートを   追加した場合は、ComKeyを立ち上げなおさないと新しいポートは表示されません。前   回終了時のポート名が保存されますが、新しくポートが追加された場合は、前回使用   したポートと違うものが表示される場合があります。  ■ ビットレート    一般的なビットレートを指定できるようにしてあります。対象のポートで使用でき   ないものを選択した場合は、開始ボタンをクリックした時点でエラーを表示します。  ■ データビット    通常は8を選択します。対象のポートで使用できないものを選択した場合は、開始   ボタンをクリックした時点でエラーを表示します。  ■ パリティ    接続する機器に合わせてパリティの設定を行ってください。ただし、パリティエラ   ー発生しても、文字が?に置き換わるだけでエラーメッセージは表示しません。  ■ ストップビット    接続する機器に合わせてストップビットの設定を行ってください。設定を誤るとフ   レーミングエラー等の原因になりますが、パリティエラーと同様にエラー回避の実装   は行っていません。1.5ビットはあえてサポートしていません。  ■ フロー制御    接続する機器に合わせてフロー制御の設定を行ってください。  ■ 特定の文字をEnterに置き換える    チェックがOFFの時は、改行コード(0x0D CR)が来た時にEnterに変換します。    チェックがONの時は、改行コードの変換の代わりに右で指定した文字コードが来た   時にEnterに変換します。これはバーコードリーダのようなサフィックスデータが来   る時にEnterを入力するのに使用します。  ■ 開始ボタン    変換を開始します。変換中は通常のキーボード操作とオーバーラップしますので、   文字を入力したいウインドウを手前に表示させてください。データロガーのように定   期的にデータが送られてくるような機器が接続されている場合は、誤ってウインドウ   が切り替わってしまった場合、そちらのほうにどんどんキーデータが流れてしまうの   で注意してください。  ■ 停止ボタン    変換を停止します。変換はComKeyの設定画面とは別のスレッドで行っているため、   大量のデータを処理している場合はボタンをクリックしてもすぐに反応しない場合が   あります。また、停止しようとしてウインドウを手前に表示させたら、ComKey自体に   でたらめな入力がされてしまう場合がありますので気をつけてください。  ■ レジストリ削除    設定値を保存しているレジストリの部分を削除します。キーは HKEY_CURRENT_USER   \Software\Gadget Factory\ComKey です。このボタンをクリックした後でも、設定値   項目を触るとそれが保存されてしまいます。設定をリセットしたい場合は、レジスト   リ削除後に終了ボタンをクリックしてください。  ■ 終了    プログラムを終了します。ESCキーを割り当ててあるので、非常時にはキーボード   からも操作できます。 6. タスクトレイアイコンの使用    ComKeyを起動すると、タスクトレイに灰色のキーボードアイコンが表示されます。   ComKeyを最小化すると、タスクバーではなくタスクトレイに常駐します。    タスクトレイアイコンは、ダブルクリックすると開始と停止の切り替え、右クリッ   クでメニューを表示します。変換を開始すると、水色のアイコンに変化し、データの   受信中は赤に変化します。    大量のデータが来ている時に設定画面で機能の停止を行うと、ComKey自体にでたら   めなデータが流れるため、できればタスクトレイアイコンで操作する癖をつけておい   たほうが良いかもしれません。 7. エラーメッセージについて    ComKeyで表示するエラーメッセージは以下の3種類のみとなっています。  1.「COMxxは他のプログラムで使用されています。」   該当のポートが他のプログラムで使用されている時です。他のソフトを終了してみて   ください。  2.「COMxxで使用できないパラメータが指定されているかもしれません。」   シリアルポートの初期化に失敗した時に表示され、主にデータビットやストップビッ   トなどのパラメータ指定をハードウエアがサポートしていない時に表示されます。ま   た、BluetoothのSPPで接続しようとした相手が存在しない場合にも表示されます。  3.その他のエラー   開発段階で上の2種類以外のエラーが発生したことが無いので、それ以外のエラーは   すべてWindowsがレポートした内容とエラー番号をそのまま表示します。   謎のエラーが出て動かないぞ!!!とお問い合わせいただく時は、接続している機器・   エラー内容や番号とどういったタイミングで現象が発生するのか教えていただけると   ありがたいです。 8. 開発環境   Microsoft Visual Basic 2005 Express Edition   自作PC Windows 2000 Professional SP4 (開発・動作確認)   BT-MicroEDR2X(自作PC用 東芝製Bluetoothスタック)   BSHSBD04(自作PC用 Microsoft製スタック使用)   KOHJINSHA PM1 Windows XP Home Edition SP3(Microsoft製Bluetoothスタック使用)   GT-730F(L) GPS USBドングルロガー(USB-シリアルI/F内蔵・置換動作確認用)   オプトエレクトロニクスOPL-2724(Bluetooth バーコードリーダ) 9. バージョン履歴  2011/10/16 Ver.1.02   32x32のアプリケーションアイコンを追加。  2011/9/25 Ver.1.01   Enterの置換がうまく行われていなかった。  2011/9/23 Ver.1.00   ExcelやAccessでCOMポートのAPIを叩くのが面倒なので、とりあえず作ってみた。 10. 著作権・免責事項・その他   ComKeyはフリーソフトウェアです。   金銭を伴わない限り、転載、再配布等は自由です。   転載や再配布のときは、必ずオリジナルのアーカイブ "ComKey???.zip" の状態で行   ってください。   このソフトウェアの使用によるいかなる損害についても、作者は責任を負いません。   バグ、要望、質問、意見などがありましたらメールでご連絡ください。